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還暦からのネイチャーフォト

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2015年 07月 03日

6月の蝶2015

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「6月の花」に引き続いて「6月の蝶」
6月に撮影した蝶の写真のまとめである
6月、7月は蝶の発生の最盛期、つまりハイシーズンなのだが、最近はあまり蝶の撮影にアウトドアへ出かけなくなった
蝶以外の野鳥撮影などに出かけるせいもあるが、まず日本の蝶のほとんどの種類を撮りつくしてしまい未撮影種が極端に少なくなったことが原因である
それでも今年の6月は数少ない未撮影種のヒサマツミドリシジミに挑戦し一応の成果を上げたのでご報告させていただく

ヒサマツミドリシジミ
最初にアップする写真がぼろぼろの蝶の写真で恐縮であるが、それなりのわけはある
1年前のブログを参照していただけばよいのだが、昨年は6月23日に富山県の神通川周辺にヒサマツミドリシジミを撮影に出かけ空振りに終わっている
フィールドのピンポイント情報もなく山勘を頼りに出かけたため当然と言えば当然だったので、今年は少し詳細な情報を入手し昨年より早い6月17日に富山県へ遠征した
現場はかなり有名なポイントのようで先行者が2名、写真屋さんとネット屋さんである
人数が多ければ見つけやすいのが当然でまず写真の損傷個体を見つけ撮影する(小さくて動きが素早い蝶なので家内と二人だけでは見つけられなかったかもしれない)
この蝶は後翅裏面の白線(白帯)がW型ではなく、単純なV型というのが最大の特徴で損傷個体でもヒサマツミドリであることが十分確認できる
その写真が自分にとっての初めてのヒサマツ、わが「日本産蝶類245種目」の初ポートレートなので記念としてアップさせていただいた次第だ
この蝶は習性としてテリトリーを張るのが午後3時以降なので、当日は現場で新鮮な個体が現れるのを待ったが、あいにくその時間帯から雲が多くなり条件は厳しくなってしまった
それでもワンチャンスを生かして何とかきれいな個体の写真も撮ることができたのでご覧いただきたい
V字白帯以外の特徴は長い尾状突起と前翅の尖った先端などである
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エゾミドリシジミ
ヒサマツミドリシジミを撮影したフィールドの近くにはエゾミドリシジミがいた
この蝶とジョウザンミドリシジミは外見がよく似ているがジョウザンミドリシジミは早朝活動型
エゾミドリシジミのほうは午後にテリトリーを張る
後翅裏面の橙紋がべったりと連続するのが特徴で、ジョウザンミドリのほうは橙紋の中央部がアーチ形に欠ける
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アカシジミ
同じフィールドにいたもう1種のゼフィルスがこのアカシジミ
翅の一部に損傷があるので真面目に撮影はしなかった
アカシジミは武蔵村山など東京の郊外にもいて、何年か前までは毎年撮影に通ったものだったが、今年は全く出かけていない
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ジョウザンミドリシジミ
タイトルバックの写真もそうなのだが、こちらが早朝活動型のジョウザンミドリシジミ
撮影地は全く異なる福島県の磐梯山麓だ(撮影日は6月30日)
福島県いわき市に用事があり家内と車で出かけたので磐越道で郡山を抜け会津まで足を延ばした
ゼフィルスで有名な磐梯山だったのでもう少し種類が多いかと思っていたが、こちらはジョウザンミドリシジミだけだった
それでも結構数は多く、昼ごろまでこの蝶の撮影を楽しむことができた
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ヒメシジミ
ヒメシジミも6月から7月にかけて発生する蝶
後翅裏面の外縁に沿ってオレンジのベルトを持つシジミチョウはアサマシジミ、ミヤマシジミ、ヒメシジミの3種がいるがこのヒメシジミが普通種で、オレンジベルトを見たらまずヒメシジミと思って間違いない(オオルリシジミやジョウザンシジミにもオレンジの連続紋があるがこれらはもっと希少種である)
6月末に歩いた会津にもヒメシジミがやたら多かった
図鑑では準絶滅危惧種になっているがヒメシジミは絶滅とは程遠い蝶だと思っている
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キマダラルリツバメ
キマダラルリツバメは昨年会津方面へ遠征し撮影している
この蝶の最大の特徴は尾状突起が4本(片側に2本ずつ)あることだが、昨年撮影した個体は1本が欠けていて尾状突起が3本であった
今年いわきから会津へ向かった理由はそのリベンジだったのだが、去年撮影した現場に行ってみると周囲が荒れてしまって面影が全くない(土地を管理する地主さんにご不幸でもあったのかもしれない)
止むを得ず他のポイントへ転戦し今年も出会うことはできたのだが、今年は発生が1週間以上早いようで、昨年撮影した個体よりも損傷が激しい個体ばかりだった
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タテハチョウ3種
6月は上記以外に積極的な蝶探しをしていないので大した写真はない
コミスジ、ヒオドシチョウ、テングチョウと普通種ばかりでインパクトは全くない
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コジャノメ
ヒサマツミドリシジミのフィールドで撮影したコジャノメ
もしかするとヒメジャノメかもしれないが、翅表の写真だけでは断定が難しい
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サトキマダラヒカゲ
こちらは群馬の野反湖で撮影した
1枚目の写真は動体ブレが目立つが一応翅表の状態が確認できるので残してある
キマダラヒカゲはサトとヤマの区別が難しいが、写真の蝶は撮影場所が標高1500m近くあるのに山ではなく里のように思える
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スジグロシロチョウ
スジグロシロチョウは野反湖と神通川周辺で撮影したもの
ごく普通のシロチョウである
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モンキチョウ
モンキチョウの求愛飛翔は野反湖での撮影
オートフォーカスでは追い切れないので固定焦点で撮影したが結果オーライだった
2頭はもちろんオスとメスでノーマルな組み合わせであるが、なぜか追いかけているほうがメスであったのが強く印象に残っている
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オオミズアオ
最後の写真はオオミズアオ
もちろん蝶ではなく蛾である  乗鞍高原を散策中、ホテルの壁に張り付いているのを見つけた
このような野生の蛾は割と普通に出会うものだが、どこに行けば必ずいるというものでもない
今まで3回ぐらい野生のオオミズアオと出会っているがすべて偶然の出会いによるものだった
犬も歩けば棒に当たるというわけでもないが、とにかくフィールドに出て歩き回ることがネイチャーフォト撮影の必須条件であることに間違いはない
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以上で2015年前半のネイチャーフォトは終わり
蝶や花は7月が最盛期なのでこれからも精進していきたい

by mustachio | 2015-07-03 17:32 | Comments(0)


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