還暦からのネイチャーフォト

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2015年 04月 29日

今年も春はギフチョウから

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ネイチャーフォトの春のシーズンは、私の場合ギフチョウから始まる

今年は3月下旬から4月上旬にフィリピンへ遠征し東京の桜は十分楽しむことができなかった(フィリピンへ出発したのが東京の桜開花宣言の翌日だ)
日本帰ってくると東京は冬、帰国直後に予定していたゴルフは雪でクローズ中止という異常事態になった
その後雨天、曇天が続きやっと晴れたのが4月16日  家内と二人新潟へ向かった
ここ数年というかリタイア後ほとんど毎年、桜とギフチョウを見に新潟へ出かける

平均的には4月15日ごろがベストタイミングなのだが、今年は若干季節の流れが速く、フィールドではカタクリが終わりを迎えていた

ギフチョウ
昨年は4月12日に出かけタイミングはピッタリだった
今年は4月10日より少し前くらいが良かったように思うが日本にいなかったこと、帰国後の悪天候等によりタイミングを外し、ギフチョウの数は多かったものの損傷個体が多く写真的には外れだった
かろうじて咲き残っているカタクリに絡むギフチョウを狙ったが、モデルのほうが今一つという感じである
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ショウジョウバカマ
この花も季節に先駆けて咲く傾向がありギフチョウの出現とシンクロする
ほとんどの花が咲き終わっており、花を探すのに苦労した
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エンレイソウ
エンレイソウは開花時期にずれがあり場所によってはこれからというところも多い
もともと数が少ない場所だがちょうど盛りという感じだった
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アズマイチゲ
私の感覚では3月の花
それでも長野県など高地ではこれからの連休シーズンが花盛りになる
新潟はほとんど終わっていたが場所を変えればまだ間に合う花だ
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ミヤマカタバミ
山道脇に毎年出会うミヤマカタバミがあった
今年はあまり目立たずひっそりと咲いていた
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カタクリ
日当たりのよい山の南側の花は完全に終わっていた
それでも山の頂上付近や北側にはカタクリが残っていて、ギフチョウもカタクリで吸蜜している
写真にするには10日ほど遅かったようだ
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ナガハシスミレ
ナガハシスミレは日本海側のスミレ
春の新潟訪問はだいたい1回なので、年に一度だけ出会う花である
スミレのしっぽ(距)を意識するのはこの花を見る時だ
ここ10年の間に数は急減してあまり見られなくなってしまった
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スミレサイシン
こちらも日本海側の代表種
ナガハシスミレよりは分布域が広く長野県などにも多い
関東に多いのはナガバノスミレサイシンでこちらは名前の通り葉が細長い
今年は、花のピークは過ぎてしまった感じだった
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マキノスミレ
紫系ではなく、濃いピンクの花が咲くスミレでこのギフチョウのフィールドで毎年出会う
というか、他の場所でこのスミレを見たことがない
初めて出会った10年ほど前よりは明らかに数が減ったが、それでも数は多く今年も元気な姿を見ることができた
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キバナイカリソウ
よくあるクイズで2枚の絵の相違点を探させる問題がある
同一場所へ同一時期に出かけると同じような写真が並ぶことになるが、今年は少し出かけるのが遅れ、去年あって今年はない花と去年なくて今年はある花があった
前者はオオミスミソウ(ローカル名雪割草)、後者はこのイカリソウだ
個人的なイメージではイカリソウは5月連休ごろの花だが、今年はギフチョウのシーズンにたくさん咲いていた
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タムシバ
ラストの花は木本のタムシバ
コブシによく似た春の花でコブシのほうは花の下に葉が1枚付くがタムシバは花の下には葉がない
どちらかというと山の雑木の中に混じってひっそり咲くイメージだが、この時期は周囲が枯れ木ばかりなのでよく目立つ
花弁は6枚、後ろから見ると萼が3枚であることがわかる
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昨年のギフチョウの写真に比べると今年の写真は若干見劣りがするが、一つの記録として今年の写真もアップしておく
そろそろゴールデンウィーク
今年のネーチャーフォトもこれからスタートだ

by mustachio | 2015-04-29 08:54 | Comments(0)
2015年 04月 27日

フィリピン転戦05野鳥編4

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何かと忙しく写真の整理に手が廻らなかったがなんとか4月中に野鳥編を完結させる目途がついた
分類順にアップしているので第4部は「小鳥編」になる

