2015年 04月 27日
何かと忙しく写真の整理に手が廻らなかったがなんとか4月中に野鳥編を完結させる目途がついた 分類順にアップしているので第4部は「小鳥編」になる オーストラリアヨシキリ Clamorous Reed-warbler 海外のバードウォッチングに参加するようになるとどうしても鳥の名前を英語で覚える必要が出てくる 基本的には現地ガイドに日本語を期待できないからだ ところでWarblerというのは鶯に近い小鳥の総称で鶯の英名はJapanese Bush Warblerである 同じWarblerでもLeaf-warblerとReed-warblerとがあり、Leaf系はムシクイ、Reed系はヨシキリである このように体系的に考えると英語も(70を過ぎても)結構覚えられるものだと思う オニセッカ Striated Grassbird セッカという小鳥は子供の頃はなじみがなかった 家内に付き合って鳥の写真を撮るようになってからは顔見知りになったがセッカ(雪加)という名前の由来を含め今でもよくわからないところがある フィリピンではこのオニセッカがよく出てきた 現地の人たちもGrassbirdと呼んでおり、なじみ深い鳥なのだと思う フィリピンサイホウチョウ Philippine Tailorbird テイラーバードは日本にいないので昔馴染みではないが東南アジアに出かければたいていのところでお目にかかることができる 背中がオリーブ色か褐色、腹が白、嘴が下に向かって少し湾曲するといった特徴がある 木の葉を糸(蜘蛛の糸や細い植物繊維)で縫い合わせて巣をつくるので裁縫鳥と呼ばれるのだが、残念ながらその巣を見たことはない アカオミツリンヒタキ Long-tailed Ground-warbler ヒタキ類の英名はFlycatcher(蝿取り)であることが多いが、この密林ヒタキはGround-warblerと呼ばれているので多少個性が違うのだと思う 目が大きいかわいい小鳥だった (上記英名は間違いのようで直訳の Rufous-tailed jungle Flycatcherが正しいようだ 詳細判明後訂正したい) エゾビタキ Gray-streaked Flycatcher 樺太や中国北東部など日本より北で繁殖し冬はフィリピンからスラウェシ、ニューギニア方面で過ごす ちょうど日本が通過コースに当たるため日本ではなじみが深い小鳥だ こちらもそろそろ北へ向かう準備中のようだった ヤマアオムネヒタキ Mountain Verditer-flycatcher 英名のVerditerは青緑色を意味するようだが、実際の鳥はライトブルーで非常にきれいだった 日本でもオオルリ、コルリ、ルリビタキなど青い小鳥は多いが、このアオムネヒタキのように胸まで青いのはいないと思う インドからインドシナ、インドネシア方面でよく見るロクショウビタキとよく似た鳥である ハジロマユヒタキ Little Pied Flycatcher 白黒で無彩色だが中間色部分がなくメリハリがはっきりしているので凄味がある 真っ白な眉毛が特に印象的だった フィリピンオウギビタキ Philippine Pied Fantail デザイン的には白黒構成で眉の部分が白く前項のハジロマユヒタキによく似ている こちらはオウギビタキで尾は長く、大きさは全く違う別の鳥だ フィリピンでもオウギビタキの数は多かったが、尾を扇のように拡げるディスプレーは見られなかった フジイロヒタキ Short-crested Monarch フジイロヒタキのほうは同行者と一緒に撮影し、しかもオスであるため名前はすぐに分かった 下方からの撮影のため残念ながら頭部が見えないがこちらも短い烏帽子がありShort-crestedと呼ばれる 一見オオルリ風だが、目の周りにブルーのアイリングがありオオルリよりチャーミングだと思う モリツバメ White-breasted Wood-swallow 1枚目の写真はエボシフジイロヒタキのメスと推定したが、どうも間違いだったようで読者の方からご指摘を受けた 図鑑等よく調べてみるとエボシフジイロヒタキのメスは烏帽子こそないものの色は藤色が入っているようだ(負け惜しみになってしまうが、フィリピンの鳥の図鑑はあまり鮮明ではなくグレーに見える) 写真の鳥は完全にグレーなのでモリツバメと訂正させていただく モリツバメというのはツバメの仲間ではない フィリピン・ニューギニア・オーストラリア近辺に普通に見られる地味な鳥だ そんな先入観もあってバードリストによればツアーの間中ほとんど毎日姿を現していたようだがほとんど写真が撮れていなかった タカサゴモズ Long-tailed Shrike タカサゴという名前は台湾に起因するのだと思うがインドからニューギニアくらいまで広く南アジアに棲息するモズだ 今までに見たタカサゴモズは頭がライトグレーだった記憶があるが、フィリピンのタカサゴモズは真っ黒だった フィリピンモズ Mountain Shrike 固有種ではないようだが割と希少なモズらしい 林道わきの枝でポーズをとってくれたが、素晴らしいモデルできれいなポートレートが撮影できた