還暦からのネイチャーフォト

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2017年 10月 13日

群馬吾妻9月の花(第2部)

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群馬県吾妻地方は県内では西側の部分で、当然のことながら関東地方でも最西端に当たる
マイフィールドになっている野反湖は箱根よりもずっと西に位置することになり、そのまま南へ下がれば甲府を経て富士山にぶち当たる
9月中旬のある日家内とその野反湖を訪れたが、その日は視界が良くはるか南にその富士山を望むことができた(タイトルバックの写真)
新潟・長野・群馬3県の県境付近から富士山が見えるのは意外といえば意外なのだが、昔から富士を見る名所だったようで野反湖畔の南側の峠(上の写真)の名前は富士見峠という

「群馬吾妻9月の花」の第2部は第1部の積み残し、つまりキク科以外の花になる
標高の高いところでは9月はもう晩秋で冬が始まりつつある


マツムシソウ(マツムシソウ科マツムシソウ属)
このマツムシソウはその富士見峠で撮影したもの
標高が高い地域ではマツムシソウは8月の花で9月に残っている花は少なかった
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エゾリンドウ(リンドウ科リンドウ属)
この地域で見られるリンドウはオヤマリンドウかエゾリンドウのどちらかである
両者はよく似ているがオヤマリンドウのほうは花を開かず蕾のような状態で終わるのが特徴で、エゾリンドウのほうは太陽が出ていると少し花が開いて中を覗くことができる
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アケボノソウ(リンドウ科センブリ属)
こちらもリンドウ科だがセンブリ属でリンドウとはだいぶ雰囲気が異なる
わが山荘のすぐ近くにザゼンソウ公園という小さな自然公園があり9月にはこのアケボノソウが花を咲かせる
白い花弁に臙脂色と黄緑の模様があり上品なイメージの花なので毎年楽しみにしている
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シラネセンキュウ(セリ科シシウド属)
シシウドなどセリ科の花は夏のイメージが強いが、このシラネセンキュウは秋の花、それも晩秋まで咲く花のようだ
似た植物にヤマゼリがあるが花序の枝の本数が少なく全体的に小型である
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アカバナ(アカバナ科アカバナ属)
アカバナの名前はは花が赤いからではなく葉が紅葉で赤くなるからといわれるが、紅葉にはまだ早いようで葉は青く花も少し残っていた
写真で長く緑色の棒状部分は花の下の子房(下位子房)で、たいていの花は落ちてしまっている
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オオマツヨイグサ(アカバナ科マツヨイグサ属)
野反湖周辺にはアカバナ科の代表植物であるヤナギランが多いのだが、今回訪れた時はもう花が終わっていた
代わりに咲いていたアカバナ科はオオマツヨイグサだ
花は大きく見ごたえがあるがマツヨイグサの仲間はすべて外来種(帰化植物)である
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キツリフネとツリフネソウ(ツリフネソウ科ツリフネソウ属)
ツリフネソウの仲間は水辺など少し湿り気のあるところに生育するのでバラギ湖など山荘近くでいくらでも見ることができる
季節的には8月後半の花だが9月でも元気に咲いているので秋の花といって良いだろう
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ハクサンフウロ(フウロソウ科フウロソウ属)
ハクサンフウロは湯ノ丸高原など吾妻地方ではいろいろなところで見られるが基本的には夏の花だ
9月の野反湖畔では1輪だけ咲き残っているのを見つけた
花の後は葉が紅葉していわゆる「草紅葉」になるが、葉の一部はすでに赤くなりかけている
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ゲンノショウコ(フウロソウ科フウロソウ属)
漢字で書くと「現の証拠」
昔から下痢止めの薬草として知られている植物で、花の写真を撮り始めた頃はフウロソウの仲間と思っていなかった
この花は関東系が白色、西日本系が赤と大まかな棲み分けがあるようだが写真のように中間的なピンクもある
よく見るとピンクのゲンノショウコは同属のハクサンフウロにそっくりである
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ワレモコウ(バラ科ワレモコウ属)
秋の花というより晩夏の花か
花というイメージが全くない花だが間違いなく季節を感じさせる
絶滅危惧Ⅱ類のゴマシジミという蝶が8月に発生しこのワレモコウの花穂に産卵するせいかもしれない
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ウメバチソウ(ユキノシタ科ウメバチソウ属)
過去の経験からウメバチソウは日当たりの良い高山の尾根道に咲く高山植物だと思っていた
実際に野反湖周辺でこの花を見かけた記憶がないのだが、今回はあちらこちらで純白のウメバチソウが見られた
ここを訪れるのは春から夏のお盆ごろまでが多く、9月には訪れていないので今まで見つけられなかったのかもしれない
ウメバチソウが秋の花であることを今回改めて認識した
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サラシナショウマ(キンポウゲ科サラシナショウマ属)
サラシナショウマの白い穂はあちこちで見かけた
時期的には少し早いのか花が開いている花穂と蕾の花穂が混在している
蕾の状態を見ると個々の花に花柄がついていることがはっきりとわかる(近似種のイヌショウマの花は花柄がない)
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ヤマトリカブト(キンポウゲ科トリカブト属)
トリカブトの仲間は地域によって個別の名前が付けられていることが多く識別が難しい
外観では区別がつかないので種名表示が付けられていない野生のトリカブトは一律ヤマトリカブトにしてしまうことが多い
いずれにしてもこの花の紫色は魅力的で、種の識別よりどのように撮影するかのほうに興味が行ってしまう
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ミズヒキ(タデ科タデ属)
この花は写真にするのが難しい
たいてい暗いところに生えている上に個々の花が離れて付くのでピントの合う範囲が狭いのである
(生物的な記録写真より抽象的なイメージ写真になってしまう)
余談だが花が赤いミズヒキはタデ科、花が黄色いキンミズヒキはバラ科の植物である
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イヌタデ(タデ科タデ属)
昔からおなじみのアカマンマ
アカマンマの俗称とともにイヌタデという和名も小学生のころから知っていた
昔は(といっても65年前の話になるが)東京23区内でも通学路の路傍に普通にアカマンマが見られたものだ
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イブキトラノオ(タデ科タデ属)
イブキトラノオは山の植物で野反湖の北側湖畔には数が多い
ところが今年は8月も9月も数株しか目にしていない
おかしいと思って昨年のブログをチェックしてみるとどうもタイミングのずれ(思い込み)があるようで野反湖のイブキトラノオのハイシーズンは7月だったようだ
念のため昨年7月のブログにリンクを貼っておくが、9月中旬にまだ花が見られたことのほうがラッキーなのかもしれない