オーストラリアヨシキリ Clamorous Reed-warbler
海外のバードウォッチングに参加するようになるとどうしても鳥の名前を英語で覚える必要が出てくる
基本的には現地ガイドに日本語を期待できないからだ
ところでWarblerというのは鶯に近い小鳥の総称で鶯の英名はJapanese Bush Warblerである
同じWarblerでもLeaf-warblerとReed-warblerとがあり、Leaf系はムシクイ、Reed系はヨシキリである
このように体系的に考えると英語も(70を過ぎても)結構覚えられるものだと思う
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オニセッカ Striated Grassbird
セッカという小鳥は子供の頃はなじみがなかった
家内に付き合って鳥の写真を撮るようになってからは顔見知りになったがセッカ(雪加)という名前の由来を含め今でもよくわからないところがある
フィリピンではこのオニセッカがよく出てきた 現地の人たちもGrassbirdと呼んでおり、なじみ深い鳥なのだと思う
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フィリピンサイホウチョウ Philippine Tailorbird
テイラーバードは日本にいないので昔馴染みではないが東南アジアに出かければたいていのところでお目にかかることができる
背中がオリーブ色か褐色、腹が白、嘴が下に向かって少し湾曲するといった特徴がある
木の葉を糸(蜘蛛の糸や細い植物繊維)で縫い合わせて巣をつくるので裁縫鳥と呼ばれるのだが、残念ながらその巣を見たことはない
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アカオミツリンヒタキ Long-tailed Ground-warbler
ヒタキ類の英名はFlycatcher(蝿取り)であることが多いが、この密林ヒタキはGround-warblerと呼ばれているので多少個性が違うのだと思う
目が大きいかわいい小鳥だった
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エゾビタキ Gray-streaked Flycatcher
樺太や中国北東部など日本より北で繁殖し冬はフィリピンからスラウェシ、ニューギニア方面で過ごす
ちょうど日本が通過コースに当たるため日本ではなじみが深い小鳥だ
こちらもそろそろ北へ向かう準備中のようだった
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ヤマアオムネヒタキ Mountain Verditer-flycatcher
英名のVerditerは青緑色を意味するようだが、実際の鳥はライトブルーで非常にきれいだった
日本でもオオルリ、コルリ、ルリビタキなど青い小鳥は多いが、このアオムネヒタキのように胸まで青いのはいないと思う
インドからインドシナ、インドネシア方面でよく見るロクショウビタキとよく似た鳥である
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ハジロマユヒタキ Little Pied Flycatcher
白黒で無彩色だが中間色部分がなくメリハリがはっきりしているので凄味がある
真っ白な眉毛が特に印象的だった
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フィリピンオウギビタキ Philippine Pied Fantail
デザイン的には白黒構成で眉の部分が白く前項のハジロマユヒタキによく似ている
こちらはオウギビタキで尾は長く、大きさは全く違う別の鳥だ
フィリピンでもオウギビタキの数は多かったが、尾を扇のように拡げるディスプレーは見られなかった
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フジイロヒタキ Short-crested Monarch

フジイロヒタキのほうは同行者と一緒に撮影し、しかもオスであるため名前はすぐに分かった
下方からの撮影のため残念ながら頭部が見えないがこちらも短い烏帽子がありShort-crestedと呼ばれる
一見オオルリ風だが、目の周りにブルーのアイリングがありオオルリよりチャーミングだと思う
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モリツバメ White-breasted Wood-swallow
1枚目の写真はエボシフジイロヒタキのメスと推定したが、どうも間違いだったようで読者の方からご指摘を受けた
図鑑等よく調べてみるとエボシフジイロヒタキのメスは烏帽子こそないものの色は藤色が入っているようだ(負け惜しみになってしまうが、フィリピンの鳥の図鑑はあまり鮮明ではなくグレーに見える)
写真の鳥は完全にグレーなのでモリツバメと訂正させていただく
モリツバメというのはツバメの仲間ではない
フィリピン・ニューギニア・オーストラリア近辺に普通に見られる地味な鳥だ
そんな先入観もあってバードリストによればツアーの間中ほとんど毎日姿を現していたようだがほとんど写真が撮れていなかった
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タカサゴモズ Long-tailed Shrike
タカサゴという名前は台湾に起因するのだと思うがインドからニューギニアくらいまで広く南アジアに棲息するモズだ
今までに見たタカサゴモズは頭がライトグレーだった記憶があるが、フィリピンのタカサゴモズは真っ黒だった
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フィリピンモズ Mountain Shrike
固有種ではないようだが割と希少なモズらしい
林道わきの枝でポーズをとってくれたが、素晴らしいモデルできれいなポートレートが撮影できた
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アカモズ Brown Shrike
北アジアで繁殖し冬は南アジアへ移動する渡り鳥
日本でも見られる
フィリピンで見たモズの中ではこのアカモズが一番多かった
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コミドリカラスモドキ Short -tailed Glossy Starling
一見真っ黒に見えるので安易にカラスモドキという名前を付けたようだが、カラスの仲間ではなくムクドリ(Starling)である
以前バリ島でこの鳥に出会っているがその時もムクドリらしく集団を形成していた
そういえばカラスも集団生活なのでその点からも「モドキ」が正解かもしれない
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メガネムクドリ Coleto
ムクドリといえばこちらがフィリピンのムクドリで固有種  英名も現地語のコレトで通しているようだ
オレンジのマスクをしていて、美しくはないが忘れられない変わった鳥である
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ハッカチョウ Crested Myna
マイナの仲間は南アジアを旅行すると町中で普通に見られるので鳥屋さんはあまり興味を示さない
ただよく見かけるのはインドハッカ、ジャワハッカでハッカチョウは台湾・中国南部・ベトナムあたりに限定されるようだ
図鑑の分布図にもフィリピンは棲息対象外になっていることが多いが、今は定着しているらしい
(下の写真は最低のレベルだが記録として残しておく)
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アポオオサマムクドリ Apo Myna
同じマイナでもこちらはフィリピン固有種
アポはフィリピンの最高峰でさらに「王様」を付けたすごい名前である
実物はひょうきんな感じだが撮影した距離が遠く写真はいまいちの出来になってしまった
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キバラタイヨウチョウ Olive-backed Sunbird
サンバードという鳥の仲間も海外のバードウォッチングを始めてからのお付き合いだ
このキバラタイヨウチョウは割とポピュラーな種類で以前マレーシアでも出会っている
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ハチスカタイヨウチョウ Grey-hooded Sunbird
ハチスカは人名、明治時代の鳥類学者蜂須賀さんがアポ山周辺の鳥類調査をされたことに関連するようだ
(発見者かどうかは不明)
ちなみに当時の鳥類研究は銃で鳥を撃って標本を作り詳細を確認していたという
写真の発達した現代ではその必要がなくなったが、蝶など昆虫の分野では相変わらず殺して標本を作るレベルから進歩していない(昆虫も全面的な採集禁止が必要になってきているように思う)
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キムネタイヨウチョウ Metallic-winged Sunbird
キバラタイヨウチョウは地味な鳥だったがキムネタイヨウチョウのほうは英名の通りメタリックブルーの羽をもつ美しい鳥である
背中のメタリック部分にピントが来ていないのが残念だ
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シラヒゲハナドリ Whiskered Flowerpecker
この鳥は発見されてから日が浅く生態の解明も十分でない希少な鳥だという
(パジェロで現地へ案内してくれたのはフィリピンが好きでダバオに移住したというイギリス人のガイドさんだった)
色が黒に近いのでハナドリというイメージではないがかわいい鳥で、小鳥のくせにホバリングをする変わった習性があり(求愛行動らしい)その仕草を見ながら楽しい時間を過ごした
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ハナドリ Fire-breasted Flowerpecker
英名では「火の胸をした」という形容詞がつくが和名はただのハナドリ
要するにハナドリ類の基本形ということだと思う
キタングラド山の鷹見台へ2日通ったうちの2日目、コースもわかっているので無理を言って単独行動を認めてもらった(団体行動では撮影スペースが撮れず良い位置で写真を撮るのは難しい)
この日はほかの7人からだいぶ遅れて現地ロッジ管理人の息子さんと英語で会話をしながら山へ登った(フィリピンの人は小学校入学前から英語を習うので現地語と英語のバイリンガルである)
その時見つけたのがこのハナドリでほかの人に邪魔されず邪魔をせず撮影を楽しむことができた
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フィリピンメジロ/ヤマメジロ Lowland White-eye/Mountain White-eye
フィリピンには何種類かのメジロがいた
基本は写真の2種で最初がフィリピンメジロ、後がヤマメジロのはずだが差異は不明である
要するにLowlanndで撮影したかMountainで撮影したかだけで区別している
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コガネスズメ Eurasian Tree Sparrow
和名がコガネスズメとなっているが英名はEurasian Tree Sparrowなので日本のスズメと同じ種類である(亜種レベルで違うかもしれない)
見た目は日本のスズメと変わらないような気がするがいかがなものだろうか
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ミナミキンパラ Chestnut Munia
ギンパラも東南アジアの鳥だ 群れを成して草原に遊ぶ姿はどこの国でも同じ
ミナミギンパラは頭が真っ黒でブルーの嘴との対比が鮮やかだった
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以上でフィリピンレポートの鳥編を終わります
まだ植物や昆虫の整理が残っていますが一休みして連休明けに掲載させていただきます

