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2012年 05月 20日

白馬の春(野草編2)

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帰路の途中、白馬山麓植物園に立ち寄った
ここはあくまでも植物園で自然園ではないが、4~5年前にヒメギフチョウのウスバサイシンへの産卵シーンを撮影した実績があり、立ち寄ることが多い

動物園で写した動物や昆虫館で写した蝶などはネイチャーフォトの範疇には含まれないと思うが、撮影場所を断って写真を掲載することはルール違反ではないと思う

最近では自然に見られる野草が激減して、高山植物などもロープ越しに保護されているものを望遠レンズで撮るような時代になってしまった

植物園ではシラネアオイやトガクシショウマが花盛りで「ネイチャーフォト」ではなく「花写真」を楽しむことができた

イカリソウ
早春ではなく、春の花
特に珍しい花でもなく、自分の撮影記録を見ると東京近郊でも写している
赤い花と白い花があり、花も形状が面白いので、アップの写真が多い
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オオイワカガミ
近似種のイワカガミとの相違は花の大きさでなく、葉の大きさだ
過去の写真を調べてみたら上越市の滝寺や林泉寺で写したものが多かった
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オキナグサ
日本の自然界からほとんど消滅してしまった植物
個人的には30年以上前、北九州に住んでいた頃に自然のオキナグサを山で見ているが写真はない
ただ珍しい花なので移植され保護されているケースが多く、結果的にはあちこちで撮影した写真がたくさんある
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オサバグサ
ケシ科の花で、筬に似た葉が特徴である
人工的に保護されたものは別として、自然状態のオサバグサには出会ったことがない
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サンカヨウ
それほど普通種ではないが、本州や北海道の山を歩くと比較的低い場所でサンカヨウに出会う
印象的には春の花というより初夏の花で登山シーズンに咲く花だと思う
白馬山麓植物園では5月から花が咲いていた
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シラネアオイ
こちらも初夏の花だと思うが、シラネアオイが満開だった
もともと高山植物で汗をかいて山に登らなければ出会えない「あこがれの花」だったはずだが、最近ではあちこちで移植栽培し「シラネアオイ園」ができてしまった
とはいうものの薄いピンクの大輪の花は美しく、写真のモデルとしても最高の花だと思う
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ツバメオモト
本州でも深山に行けばいくらでも見られるのだが、北海道の花の印象が強い
10年ほど前、北海道の然別湖で多数のツバメオモトを見つけたのに、いずれも花期が過ぎて白い花が全く見られなかった記憶が強く残っている
その後北海道では何回もツバメオモトに出会っているので感動はなくなったが、好きな花の一つである
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トガクシショウマ
近くの戸隠山で発見され名前がついたようだが、戸隠では自然の花はもう見られないのではないか
こちらもピンクの美しい花で、山で見つかれば盗掘される危険性は高い
希少種は人工的に移植保護するしかないのだろうか
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コスミレ
特に珍しいスミレでもない
植物園で名札がついていたわけでもない
たまたま園内で見つけたのでここにアップしたが、東京近郊でも長野県でも撮影した記録がある
ただ、最近はこのようなスミレが激減してしまい、探してもめったに出会えなくなってしまった
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ニリンソウ
最後はニリンソウ
植物園でも林床はニリンソウの真っ盛りだった
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白馬の小鳥たち
今回のように撮影目的のターゲットを絞らず、カメラを持ってアウトドアを歩く時、我々夫婦は花と鳥と虫にレンズを向ける
内輪(二人の間)ではFBI写真というが、Flower,Bird,Insect の頭文字だ
鳥は家内の専門領域、虫は私、花は共通ということになっていて、シャッターチャンスは専門のほうに譲るのが不文律である
白馬でも鳥の写真を撮るには撮ったが、上記のような事情からそこそこの写真しか撮れなかった
オオルリ、キビタキ、ホオジロの写真をアップさせていただく
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2012年春の白馬編は以上です
来週から6月10日まで海外遠征をしますのでブログはしばらくお休みです

by mustachio | 2012-05-20 14:51 | Comments(0)
2012年 05月 19日

白馬の春(野草編1)