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ミゾソバ(タデ科タデ属)
この植物は山地性ではなく東京近郊などでも普通に見られる
もちろん標高1000mの山荘付近にも数が多くピンクと白の花が混在してなかなか美しい
名前がソバなのにタデ科タデ属なので、本家の蕎麦のほうは何科なのか調べてみたらタデ科ソバ属であった
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ススキ(イネ科ススキ属)
ススキという植物は6~70年前と比べても数が減ったようには思われない
もちろん完全な都会地からは姿を消してしまったが、東京近郊でもススキの茂るところは今でも多い
草原が林や森に変わっていく過程でススキのような植物が勢力を維持するステージがあるのだろうか
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アマドコロ(ユリ科アマドコロ属)の実
秋になると花が終わって実をつける植物が増えてくる
標高1000mの山荘周辺ではまだまだだがさらに標高の高い野反湖では植物の実が数多く観察された
写真の黒い実はアマドコロ
スズランのような白い花が黒い実に変わっていた
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イタドリ(タデ科タデ属)の実
白い花が白い実に変わるだけで変り映えしないがイタドリもカサカサしたイメージで湖畔の秋を感じさせる
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コケモモ(ツツジ科スノキ属)の実
亜高山帯の植物であるコケモモの花はドウダンツツジのような釣鐘状で薄いピンク色
その花が秋には真っ赤な実になる
果実酒にするとうまいと思うのだが何せ数が少なかった
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シラタマノキ(ツツジ科シラタマノキ属)の実
こちらはシラタマノキ
この植物も花は釣鐘状で白い
夏の山では何回も見ているので白い花がシラタマだと思い込んでいたが、今回実を確認して実がシラタマなのだと認識を新たにした

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ナナカマド(バラ科ナナカマド属)の実
締めくくりはナナカマドになった
この植物は紅葉する前に赤い実をつけるのでよく目立つ
北国へ行けば平地にも多いので馴染み深く、赤い実は冬の始まりを意識させる
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# by mustachio | 2017-10-13 15:00 | Comments(0)