還暦からのネイチャーフォト

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2014年 06月 27日

北陸路自然探索

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私も家内も関東育ちで昔から日本海側との縁がなかった
家が関越道の入り口近くにあるため新潟までは頻繁に出かけるのだが、富山・金沢となると日帰りはムリで白山や立山に登る中継地として利用するだけのイメージが強い

そこで今回は一泊で北陸(富山・金沢)探索をしてみようということになった
もう少し追加的に説明すると北陸へ行けば未撮影蝶の一つヒサマツミドリシジミがクリアできるのではないかという淡い期待があったからである

群馬県にある山荘を出発点にすると志賀高原を越えて長野道の豊田飯山インターに1時間半ほどでアクセスできる
ビジネスホテル宿泊費と高速料金の負担は痛いが、時間的には富山・金沢は近い
今回は富山の神通川周辺と石川の医王山のドライブを堪能したが、蝶のほうは期待外れでヒサマツミドリシジミは確認できなかった

普通種の蝶の写真ばかりでブログをアップするのは気が引けるのだが、個人の活動記録でもあるのでお許しいただきたい

ササユリ
最初に野草の写真を1枚
この美しいピンクのユリは西日本のユリである
九州や岡山に住んだことがあるので初見ということはないが、自分の野草写真のストックの中にササユリがない
新潟や福島などに分布するヒメサユリの写真は多いが、このササユリはヒメサユリより大きく存在感がある
特に今回見たササユリは花の外側のピンクが濃く妖艶なイメージだった
(野草写真の整理が十分でなかったが、去年岡山の草間台地でササユリを撮影していることを確認した)
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スジグロシロチョウとヤマトスジグロシロチョウ
ヒサマツミドリシジミの発生場所については事前に情報を得ていたのでそのポイントで1日目の午後の大半を過ごした
確かに青緑色のゼフィルス(ミドリシジミ)が時々飛ぶのだが、残念なことに全くとまってくれないので写真が撮れないし種名の確認もできない
少しいらいらしながら撮影したのがスジグロシロチョウの仲間である
写真だけで種別判定は結構難しいのだが、後翅裏面基部肩脈の形状から前者はスジグロ、前翅表面黒紋の形状から後者はヤマトスジグロと推定した
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テングチョウ
新潟でたくさん見かけたテングチョウは富山・石川にも多かった
越冬蝶ではなく新鮮な「今年の蝶」である
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アカタテハ
アカタテハもヒサマツミドリシジミのポイントに多かった
ウエイティングで暇だったのでイラクサへの産卵シーンなどゆっくり観察した
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ルリタテハ
ルリタテハは金沢近郊の医王山で撮影した
「医王山(イオウゼン)」の名前は昔から良く聞いていたが訪れるのは全く初めてである
東京でいえば高尾山に当たるような山だが金沢の街の中心からはもっと近く山の規模はもっと大きい
頂上近くの峠まで伸びる林道は舗装されているが結構狭く、土日など車の離合に苦労しそうだが、ウィークデイでは車もほとんど入ってこない
まことに自分勝手ないい方で心苦しいが「車で行ける自然の宝庫」である
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ヒオドシチョウ
こちらも越冬蝶ではなく今年の個体
医王山のあちこちで見かけた (ヒオドシチョウのオレンジは緑を背景にすると目立つ)
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ミドリヒョウモン
自然の宝庫医王山で最も多く見かけた蝶はミドリヒョウモンだった
道路脇のウツギの花に群がっている
1,2枚目がオス、3,4枚目がメスである
後は集団吸蜜シーンでウラギンヒョウモンの姿も見える
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クロヒカゲ
あまりきれいでない普通種の写真をアップするのは気が進まないが、ゼフィルスの撮影に時間をかけ、それも結果が得られなかったので、他の写真が撮れていない
(枯れ木も山のにぎわいということでアップした)
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ウラクロシジミ
道路沿いのブナの樹冠を白く光る蝶が数頭飛んでいた
チェックしてみると今月新潟・中越でやっと撮影できたウラクロシジミである
残念なことに破損した個体だったため粘って撮影することはしなかったが、北陸地方でウラクロシジミは難しい蝶ではないようだ
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ジョウザンミドリシジミ
医王山ではゼフィルスを探して回った
土地勘がないので良い撮影場所がわからず、ひたすら樹冠をチラチラと飛ぶ蝶を見つけとまるのを待つだけだったので撮影できた数は少ない
写真の蝶は後翅裏面の橙斑の形状からジョウザンミドリと見当をつけている
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エゾミドリシジミ
最後のゼフィルスはエゾミドリシジミと推定している
ミドリシジミの仲間は翅表と翅裏の両方がわからないと写真からの同定が難しい(標本なら全く問題はないのだが)
写真の個体は青みの強い翅表で前翅の黒帯が細く、後翅の黒帯は太い
エゾミドリかジョウザンミドリのどちらかだと思うが、同一個体の翅裏の写真がないので確定はできないと思う
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特に予習もせずぶっつけ本番で富山・石川地域に乗り込んだが、成果はいまいち(というかワールドカップ出場の日本チームレベル)だった
自然が濃く、魅力的な地域なので来年以降またチャレンジしたい

by mustachio | 2014-06-27 17:07 | Comments(0)
2014年 06月 22日

栃木のオオヒカゲ

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6月20日金曜
サッカーのギリシャ戦をラジオで聞きながら東北道を北へ走った (テレビと違ってサッカーのラジオ中継は状況が十分に伝わらず、どちらが球を支配しているのかすらわからない)