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ゴールデンウィーク前後の白馬探訪は我が家の定例行事となっている
その頃に交通渋滞を避けて常駐する群馬の山荘から白馬までちょうど2時間、高速を使わないのでストレスなく移動することができる
今年は、山荘への訪問客が続いたことと、季節の進行が大幅に遅れていたことから、1週間後の白馬訪問となった
この季節のターゲットはギフチョウ・ヒメギフチョウとカタクリなどの野草や桜であるが、今年はギフチョウは的中、桜とカタクリは残念ながらタイミングを外す結果となった
それでも、野の花については一通りの種類を観察・撮影することができたので、整理してみることにしたい

アズマイチゲ
早春の花の代表であるアズマイチゲは白馬では5月の花である
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キクザキイチゲ
関東地域ではアズマイチゲは良く見るがキクザキイチゲはほとんど見かけることがない
キクザキイチゲは雪国の雪解けに咲く花のイメージが強い
白馬や戸隠などでは良く似た両種が混生するので、葉の形や花柄の毛の有無で見分けていくことになる
戸隠では紫の花が多いが、白馬では白花しか見ていない
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ニリンソウ
イチゲはイチリンソウと同義語だがこちらはニリンソウ
群生することが多く関東地方でも普通種である
ニリンソウは写真にするのが意外と難しく、風景写真的な表現になってしまいがちだが、今回はアップで狙って見た
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ユリワサビ
ユリワサビは清流に咲く
今年は裏高尾でもたくさん見かけたが、白馬の姫川源流では毎年必ず咲いている花だ
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エンレイソウ
こちらも春の花のレギュラーメンバー
3倍体のユリ科らしく、葉も花も3枚構成である
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スミレサイシン
4月のギフチョウシーズンに新潟で良く見るため、白馬ではインパクトが軽減されるが、好きな花の一つである
関東のナガバノスミレサイシンと似ているが、葉が大きく、より風格がある
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タチツボスミレ
スミレの中では圧倒的に数が多い普通種である
そういえば白馬の姫川源流付近にはいろいろなスミレがあったのだが、今回はタチツボスミレとスミレサイシンしか見かけなかった
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ヒメオドリコソウ
数年前まで姫川源流散策コースには5月になるとオドリコソウの白い花が多数見られた
昨年ぐらいからオドリコソウはすべて姿を消してしまい、見られるのは帰化植物のヒメオドリコソウだけである
どこにでも生える野草で写真としては風景的に群落を獲るのが、ベストのような気がする
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フッキソウ
地味で目立たない花としては高いランキングに入るフッキソウ
姫川源流や戸隠の森林公園など水気に近い森の林床に生える木本で、やはり5月ごろに白い花をつける
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ヤマエンゴサク
エンゴサクはケシ科の花
ヤマエンゴサクとエゾエンゴサクは良く似ているので花の付け根にある苞を写真に写しこむとわかりやすい
(ヤマエンゴサクの苞には切れ込みがある)
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キケマン
こちらも同じケシ科
近似種のムラサキケマンがウスバシロチョウの食草であるため、ケマンの名前は少年時代から愛着がある
裏高尾など東京近郊にも多かったが、最近はあまり見かけなくなった
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モンシロチョウとオオイヌノフグリ
誰もが知っている蝶と花
ネイチャーフォトの入門編だが、モンシロチョウはオオイヌノフグリでは吸密しないはずなので、珍しいショットではある
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イワボタン
沢沿いで見かけたネコノメソウの仲間
近似種のヨゴレネコノメにも似ているので同定が難しい
ヨゴレネコノメのほうは葯全体が赤茶色なのだが写真のものは葯の先端だけ赤い(イワボタンの葯は図鑑によれば全体が黄色という)
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バイカモ
浅い清流の中で咲く珍しい花
姫川源流では毎年見ているのであまり感動がないが、このような棲息環境は非常に限定的のはずだ
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カタクリ
予想通りではあったが完全にピークを過ぎていた
それでもギフチョウのポイントではいくらか花が残っていて、カタクリでの吸密シーンを撮影することができた
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フクジュソウ
白馬に4月下旬に出かけると姫川源流の付近はフクジュソウの黄色い花で埋めつくされている
さすがに今年は花が終わっていて、絵になるような花は見つけられなかった
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ミズバショウ
ギフチョウの写真を撮り終えた後、落倉湿原に移動した
戸隠の森林公園ほどではないがミズバショウはまあまあの状態であった
リタイアする前の野草写真(フィルム)を撮っていたころは、福島などミズバショウの写真を狙って転戦したものだが、最近はミズバショウを見る機会が減ってしまった
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ザゼンソウ
ミズバショウと同じサトイモ科のザゼンソウ
昔は希少種だったが、最近では保護する地域が増えて珍しくなくなってしまった
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リュウキンカ
ミズバショウとセットで見られることが多いリュウキンカ
落倉湿原ではわずかしか咲いていなかった(白馬の近くでは居谷里湿原のほうが多い)
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ショウジョウバカマ
ページ最後はスプリングエフェメラルの一つショウジョウバカマ
湿原に限ったわけではなくどこの山でも普通に見られるが、ピンクの花がまとまると華やかな雰囲気に包まれる
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by mustachio | 2012-05-19 20:48 | Comments(0)
2012年 05月 15日

