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還暦からのネイチャーフォト

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2013年 06月 19日

岡山・鳥取の鳥と花

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6月12日、台風3号のリスクもあったが、家内と二人新幹線で岡山へ出かけた
旅行の最大のターゲットは中国山地の「ウスイロヒョウモンモドキ」である
家内と二人の旅行は国内の場合、蝶がメインになるか鳥がメインになるかいずれかとなる
今回は、たまたま家内のテーマであるアカショウビンとオオコノハズクの撮影が兼ねられそうで、鳥と蝶のコラボレーション旅行となった

岡山からはレンタカーで鳥取県へ向かう
30数年前、2年半ほど家族で岡山(倉敷)暮らしをしたので、一応の土地勘はある   といっても30数年間の高速道路の発達は驚異的で中国山地はむしろ大阪により近くなってしまったのかもしれない

さてその鳥の撮影だが、鳥取県の「八東ふるさとの森キャンプ場」というサイトが目的地である
ここのキャンプ場の館長さんが野鳥好きで、棲息環境の保全に意欲的であることからキャンプ場内にアカショウビンが営巣し、オオコノハズクも巣箱で営巣というように絶好の野鳥撮影スポットになってしまった

そのため野鳥カメラマンが多数バンガローに宿泊し、朝早くから夜遅くまで野鳥を追いかける(厳密には三脚をセットして野鳥を待つ)状況になってしまっている
(普通、写真撮影地は公開しないのがマナーだが、ここの館長さんは商売御熱心でWEBへの公開は大歓迎というスタンスのためあえて地名は表示することとした)

ところでその成果だが、一応写真は撮れたというものの出来栄えのほうは50点以下という結果になってしまった
その原因だが詳しくは項目ごとに後述するが時期選定が適切ではなかったということに尽きると思う
今回の旅行は「ウスイロヒョウモンモドキ」を第1テーマでスケジュールを設定したため、鳥の抱卵期間や雛の巣立ちのタイミングが合わなかったということだ
家内もいまいち納得がいかないようで、また来年少し時期を遅らせてリベンジを狙うことになりそうだ

(鳥の写真が寂しいので今回撮影した植物と組み合わせてブログのページを構成することとした)

アカショウビン
ご存じの方も多いと思うが全身が真っ赤なカワセミである
夏鳥として日本で繁殖するアジアの鳥だが、昨近の自然環境悪化により数が減ってしまい鳴き声を聞くことはあってもめったに姿を見ることはできない
(亜種のリュウキュウアカショウビンなら宮古島など南西諸島にいけば結構多いが)
そのアカショウビンがキャンプ場のブナの木に営巣し抱卵しているのだからたいへんなことだ
抱卵はオスメス交代で行うようで勤務シフトは2時間~3時間、つまり2時間から3時間に1回成鳥が巣穴に出入りする
カメラマンは望遠レンズをセットし、鳥がくるとシャッターを押すのだが出入りは一瞬で、高速連写でも撮影は難しい
日によって事情が違うようだが、巣穴に入る前に近くの枝にとまることもあり、撮影のチャンスは少し広がるが、ポイントが予測できないので今度はピント合わせで苦労することになる
(保護のためカメラマンは巣に近づけないように規制されていてAFの望遠レンズは必需品となる)
もともと長時間じっと待機することは苦手で、半日で1~2回のチャンスがものにできず、写真はお粗末なものになってしまった
抱卵期が終わり、雛がかえれば親鳥が頻繁に出入りするようになり、撮影のチャンスは圧倒的に増えるようだが、カメラマンの数もさらに増えるので結構厳しい条件になるかもしれない
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オオコノハズク
オオコノハズクも留鳥として日本に広く分布するが数は少ない
今回のサイトではキャンプ場の巣箱に営巣し、既に雛がかえっていて親鳥が餌を運んでいるらしい
ただフクロウの仲間なので活動は夜間限定である
キャンプ場では親鳥が警戒しない程度の弱い照明を巣箱に当てていて、カメラの感度を上げれば何とか写真を撮ることができるようになっている
ただ給餌の頻度は親鳥の狩の成果に依存するので、こちらも巣箱にフォーカスを合わせて待機ということになる
時間的にはアカショウビンと重複しないので、両方を狙うことは問題ないが、こちらも2時間待って巣箱に入るのは一瞬という厳しい条件になる
キャンプ場の館長さんの説明によれば、こちらは雛の巣立ちが近くなっていて給餌の頻度が極端に減ってきている(特に我々の行った日ぐらいから)とのことで、アカショウビン同様良いシャッターチャンスがつかめず、巣箱から遠く離れて照明の届かない枝にとまったところをやっと写すのが精いっぱいだった
(ちなみに家内のほうは根気よく真夜中まで粘って結構いい写真が撮れているが、こちらは11時にはあきらめて引き揚げてしまった)
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ブッポウソウ
鳥取から岡山の高梁へ移動する途中、吉備中央町へ寄った
この町では、町をあげてブッポウソウの保護に努めており、町内に巣箱が多くかけられている
その巣箱にかなりの割合でブッポウソウが営巣中という情報があったのでチェックして回ったが、残念ながら鳥の姿を見ることができなかった
(一部巣箱の中を監視カメラで中継しているところがあり抱卵中の親鳥をモニターで確認した)
こちらも雛がかえると親鳥が頻繁に餌を運ぶので、写真撮影は十分可能のようだ
写真はその巣箱である
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鳥の写真が少ないのでこれから「植物編」ということになるが、大したものはない 普通種ばかりである

