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2012年 01月 08日

インド紀行vol.7(インドの蝶)

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インド紀行の最終稿は「蝶編」になる
タイトルバックにウスコモンマダラとナミエシロチョウ系の蝶の乱舞シーンを使ったので、12月の北インドは「蝶の楽園」と期待を抱かれる方もおられるかもしれないが、結論からいうと大した成果はなかった

2年前の同時期にスリランカを旅行した時は蝶影も濃く、日本の南西諸島で迷蝶として出会うような蝶にも出会ったので、今回も事前の期待は大きかったのだが、やはり北インドと南インドの違い(スリランカは南インドよりさらに南だ)は大きいようだ
北インドはほとんど沖縄と同緯度でシーズンとしては乾季
年間では太陽が一番遠いところにあるので、蝶にとってはベストシーズンでなかったということかもしれない

ベニモンアゲハ
初見で「無尾型のアゲハ」かと思ったが、撮影した個体がたまたま尾状突起を破損していたようだ
帰ってから図鑑をチェックしてみると、ほかの部分は日本(南西諸島)で普通に見られるベニモンアゲハそのものだった
1週間の旅行で確認したアゲハチョウ科の蝶はこの個体だけである
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カバマダラ
日本のカバマダラと共通種
アフリカからアジアにかけて勢力をふるう南方系普通種だ
日本ではあまりカメラを向けなくなっている蝶だが、異国で会うと懐かしい
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スジグロカバマダラ
日本の南西諸島ではカバマダラより、スジグロカバマダラのほうが数が多い
典型的なトロピカルバタフライで、リタイア直後に石垣島や竹富島で対面した時は感動した(その後何回か南西諸島を訪問するうちに誠に申し訳ないが自分の中では「駄蝶倶楽部」入りになってしまった)
インドではカバマダラより数が少なく、出会ったのは2~3回だ
世界的な分布ではインドが西限でアフリカにはいないらしい
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ウスコモンマダラ
ウスコモンマダラにはスリランカの旅行で何回も出会っている
分布域はインドが西限になる東南アジアの蝶
鳥を見ている間に発見して(蝶を優先して)撮影したが、旅行中の出会いはワンチャンスだけだった
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メスアカムラサキ
インド旅行での最大の成果といえば、このメスアカムラサキとの出会いだと思う
基本的には日本では迷蝶だと思うが、昔から日本の図鑑に載っている有名な蝶だ
メスは3つ前の写真(カバマダラ)そっくりで、雌雄異型の代表種となっている(昔からメスアカムラサキが毒性を持つカバマダラに擬態しているなどと説明されているが、これはクエスチョンマークのようだ)
さて、メスと姿かたちが異なるオスのほうだが、実はこちらも近似種のリュウキュウムラサキそっくりでややこしい
リュウキュムラサキはいろいろなタイプがあるが、一部のタイプがメスアカムラサキのオスと生き写しなのである(翅表を見る限り、メスアカムラサキのほうが白斑が大きい程度の差異しかない)
蝶類図鑑にはその差異についてあまり説明がないが、実をいうと裏面の模様に明確な差があるので、標本の同定上は全く問題がないのだ
今回の写真は中央の白斑が5室以上にまたがって大きく拡がっているのでメスアカムラサキと断定してよいと思う
生まれて初めて、感動の対面だ
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レモンパンジー
東南アジアでよく見かける普通の蝶なのだが日本名がわからない
鳥に関しては「世界鳥類和名・英名・学名対照辞典」というのがあって、英語の鳥類図鑑でも割と簡単に和約が可能である
蝶に関してはそういった資料がないので、そのままご了解いただきたい
昨年発行された「タイ国の蝶」という図鑑には和名・英名・学名表記があるが、残念なことに既発行済みのvol.1にタテハチョウ科が載っていない
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カバタテハ
翅の痛んだタテハチョウが3頭固まっていたので何の気なしにシャッターだけは押した
帰って図鑑(インドの蝶の図鑑はないので他国の蝶の図鑑)をチェックしているうちにこの蝶は沖縄などにいるカバタテハによく似ていることに気がついた
分布域もインドから東の南アジアだから矛盾はない
リタイア後初めての(ビジネス以外の)沖縄訪問で出会い、数も多かったように思うが、最近の八重山諸島ではほとんど見かけなくなった
久しぶりの再会だが、できればもう少しきれいな個体に会いたかった
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ヒメウラナミシジミ
この蝶がヒメウラナミシジミがどうか  はっきりいって自信はない
