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還暦からのネイチャーフォト

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2015年 03月 01日

白鳥・丹頂・北の小鳥

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前篇に流氷上の鳥と海鳥を掲載したので、後篇は残った鳥たち、つまり内陸部の野鳥が主役になる
根室を後にしたツアーバスは霧多布から内陸部に入り、屈斜路湖の白鳥や鶴居村の丹頂を観察した
途中いろいろな場所で冬の小鳥たちを探し、ベニヒワやハギマシコなどを撮影した

オオハクチョウ
後篇のスタートは屈斜路湖のオオハクチョウから
前に何回もコメントしているが写真の欠点は大きさがわかりにくいこと
半月ほど前に群馬県へコハクチョウを見に行ったが、両者の行動様式はほとんど変わらずオオハクチョウとコハクチョウでは写真も同じようなパターンになりがちである
大きさ以外の識別のポイントは嘴の黒と黄色のバランスで、コハクチョウは黒の部分が多く、オオハクチョウは黄色の部分が多い
屈斜路湖はほとんどが凍結していてオオハクチョウの生活域(水の部分)はごくわずかだったが、冬景色の中の白鳥は日本画的でなかなかの雰囲気だった
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タンチョウ
続いて鶴居村のタンチョウ
タンチョウは極東アジアの鳥で渡り鳥であるが、北海道では留鳥として繁殖し、夏でも見ることができる
鶴居村では冬の間エサを与えているので雪原にタンチョウが集結し生活する様を近くで観察することが可能なのだ
群れの中でカップルの動きを追ってみたが、タンチョウは雌雄同色で外見からオスとメスの区別がつかない
明らかに求愛行動(ディスプレーダンス)と見られるシーンも多かったが、そのうち喧嘩と見られる状況もかなり多いことに気が付いた(後半の写真何枚かはどうも求愛ではなく格闘のようだ メスをめぐるオス同士の争いなのか夫婦間のトラブルなのかも不明である)
鶴の行動に詳しい方がおられたらいろいろと教えていただきたい
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シマエナガ
シマエナガというのは種名ではなく亜種名
つまりエナガの1亜種であるが、北海道のエナガは基本的にシマエナガである
本州以南のエナガは黒い眉班があって顔が黒っぽいが、シマエナガは写真のように頭が真っ白でとてもかわいい
普通のエナガと同様落ち着かない鳥で、せわしなく動いてばかりいて撮影が難しい
ブッシュの中などにいるとカメラのAFがうまく機能せず、マニュアルでピントを合わせた写真も多い
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ハシブトガラ
一見コガラに見える小鳥だがこちらは別種(独立種)でハシブトガラ
北海道限定の固有種である
頭の光沢が強いとか嘴や脚が太いとか雨覆羽の縁が白いとかいろいろ識別点があるようだが、専門家でもすぐには判別できないらしい(北海道にはコガラもハシブトガラも生息している)
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シロハラゴジュウカラ
本州のゴジュウカラは腹が褐色を帯びるが北海道のゴジュウカラは真っ白である
亜種のレベルでは分類が異なり、ゴジュウカラではあるが北海道のものはシロハラゴジュウカラと呼ばれる
エナガといいゴジュウカラといい道産子は基本的に色白なのだろうか
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ベニヒワ
北の小鳥の代表格というと少しオーバーだが人気のある小鳥である
北半球に広く分布しアメリカでヨーロッパでも見ることができるが、日本では冬の北海道・東北でしか出会うチャンスがない
海に近い道路際でベニヒワの集団がエサを探していた
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シラガホオジロ
自分自身が白髪なのでフレンドリーなイメージのホオジロ
頭頂部と頬と顎の下が白く、遠い位置のあまり鮮明でない写真でも識別が可能である
珍鳥というわけではないが比較的見るのが難しいホオジロのようだ
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ハギマシコ
マシコの仲間は冬の赤い鳥として人気がある
このハギマシコは全体的に赤紫が強くベニマシコやオオマシコと比べて渋さを感じる
ツアーのメンバーは草原にエサを探すハギマシコの群れを追い駆けまわしていたが、この鳥は2年前群馬県で近距離からの写真を何枚も撮っているので撮影にはあまり気合が入らなかった
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ウソ
赤い鳥の範疇には入らないがこの鳥の赤はよく目立つ(「真っ赤なウソというのはここから来た」というのはもちろん真っ赤なウソだ)
関東近辺では冬に見かけることがあるが、個人的に印象に残るのは夏の大雪(銀泉台)で見たウソ
関東では冬鳥でも北海道では留鳥(もしくは漂鳥)ということになる
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シメ
シメもウソと同じように冬鳥だが北日本では繁殖もする
あまりかわいくはないのだが、我が家にも一冬に1、2回訪れてくれる律儀な鳥だ
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ミヤマカケス
普通カケスは額から頭頂にかけて白く(というより白髪の混じったごま塩頭)、目(虹彩)も白い
このミヤマカケスは亜種名で北海道固有のカケスである
こちらは頭が赤褐色、目(虹彩)が暗褐色なので見た目が全く異なる別の鳥のようだ
カケスのように凄味がなく、優しい鳥のイメージだった
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アカゲラとオオアカゲラ
屈斜路湖周辺の林にアカゲラとオオアカゲラがいた
両種とも本州のアカゲラ、オオアカゲラと異なりエゾアカゲラ、エゾオオアカゲラというが、見た目は亜種アカゲラ、亜種オオアカゲラとほとんど変わらない(腹や背中の白斑など蝦夷のほうが白色部分が若干多い)
アカゲラとオオアカゲラの区別ははっきりしていてオオアカゲラのほうが腹の赤い部分が大きく、白い部分には縦斑が目立つ
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トビとノスリ
どちらも北海道独特の鳥ではなく関東近辺と同じ普通の鳥である
北海道でも猛禽のトビがカラスに追い回されていた
電柱の上の猛禽はバスの中から撮ったワンショットなのだが、目の周りの様子からノスリと推定している
もしかすると普通のトビかもしれない
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コミミズク
霧多布の草原(笹原)でコミミズクが飛んでいた
フクロウ類は夕方から採餌活動を始めるのだが、飛んでいたのは真昼間である
おかげで雪山をバックにしたシーンや止まっているコミミズクとのツーショットをものにすることができた
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キタキツネ
野付半島では雪原を悠然と歩くキタキツネを見た
ロングショットだがアップの狐より精悍さが感じられる
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エゾシカ
前篇と同じように後篇も締めくくりは哺乳類になった
被写体はエゾシカ
内地でニホンジカが増殖しているように北海道ではエゾシカに数が多い
雪原のエゾシカはなかなか雰囲気があって嫌いではないが、鹿の食害で希少植物が減り結果として昆虫などのバランスが極端に崩れていくのは誠に遺憾である
写真は撮れなかったが標津の町中にはエゾシカの群れが入り込んでいてコンビニの前に10頭規模のエゾシカの集団がたむろしていた(バスの中からオスだけの集団とメスだけの集団の両方を見た)
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by mustachio | 2015-03-01 15:02 | Comments(0)


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