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還暦からのネイチャーフォト

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2016年 12月 04日

北部オーストラリア探鳥旅行記01


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基本的な事象だがオーストラリアは南半球にある大陸なので、北が暑く南は寒い
北半球が冬なら南半球は夏となり季節は日本と逆転する
日本が晩秋となる11月、オーストラリアのNT(ノーザンテリトリー)を探訪した
友人であり現地で永年野鳥ガイドをしておられる日本人のOさんとわれわれ夫婦の3人旅である

オーストラリアは広大な大陸であるが内陸部にはほとんど人が住んでいない
シドニー、メルボルンなどの大都市は気候温暖な南東部に集中し、欧州系の社会を形成している
ノーザンテリトリーはオーストラリアの中ではトップエンドと呼ばれる地域で、州都ダーウィンはまさに北の果てに当たるが、北は熱帯地域なので日本でいえば南西諸島に該当する別世界なのだ

11月のノーザンテリトリーは乾季の最終段階に当たり酷暑の世界である(12月になれば雨季に入るので涼しくなる)
普通の常識的な観光シーズンは5月~10月で11月はオフシーズンなのだが、好天が続く乾季の最終シーズンは水場が限定され野鳥が見やすくなるというメリットがあって、日本でいえば連日体感温度40度(実際の気温は37度くらい)の猛暑日を1週間過ごすことになった

ダーウィン

日本からの直行便がないのでダーウィンへはブリスベン経由で入った(成田からブリスベンまで9時間、さらにダーウィンへ4時間の旅である)
確かに暑いところではあるが北側がアラフラ海西側がティモール海と海に面しているので清涼感はある
町には緑が多く公園なども充実していて美しい
植物は真っ赤に咲き乱れる鳳凰木、イエローシャワーという黄色い花、純白のプルメリアなどが町中に咲いており、ツカツクリやツチスドリなどの野鳥が普通に歩き回っている
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ダーウィンの海・マングローブ

ダーウィンは海の街だ
熱帯の海なので高層ビルが見えるところにマングローブがある マングローブクイナなど希少種がいて探鳥は楽しい
海水浴に適したところではないようで海で遊んでいる人はほとんどいない(色の黒い先住民=アボリジニが水浴しているのを一度見かけただけだった 白人はクソ暑い中をジョギングしている人が多かった)
海岸近くにはシギチドリなど渡り鳥が集まっており、ダーウィンの夏の海は野鳥の楽園であった

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カカドゥ国立公園

ダーウィンから東へ200キロほど離れた位置にカカドゥ国立公園がある
自然豊かな地域であるとともに先住民族アボリジニの歴史が残されており、世界複合遺産(自然遺産と文化遺産の複合)に登録されている有名な観光地だ
3日目に我々はダーウィンから国立公園の中心になるジャビルーに移動した
国立公園の中には乾季でも大量に水をたたえる川と湿原や素晴らしい景観を成す岩山群があり、壮大な自然が展開する(国立公園の広さは日本の四国の面積に匹敵するという)
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カカドゥの植物

季節的にはピンポイントの観察旅行なので全体を論ずることはできないが、植物の種類はそれほど多くないように感じられた
森はあってもケアンズ周辺にあるような熱帯雨林ではなくモンスーン雨林と呼ばれる規模のもので樹高が低い
野草は目につく限り撮影したが、日本の国立公園に見られるようなお花畑のような状況は皆無でちょっと寂しかった
(オーストラリアの植物に関しては図鑑も手持ちがなく種名不詳で、写真で見ていただくだけになる)
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アボリジニの壁画

アボリジニはオーストラリア大陸の先住民でありノーザンテリトリーは彼らの居住圏であった
アボリジニの文明的な弱点は文字を持たなかったことであるが、精細な絵(壁画)が記録の手段とされており、カカドゥ国立公園の岩山群の岩壁に2~3千年前のものと推定される壁画が数多く残されている
写真はアンバンバンギャラリーと称せられる地域の壁画だが、伝説上の「雪男」やカンガルーの絵などが今でも美しく保存されており興味深い

5枚目の写真はアボリジニの親子
彼らはどちらかというと人見知りが強く、仲間だけで集まって暇そうに時を過ごしていることが多い
色が黒く顔が怖いので写真は撮りにくい
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リバークルーズ

カカドゥ国立公園のもう一つの魅力はリバークルーズである
公園の中にはアリゲーターリバーと呼ばれる大きな川がサウス、イースト、ウエストと3本も流れており、流域は乾季でも広大な湿原を形成している
旅行4日目の早朝は大きなボートで池や川を巡り、水面から野鳥やハス、睡蓮、コウホネ(オーストラリアのコウホネは花が黄色ではなく白い)などの植物を眺めて自然を堪能することが出来た
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アウトバック

オーストラリアの内陸部はほとんどが荒廃地で、サバンナウッドランドと呼ばれる低木林と草原が広がる 低木林は主としてユーカリで構成されるがユーカリには種類が何百種もあるのでけして単調な自然ではない
100~200年前にはゴールドラッシュがあり鉄道も敷設されて街もできたが、一段落した後は内陸部に大きな町は残っていない
(ただ道路は発達していて幹線道は制限時速130キロ、3~5台連結の大型トレーラーがガンガン走っている)
オーストラリア大陸の広大な内陸部はアウトバックと総称される
我々は5日目にカカドゥを出て南西へ向かいパインクリークという昔金鉱で栄えた町に2泊しアウトバックの自然を観察した
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アウトバックの植物と蟻塚
アウトバックと呼ばれる内陸部に大きな森が育たないのは水が少ないせいだ
広大な草原とユーカリの林が広がるサバンナはイメージがアフリカの風景によく似ているが、残念ながら四足の哺乳類はほとんど住んでいない
カンガルーは2足歩行の有袋目で、有胎盤目哺乳類は大昔から野生化した外来種の犬であるディンゴくらいだという
乾季のせいなのかもしれないが花はほとんど見られず寂しい 数少ない水場の近くで見つけたユリ科の花が繊細なイメージで美しかった
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乾燥地で興味深いのが蟻塚
白アリが作った巣なのだが何年くらいかかって出来たものか解明されていないという
5~7メートルもある蟻塚が多く見られ自然の神秘が感じられた
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北部オーストラリア探鳥旅行のイントロ篇は以上
以下動物・昆虫編と野鳥編が続く



by mustachio | 2016-12-04 12:24 | Comments(0)


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