by mustachio | 2015-04-27 14:24 | Comments(2)
2015年 04月 23日

フィリピン転戦04野鳥編3

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野鳥編第3部はカワセミからスタートする
フィリピンはカワセミの種類が豊富で固有種も多い
他にもサイチョウ類、キツツキ類など色彩的にも美しい鳥が登場するのでお楽しみいただけると思う

ところで、この連載ブログは自分が撮影した写真しかアップしない原則となっている
家内と一緒に旅行することが多いがそれぞれ別のカメラで撮影しているので(似たようなシーンは避けられないが)私はブログ、HPに家内はSNSにそれぞれ自分の写真だけを発表している
今回は一つだけ例外があって、カワセミの写真がいくつかある中でアオヒゲショウビンだけは家内が撮影したものを使わせてもらった
大した問題ではないのかもしれないが一応「写真家の矜持」があるのでお断りしておく

アオオビカワセミ Indigo-banded Kingfisher
日本で見るカワセミと色の感じはよく似ているがもっと複雑なデザインの大変美しいカワセミである
フィリピン大学の構内の渓流で探したが見つからず、バナウエへ移動する途中の川でも見つけられず、結局バナウエからスービックへ移動する国道の橋の上からこの個体を見つけ、すぐ後ろを通る車を気にしながらの撮影であった
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セジロカワセミ Silvery Kingfisher
派手さはないが「紺絣」のイメージを持つカワセミ
濃紺のボディに白のアクセントが入り、脚だけは派手なオレンジ色だ
こちらも一度は振られて2度目の挑戦で出会うことができた
アオオビカワセミはルソンの固有種、セジロカワセミはミンダナオの固有種である
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アオショウビン White-throated Kingfisher
このカワセミは生息範囲が広大でインドでもインドネシアでも東南アジアでは割と普通に見られる
フィリピンのアオショウビンは喉の白い部分が小さいので、少し違うイメージではある
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ナンヨウショウビン White-collared Kingfisher
このナンヨウショウビンもアジアからオーストラリアにかけての普通種
サイパンなどではゴルフコースなど人のすぐ近くまで現れるので昔からのおなじみである
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シロボシショウビン Spotted Wood-kingfisher
カワセミはすべて水辺で魚を採っているとは限らない
Wood-kingfisherの仲間はまさに森の中で生活しているようで素人ではなかなか見つけられず現地のガイドに探してもらわないとお手上げである
込み合った木々が立ち並ぶ中で限られた角度から何とか撮影ができた
色彩的にも大変美しい固有種のカワセミである
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アオヒゲショウビン Blue-capped Wood-kingfisher
バードウォッチャーに必要な資質に「じっと待つ」能力があげられる
要するにお目当ての鳥が現れるまで一つの場所でただ待つことが必要なのだ
自分以外のグループの皆さんがこの鳥をじっと待っている間、私は蝶の写真を撮るため100メートルほど離れたところにいた
このアオヒゲショウビンは7人のメンバーが待ち構える舞台にさっそうと登場し、ポーズをとってくれたようなのだが私は見損なってしまった
そんなわけで家内が撮影した写真を掲載するが、非常によく撮れていて自分としては複雑な心境である
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ルリノドハチクイ Blue-throated Bee-eater
ハチクイという鳥は日本ではなじみがないが、ユーラシア・アフリカ大陸には広範囲に生息し割と見やすい鳥だ
フィリピンでもスービックの町に近いところに巣穴(土の崖のようなところに集団で穴を作る)があって多数のルリノドハチクイを見ることができた
鳥は、近ければきれいな写真が撮れるものだ
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ハリオハチクイ Blue-tailed Bee-eater
こちらのハチクイは喉の部分が水色ではなく赤茶色だ
やはりアジアの鳥でインドからインドネシア、ニューギニアなどに多い 
尾が針のように細いので針尾と名付けれれるが、ハチクイ類はみんな針尾のようにも思える
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ルソンカオグロサイチョウ Luzon Tarictic Hornbill
ここからサイチョウが登場する
英名のtaricticという言葉がわからないので辞書を引くが研究社の新英和大辞典などにも載っていない
ネットで検索するとVisayan Tarictic Hornbillが出てくるがこれはカオグロサイチョウのこと
フィリピンのバードリストでは5種のカオグロサイチョウが出てくるがどうも亜種レベルの分類のようだ
写真はルソン島で撮影したルソンカオグロサイチョウ
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ミンダナオカオグロサイチョウ Mindanao Tarictic Hornbill
こちらはミンダナオ島で撮影したミンダナオカオグロサイチョウ
ルソンのサイチョウより全体的に色が黒い
いずれにしてもtaricticの意味は不明のままである
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アカサイチョウ Rufous Hornbill
もう1種観察したサイチョウがアカサイチョウ
別名Philippine Hornbillでフィリピンを代表する大型のサイチョウだ
3羽が写っているのはアカサイチョウのファミリーである
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ムネアカゴシキドリ Coppersmith Barbet
日本ではなじみのないゴシキドリ(バーベット)だが世界的には種類も多く海外のBWでは観察する機会も多い
ただフィリピンのゴシキドリはムネアカゴシキドリ1種限定のようで同定に苦労することはなかった
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フィリピンコゲラ Philippine Pygmy Woodpecker
