人気ブログランキング | 話題のタグを見る

還暦からのネイチャーフォト

mustachio.exblog.jp
ブログトップ
2012年 09月 13日

フィンランド・ノルウェーの鳥たち(6)

フィンランド・ノルウェーの鳥たち(6)_b0144049_1346328.jpg


RED-NECKED PHALAROPE (アカエリヒレアシシギ)
約2年前の2010年10月埼玉県の秋ヶ瀬公園でアカエリヒレアシシギの写真を撮った(小生のホームページ古希からのネイチャーフォトライフ「日本の自然」2010年版を参照いただきたい)
アカエリヒレアシシギもエリマキシギのように夏は北極圏(ユーラシア・アメリカ)で繁殖し、冬は南半球まで移動する渡り鳥で日本も通過地となるため出会いのチャンスは多い
ただ日本に来る時は必ず地味な冬羽で名前の「赤襟」は痕跡すら見ることができない
やはり繁殖羽のアカエリを見たいという希望は今回の旅行でやっとかなえることができた
フィンランド・ノルウェーの鳥たち(6)_b0144049_13592973.jpg


COMMON REDSHANK (アカアシシギ)
このシギも夏は北半球、冬は南半球主体と渡りをするが比較的近距離の移動で、日本でも北海道が繁殖地、九州が越冬地となるため、国内で夏羽も冬羽も見ることができる
遠い距離の個体だったが個性のある赤い脚ははっきりと確認することができた
フィンランド・ノルウェーの鳥たち(6)_b0144049_148501.jpg
フィンランド・ノルウェーの鳥たち(6)_b0144049_149520.jpg


COMMON SANDPIPER (イソシギ)
昔、エリザベステーラー主演の「いそしぎ」という映画があった
イソシギ自体は名前の通りCOMMON(普通種)で日本でも見る機会が多い
図鑑をチェックしてみると繁殖地は北部ユーラシア全域、越冬地はアフリカ、南アジア、オーストラリアと広範囲に分布している
それで気がついたのだが映画「いそしぎ」はアメリカの映画で舞台もアメリカだった それなのにアメリカ大陸にはイソシギは棲息していない
何十年の前の記憶なのでどこかに勘違いがあるのかもしれないが、急に気になってしまった
フィンランド・ノルウェーの鳥たち(6)_b0144049_14285623.jpg


BAR-TAILED GODWIT (オオソリハシシギ)
オオソリハシシギは大型のシギで魅力がある
やはり繁殖地は北極海沿岸限定のようだが、越冬地は西ヨーロッパからアフリカ、東南アジア、オーストラリアと広い範囲にわたる
同行英国人はあまり喜んでいなかったので案外イギリスでも普通なのかもしれない
ノルウェーの南側の海岸で7~8羽の群れに遭遇したが、遠距離逆光と撮影条件には恵まれなかった
フィンランド・ノルウェーの鳥たち(6)_b0144049_1438103.jpg
フィンランド・ノルウェーの鳥たち(6)_b0144049_14385117.jpg


WOOD SANDPIPER (タカブシギ)
似たようなシギが多いので同定が難しいが、白いアイリング、黒褐色の過眼線、白い眉班などからタカブシギ
と判断している
イソシギやクサシギと似たような棲息域でユーラシア北部とアフリカ・インド・東南アジア・オーストラリアの間を移動する
フィンランド・ノルウェーの鳥たち(6)_b0144049_212420100.jpg


PURPLE SANDPIPER  (ムラサキハマシギ)
このムラサキハマシギは日本にいないので我々にしてみれば貴重な鳥
ノルウェーの海岸で彼らを追いまわしたが、英国人のバードウォッチャーは全く興味を示さなかった
イギリスの海岸にはたくさんいるらしい
フィンランド・ノルウェーの鳥たち(6)_b0144049_21342573.jpg


RINGED PLOVER (ハジロコチドリ)
旅行期間中出会った千鳥の仲間はこのハジロコチドリだけであった
ただのコチドリもヨーロッパに広く分布すると思っていたが、北極海に近い北欧はハジロ、それ以外はコチドリと棲み分けがあるらしい
成鳥夏羽のハジロコチドリはオレンジのクチバシが印象的だった
フィンランド・ノルウェーの鳥たち(6)_b0144049_21441718.jpg


GOLDEN PLOVER (ヨーロッパムナグロ)
ムナグロは地球を縦に棲み分けていて、ヨーロッパムナグロ(GOLDEN PLOVER)、ムナグロ(PACIFIC GOLDEN PLOVER)、アメリカムナグロ(AMERICAN GOLDEN PLOVER)の3種類がいる
見た目はほとんど変わらず素人には棲息地で種を判断するしかないようだ
このムナグロはコバシチドリを探した砂礫の山で見かけたもので、肝心のコバシチドリには出会えなかった
フィンランド・ノルウェーの鳥たち(6)_b0144049_2154175.jpg


NORTHERN LAPWING (タゲリ)
タゲリはイギリスから日本までユーラシア大陸には広く分布する普通種
タゲリの群れを見ると一瞬日本にいるような錯覚を感じる
考えてみればムナグロもタゲリも千鳥の仲間だった
フィンランド・ノルウェーの鳥たち(6)_b0144049_21595885.jpg