アカモズ Brown Shrike 北アジアで繁殖し冬は南アジアへ移動する渡り鳥 日本でも見られる フィリピンで見たモズの中ではこのアカモズが一番多かった コミドリカラスモドキ Short -tailed Glossy Starling 一見真っ黒に見えるので安易にカラスモドキという名前を付けたようだが、カラスの仲間ではなくムクドリ(Starling)である 以前バリ島でこの鳥に出会っているがその時もムクドリらしく集団を形成していた そういえばカラスも集団生活なのでその点からも「モドキ」が正解かもしれない メガネムクドリ Coleto ムクドリといえばこちらがフィリピンのムクドリで固有種 英名も現地語のコレトで通しているようだ オレンジのマスクをしていて、美しくはないが忘れられない変わった鳥である ハッカチョウ Crested Myna マイナの仲間は南アジアを旅行すると町中で普通に見られるので鳥屋さんはあまり興味を示さない ただよく見かけるのはインドハッカ、ジャワハッカでハッカチョウは台湾・中国南部・ベトナムあたりに限定されるようだ 図鑑の分布図にもフィリピンは棲息対象外になっていることが多いが、今は定着しているらしい (下の写真は最低のレベルだが記録として残しておく) アポオオサマムクドリ Apo Myna 同じマイナでもこちらはフィリピン固有種 アポはフィリピンの最高峰でさらに「王様」を付けたすごい名前である 実物はひょうきんな感じだが撮影した距離が遠く写真はいまいちの出来になってしまった キバラタイヨウチョウ Olive-backed Sunbird サンバードという鳥の仲間も海外のバードウォッチングを始めてからのお付き合いだ このキバラタイヨウチョウは割とポピュラーな種類で以前マレーシアでも出会っている ハチスカタイヨウチョウ Grey-hooded Sunbird ハチスカは人名、明治時代の鳥類学者蜂須賀さんがアポ山周辺の鳥類調査をされたことに関連するようだ (発見者かどうかは不明) ちなみに当時の鳥類研究は銃で鳥を撃って標本を作り詳細を確認していたという 写真の発達した現代ではその必要がなくなったが、蝶など昆虫の分野では相変わらず殺して標本を作るレベルから進歩していない(昆虫も全面的な採集禁止が必要になってきているように思う) キムネタイヨウチョウ Metallic-winged Sunbird キバラタイヨウチョウは地味な鳥だったがキムネタイヨウチョウのほうは英名の通りメタリックブルーの羽をもつ美しい鳥である 背中のメタリック部分にピントが来ていないのが残念だ シラヒゲハナドリ Whiskered Flowerpecker この鳥は発見されてから日が浅く生態の解明も十分でない希少な鳥だという (パジェロで現地へ案内してくれたのはフィリピンが好きでダバオに移住したというイギリス人のガイドさんだった) 色が黒に近いのでハナドリというイメージではないがかわいい鳥で、小鳥のくせにホバリングをする変わった習性があり(求愛行動らしい)その仕草を見ながら楽しい時間を過ごした ハナドリ Fire-breasted Flowerpecker 英名では「火の胸をした」という形容詞がつくが和名はただのハナドリ 要するにハナドリ類の基本形ということだと思う キタングラド山の鷹見台へ2日通ったうちの2日目、コースもわかっているので無理を言って単独行動を認めてもらった(団体行動では撮影スペースが撮れず良い位置で写真を撮るのは難しい) この日はほかの7人からだいぶ遅れて現地ロッジ管理人の息子さんと英語で会話をしながら山へ登った(フィリピンの人は小学校入学前から英語を習うので現地語と英語のバイリンガルである) その時見つけたのがこのハナドリでほかの人に邪魔されず邪魔をせず撮影を楽しむことができた フィリピンメジロ/ヤマメジロ Lowland White-eye/Mountain White-eye フィリピンには何種類かのメジロがいた 基本は写真の2種で最初がフィリピンメジロ、後がヤマメジロのはずだが差異は不明である 要するにLowlanndで撮影したかMountainで撮影したかだけで区別している コガネスズメ Eurasian Tree Sparrow 和名がコガネスズメとなっているが英名はEurasian Tree Sparrowなので日本のスズメと同じ種類である(亜種レベルで違うかもしれない) 見た目は日本のスズメと変わらないような気がするがいかがなものだろうか ミナミキンパラ Chestnut Munia ギンパラも東南アジアの鳥だ 群れを成して草原に遊ぶ姿はどこの国でも同じ ミナミギンパラは頭が真っ黒でブルーの嘴との対比が鮮やかだった 以上でフィリピンレポートの鳥編を終わります まだ植物や昆虫の整理が残っていますが一休みして連休明けに掲載させていただきます
by mustachio
| 2015-04-27 14:24
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