今回のターゲットはジャノメチョウの仲間オオヒカゲ  単品狙いの一本釣りである
結果は?  まあ写真を見てください

オオヒカゲ
オオヒカゲは日本最大の蛇の目蝶で関東近辺では6月に発生する
菅の仲間を食草とするため湿性草原の限定種だ
雑木林と池のセットがあればごく普通に見られるはずなのだが、首都圏に関しては宅地開発によりそのような環境が絶滅状態でオオヒカゲも「希少種」になってしまった
個人的にもオオヒカゲの写真は6年前に新潟で撮影したワンショットしかないため、是非補充をと思い、栃木のフィールドに出かけた次第である

撮影現場では思ったより個体数が多くまずは安心したが、この蝶は棲息地が薄暗く湿った場所なので撮影は結構面倒である
飛翔力はさほどではなく、ふらふらと飛ぶのだがすぐに草の中(それも根元のほう)へ潜り込んでしまう
他の蝶に比べて人の気配をより敏感に感じ取るようで近寄るとすぐ飛んでしまい、鳥と同じように望遠レンズの使用が必要となる
(最近はやりの広角系蝶写真は難しそうだ)
それでもモデルの数が多く、多数の写真を撮ってしまったので、似たような写真の掲載をご容赦いただきたい
ベストショットは最後の♂の開翅写真  滅多にないチャンスをものにすることができた
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ヒメジャノメ
この日はオオヒカゲにターゲットを絞っていたので他の蝶は気にしなかったが、同じジャノメチョウ科のヒメジャノメだけはカメラに収めた
自分の知識経験不足のせいかヒメジャノメには縁が薄く、近似種のコジャノメの写真はいくらでもあるのにヒメジャノメの写真が少ない
それも栃木県で撮ったものばかりだ
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コシアキトンボ
池のそばにコシアキトンボがいた
普通種というわけではないが、昔は東京でも見られたトンボである
子供の頃の記憶では腹部全体が黒く第3節と第4節だけが白色だと思っていたが、これはオスのデザインで、メスのほうは黄色と黒の少し複雑な模様であることを改めて認識した(子供の頃はオスのコシアキトンボしか見ていなかったようだ)
産卵写真も含め最初の3枚がメス、後の2枚がオスの写真だ
オスはテリトリーを持ち、高速で水面上を飛行するので写真は撮りにくい
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カルガモ
この季節はカモの仲間は北へ行ってしまい留鳥のカルガモしか残っていない
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ゴイサギ
茂みの中にホシゴイを見つけた
「ホシゴイ」という鳥がいるわけではなく、ゴイサギの幼鳥である
茶色の中に星のような斑点があるのでホシゴイ  猪の子供(瓜坊)のようなものだ
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カワウ
最後はカワウ
サッカーは引き分けたけれどオオヒカゲがしっかり撮れたので、余裕でカワウまで撮影した
6月は鳥よりも蝶の季節なのだ
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by mustachio | 2014-06-22 10:42 | Comments(0)
2014年 06月 21日

6月の中越・蝶探索

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国内・海外を問わず鳥・蝶・野草などの撮影は家内と二人で出かけるのが基本である
旅行先などについて特にパターンを決めているわけではないのだが、ここ数年年中行事的に出かけているのが4月の新潟(ギフチョウ)、5月の白馬(ギフ・ヒメギフ)と6月の新潟・中越地方だ
6月の訪問先は見附市・三条市周辺で、ターゲットは主としてチョウセンアカシジミ、できればウラキンシジミとウラクロシジミというのが狙いである
というよりは、6年前の6月にウラキンシジミとの初対面(撮影成功)があり、その時にウラクロシジミも眼前1メートルの距離で確認したのにレンズが400ミリで撮影しそこなうという経験があり、そのリベンジがバックグラウンドというのが本音に近い
ここ数年の実績ではチョウセンアカシジミは間違いなく撮影できるのにウラキン、ウラクロは姿を見せたことがない(例年いろいろと都合があり日程が6月下旬になってしまうのが原因のようだ)

そして今年、6月16日の月曜日に群馬の山荘から関越で新潟へ向かった
結果は大成功  ウラキンシジミには再会するし、ウラクロシジミもどうにかカメラに収めることができた