日本のコゲラとよく似たフィリピンコゲラ
種のレベルでコゲラとは違うようで日本のコゲラは英名をJapanese Pygmy Woodpeckerという
(そういえばピグミーという言葉は差別用語ではないだろうか)
旅の途中何回も撮影チャンスがあったが、インパクトが薄いせいかよい写真が撮れていなかった
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クロボウシゲラ Sooty Woodpecker
この真っ黒なキツツキもフィリピンの固有種
日本のクマゲラをずっと地味にしたような印象である
スービックの米軍基地跡の森にはキツツキの数が多く、カップルのクロボウシゲラを観察することができた
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キタタキ White-bellied Woodpecker
スービックの森ではキタタキにも再会した
昔、日本にも生息していたことがあるキタタキだが今は日本では見られない
以前出会ったのはボルネオの森、クマゲラをもっと派手にしたような鳥で真っ赤なタテガミ(冠羽)が印象的だった
今回は余裕があったので、クマゲラと違う白いお腹もしっかり撮影することができた
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ソライロヤイロチョウ Steere's Pitta
このヤイロチョウにはミンダナオのピコップの森で出会った
もともと低地の森に棲息する鳥だが世界的な傾向として低地の森が開発により急減し、絶滅が危惧される鳥である
ヤイロチョウ(Pitta)のイメージは「地表を歩き回る鳥」だったので、ガイドから高い木の上にいる鳥を教えられた時はちょっとびっくりした
写真で見るように空色の美しい、印象に残る鳥だった
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メグロヒヨドリ Yellow-vented Bulbul
海外へ出かけてもヒヨドリの仲間は普通に見られるのでブルブルという英語はすぐ覚える
何となく「普通種」と上から目線になってしまうのは世界的な傾向なのだろうか
このヒヨドリもフィリピンのあちこちで観察できた
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ヤハズカンムリオウチュウ Balicassiao
オウチュウの仲間も日本ではまず出会いがないが、海外に出ると普通に見られる
結構種類が多く、体が真っ黒で尾の先が二つに割れているくらいの特徴は頭に入っているが、それ以上の細かい分類になるとお手上げである
チェックリストからこのオウチュウ(フィリピンの固有種)だろうと推定しているが確証はない
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シラボシガラ Elegant Tit
英名がすばらしい エレガントの形容詞が付く動植物はほかに記憶がない
海外のカラ類には黄色ベースの種類がいてインドのサルタンガラなどもエレガントなのだが、フィリピンのTit(カラ)は黄色ベースに加えて黒い背中に白斑があるデザインで非常に印象的だった
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キバシリモドキ Stripe-headed Rhabdornis
スズメ目キバシリモドキ科にはキバシリモドキとムジキバシリモドキがいるのだが、鳥に詳しい人でもたいていご存じない
両種ともフィリピンの固有種、逆に言えばキバシリモドキ科の鳥はフィリピンにしかいないのだ
写真では、白グレー黒のモノトーンのほうは間違いなくキバシリモドキだが、茶色いほうは別種(別亜種?)のミンダナオキバシリモドキのようだ
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ホオアカモリチメドリ Chestnut-faced Babbler
チメドリの種類は日本ではなじみがないが東南アジアに広く分布し種類も多い
英語のBabblerとは要するにオシャベリのことでぺちゃくちゃとうるさい
基本的には昆虫食で飛翔力も弱いため渡りはせずローカルで暮らしている
外見は結構かわいいものが多く、写真のホオアカモリチメドリ(フィリピン固有種)もたいへん愛くるしい
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クロボシジツグミ Ashy Ground-thrush
ジツグミと名のつく鳥はマニアックな鳥の典型だろう
専門家には人気が高いが専門外の人はまず知らないといったイメージである
ツグミ類は普通地面で採食するが飛翔力もあり渡りもする  ジツグミ(Ground-thrush)は名前からして森の中の狭い範囲で生活しているのだろうと思う
マニラ近郊の公園でこのジツグミを探し2回の挑戦で巡り合えた
雨上がりの後で周囲は暗く撮影条件は厳しかったが、うまく路上に出てきてくれて近い距離で撮影することができた
濃紺と白の組み合わせのシックな鳥である
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マレーシアセンニョムシクイ Golden-bellied Flyeater
ムシクイ類は似たものが多く写真だけでは判定ができないものが多い
現場ではバードガイドが一応説明してくれるのだが、後で写真を整理するときにはごちゃごちゃになってしまう
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メボソムシクイ Japanese Leaf-warbler
メボソムシクイは夏鳥として日本で繁殖し、フィリピンで冬を過ごす渡り鳥である
しかもご丁寧なことにフィリピンと日本だけを往復し基本的に他には立ち寄らないようだ
英名にJapanese がついているが、ある意味では非常に親日的なフィリピンの鳥でもある
ここでフィリピンパブのかわいいお姐さんを連想するのは不謹慎だろうか?
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ネグロスムシクイ Negros Leaf-warbler
繰り返しになるがムシクイの仲間は種類が多く皆よく似ているので識別は至難の業である
まして海外の初めて見るようなムシクイならなおさらで写真のタイトルは「ムシクイの仲間」とするのが順当であろう
たまたま図鑑のイメージと合致し、バードリストでもその日(撮影日)にその鳥が出たことになっているのでネグロスムシクイとしているが「ムシクイの仲間」と読み替えていただいて結構である
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by mustachio | 2015-04-23 17:56 | Comments(0)
2015年 04月 22日

