2016年 05月 07日

2016白馬の春

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ここ5、6年定例行事になっているが、今年も連休の1日を割いて群馬の山荘から長野県の白馬村を訪ねた
片道約100キロだが、高速を使わない下道でちょうど2時間半、早朝に家を出れば1日遊んで夕方は家に帰れる
今年はブータン旅行と後整理で4月のほとんどをつぶしてしまい、新潟へギフチョウを見に行く機会が作れなかった
シーズンの始めに見るものを見ないとその後がうまく回らない
ゴールデンウィークなら白馬のギフ、ヒメギフは(例年なら)間に合うので、白馬へ向かったのは5月2日である
雪の北アルプスは例年通り美しかったが、今年はどうも季節の進行が速いようで、植物の開花状況は微妙に違っていた
もう一つ気になったのが田圃の状況で、通常なら田圃の水面にアルプスの山並みがきれいに映し出されるのだが、今年は連休の白馬村の田圃に水が張られていなかった(作業者高齢化による耕作放棄という深刻な状況でもなさそうだったが)
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ギフチョウとヒメギフチョウ
結論からいうと今年も無事ギフ、ヒメギフを見ることができた
両種とも写真の手持ちは十分あり、どうしても撮影しなければならない蝶ではないので、ポーズは悪くても翅が少し傷んでいてもシャッターが切れれば一安心ということになる
例年、ギフ撮影のポイントでは若いカメラマンが多いのだが、今年は我々も含め高齢のご夫婦連れカメラマンがほとんどで、何となく時代の移り変わりを感じた
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ルリシジミ
ギフチョウのフィールドで羽化したばかりのルリシジミを見つけた
今年は翅の傷んだ蝶を撮影することが多く、新鮮な個体をマクロできっちり撮影したのは久しぶりだった
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カタクリ
群馬の雑木林でもカタクリに間に合わなかったので、最初から期待はしていなかったが、白馬でもカタクリは終わっていた
わずかに咲き残った個体をアップで撮る以外によい方法がなく、群馬のカタクリと同じような写真になってしまった
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ヤマエンゴサク
エンゴサクはカタクリと開花期が同じなのでこちらも賞味期限切れというところ
フクロウの顔に見える花の先端部のアップで逃げることにした
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ムラサキケマン
同じケシ科でもこちらのムラサキケマンは開花期が長い
この植物を食草とするウスバシロチョウは5月の蝶なので、5月、6月でもきれいな花を付けているようだ
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キケマン
キケマンは今年初見
姫川源流の近くに毎年必ず咲いている
標準的な年であれば姫川源流付近にはフクジュソウの黄色い花が多いのだが、今年は全く見当たらなかった
(2週間くらい季節が速いのだろうか)
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アカネスミレ
親海湿原の周辺にはアカネスミレが多かった
このスミレは毛深いスミレで側弁はもちろん距にも毛が生えている
2枚目の花に来ている昆虫はご存じビロードツリアブ
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オオタチツボスミレ
地上茎で側弁は無毛  まさにタチツボスミレなのだが形が大きい
こちらは日本海側多雪地帯に多いオオタチツボスミレである
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スミレサイシン
昨年まではギフチョウのフィールドのスミレはスミレサイシンがほとんどであった
今年は(オオタチツボスミレが多く)スミレサイシンがほとんど見当たらず探すのに苦労してしまった
シーズン的にこちらが遅かったものと思われ、逆にギフチョウ・ヒメギフチョウに間に合ったのは本当にラッキーだったと思う
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ヒカゲスミレ
こちらのスミレは花期が少し遅いようでシーズン的にはピッタリのようだった
同時期の定点観察でも年によって季節のずれが大きく、そこに自然観察(ネイチャーフォト)の楽しさもある
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スミレ
スミレ科を代表するように「スミレ」という種名を持つ
紛らわしいのでこのスミレのことを「タダスミレ」と言ったりする
(蝶の名前でもアゲハという種名のアゲハはナミアゲハなどと表現する  鳥でもタダツバメがある)
このタダスミレは極めて普遍的なスミレなのだが、農村の市街化の影響か最近見る機会が極端に少なくなった
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ニョイスミレ
別名ツボスミレ
昔からツボスミレで通していたので我々にはツボスミレのほうがわかりやすい