チョウセンアカシジミ
チョウセンアカシジミは食樹(中越地方ではデワノトネリコ)からほとんど離れずに生活するという習性があるので、発生木が確認できれば毎年出会いが期待できる
出かけるのがウィークデイのためか、われわれ夫婦の常連木では過去6年間撮影者・採集者に出会ったことがないが今年は先客があった
東京から来られた4名のグループ(撮影者)である
今回はこちらのグループに別のポイントにもご案内いただき、おかげでチョウセンアカシジミの吸蜜シーンなども撮影することができた お名前等確認しなかったのでここでお礼を申しあげておきたい
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アカシジミ
こちらは普通のアカシジミ
新潟ではあまり見ていないが、今年はアカシジミが多かった
そういえば毎年この季節に東京近郊でアカシジミに会いに行くのだが、年をとって億劫になったせいか今年は一度も出かけていない
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ウラナミアカシジミ
どちらかというとアカシジミより少ないのだがウラナミアカシジミも東京近郊で普通に見られる
感覚的な問題かもしれないが、新潟中越のウラナミアカは大型で黒みが強いような印象がある
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ウラキンシジミ
今回の撮影行では2回の出会いがあった
最初の1頭(1~3の写真)は4人グループの方とチョウセンアカシジミ撮影時に見つけたもの、2頭目(4~5の写真)はグループと分かれた後、昔ウラキンを撮影したポイントで再会を果たしたものである
どちらも新鮮な個体なのだが、良く見ると最初の1頭は前翅裏面の斑紋がほとんど見えず全体が黒っぽい
帰ってから図鑑等をチェックしてみると、どうも最初のほうが♂、後のほうが♀ということのようだ
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ウラクロシジミ
さてこちらがリベンジ対象のウラクロシジミ
実をいうと新潟中越地区以外にもあちらこちらウラクロシジミに挑戦しており、南会津や佐久周辺では飛翔中のウラクロシジミをしっかり確認している
このシジミは翅表が銀白色で、夕方樹冠を緩やかに飛翔する習性があり、見つけやすいのだが写真は撮りにくい
今回はウラクロのフィールドで3時ごろから待機し、何十頭もの飛翔が確認できたが、とまってくれたのはわずか2~3回、それもかなり薄暗くなってからだ
それでも400ミリの望遠でワンチャンスの撮影に成功し、リベンジを果たすことができた
ホームページ「還暦からの蝶240種」のウラクロシジミのページも早速書き変えたいと思っている
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ミドリシジミ
チョウセンアカシジミの常連木で撮影した
この付近は田んぼが多くハンノキもあるので以前にもミドリシジミを撮影している
ただ時期のせいかいつもメスで、今回もメスのミドリシジミだった(写真を良く見ると一部青緑色が見えるような気もするが飛んだ時の翅表は黒褐色だった)
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ルリシジミ
この季節はルリシジミも多い
ウラクロシジミが銀白色で樹冠をチラチラと飛ぶため、同じような飛び方をするルリシジミにはいつも混乱させられる(ルリシジミのほうがはるかに小さく、近くで見れば間違いようはないのだが)
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オオチャバネセセリ
定点観測、というほど大げさな話ではないが、毎年中越地方でこの時期に見るセセリチョウは決まってオオチャバネセセリである
極めて普遍的なイチモンジセセリなど姿を見せない
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テングチョウ
テングチョウは普通に見られる
そういえば今年は関西地方でテングチョウの集団発生が頻発しているという情報があるが、その後どうなっただろうか
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サトキマダラヒカゲ
キマダラヒカゲも珍しい蝶ではないのであまりシャッターを押すことがない
この地域のキマダラはヤマキマダラヒカゲではなくサトキマダラヒカゲのようだ
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クロヒカゲ
クロヒカゲも普通種だが開翅のシーンはわりと珍しい
クロヒカゲを見るとどうしてもまだ未撮影のクロヒカゲモドキを思い出してしまう
いろいろと発生場所の情報を仕入れているので今年は「モドキ」のほうを是非撮影したい
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イチモンジチョウ
中越のこのフィールドはアサマイチモンジとイチモンジチョウが混在する
同一場所で2種同時撮影も経験したことがあるが、今年の出会いはイチモンジチョウのほうだけであった
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ミドリヒョウモン
6月は蝶の季節  フィールドでヒョウモンチョウ類が元気に舞う姿を見ると「また今年も(この季節を迎えることができた)」と感慨を覚える
多いのはミドリヒョウモンとウラギンヒョウモンだ
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ウラギンヒョウモン
ウラギンヒョウモンには別にギンボシヒョウモンという類似種がいて遠くからでは識別が難しい
とまって後翅裏面の斑紋を見せてくれるとどちらか区別できる(後翅最上列の白斑数が5個ならウラギン、4個であればギンボシというわけだ)
今回のヒョウモンはウラギンのほうだけだった
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by mustachio | 2014-06-21 15:48 | Comments(0)
2014年 06月 20日

梅雨時群馬2014

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1ヶ月以上のブランクになったが久しぶりに草津の山荘に滞在した
お決まりの巡回コースであるバラギ湖、湯の丸高原などをカメラ片手に一巡りしてみたが、梅雨時のせいかというよりも季節の端境期なのかあまり魅力的な被写体は見つけられなかった
春を迎えたばかりの頃は周囲に緑がないので早春の花が目立ち、雰囲気のある写真が撮れるのだが、今頃になると草も木も葉が茂って地面の花は目立たなくなってしまう(というよりか葉が茂る前に花をつける植物が多い)
フィールドはほとんど嬬恋村周辺なのだが高低差もあり、低いところはレンゲツツジが満開、標高が1500メートルを超えるところは、レンゲツツジがこれからで1000メートル地帯では一月前に終わってしまったズミが咲き始めたところだった