フィリピン転戦03野鳥編2

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フィリピンの野鳥シリーズは分類別に4部構成としたが、どういうわけか第2部は地味な鳥ばかりになってしまった
色彩の美しいハトやインコなど飛翔は確認できても写真が間に合わないケースが多く、本人の加齢による反射神経の衰えが原因だと思う
写真的にはレベルの低いものが多いが「記録」の意味で残しておくのでご容赦いただきたい

ナンヨウクイナ Buff-banded Rail
フィリピンは日本と同様、米を主食とする国である もちろん平地には田んぼが多く、水辺の鳥が多くみられる
といってもクイナの仲間は用心深い鳥ですぐに茂みに隠れてしまう
出現時間も夕方が多くきれいな写真は難しい
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ムナオビクイナ Barred Rail
ナンヨウクイナは目の上に白線があるが、こちらは白線が目の下に来る
こちらのほうが精悍な顔つきをしている
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セイケイ Purple Swamphen
セイケイはアカノドカルガモがたくさんいた湿地で何羽かが確認できた
今年はタスマニアでセイケイのアップを撮影しているため、フィリピンでは距離が遠いこともあって撮影に身が入らなかった
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コチドリ Little Ringed-plover
見慣れた黄色のアイリング
間違いなくコチドリである 日本では夏鳥になるがフィリピンでは常駐、つまり周年生息の鳥のようだ
日本では屋根の上のコチドリなど見たことがないが、習慣が違うのだろうか?
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タカブシギ Wood Sandpiper
ユーラシア・アフリカなど旧大陸を南北に渡る典型的な渡り鳥
もうシベリアなどの繁殖地に渡る準備はできたのだろうか
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タマシギ Greater Painted-snipe
この鳥は日本でも見られるのだが、自分では見た記憶はない
とにかくオスよりメスのほうがきれいで、その上オスが専任で子育てをすることから女性バードウォッチャーに人気がある
キャンダバ湿地帯でグループでのバードウォッチングに飽きて一人別ルートを探索中に出会った
すぐタマシギとわかったのでカメラを構えたが、敵も逃げ足が速く一瞬で藪に隠れてしまった
噂通りに美しいメスのタマシギで、ピントが十分でなかったことが非常に悔やまれている
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フィリピンアオバト Philippine Green-pigeon
フィリピンではハトの種類が多い
アオバトといってもブルーのハトではなくグリーンのハトである
このフィリピンアオバトは胸から腹が黄緑色なのだが背中に青みがなく名前と外観が一致しない
ただ目の色がブルーなのでそこに名前の由来があるのかもしれない
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テリアオバト White-eared Brown-dove
和名はアオバトだが青みは全くなく、英名のように茶色のハトである
首の部分に鮮明な白線があり印象的だった
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ミカドバト Green Imperial-pigeon
よく見ると全く違うハトなのだが雰囲気が前述のフィリピンアオバトに似ていて、写真整理の際混同していた
こちらは名前の通り風格があり美しい(胸から頭部はライトグレー、背中は暗緑色)
特にアイリングが黄色なのでフィリピンアオバトとの違いに気が付いた次第である
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ホオアカヒメアオバト Yellow-breasted Fruit-dove
モデルのポーズがいまいちで美しさが表現できていないが、カラフルで素晴らしいハトである
縦位置の写真では英名の「黄胸」が見えていない
高い木の上だったが光線状態がよく、写真より実物のほうがはるかにきれいだった
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ベニバト Red Turtle-dove
日本でも南西諸島などで見られるベニバト
紅といってもインパクトのある色ではなく紫褐色といった感じである
南の国の鳥だと思うが結構数は多かった
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カノコバト Spotted(-necked) Dove
このハトには昨年のインド旅行で出会っている
つまり1年ぶりの再会だ
英名のSpotted-necked Doveがわかりやすいが、首のところに鹿の子模様があるので素人の私でも名前がわかる
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チョウショバト Zebra Dove
ゼブラという英名はわかりやすいがチョウショという和名がわからない
いずれにしても太平洋沿岸のハトのようでオーストラリアとハワイには多いらしい
フィリピンでも何回かお目にかかった
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シュバシサトウチョウ Colasisi
サトウチョウという和名も漢字がわからないが、インコに近い鳥である
全体が緑色で嘴が朱色つまり朱嘴だ
フィリピンにはウチワインコ(Racquet-tail)という緑色系のインコがいるのだが飛翔を確認したのみで写真はものにできなかった
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アカチャバンケン Rufous Coucal
バンケンという鳥もアジアのBWではよく出会う
ただシャイな鳥でなかなか表面に現れず茂みに潜ってしまうので写真は難しい
一応フィリピンの固有種のようだ
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フィリピンアオバズク Luzon Hawk-owl
フクロウの仲間は移動距離が短いので種が独立しやすいのだろうか
フィリピンのアオバズクも島ごとに独立種となっているようで8種類もの固有種がいる
訪問したルソン島とミンダナオ島でもそれぞれ独立種がいてLuzon Hawk-owlは和名がフィリピンアオバズクという
写真ではもちろんわかりにくいが図鑑で見ても素人には差異がわからない
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ミンダナオアオバズク Mindanao Hawk-owl
こちらも同じことでミンダナオ島で撮影したアオバズクなのでミンダナオアオバズクなのだ
要するに飛翔距離の短い鳥はガラパゴス諸島とと同じで島ごとに種が異なるということらしい
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フィリピンガマグチヨタカ Philippine Frogmouth
フィリピンワシ撮影のために三泊した山荘の近くで撮影した
いかにもガマグチという顔をした夜鷹である
英名もFrogmouthで、そのまま(ガマ)蛙の口なのだが、日本語のガマグチと英語のFrogmouthはどちらが先に発生した言語なのだろうか?
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フィリピンオビロヨタカ Philippine Nightjar

