2017年 04月 21日

今年もまた新潟へ(春の花とギフチョウ)

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4月19日、わが家の4月定例行事となっている「新潟訪問」を無事済ませた
関越道をひたすら走り日本海の寺泊港周辺への往復500キロほどの日帰りドライブである
メインの目的はギフチョウの撮影なのだが、ギフチョウの写真は今までに十分撮れているので定期表敬訪問程度の意味しかない
ただ春の蝶と春の花を見て日本海の魚を買って帰り、途中ツクシなどを摘んでこれを肴にして帰宅後の酒を楽しむのがテーマである

新潟と東京は地理的にかなり離れているし、新潟には情報源になるような友人もいないので訪問のタイミングが難しい
ギフチョウの発生は「新潟の桜が満開」のころで、今年は東京の桜も満開時期が遅れたため基準にしている4月12日~15日を少し遅らせることとした(日程は他の家事都合や前後の天候にも左右されるのだが)
結果として今年のタイミングは「新潟の桜」にはぴったりだったのだが、どうもカタクリやミスミソウなどの春の花には遅すぎたようで来年からは少しタイミング修正が必要かと思っている
もう一つ、当日の天候は曇り時々晴れくらいで良かったのだが、日本海の低気圧に向けて強風が吹きつけとても「撮影日和」とは言えないような悪条件となってしまった
最近は高速シャッターが切れるので野草撮影は何とかなるが肝心のギフチョウが飛んでくれないのである