レンゲツツジ
レンゲツツジは多少毒性があり鹿は食わないという
この地域はレンゲツツジの名所が多いのだが本数は確実に増加している
オレンジの色彩は多少毒々しい感じがあって趣味ではないのだが、新緑との対比はなかなか見事で「観光要素」としては十分機能しているようだ
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ズミ
ズミという呼び名は植物学的な正式名称(和名)で、ローカルではコナシとかコリンゴとか呼ばれるのが普通である
バラ科リンゴ属の植物でカイドウに近い樹木だが、山野に多い大木である
満開の白い花と伸び始めた若葉との色彩バランスが絶妙で「清々しい」という形容がぴったりの初夏の花だ
わが山荘付近では5月に花が終わってしまったが、湯の丸高原周辺では蕾状態の木も多く、全体がピンク色に染まって別の美しさを見せていた
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ミヤマザクラ
撮影した時には名前がわからなかった
帰ってから図鑑で確認すると「ミヤマザクラ」   ちゃんとした桜の仲間で深山に多いという
植物はまだ知らないことが多い
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コケイラン
バラギ湖という湖には30年以上前から定期的に通っている
湿地ベースの人工湖なので植物相が非常に豊富だったが、某観光資本がオートキャンプ場を作ってしまい自然環境が大きく後退してしまった
写真のコケイランは昔湖畔の林床に多く見られたが、下草の手入れなど保護が不十分で絶滅状態になっていた
今回は何年振りかで再会したが、また来年出会えるかどうか? 疑問である
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シロスミレ
標高1000メートル以上の湿性草原に生えるスミレ
昔シロスミレが多かった草原は今ではマレットゴルフ場に変わってしまった(このゴルフ場で客がプレーしているのは見たことがないが)
それでもこのシロスミレは湖畔周辺に健在で、今後の存続も期待できそうである
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アマドコロ
アマドコロとナルコユリとホウチャクソウは互いに良く似ていて見分け方は結構難しい
4月の三宅島でいやというほどお目にかかったホウチャクソウは花のつき方が上品で行列を作ったりしないが
他の二種は二列縦隊で白い花をぶら下げる
区分のポイントは茎の形状でナルコユリは断面が円形、アマドコロは角ばった断面になる
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クルマバソウ
林床にクルマバソウを見つけた
アカネ科の地味な花だが、葉のつき方に特徴があって名前は覚えやすい
花は5弁でなく4弁である
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チゴユリ
花の形状は全く違うが、ホウチャクソウの仲間
登山道で良く見た記憶があるが、最近ほとんど山へ登らなくなったので、久しぶりの対面であった
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テキリスゲ
湖畔で菅を見つけたので撮影しておいた
スゲの仲間は全く弱いのであまり同定に自信がないが、どうもテキリスゲ(手切菅)らしい
「離別」の「花ことば」として使えるかもしれない
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サクラソウ
バラギ湖周辺は野生のサクラソウが多いので有名なところでもある
当日はもう盛りを過ぎていたようでわずか数株しか花が残っていなかったが、去年までは数が多かったので絶滅危惧ではないと思う
観光資本は、きれいな植物は残してくれる
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ヤマガラシ
真っ黄色の十字架植物なので無意識にヤマガラシと決めつけていたが、もしかすると低地に多いイヌガラシかもしれない
生命力のある植物で遊歩道の周りなどに多い
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キショウブ
野生の植物だが高原の雰囲気とマッチングが良いので刈り取られずに残されている
白樺の木と同じように「観光資本」の重要な保護対象物のようだ
もっともキショウブは日本固有植物ではなく、外来種が野生化したものだと思う
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ウマノアシガタ
場所を変えて湯の丸高原まで足を伸ばしたが、こちらはほとんど早春の景色
前述のようにズミが咲き始めたタイミングで地表の花は黄色い小さな花がチラホラという程度だった
黄色い花の一つがウマノアシガタ(別名キンポウゲ)  キンポウゲ科という大きな所帯のグループを代表する植物なのに貧弱な花である
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ミツバツチグリ
もう1種の黄色い花がミツバツチグリ
バラ科でキジムシロと同じ仲間である
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マイヅルソウ
森の中でマイヅルソウの群落を見つけた
葉の形が鶴の舞う姿だといわれるがわかりにくい
そういえばローカルな話だが群馬県の「群馬カルタ」に「鶴舞う姿の群馬県」という文句がある
館林のあたりが鶴の頭で、嬬恋村は尾の部分に当たる
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ツバメオモト
マイヅルソウの近くにツバメオモトが咲いていたので撮影した
正直なところ、このツバメオモトはどこかから人為的に移植された可能性がある
地元の人は野生の植物を自分の手元に移植することを全く罪悪視していない
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エンレイソウ
エンレイソウは花が終わり、実になっていた
同じユリ科でもエンレイソウはあまり人気がなく、まず盗掘の心配はないように思う
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クリンソウ
クリンソウはバラギ湖周辺に残っているが、花期が終わってしまっていて見つけることができなかったので、草津の自然公園で撮影した
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マムシグサ
特に珍しくもない植物だが梅雨時群馬の植物としては省略できない「常連」なので、記録の意味でアップしておく
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群馬嬬恋の蝶
出会ったのは普通種ばかり
撮影にも気合が入らず下手な写真ばかりになってしまった
念のため上からモンシロチョウ、モンキチョウ、イチモンジセセリ、ヤマキマダラヒカゲ、ベニシジミ、ミヤマカラスアゲハである
ちなみにこの地方は有名なキャベツの生産地で大量に農薬を使用するためモンシロチョウが希少種である
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オオヨシキリ
鳥も数が少なくチャンスもなかったが、バラギ湖のオオヨシキリだけは望遠レンズでじっくり観察することができた
シンギングポストで絶叫する様子をアップで撮影できたので(同一個体であるが)三面鏡風にお見せすることとしたい
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by mustachio | 2014-06-20 15:03 | Comments(0)
2014年 06月 07日