きわめてオーソドックスな命名なのでフィリピンを代表する夜鷹なのだと思う
ガマグチもオビロもフィリピンの固有種ではある
オビロヨタカのほうはマニラ近郊で昼間の撮影、夜鷹は薄目を開けている
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コシラヒゲカンムリアマツバメ Whiskered Treeswift
夜鷹の次はアマツバメの登場
アマツバメの仲間は至る所に飛んでいたが、空をバックに真っ黒なシルエットしか写らないのであまり写真を撮らなかった
この「小白髭冠雨燕」だけは特別で、特定の小枝の先にいつも止まっていて時々周囲を旋回するようにテリトリー維持行動をしていた
目の上下にある2本の白線と背中の2個の白斑は今でも印象に残っている
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by mustachio | 2015-04-22 14:23 | Comments(0)
2015年 04月 19日

フィリピン転戦02(野鳥編1)

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イントロ篇をアップしてから間が空いてしまったが、少しずつフィリピンの写真の整理が進んでいる
スタートは鳥
今回は手元にきちんとしたバードリストがあるので分類順に写真をアップしていく所存である
海鳥をほとんど見ていないので分類順で行くとサギ、カモがトップバッター、続いて猛禽の登場となる
今回ツアーシリーズのトップスターは何と言ってもフィリピンワシ
絶滅危惧種の超大型ワシで野鳥ファンには垂涎の鳥をじっくり撮影してきたのでタイトルバックに起用した
ご笑覧ありたい

ムラサキサギ Purple Heron
日本でも南西諸島では普通に見られるムラサキサギ
といってもムラサキサギを群れで見ることはまずない
フィリピンの湿地帯ではムラサキサギが乱舞していてしっかり飛翔を撮影することができた
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アマサギ Eastern Cattle Egret
こちらも日本の南西諸島には多い普通種だ というか温かい地域なら世界中で見られるサギである
日本ではトラクターなど農業機械の近くに現れるが、東南アジアではCattle Egretの名前通り牛や水牛の近くに現れてモデルになってくれる
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ゴイサギ Black-crowned Night-heron
ゴイサギはもっと身近な鳥で南西諸島まで出かけなくとも我が家近くの石神井公園にも現れる
ただフィリピンのキャンダバ湿地帯では数が多く、コロニー状態のゴイサギを観察することができた
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オオリュウキュウガモ Wandering Whistling-duck
リュウキュウガモという名前から日本でも見られそうなイメージだが日本ではリュウキュウガモの仲間は迷鳥
オオリュウキュウガモの名前は日本の野鳥図鑑にはない
こげ茶ベースのモノトーンだが上品な印象の忘れられない鴨である
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アカノドカルガモ Philippine Duck
フィリピンダックの名前の通り、フィリピンを代表する鴨で固有種だ
今回のツアーではキャンダバ湿地帯でお目にかかっただけでどこにでもいるわけではないようだ
この湿地帯では数が多く、ホテイアオイのピンクの花とのマッチングは幻想的で素晴らしかった
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シマアジ Garganey
シマアジと聞いて鳥の名前とわかる人は野鳥愛好家
普通の人は魚の縞鯵のほうを思い浮かべる
鳥のほうのシマアジはオスの目の上に白く目立つ眉班がある個性的な鳥でファンが多いが、数は少なく日本ではなかなかお目にかかれない
そのシマアジが湿地帯にウジャウジャといた
残念ながら距離が遠くいい写真は撮れなかったが、望遠レンズで撮った写真で無数の白い眉班を認識することはできる
同行パーティの人たちにお聞きしても、こんなたくさんのシマアジは見たことがないとのことだった
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ハチクマ Oriental Honeybuzzard
夏鳥として日本や中国北部に棲息し冬はインドやインドネシアなどに渡るアジアの渡り鳥
そろそろ日本へ渡ってくるのだろうか
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カタグロトビ Black-shouldered Kite
アジア・アフリカの旧大陸で見られる白い美しいトビ
東南アジアのBWで見るチャンスは多いのだが、たいてい遠くに止まっていて近くに寄ると逃げてしまう
フィリピンでは比較的近くまで寄ることができてクリアな写真を撮ることができた
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シロガシラトビ Brahminy Kite
インドから東南アジア、オーストラリアまで
こちらもアジア方面のBWでよくお目にかかる
頭部が真っ白で分かりやすい鳥だが、写真はどちらも頭の部分に影ができていて白頭になっていない
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ミナミツミ Besra
前にも述べたように今回は7人のバードウォッチャーに一人素人が紛れ込んだようなツアーだった
もちろん素人とは私のことなのだが、じっと鳥が出るのを待っているのが性に合わず、時々集団から離れてぶらぶらすることがある(もちろん迷子にならない範囲で)
このツミを撮影したのもそんな時で8人の参加者の中で写真が撮れたのは私一人である
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フィリピンカンムリワシ Philippine Serpent-eagle
石垣島や西表島でよく見かけるカンムリワシは東南アジアに広く分布するCrested Serpent-eagleなのだが、写真のカンムリワシはフィリピンの固有種でフィリピンカンムリワシだそうだ
見た目もそっくり、どこがどう違うのかわからない
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フィリピンワシ(Philippine Eagle)

