2016年 06月 11日
硫黄島クルーズは実質3昼夜だがおがさわら丸は出港後6日で東京港へ戻る つまり全体行程の中で2日間ほど小笠原諸島に滞在する期間があるわけだ 最初の1日(5/22)は父島からカツオドリがコロニーを形成している南島にボートで渡った 後の1日(5/24)は母島泊まりで島内探鳥になる 個人的にはこの母島探鳥の日がツアー参加最大のターゲットで、探鳥をパスして単独行動、オガサワラシジミの撮影に向かった オガサワラシジミ 国の天然記念物、絶滅危惧Ⅰ類の希少種で小笠原母島にしか生息しない蝶である 実は2年前にこの蝶の撮影に挑戦し見事敗退している この蝶は外来種の蜥蜴グリーンアノール(7枚目写真)に捕食され絶滅危惧種となってしまったので、島内にアノール避けフェンス(6枚目写真)を設置して蝶を保護しているゾーンがある もちろん中へは入れないのでフェンスの外から望遠レンズで撮影が狙いである 前回は3時間蝶を探したが影も形も見えなかった フェンスの中には蝶の食草でもあり吸蜜植物でもあるオオバシマムラサキ(4,5枚目写真)があり、そこがポイントなのだが蝶の飛来は全くない(小笠原には固有種のオガサワラシジミやオガサワラセセリ以外の蝶は基本的に生息しないのだ) 食草の近辺に蝶がとまっていないか探し回ること2時間、何とか葉の上に静止する1頭を見つけた どうも羽化したばかりのようで新鮮な個体だが左側の前翅が伸びきっていない(後翅裏面の薄いブルーははっきり確認できる) フェンス内には入れないし、相手は静止したままなので望遠・マクロで撮影するが撮影角度は一定で似たような写真しか撮れない 後はなるべく近づいてアップをと狙った瞬間、蝶はファインダーから消えてしまった(どの方向へ飛んだのかすら不明である) それでも念願のオガサワラシジミとの出会いが実現し、満足感一杯で5~6キロの道を歩いて宿舎へ戻った 南島 時系列的には逆順になるが、5/22硫黄島に向かう前に父島から南島へ渡った カツオドリが営巣する島でボートから上陸し、景観を楽しむことが出来た カツオドリ この島では飛行中ではなく静止しているカツオドリを見ることが出来る 確かに奇妙な顔をした鳥で英名のBooby(馬鹿、間抜け)もなんとなく納得できる 蟹 種名不詳の蟹 南島の砂浜で遊んでいた オナガミズナギドリ ミズナギドリの種類は多いのにどういうわけか写真が撮れるのはこの鳥だけだ メグロ ここからは5/24、オガサワラシジミを撮影した後の写真になる まずはメグロ、母島周辺にしか生息しない希少種である といっても島内では割と普通に見られ、かなりの近距離で撮影することが出来る メジロ 山手線の駅ではないが小笠原には目黒のほかに目白もいる 亜種シチトウメジロと亜種イオウジマメジロの交雑種だといわれている ヒヨドリ ヒヨドリも結構多い こちらも亜種レベルでは本土のヒヨドリと異なり、オガサワラヒヨドリと呼ばれる 全体的に茶色が強い印象だ イソヒヨドリ 宿泊したペンションの近くでイソヒヨドリが子育てをしていた 2枚目の写真には口を開けている雛が3羽見えている カワラヒワ こちらも本土のカワラヒワと亜種が異なりオガサワラカワラヒワという 本土のカワラヒワより少し嘴が太いようだ キョウジョシギとツバメチドリ 2年前の小笠原訪問の時に想定外のキョウジョシギとツバメチドリとムナグロを海岸の公園で見つけ、近い距離からの撮影を楽しむことが出来た 今回はフェンスのあるグランドの中央付近にキョウジョシギとツバメチドリを見つけたが、近づくことが出来ずよい写真は撮れなかった 渡りの途中でこの時期には毎年来ているようだ アカガシラカラスバト 一応カラスバトの1亜種だが、まさに小笠原固有亜種で絶滅が懸念されている 2年前の小笠原でも撮影できなかったが、20羽前後の絶滅寸前からはだいぶ回復したようで、今回はバードウォッチングツアー参加者全員が対面することが出来た 紫色と緑色の対比が美しい ハイビスカスとブーゲンビリア 野生のものか園芸種か不明ながら、小笠原の雰囲気を撮りたくてシャッターを押した ムニンヒメツバキ こちらは純正の野生種 小笠原の固有種である ちょうどシーズンのようであちこちで姿を見ることが出来た モモタマナ 小笠原には割と多い植物 何故写真を載せたかというとこの植物がマルバネウラナミシジミという南方系の蝶の食草だからだ この蝶は毎年小笠原に海を渡ってきて秋には成虫が発生するが冬は越すことが出来ないという もう一度小笠原を訪れるとすればこのマルバネウラナミシジミと今回出会いがなかったオガサワラセセリの撮影狙いということになると思う 小笠原(父島二見港)出港風景 2年前にも体験したがおがさわら丸出港の際は盛大な見送りセレモニーがある 今回も並走するモーターボートを撮影しながら別れを惜しんだ
by mustachio
| 2016-06-11 14:38
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