小笠原の野鳥

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小笠原といえば「野鳥の宝庫」かというとそれほどでもない
いわゆる特産固有種が1種しかいないのである
その固有種がメグロ  デザイン的にユニークで小笠原の母島と向島・妹島にしかいない希少種のため、バードウォッチャーが一度は会いたいと思う鳥である
過去においてはオガサワラマシコ、オガサワラガビチョウ、オガサワラカラスバトといった固有種が小笠原諸島に棲息していたがすべて絶滅してしまった

それでも固有亜種に分類される鳥が何種類かいて、渡りの季節にはいろいろな鳥も立ち寄るので鳥好きの人には見逃せない島であることは間違いない

メグロ
私の家内は10年ほど前に一度バードウォッチングで小笠原諸島を訪れている
その時、彼女は写真をやっていなかったのでメグロは見ているものの写真がない
今回の小笠原探訪の蝶以外のもう一つの目的が「特別天然記念物メグロ」撮影であった
とはいうものの母島には結構メグロが多く、港近くの空き地などにも姿を見せる
地上で植物の種を探したり木の皮をめくって昆虫類を食べたりと食生活にバリエーションがあって行動範囲も広い(メグロがトカゲの仲間を捕食するのも目撃した ただこのトカゲはグリーンアノールではなく茶色のオガサワラトカゲのようであった)
メグロの写真撮影は実質2日の母島滞在で十分堪能することができた
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メジロ
日本のメジロJapanese White-eyeには亜種が多く、小笠原のメジロは亜種シチトウメジロと亜種イオウトウメジロの交雑種といわれるが、小笠原にとってネイティブではなく愛玩用として持ち込まれたものが定着したようだ
そういえばハワイのメジロも昔日本人が持ち込んでしまったようで、生態系の観点から問題視されているという
小笠原ネイティブのメグロが通常単独行動であるのに対し、メジロは複数で行動することが多い
海外で群れをつくる習性は日本人によく似ている
(母島ではメジロの数が多くアップの写真をたっぷり撮影できた)
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ハシナガウグイス
山手線外回りで目黒、目白と来たのでもう一つ鶯(谷)が来ればトリオが完成する
小笠原にはウグイスの亜種ハシナガウグイスがいて固有亜種となっている
名前の通りクチバシが少し長い(ような感じがする)
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オガサワラヒヨドリ
小笠原まで来てヒヨドリの撮影か、という感覚になるが、小笠原のヒヨドリは亜種のレベルで内地のヒヨドリとは異なり亜種オガサワラヒヨドリとされる
日本の亜種ヒヨドリの中でもっとも暗色ということだそうだが、見た目は普通のヒヨドリと変わらない
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イソヒヨドリ
ヒヨドリと違いイソヒヨドリのほうは亜種レベルでも内地のイソヒヨドリと変わらない
イソヒヨドリ(雄)はその色彩からして「海の鳥」のイメージで小笠原には良く似合う
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オガサワラノスリ
小笠原で繁殖する唯一の猛禽類がこのオガサワラノスリ
種レベルではノスリに属する固有亜種だ(内地のノスリと比較すると色が白い)
海を挟んだ対岸の崖にオガサワラノスリの巣と雛(および親鳥)を見つけたが距離が遠くクリアな写真は撮れなかった
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キョウジョシギ
留鳥ではないが渡りの時に小笠原に立ち寄る鳥も多い
母島の港でキョウジョシギを見かけた
あまり真剣に撮影しなかったが良く見ると足に行動調査用のカラフルなリングをいくつもつけていた
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ムナグロ
母島の港近くの公園でムナグロに出会った
日本には旅鳥として春と秋に訪れる鳥だが、自分自身がバードウォッチャーではないので、今まであまり見たことはない(海外では写真撮影済みだが)
この時は長い望遠レンズを持っていたのでしっかりとアップを撮ることができた
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ツバメチドリ
ムナグロがいた公園にもう1種珍鳥がいた   ツバメチドリだ
こちらも旅鳥として日本に飛来するが多いのは与那国など南の島で関東地方ではめったにお目にかかることはない
逆に東南アジアで見る機会が多く、個人的には海外の鳥というイメージが強かった
公園では比較的近い距離で撮影することができ、クチバシ基部の赤色をしっかり押さえることができた
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オナガミズナギドリ
父島と母島を結ぶ連絡船は「ははじま丸」という
2時間ちょっとの航海の間、海鳥の撮影を楽しむことができるが、メインはオナガミズナギドリとカツオドリである
オナガミズナギドリは動きが速く、撮影は結構難しい
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カツオドリ
海鳥なので「小笠原の鳥」と固定するわけにはいかないが、イメージ的にカツオドリは小笠原を代表する鳥といってよいと思う
船からでも見ることはできるが、母島の港近くの海上を悠然と飛ぶ姿は今でも目に焼き付いている
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by mustachio | 2014-06-07 15:11 | Comments(0)
2014年 06月 06日