COMMON EIDER (ホンケワタガモ)
千鳥の次は鴨  北極圏の鴨といえばケワタガモの仲間がトップスターになる
特に珍しいコケワタガモやケワタガモを期待したが写真を撮れたのはホンケワタガモだけだった
ホンケワタガモは群れを作っていて比較的海岸近くまで来てくれるのだが、ケワタガモなどは1~2羽がホンケワタガモの群れに紛れ込んでいるといった状態で、望遠鏡で確認はできるが写真は無理という状況だった
(それでも英国人たちは飽きもせずはるか遠いホンケワタガモの群れの中にケワタガモやコケワタガモを探していた)
フィンランド・ノルウェーの鳥たち(6)_b0144049_2256215.jpg
フィンランド・ノルウェーの鳥たち(6)_b0144049_22571542.jpg
フィンランド・ノルウェーの鳥たち(6)_b0144049_22574383.jpg
フィンランド・ノルウェーの鳥たち(6)_b0144049_2258968.jpg


LONG-TAILED DUCK (コオリガモ)
もう一つの北極圏鴨はコオリガモ
こちらは北海道の海でもよく見られるが、日本で見られるのは冬羽
北極海のコオリガモは用心深くあまり海岸近くへは寄りつかなかったが、特徴のある長い尾は遠くからでもよくわかった
フィンランド・ノルウェーの鳥たち(6)_b0144049_2352995.jpg


VELVET SCOTER (ビロードキンクロ)
ビロードキンクロとアラナミキンクロは今年2月のカナダで十分堪能した
北の鴨ではあるが北極圏より南側に多いようだ
冬の関東でも見ることができる鴨で、我が家では「吊り目鴨」で通っている
フィンランド・ノルウェーの鳥たち(6)_b0144049_23131362.jpg


COMMON GOLDENEYE (ホオジロガモ)
こちらも北の鴨だがビロードキンクロより分布域がさらに南寄りのようだ
夏羽と冬羽の差がないようで日本の冬に見るホオジロガモと同じ顔をしていた
フィンランド・ノルウェーの鳥たち(6)_b0144049_23185872.jpg


TUFTED DUCK (キンクロハジロ)
キンクロハジロは日本でも簡単に見られる普通のカモだ
ユーラシア・アフリカが棲息域だが北は北極海沿岸まではいかず、南も北インド、中国南部くらいまでを移動限界としている
北欧でもオウルなどの公園の池には多かったが、北極圏内では見かけなかった
フィンランド・ノルウェーの鳥たち(6)_b0144049_14103393.jpg


GOOSANDER (カワアイサ)
2月のカナダに多かったカワアイサだが、フィンランド・ノルウェーでもよく出会った
夏の繁殖期のせいかオスメスのつがいや2組4羽で行動していることが多いように感じられた
写真のように1羽のオスが2~3羽のメスを連れているうらやましいケースもある
フィンランド・ノルウェーの鳥たち(6)_b0144049_14165574.jpg
フィンランド・ノルウェーの鳥たち(6)_b0144049_14172257.jpg


BEAN GOOSE (ヒシクイ)
伊豆沼など日本でも比較的見慣れたヒシクイ
この鳥もユーラシアの北極海沿岸で繁殖するようだ
次のハイイロガンとよく似ているがクチバシが黒い(先端のみ黄色)
フィンランド・ノルウェーの鳥たち(6)_b0144049_1431695.jpg


GREYLAG GOOSE (ハイイロガン)
ガンの仲間としてヨーロッパでポピュラーなのはこちらのハイイロガンのほうではないか
日本にも渡来することがあるようだが、見つかれば何百人の鳥カメラマンが集結するようなレベルの珍鳥だと思う
オレンジのクチバシが印象的だ
フィンランド・ノルウェーの鳥たち(6)_b0144049_1436572.jpg


WHOOPER SWAN (オオハクチョウ)
白鳥には何回か出会ったがすべてオオハクチョウだった
コハクチョウの繁殖地はロシア、アラスカ、カナダの北極海沿岸限定のようだ
フィンランド・ノルウェーの鳥たち(6)_b0144049_14441543.jpg


CRANE (クロヅル)
英語名はCRANE(またはCOMMON CRANE)  要するに何の形容詞もないただの「ツル」だ
ヨーロッパの鳥の図鑑を見ると鶴はこのクロヅルしか載っていない(厳密に言うと黒海カスピ海の周辺にはアネハヅルが来るのだがヨーロッパとは言えないと思う)
ヨーロッパの「ツル」は意外と丹頂鶴に似ていて首の前側が黒く、頭頂は赤い
地上に降りているクロヅルは望遠レンズでやっと確認できるような遠い距離だったが、飛翔写真は撮ることができた(羽根が傷んだ個体なのは残念だったが)
フィンランド・ノルウェーの鳥たち(6)_b0144049_14574718.jpg
フィンランド・ノルウェーの鳥たち(6)_b0144049_14581640.jpg


by mustachio | 2012-09-13 13:59 | Comments(0)


<< フィンランド・ノルウェーの鳥た...      フィンランド・ノルウェーの鳥た... >>