ヒレアザミ
草原を歩いたのでアザミを多く見たがみなヒレアザミだった
例の茎にヒレのあるアザミである
関東甲信越でも見かけるが数は少なく、他のアザミのほうが多い
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ママコナ
ママコナもゼフィルスのいる林に数多く見られた
ピンクと白のバランスが美しい花である
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オドリコソウ
この花も全国区の普通種 花がピンクのケースと白花のケースがあるが、個人的にはピンクの花のほうがきれいだと思う
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チダケサシ
チダケサシはてっきり夏の花と思っていたが岡山では結構多かった
考えてみれば東京近郊でもアカシジミのシーズンにチダケサシが見られるので6月の花かもしれない
(ちなみにこの植物の茎でチダケというキノコを刺して運ぶことからチダケサシというようだが、チダケのシーズンは8月以降のような気がする)
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テイカカズラ
テイカカズラはあまり関東で見かけないので西日本の固有種かと思っていたが、そうでもないらしい
花びらがねじれ、中央部が黄色いこの花は個性的で面白い
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スイカズラ
この花も関東でも良く見かける 特に6月ごろゼフィルスのシーズンに出会う花だ
花の色が白から黄色に変わるので金銀花の異名を持つが、写真の花は金の部分が盛りを過ぎて茶色になっていた
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ツルマンネングサ
吉備中央町でブッポウソウを探している時に足元に多数生えていたので写真を撮ったが、帰化植物のツルマンネングサらしい
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ヤマグワ
ゼフィルスを探した草間台地にヤマグワの実がなっていた
30数年前の記憶だが岡山には割と桑が多く、子供たちが良く食べていたと思う(食べると口の中が紫色になるのですぐばれる)
草間台地のヤマグワはそのまま食べてもしっかり甘く、ジャムを作るのに砂糖は不要という感じだった
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ササユリ
岡山の花のフィナーレはササユリ
この花は西日本特産で関東にはない
咲き始めは少女のようにスリムで、そのうち妖艶なイメージが増してくる
東日本のヒメサユリのようにピンク色だが、淡いピンクで花も大きく、大人の女性を感じさせる花である
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by mustachio | 2013-06-19 18:33 | Comments(0)


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