小笠原の植物

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父島・母島など小笠原諸島のメインの部分は海上に現れてから300万年以上を経過しているそうだ
典型的な海洋島で海上を浮遊して来た種子などにより植物が上陸定着し、独特の進化を遂げている
といってもほとんどが南方系の植物と共通種で、ざっとしたイメージでは沖縄周辺の植物とあまり変わらない
その中にも「固有種」になっているものがかなりあるので整理してアップすることにしたい

ガジュマル
ガジュマルは沖縄地方にも多い東南アジアの普通種
気根が発達し、若いうちは他の植物に寄生するが、成長すると自前の気根(支柱根)で自立し大木になる
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タコノキ
蛸の足のような多数の気根が特徴で見ればすぐわかる
こちらは小笠原の固有種だ
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オガサワラビロウ
ビロウはシュロに似た植物で九州や四国南部でも見られる
このオガサワラビロウは進化して分類学的に別種になったもので、小笠原の固有種となっている
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マルハチ
南西諸島に見られるへゴの仲間  いわゆる木性シダの仲間で大きな葉を傘のように拡げる
マルハチの名前の由来が面白い、というかわかりやすい
2枚目の写真の幹の部分を見ていただくと一目瞭然なのだが、漢数字の八を丸で囲んだ模様(ブログでこの文字が再現できるかどうか不明だが  ㊇ )が並んでいる(上下は反対になっているが)
小笠原の固有種なので現地へ行かれたら是非実物を見ていただきたい
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ヤロード
植物図鑑やガイドブックなど手持ちの資料では確認できなかったので正式な植物名かどうかは不明だが、現地のガイドさんが教えてくれた
面白いネーミングだと思ったが、要するに英語のイエローウッドの発音をそのまま植物名にしただけだという
亜熱帯雨林の中にその「黄色い実」がたくさん落ちていた
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タマナ・モモタマナ
イメージとしては内地のホオノキに似ている
東南アジア、南太平洋の海岸に生える塩害や台風に強い大木で、タマナは常緑、モモタマナは紅葉するらしい
小笠原の樹木の代表種だ
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デイゴ
写真のデイゴは港の近くで撮影したもので完全な自然木かどうかは不明
他にはデイゴを見かけなかったが自生はしているようだ
デイゴの花は桜と同じように春の芽吹き(葉)の前に花が咲く 深紅の花を久しぶりに見たのでシャッターを切った
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クサトベラ
沖縄など南の島に多い低木  どちらかというとオセアニア系でオーストラリアやマリアナ方面で見かける
そういえば先月の三宅島にもクサトベラが咲いていた
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ゲットウ
琉球列島に多いショウガ科の花
「南国」を感じさせる植物である
クロセセリやオオシロモンセセリなど南方系のセセリチョウの食草だが、小笠原にはこれらの蝶はいない
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ランタナ
海外で外来侵入植物のワーストの一つに数えられるランタナ
日本の南西諸島にも多いが東南アジアのたいていの国で見かける  外国では蝶が集まる吸蜜対象植物なのだが....
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ハイビスカス
小笠原には自然のハイビスカスも多いのだが、何分栽培種(園芸種)の数が多く、写真の花も由来は不明である
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ノボタン
小笠原の父島にはムニンノボタンという完全な固有種があるのだが、こちらは母島のノボタンで共通種のようだ
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ヒルガオ科の花
こちらも沖縄周辺と小笠原の共通点だが、島にはヒルガオ科の花が多い
部落周辺にはノアサガオ、海岸にはハマヒルガオやグンバイヒルガオが咲いていて、どこの島も同じような印象となる
朝顔類の種は本当に海を渡って増えていくのだろうか
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アメリカハマグルマ
南西諸島でもよく見かけるキク科の花
外来植物で小笠原のハンドブックなどにも名前は載っていないが、アメリカハマグルマで間違いないと思う
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オニタビラコ
こちらのキク科もローカルなハンドブックでは名前がわからない
姿形から単純にオニタビラコと断定して良いと思うが、どういう経路で小笠原に入ったのだろうか
道路脇のあちこちに群落が見られた
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オオバナセンダングサ
北米原産の帰化植物
西表や石垣など南西諸島へ行くとアメリカセンダングサが野原や道路わきなど到る所に咲いていて南方系の蝶が吸蜜している
小笠原にもこのオオバナセンダングサがどこにでも咲いていて、いかにも蝶が集まってきそうな雰囲気だったが、蝶は一匹も見ることができなかった
亜種が異なるかどうか不明だが、沖縄のセンダングサより小笠原のセンダングサのほうが名前の通り花がでかい
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ムラサキカタバミ
帰化植物でこちらは南米原産
もともと園芸植物だったものが野生化したようで島に限らず本土にも多い
工事用の重機などについて小笠原に入ったのだろうか、数は多かった
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ナガボソウ
こちらも南アメリカ原産
小笠原には戦前から入っているという
沖縄方面にも多い花で、体質的に南の島が好きな植物のようだ
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マメ科の花
いわゆるエンドウの仲間のハマエンドウやカラスノエンドウではないが、海岸付近ではマメ科の花が見られた
黄色いのはタヌキマメ、ピンクのはツルナタマメだと思うがあまり自信はない
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テッポウユリ
テッポウユリは日本では奄美以南に咲く南国のユリだ
小笠原でもテッポウユリが群落で咲いていた
小笠原諸島は東京都だが緯度は奄美大島と変わらない
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オオバシマムラサキ
先に登場したオガサワラシジミの食草
クマツヅラ科の植物で要するにムラサキシキブの親戚である
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オオハマギキョウ
今回撮影した「小笠原の植物」の中で最強のトップスターはこのオオハマギキョウだと確信している
キキョウ科ミゾカクシ属の植物で、確かに花の形状は似ているのだが、ミゾカクシが田んぼの脇に生える小さな花なのにこちらは高さ2~3メートルまで成長する巨大植物である
もちろん小笠原特産の固有種で父島では野ヤギの食害に会って絶滅してしまい母島と東島にしか残っていない
花が咲くまでの生長期間は5~6年、一生に一度だけ開花する希少植物の美しい姿をゆっくりご覧いただきたい
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オオハマボッス
ハマボッスは全国的に分布する海岸植物
小笠原のオオハマボッスはその変種(種レベルの別種かどうか不明)である
花序にたくさんの花をつけると払子(ホッス:禅僧が煩悩を払うハタキのような仏具)に見えるのだろうが、花は1輪しか咲いていなかった
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オガサワラアザミ
母島北部の海岸の崖にオガサワラアザミを見つけた
冠名からもわかるように小笠原の固有種だ
残念ながら花が咲く少し前の蕾状態だが、このアザミは花がピンクではなく白色である
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マルバシマザクラ
近似種のシマザクラも同じなのだが桜の仲間でも桜草の仲間ではなく、アカネ科の常緑小低木(草本状)である
色だけは桜色だが花の形はサクラやサクラソウとは全く異なる集散花序タイプだ
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ツルワダン
ワダンというのは関東・東海の海岸に生えるキク科の植物で冬に黄色い花をつける
このツルワダンというのはやはりキク科だが今回初めて出会った花だ
こちらは冬に限らず1年中花をつけるようで5月でも黄色の花が見られた
茎をツル状に地上に伸ばして茎の先から新しい株を増やしていタイプで生命力がありそうだが、絶滅危惧種に指定されているという
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ムニンヒメツバキ
漢字で書くと無人、ムニンというタイトルが付く植物名は他にも多数ある
要するにオガサワラというのと同意らしい
このヒメツバキは小笠原村の花でたまたまタイミングが良くあちこちで見ることができた
もちろん椿の仲間でイメージは「立派な山茶花」
初めての出会いだったが、上品なのに印象の強い花だった
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by mustachio | 2014-06-06 10:41 | Comments(0)
2014年 06月 03日