大きさ、飛んだときの翅表の赤紫色や前翅の模様など日本の南西諸島にいるヒメウラナミシジミにそっくりなのだが、後翅の外縁付近にトレードマークの蛇の目が見えないのだ
名前は、「とりあえず」ということにさせていただきたい
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ホリイコシジミ
こちらの名前も「暫定」である
ヒメシルビアシジミ、ホリイコシジミ、ハマヤマトシジミなど日本の南西諸島にはヤマトシジミに似た小型の蝶がやたら多く、同定に苦労する
日本では希少種のこれらの仲間も東南アジアでは普通種で、インドからグアムサイパンまで勢力を張っている
写真はホリイコシジミかハマヤマトシジミと推定しているが、日本で撮影したわけでもないので、「暫定」でご容赦願いたい
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クロテンシロチョウ
インドから東の東洋熱帯に生息する小型のシロチョウ
日本でも与那国島には定着し、石垣島でも何回も出会っている
さすがに日本では数が少ないので楚々とした弱々しい感じが否めないが、マハラジャの森ではやたら数が多かった
今回の旅行では蝶との出会いは少なかったが、シロチョウ類は別で数も多い ただ同じ(ような)種類が多く、
後で写真の整理に苦労することになる
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タイワンキチョウ
分布域から判断してタイワンキチョウと推定したが、別種のキチョウかもしれない
いずれにしてもインドの蝶についての資料がないので、推定するしかないのだ
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ウスキシロチョウ
最初の写真は間違いなくウスキシロチョウといいたいところだが、もしかするとウラナミシロチョウかもしれない
両種ともインドを含む東洋熱帯に広く分布する
次の2種は全く別個体だが、翅表の写真しか無いので同定に苦労している
あるいはカワカミシロチョウ、ナミエシロチョウに近い種類かもしれない
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シロチョウA
翅裏の網目模様がはっきり確認できるで、同定には苦労しないだろうと高をくくっていたが、ハードルは高かった
タイ・マレーシア半島・スリランカについては一応図鑑があるのだが、このぴったりの「網目模様」が図鑑に見当たらないのだ
現地では数も多く、写真も十分に撮れているのにどうしても名前がわからない
詳しい方がいらっしゃいましたらご教示ください
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シロチョウB
あるいはシロチョウBとシロチョウCかもしれない
この手のシロチョウの斑紋は千差万別で、同一種でも別種のような斑紋を持つことも珍しくはない
前記3種の図鑑にもこれだというイメージの蝶が見つからない
インドの蝶の図鑑はないし、体力的にも経済的にもインド再訪問は考えにくいので、シロチョウBのまま終わってしまう可能性は高い
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サーモンアラブ
モンキチョウによく似た蝶なのだが、色はオレンジ系、日本のモンキチョウよりは小型である
スリランカで出会いがあり、スリランカの図鑑にも載っているので英名(サーモンアラブ)は確認できているのだが、日本名がわからない(とりあえずダイダイモンキチョウではないかと考えている)
ちなみにタイにいる蝶なら和名がわかるかと期待したのだが、タイの図鑑にモンキチョウに似た蝶は記載がなかった
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メスシロキチョウ
オレンジと黄色の派手な組み合わせなのでメスシロキチョウの名前は有名である
仕事で東南アジアへ出張していたころは、この蝶の標本をよく土産物屋で売っていた(最近は規制が厳しいので販売は無理だろう)
名前がメスシロキチョウなのでメスはモノトーンの地味な蝶だと思うが、現地でメスは確認できなかった
(あるいは前出のシロチョウの中にメスがいるのかもしれない)
ところで最後の写真だがこのチョウは黄色い部分が白色で、日本でも南西諸島で見られるツマベニチョウそっくりだ(大きさはこちらのほうがはるかに小さい)
いろいろ調べていたら、ツマベニチョウはホワイトオレンジチップ、写真にある黄色いほうはイエローオレンジチップ、白いほうがプレーンオレンジチップと英名レベルで区分されているところまでたどり着いた
ただ、プレーンオレンジチップの日本名がまだわかっていない
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帰国後1カ月になってしまいましたが、「インド紀行」写真のブログアップは以上で終わりです
途中で年も変わってしまい、来月の誕生日で満年齢「古希」を迎えます
(健康が前提ですが)今年も家内と二人あちこちへ出かける予定ですので、「古希からのネイチャーフォト」をご期待ください

by mustachio | 2012-01-08 11:16 | Comments(1)