いよいよ真打の登場
フィリピンの国鳥フィリピンワシだ
世界最大級の大型鷲で別名サルクイワシ ジャングルに棲息するヒヨケザルを常食とするらしいが、フィリピンでも熱帯雨林が分断減少し、ヒヨケザルも数が減ってフィリピンワシは生息数が急速に減少し、国を挙げて保護に向かっているという
ミンダナオのキタングラド山で最近レンジャーが運よくフィリピンワシの巣を見つけ観察櫓を設けられたが、今回はその櫓から巣の中の幼鳥を確認することができた
この鳥は雛が独立するのに1年半もかかるので子育ては2年に一回 滅多にない観察のチャンスである
保護のための監視も厳しく、我々が観察を許可された2番目の海外パーティーだという
巣とは別の場所に親鳥がいてフィリピンワシらしい冠羽の立ったポートレートも撮影することができた
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フィリピンワシの飛翔
フィリピンワシにはまだ続きがある
雛と親鳥を撮影した後、前号でご紹介したデルモンテ山荘に移動し3泊のテント生活をした
キタングラド山の中腹にある鷹見台に上りフィリピンワシの飛翔を見るためである
1日目は天候に恵まれずワシは飛ばなかったが、2日目の昼近く待望のフィリピンワシが登場した
上昇気流に乗ったフィリピンワシは我々の頭上を何回も旋回し、望遠レンズをつけたカメラのファインダーからはみ出すくらいの距離まで接近してくれた
ワシが飛び去った後その場でビールの乾杯が行われたことはいうまでもない(ビールはフィリピンのサンミゲルビール、山荘から鷹見台まで水とランチとビールを馬が運んでくれる)
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フィリピンヒメハヤブサ Philippine Falconet
このハヤブサもフィリピンの固有種
巣穴から外界を眺めている姿がなかなかかわいい
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by mustachio | 2015-04-19 14:58 | Comments(0)
2015年 04月 12日

フィリピン転戦01(総括・旅程)

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戦後70年になる今年、天皇皇后両陛下が戦没者慰霊のためパラオを訪問された
それに倣ったわけではないが私たち夫婦もパラオのすぐ西隣のフィリピンを旅してきた

例によってバードウォッチングツアーである
ベテランのバーダー(野鳥愛好家)7人に「野鳥素人」の私が入って8人の日本人パーティーがフィリピンのツアーに直接参加し、フィリピンのガイドとともに2週間を過ごした
日本にいくつかのバードウオッチング旅行専門会社があるが、フィリピンツアーは聞いたことがない
フィリピンは日本の8割くらいの面積があり、探鳥地が分散することもあって1週間程度のツアーが組みにくいのかもしれない

西洋人は長期休暇が取りやすいせいか、現地で2~3週間滞在のベルギー人パーティーに出会ったが、2週間の間、我々以外の日本人は見かけなかった
(日本人で長期ツアー参加ができるのはリタイア組限定で、パーティーの平均年齢は戦後70年にちなみ、70歳程度だったと思う)

今回のブログタイトルに「転戦」という表現を使ったが、大変なハードワークであった
フィリピンツアーはタフな西洋人を相手にプランニングされているせいか、真っ暗なうちにホテルを出て真っ暗になってからホテルに帰る毎日なのだ
だいたい朝4時朝食で、夕食が夜8時、つまり毎日16時間探鳥または移動に費やしていたことになる
それでも参加者全員、体調を崩すこともなく、個人的には帰国後体重が1キロ以上増えていた