小笠原母島探訪記

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家内と二人、世界自然遺産指定の小笠原に行ってきました
ご存じかと思いますが、小笠原諸島への定常交通機関は「小笠原丸」だけ
普通のシーズンは1週間に一度の船便で東京竹芝桟橋の出港から帰港まで6日間かかります
(竹芝~父島は片道26時間、父島~母島は2時間です)

撮影のターゲットは鳥が固有種のメグロと海鳥、蝶はいわずと知れたオガサワラシジミとオガサワラセセリでした
結論から申し上げると鳥の写真は十分な成果がありましたが、蝶は全くのカラ振りでした

もともと幸運に恵まれなければオガサワラシジミは難しいとわかっていましたし、オガサワラセセリのほうは絶滅寸前で仮に1週間滞在しても出会いはないだろうと最初からあきらめていました
母島に滞在したのは実質2日、そのうち1日はガイドさんの案内で島全体を回り、残りの1日でオガサワラシジミを狙ってポイントで待機したのですが途中から雨が降り出しギブアップしました

さらに申し上げると母島滞在中、蝶を1頭も見ませんでした
過去の経験によれば、ニュージーランドやガラパゴスなど大陸から遠く離れた島には蝶は棲息していないのです
小笠原には移植された柑橘類についてきたアゲハが少し定着しているようですが、島の中はセンダングサなど花がいくらでも咲いているのにモンシロチョウやベニシジミなど普通種の蝶も南方系の蝶も全くいないのです

