2012年 08月 05日

乗鞍岳の高山植物

b0144049_15424647.jpg

毎年家内とどこかの山には登っているので、今年の夏は上高地から(タカネヒカゲ撮影狙いで)蝶ヶ岳へ登る予定があった
しかし家内の腰の調子が今一つで標高差千メートルはちょっと無理かなということになり、来年に繰り延べすることにした

代わりに出かけたのが乗鞍岳
皆さんご存じだと思うが、こちらは車で標高2700メートルの畳平まで行くことができる
(以前はマイカー乗り入れだったが、現在はマイカーを駐車場に置いてシャトルバス利用だ)
ここには残念ながらタカネヒカゲがいないのだが、鳥のほうはライチョウやイワヒバリが期待できる
ライチョウやイワヒバリは過去にあちこちで見ているのだが、未撮影種となっているので乗鞍岳は鳥屋(バードウォッチャー)の家内が計画した

当日は10時前に到着したのだが、あまりにも天気が良すぎた
鳥類が採餌活動をするのは主として朝と夕方で、天気の悪い日は例外的に昼間も活動する
天気の良い昼間は上昇気流に乗ってワシタカ(猛禽類)がライチョウを狙うため、ハイマツの陰に姿を隠している
乗鞍岳のライチョウは比較的人間慣れをしており、当日は8時過ぎまで姿を見せていたようだが、昼間は顔を出してくれなかった

そんな訳で乗鞍岳登山記(散策記)は植物編となる
2700メートルの世界は高山植物が満開だった

イワヒバリ
ライチョウは不発だったがイワヒバリのほうは近くまで遊びに来てくれた
目の鋭い精悍な鳥だが、人を恐れず登山者(というより観光客)の近くで餌を採ったりしている
b0144049_16154018.jpg
b0144049_16162892.jpg
b0144049_161612100.jpg

イワギキョウ
花のトップバッターは岩つながりでイワギキョウ
花に毛の生えるチシマギキョウもあるはずなのだが、今回は見つからなかった
b0144049_16234973.jpg

クロユリ
この花は素人の(植物にあまり詳しくない)観光客に人気があるようで、酔っ払ったバスツアーのおじさんが「クロユリは恋の花」と大はしゃぎしていた
写真的には地味で撮りにくい花だと思うが
b0144049_16284888.jpg

ヨツバシオガマ
華やかさでは抜群 ちょっと花期が過ぎかかっているのが残念だったが、このピンク色は良く目立った
個体によっては葉の色まで紫に染まっている
b0144049_16333534.jpg

コマクサ
コマクサはお花畑に咲く花ではなく、砂礫地に1株ずつ咲く
乗鞍岳には以前少なかったが、マイカー規制をしてからコマクサの数が増えたそうだ
(最近はあちこちでコマクサを移植栽培し観光資源化しているが、乗鞍のコマクサは自然のままだという)
b0144049_16523074.jpg

コイワカガミ
こちらはお花畑に多かったが、残念ながらピークが過ぎていて、写真の被写体としては良い花が見つからなかった
b0144049_16542214.jpg

ミヤマアカバナ
路傍にアカバナを見つけた
標高が高いのでミヤマアカバナだと思うが、勉強不足で普通のアカバナとの差異は不明だ
b0144049_16563424.jpg

ハクサンイチゲ
白い花のトップはハクサンイチゲ
高山植物の代表格で、本家の白山はもちろん、北海道の大雪山系でも一面に咲き誇っている
乗鞍岳でもお花畑では議席が過半数に迫る勢いだった
b0144049_16592734.jpg
b0144049_16595997.jpg

チングルマ
山によってはチングルマのほうが多いところも結構あるのだが、乗鞍では勢力負け
写真撮影用に花を見つけるのに苦労するぐらいだった
b0144049_1752641.jpg

コバイケイソウ
コバイケイソウは当たりの年と外れの年が1年置きだという
今年は外れの年なのか、数も少なく、影が薄かった
b0144049_178727.jpg

ウメバチソウ
基本的には秋の花で普通花期は8月からなのだが、7月31日なら大したフライイングではない
現地の表示やパンフレットでは「コウメバチソウ」となっていたが、亜種のレベルの区分だろうか
b0144049_17125079.jpg

イワツメクサ
高山植物としては割と普通で砂礫地(裸地)に生える
砂礫をバックにすると緑と白のコントラストがよく目立つ
b0144049_17172764.jpg

ミヤマセンキュウ
セリ科の花は花自体が小さく、樹形も似たものが多いので同定が難しい
5~6冊の植物図鑑を参照しても結論が出せないことが多い
この花はミヤマセンキュウで良いと思うが、写真で葉の状態が不鮮明なのが反省点だ
b0144049_1722188.jpg

ミヤマダイコンソウ
高山植物で名前にミヤマがつく黄色い花はかなり多い
ここでもミヤマキンポウゲ、ミヤマキンバイ、ミヤマダイコンソウと3種がそろっている
ミヤマキンバイとミヤマダイコンソウはバラ科でよく似ており、一応葉の形などで区別する
葉が丸いのがダイコンソウだ
b0144049_17434884.jpg

ミヤマキンバイ
基本的にはこちらは葉が三つ葉型で、花弁の中央に近い部分にオレンジ色があらわれる(と個人的には判定している)
シナノキンバイとかキンバイソウのように、花の形に金盃のイメージはない
b0144049_17583656.jpg

ミヤマキンポウゲ
こちらはキンポウゲ科の本流で平地で普通に見るキンポウゲ(ウマノアシガタ)の山岳編だ
葉が細く、バラ科の花とは明らかに違うのだが、花だけ写真にすると後で識別が難しくなる
お花畑ではハクサンイチゲの白の次にミヤマキンポウゲの黄色がスペースを占めていた
b0144049_1872113.jpg

b0144049_18124986.jpg

ミヤマアキノキリンソウ
平地のアキノキリンソウの高山型でコガネギクの別名がある
アキノキリンソウよりは花がでかい
名前は秋の麒麟草だが、8月の高山のイメージを代表する花である
b0144049_18202369.jpg

ウサギギク
ラストはウサギギク
高い山で出会う典型的なキクだ 葉の形がウサギの耳に似ているから命名されたと聞くが、葉の写真を撮った記憶がない
それだけ黄色い花のほうのインパクトが強いのだと思う
b0144049_18262811.jpg

お花畑の蝶
蝶のほうはあまり期待していなかったが、常連のクジャクチョウとアカタテハの他に高山蝶のコヒオドシがいた
北海道では平地にもいるので高山蝶の分類は適切でないかもしれないが、少なくとも本州ではコヒオドシは立派な高山蝶で希少種だ
b0144049_18314685.jpg
b0144049_18322390.jpg
b0144049_18331733.jpg


by mustachio | 2012-08-05 16:17 | Comments(1)
Commented by senmu at 2012-08-27 13:38 x
8月16日に白馬大池に登りました。
お花畑でみた蝶の名前を調べていたら、ダンダラさまのページでわかりました。花の名前も参考にさせていただきました。
ありがとうございます。


<< 飛騨・信濃「林道の花と蝶」      駒止湿原の花 >>