田の縁や川の近くなど湿ったところに生える小型のスミレ
開花時期は遅いほうで今年は時期がピッタリ合ったようだ
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エンレイソウ
ギフチョウが舞う雑木林の林床にはエンレイソウがあった
もちろん今年の初対面である
エンレイソウは典型的なユリ科植物で葉も花びらも3枚、雄蕊も6本と律儀に3の倍数を守っている
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シロバナエンレイソウ
花が白いか黒いかの違いはあるがシロバナエンレイソウも同じ仲間である
生育環境もよく似ていて同じ林にエンレイソウもシロバナエンレイソウも生えているのだ
北海道のオオバナエンレイソウほどではないが、白馬のシロバナエンレイソウは花が大きくなかなか魅力的である
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アマナ
同じユリ科のアマナを見つけた
場所は白馬から少し南にある居谷里湿原である
遊歩道から離れた立ち入り禁止区域に咲いていて望遠レンズでやっと撮影できるような状況であった
アマナはここ5年くらい見ていないのではないか
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ヒメオドリコソウ
3月から5月頃まで、春の植物観察の常連である
白馬でもヒメオドリコソウの群落がありタンポポ(カントウタンポポ)との対比が印象的だったのでまたレンズを向けてしまった
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フッキソウ
このシーズン白馬や戸隠などで必ず出会う野草
草本ではなく木本だと思うのだがなぜか樹木の図鑑には載っておらず野草図鑑に登場する
漢字は富貴草、お守りにすれば金持ちになれるかもしれない
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サンカヨウ
今回の想定外の出会いがこのサンカヨウ
これもギフチョウを探す森の林床で見つけた
自分のイメージでは高山の植物でしかも夏の花と思っていたので少しびっくりした
もともと清楚な野草だが、写真のサンカヨウはまさに開花したばかりで清純そのものだった
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ユリワサビ
姫川源流の常連
と書き出してこの花がユリワサビかワサビか不安になった
写真撮影のときはユリワサビと思い込んでいたが、この地域にあるこの植物は葉が大きくワサビかもしれない
花の写真だけでは判定が難しいので、来年はもう少し慎重に観察したいと思う
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ニリンソウ
前にもふれたが姫川源流の湿地帯にはフクジュソウもカタクリも見られず、最大勢力はこのニリンソウだった
イチゲの仲間は清楚なイメージが強いのだが、このニリンソウだけは数が多くにぎやかでまさに観光地の中国人のイメージである
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バイカモ
姫川源流のもう一つの定番がこのバイカモ(梅花藻)
基本的には夏の花のようで連休の頃は普通1、2輪の花が見られる程度なのだが、今年は数十個の白い花が流れを彩っていた
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ミツガシワ
季節的想定外のもう1種がこのミツガシワ
姫川源流の近くにある親海湿原は例年の連休時には花が咲くような植物が見られないのだが、今年はミツガシワが咲き始めていた
場所によっては一面ミツガシワというところもあり、今年の季節進行の速さを改めて実感した
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ミズバショウとリュウキンカ
純白の水芭蕉とまっ黄色の立金花
この2種はセットで春の水際に咲く
白馬の落倉湿原では毎年、連休時にはピークを過ぎているのでこちらをパスし、帰りは南の居谷里湿原に寄った
予想通り盛りは過ぎていたがどちらも咲き残っていて、今年も長野の春を満喫することができた
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シマヘビ
白馬編の最後はヘビ(お嫌いな方はトップへ戻っていただいて結構である)
姫川源流を散策している時に大きな蛇に出会った
もともとヘビは得意なジャンルではないのでヤマカガシかと思って撮影したが、帰宅してからシマヘビと判明した
確かに胴体に沿って黒い縞がある
自分にとってライファー(生涯で初めて見た種)だと思う
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by mustachio | 2016-05-07 15:15 | Comments(1)
Commented by himeoo27 at 2016-05-08 17:02
羽化直後と思われるモコモコ顔の
「ルリシジミ」可愛いですね!
今年、私はギフチョウ、ヒメギフチョウ
ともにパスしました。


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