オガサワラシジミとオガサワラセセリは絶滅寸前の超希少種で、蝶愛好者の方は蝶との出会いが全くないことを覚悟して小笠原を訪問してください

オガサワラシジミ
写真は蝶を直接撮影したものではありません
オガサワラシジミを守ろうというキャンペーンの看板を撮影したものです
食草であり吸蜜植物でもあるオオバシマムラサキ(写真)はそろそろ咲き始めというタイミングだったのですが、3時間ほど粘っても全く飛来がありませんでした
昔はいくらでも飛んでいたといわれるオガサワラシジミが消えてしまったのは、グリーンアノールとアカギが原因といわれています
現在小笠原の人たちはオガサワラシジミの保護復活に取り組んでおられますので、いずれ戻って来てくれるものと期待はしております
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グリーンアノール
そのグリーンアノールは島のあちこちで見かけました
写真のように見た目は美しいトカゲですが、もともと数が少ない島の昆虫を食い荒らしているようです
島の人の話によれば少し前まで母島にはグりーンアノールがいなかったのにある人(狭い島なので名前もわかっているようです)がいたずら半分で父島(海外からペットとして持ち込まれ野生化したもの)から持ち帰り、周囲から非難されたため飼うのをあきらめて逃がした数匹が瞬く間に増えてしまったということでした
現在オガサワラシジミの保護ゾーンでは下の写真のような「アノール返し」(オーバーハングになった囲い)や「アノールホイホイ」(粘着剤利用の捕獲器)を設けてグリーンアノール退治に取り組んでいます
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アカギ
今回初めて知った事実ですが、グリーンアノールの他にもう一つの外来種侵入問題が小笠原にはあるようです
幹が赤いので「赤木」  生命力の非常に強いこの植物が繁茂して小笠原諸島の本来の植物相を破壊し始めているのです
(オガサワラシジミの食草の一つであるコブガシはこの影響を受けています)
アカギが南アジアから小笠原に持ち込まれたのは産業上の理由です
太平洋戦争以前には小笠原に製糖事業が盛んでした  サトウキビを煮詰める燃料用の薪として意図的に導入されたのがこのアカギでした
成長が速く、油分を含むのでエネルギー効率の良い植物でしたが、小笠原の土地と相性が良かったようで瞬く間に勢力を拡大して行ったようです
巨木で日影を作るのと他の植物に害を与えるような揮発物質を発生させるとかで到る所にアカギの森ができてしまっています
世界遺産認定の条件として80年以内に外来植物のアカギを完全に駆除することが前提となったようですが、この植物は異常に生命力が強く、切っても枯らしてもすぐに枝が生え、さらに写真のように種からどんどん双葉が出て繁茂して行くようです
固有の植物を保護しながらアカギを駆除するのは非常に難しいようですが、放っておくとオガサワラ全体がアカギ林になってしまいそうで東京都小笠原村は真剣に対策を取り始めているようです
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アフリカマイマイ
アノールやアカギほどではないにしても「ア」の付く外来生物は小笠原の脅威のようです
小笠原諸島は固有のカタツムリ類の宝庫で世界遺産認定の重要な要素が「カタツムリ」だといいます
1930年代に台湾からペットとして持ち込まれたというアフリカマイマイも島のあちこちで見かけました
最近では天敵の寄生虫プラナリアのせいで数が減っているそうですが、同時に固有種のカタツムリ(2枚目の写真)も減っているそうで、生物学的に見た小笠原の存在価値がどんどん下がっているといわれています
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ムラサキオカヤドカリ
小笠原はオカヤドカリが多いことでも有名です
アフリカマイマイより少し大きいヤドカリを道端で良く見かけました
陸生の甲殻類で危険を感じると死んだふりををするのが面白いところです
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アオモンイトトンボ
種類数は多くないようですがトンボもいます
写真のトンボはアオモンイトトンボだと思いますが正確ではありません
固有種のオガサワラトンボとオガサワライトトンボはグリーンアノールにやられて父島・母島では絶滅したようです
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アオウミガメ
太平洋の真ん中にある島なのでウミガメは産卵に来るようです
写真のカメはアオウミガメだと思います(海洋生物は嫌いではありませんが知識の限界を超える不得意分野です)
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小笠原の風景写真
生物にこだわらなければ、小笠原はたいへん美しく素晴らしいところです
蝶に振られたので自然写真家から風景写真家に一時的に転向しましたので、風景写真を載せておきます
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小笠原丸出港見送り風景
最後にネイチャーフォトではありませんが小笠原丸出港の見送り風景の写真をアップしておきます
週に1回の定例行事のようですが小笠原丸が出港する時には多くの人が来て、和太鼓などで盛大に見送りをしてくれます
さらに港内を出るまでたくさんの船が小笠原丸に並走して見送りをしてくれます
最後には見送りの船からたくさんの人たちが海に飛び込み海中から手を振って別れの挨拶をしてくれます
(胸の大きいきれいなお姉さんも海に飛び込んでくれました)
これだけ皆さんからの「おもてなし」を受けたのでは、もう一度小笠原訪問は避けられないでしょう
健康が維持できれば数年のうちに母島を再訪し(今度は10日滞在して)オガサワラシジミとオガサワラセセリのリベンジをしたいと考えております
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母島では鳥と植物の写真をしっかり撮ってきましたので、次号・次々号で紹介させていただきます

by mustachio | 2014-06-03 18:16 | Comments(3)