ギフチョウ三昧/白馬

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5月13日(日曜)白馬へ出かけた
春の白馬訪問は年中行事になっていて例年はゴールデンウィークに出かけるのだが、今年は春が遅く、見送って1週間後の訪問となった
目的は桜、カタクリとギフチョウ、ヒメギフチョウ
桜は残念ながらピークを過ぎていたがギフチョウはグッドタイミングとなった
毎年連休に訪れるポイントはカタクリがほとんど終わっていたがギフチョウの方は健在で、日曜のせいか撮影者もたくさん集まっていた
その中に日ごろご指導をいただいているダンダラさんご夫妻がおられ、新しいポイントへもご案内いただいた
(そのポイントには白馬ベースで活動されるkmkurobeさんなど蝶のブログの常連の方々が多数集まっておられ、ブログのオフ会の様相を呈していた)

白馬のギフチョウ
白馬はギフチョウとヒメギフチョウの混生地域で、個人で試行錯誤により蝶のサイトを探していたころは、ギフチョウよりヒメギフチョウとの出会いが多い印象だった
今回はヒメギフは見かけずギフチョウしか撮影できなかったが、数はやたら多くまさにギフチョウ三昧の一日を過ごすことができた
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イエローバンド
種や亜種が異なるわけではないが、ギフチョウの中にイエローバンドと呼ばれるタイプがいる
白馬は比較的イエローバンドに出会うチャンスが多い地域で、当日も出会うことができた
尾状突起に明白な黄色い縁が見られるのが特徴である
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ギフチョウの交尾
当日はギフチョウの交尾も撮影することができた
以前、新潟で交尾を撮影したことがあるが、一瞬のチャンスだったためきれいな写真ではなかった
今回は被写体が長時間じっとしていてくれたので、いろいろな角度からの写真が得られた
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ハプニング
交尾の写真を撮影中ハプニングが生じた
蝶の世界でそう珍しいことではないが、最中に別の蝶がちょっかいを出したのである
人間の世界で俗にいう「3P」だ(蝶屋さんにはまじめな方が多いのでこのような俗語をご存じないかもしれないが)
400ミリのアップを撮影中のところだったので連写を継続した結果、結構面白い写真をものにすることができた
画像にはそれぞれ3頭のギフチョウが写っているので良く見ていただきたい
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追記・ヒメギフチョウ
5月13日にヒメギフチョウとの出会いがなかったため、3日後、友人との蓼科でのゴルフ会を利用して蓼科でヒメギフを探した
夕方近い時間帯だったので残念ながら良いシャッターチャンスには恵まれなかったが、1時間程度の間に10頭以上のヒメギフを観察することができた
(ヒメギフはギフチョウに比べると色彩的なコントラストが弱く、飛び方もおとなしい感じがする 短期間で両者を比較観察すると相違がはっきり認識できる)
今年はギフチョウのシーズンにはもうスケジュールが取れないのでギフ・ヒメギフの見おさめということになるが、また来年の再会を楽しみにしたい
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このページは珍しくギフチョウ一色になってしまいました
すぐに春の花中心の白馬ネイチャーフォトをアップする予定です

by mustachio | 2012-05-15 20:53 | Comments(2)