それでも楽しい春の1日を二人で過ごし、帰宅後うまい酒が飲めたことは感謝しなければならない

新潟の桜
桜のタイミングは最高でほとんど満開直前状態
周辺の強風でも桜吹雪になるほどではなく、東京で終わってしまった桜をまた楽しむことが出来た
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ギフチョウ
タイミングが遅すぎたのか当日吹きまくっていた強風のせいなのか、とにかく数が少なった
蝶が飛ぶコンディションとしては無風がいいようで風の陰になるエリアで何とか撮影ができたがちょっと寂しかった
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テングチョウ
茶色の蝶が飛んでいたのでミヤマセセリかと思ったが、越冬蝶のテングチョウだった
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ルリシジミ
スミレサイシンに来ていたのはルリシジミ
裏面が青灰色なので撮影時は普通のルリシジミだと思っていたが、帰ってからチェックしてみると後翅裏面肛角部付近の黒点が明らかに連続している
この黒点の連続はスギタニルリシジミの特徴なので写真の蝶はスギタニルリシジミの可能性もあるようだ(スギタニは裏面が褐色がかって汚いイメージなのでルリシジミと見るのが妥当のようだが)
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ビロードツリアブ
今年はなぜか山道にビロードツリアブが多かった
昆虫好きの方には北杜夫さんの「ドクトルマンボウ昆虫記」を想起させるアブである
ホバリングしていると翅が目に入らず胴体だけが空中に吊り下がっているように見えることからのネーミングだ
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ヒメオドリコソウ
野草はまずどこでも見られるヒメオドリコソウから
帰化植物ではあるが日本の自然の中に定着していて「春」を感じさせる花の一つである
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ムラサキケマン
蝶ではギフチョウのシーズンが終わるとウスバシロチョウが出現する
そのウスバシロチョウの食草がこのムラサキケマンで、60年前の昆虫少年だったころからの馴染の花だ
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シャク
セリ科の植物は似たようなものが多く同定が難しい
林縁に群生していた植物は「シャク」だと思う
葉が人参の葉のように細かいこと、花弁の大きさが不ぞろいであることなどが根拠である
植物図鑑によれば開花期は5~6月とのことで、そのあたりが少し気になるのだが
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クサイチゴ
バラ科の大きな白い花が目についたがクサイチゴのようだ
この植物の実は食べられるがイチゴとは少しイメージが異なり球形である
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カタクリ
ギフチョウの吸蜜植物として最もポピュラーなのがカタクリである
月並みではあるがカタクリに絡むギフチョウは定番なのだ
ただ毎年出かける新潟のポイントはカタクリの見頃がギフチョウより少し早い傾向がある
今年はカタクリにタイミングが合わずほとんどの花が枯れてしまっていて写真のモデルになる花を探すのに大変苦労した次第である
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アズマイチゲ
こちらも早春の花 
雪解けと同時に芽を出し花を咲かせ実を結んで春の終わるころには地中に消えてしまう
今回のタイミングでも時すでに遅く花弁が傷んだものばかりだった(正確に言うとキンポウゲ科のこの花は花びらのように見えるのが花弁ではなく萼片であるが)
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オオミスミソウ
オオミスミソウはカタクリより花期が少し早いので最初からあまり期待はしていなかった
結果は予想通りで、数株の写真をどうにか撮影できた程度であった
この地域は佐渡弥彦米山国定公園に属しオオミスミソウの有名なエリアなのだが、この10年間で数が激減し今では見る影もない
(昔、このあたり1面に見られた色とりどりの花はどこへ消えてしまったのだろうか)
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ショウジョウバカマ
ショウジョウバカマはどちらかというと地味な野草である
秋の彼岸花に感じが似ているが群生はしないので騒がれることもない
少なくとも盗掘の対象にはならない花だと思うのでこれからも強く生き続けていける種の一つだろう
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チゴユリ
過去にこの地域この時期に見かけたことのないチゴユリが咲いているのを見つけた
自分の感覚ではこの花は5月の花で、少し早すぎるような気がする
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イカリソウ
イカリソウは花がピンクのタイプと白いタイプがあり、新潟のこの地域のイカリソウは花が白い
例年はもっと数が少ないのだが、今年は至る所でイカリソウが見られた
季節の進行は思ったより速いようだ
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オオタチツボスミレ
この地域のタチツボスミレはほとんどがオオタチツボスミレだ
このスミレは日本海側の多雪地帯に多く、葉が丸くでかいのが特徴である
他に葉脈がへこむとか距(花の後部の突出部)が白い等のポイントでもタチツボスミレと区別できる
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ナガハシスミレ
長嘴菫
クチバシではなく距(花の後ろ側に出る尻尾状の部分)が極端に長いので識別が容易で名前もすぐ覚えられる
数年前このスミレの数が急速に減ったと感じたことがあるが、ここのところ勢いを取り戻してきているようである
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スミレサイシン
葉が薄く全体としてやわらかい雰囲気があるのに花が大きいので今回探訪エリアでは女王格のスミレだ
基本的に日本海側の多雪地帯に多いスミレで、関東など東日本に多いナガバノスミレサイシンとは棲み分けがなされているらしい
毎年5月に遊びに行く白馬にもこのスミレが多く春のシンボルである
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マキノスミレ
スミレは紫色系の花が多いがこのスミレは完全にピンク色で派手なイメージである
毎年尋ねるこのポイントには数が多いのだが他の場所でこのスミレを見たことがない

実をいうとマキノスミレという同定に自信がなく、近似種のシハイスミレかもしれないとも思っているが図鑑にもこの2種の識別は難しいと書いてあるのでマキノスミレということにしてある
(シハイスミレは植物学者牧野富太郎さんが命名者、マキノスミレは彼に因んで命名されたスミレである)
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タムシバ
今回ブログ報告の締めくくりは木の花2種
このタムシバは毎年この時期にこの場所で出会う常連さんだ
コブシと同じように花弁は6枚、同色の小さい萼片が3枚という構成で、コブシは花のすぐ下に葉が付くがタムシバのほうは花の時期には葉が出てこない
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ムシカリ
エンディングはムシカリ  オオカメノキといったほうが通りがいいかもしれない
普通5~6月の花で4月中旬では少し早すぎるようだがもう咲き始めていた
いくつかの花の集団(花序)の中で中央部にある小さいのが本来の花、周辺にある大きな白い花は装飾花だという
この木は秋になると真っ赤な実をつけてまた人目を引く季節感を持った植物である
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# by mustachio | 2017-04-21 10:00 | Comments(0)