3月24日マニラ到着
出発は3月24日、飛行機は5時間程度   時差が1時間あるので到着後探鳥が可能だ
まずは南に向かいマニラ郊外のマキリン山麓を目指す
途中フィリピン大学のロスバノスキャンパスでバードウォッチング、フィリピンの超名門大学だが女子学生が多いのが目についた
2泊2日でマキリン山麓探鳥
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カンダバ湿地帯
3月26日、北へ転進し北部のバナウエに向かう
途中高速を降りて湿地帯へ  ハスの花が咲き、PHILIPPINE DUCK(アカノドカルガモ)が遊ぶ美しい風景の中で時間を過ごした
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バナウエ
バナウエはルソン島中央を走るコルディレラ山脈の中央に位置する町  棚田(ライステラス)が世界遺産に指定されている観光名所だ
とにかく2000年前に作られた田圃だというからすごい
2日ほど滞在してポリス山周辺で探鳥
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スービック
3月29日再度南へ針路を取り西海岸のスービックへ向かう
かって最大の在外米海軍基地といわれベトナム戦争の米軍起点であった町だが、1992年にフィリピンに返還されて今は産業タウンになっている
ちょうど沖縄の山原のように基地(演習場)があったおかげで広く自然が保護され、有数の自然観察地となっている
2日滞在

3月30日ミンダナオへ
マニラの公園に少し寄ったあと国内線空港からミンダナオ島のダバオへ向かう
4時間ほど飛行機の時間が遅れビスリグの宿舎到着が夜中になった(それでも翌朝は3時起きでフクロウを探すという)
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ビスリグ・ピーコップ
ピーコックはミンダナオ島の東海岸にある
ミンダナオ島西部はイスラム教徒が多く過去に紛争の例があって多少不安な面があるようだが、東海岸は全く心配がない
滞在した時期はキリスト教(カトリック)のホーリーウィーク(復活祭を含む週)にあたり、あちらこちらで信者の集会が見られた
ここではセジロカワセミなどミンダナオ低地の固有種を探索した
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近距離移動の脚
長距離の移動は貸し切りのミニバスやワンボックスを使用するが探鳥などのデイリーユースは写真のようなジープニーを使用する
トラックベースの小型バスで乗客はベンチに向かい合って手すりにつかまってガタガタ揺られながらのドライブとなる
高速道路ではあまり見かけないが悪路の多い地方では公共バスとしてメインの乗り物のようだ
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4月2日アポ山麓へ
ピーコップからダバオを挟んで反対側のアポ山に向かう
アポ山はフィリピンの最高峰で標高3144メートル
山麓にあるエデンマウンテンリゾートはダバオ市民の高級避暑地になっているようで環境が整備され宿舎(ロッジ)も快適だった
シラヒゲハナドリなどの希少固有種を探索する
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キタングラド山のフィリピンワシ
なんといっても今回ツアーの最大ターゲットはフィリピンワシ
世界最大級の鷲で絶滅危惧の希少種である
ミンダナオ北部にキタングラド山(フィリピン第3の高峰)があり周辺にフィリピンワシが生息している
今年はある場所に営巣しているのが見つかり、かなり遠い地点ではあるが観察櫓が設置されていた
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3日間のテント暮らし
デルモンテのパイナップル缶はみなさんご存知だと思う
キタングラド山の山麓にパイナップル畑が広がり加工工場もあるようだが、そこからさらに上に登ったところにデルモンテ山荘と呼ばれる山小屋がある
写真でご覧いただくように、トタン屋根のボロ屋で電気は全くない
アクセスは5~6キロの山道を徒歩でただ上るだけ  トランクなどの大きな荷物は馬が運んでくれる
普段は無人で泊り客があると管理人の一族が一緒に行って調理を担当してくれるシステムだ
写真の4人の子供たちがその一族で、後ろに写っているテントに我々夫婦が三日間寝泊まりした  もちろんシャワーもなく、バケツの水(沸かしたお湯で温度調節は可能)をひしゃくで浴びるだけだった
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フィリピンワシの飛翔
デルモンテ山荘の標高は1300メートル
そこからさらに300メートル登ったところに鷹見台と称する開けた草地があり、そこがワシタカの飛翔観察地となっている
滞在中の2日間その鷹見台へ通って2日目にフィリピンワシの飛翔写真を撮影することができた
現地にはタープが張られキャンバスチェアまで設置されて至れり尽くせりで、毎日のランチとチェアなどの装備は毎日馬が運んでくれた
馬を操っているのは管理人の娘さんでステファニーという12歳の少女だ
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4月6日マニラへ
最大のテーマであるフィリピンワシ飛翔写真撮影に成功した翌朝キタングラド山を後にした
帰りの飛行機はダバオに戻らずガガヤン・デ・オロというミンダナオ第2の町の空港から
ミンダナオの北側にある海岸の町で昼食はシーフード
マニラは高級ホテル宿泊で、テント暮らしとの差を堪能することができた
4月7日無事成田帰着
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番外編(フィリピンの交通事情)
このブログはネーチャーフォトをテーマとしているのでお門違いの写真になるが、興味をひかれて撮影したフィリピン固有の交通手段があるので掲載させていただく

マニラ周辺だけでなく全般的に道路事情はよい
基幹道路はコンクリート舗装で高速で走ることができる
日本では考えられないがマニラ周辺では片側(両側ではなく片側)8車線もある道路が普通に見られる
それでも渋滞が日常的に発生するのは電車などの公共交通機関が手薄なせいだろうか(マニラには地下鉄がない)

以下の写真でご紹介するのがフィリピン固有の三輪車
オートバイにサイドカーをつけて三輪にしたものでサイドカー側は個室、オートバイ側は屋根付き(雨の時はビニールシートを前と左右にたらす)
地方都市へ行くとこの三輪車の天下で、タクシー用だけではなく、日本の軽自動車のように各家庭に普及している

ルソン島からミンダナオ島へ移って気がついたのは、オートバイ側とサイドカー側のフロントグラスが一体化したタイプが普及していること
よく見るとサイドカーを両側につけて四輪車に改造しているようだ

普通乗用車も日本車(特にトヨタと三菱)が多かったが、改造三輪車(四輪車)のオートバイ部分もほとんど日本製である

帰りのマニラ空港で改造三輪車とジープニーのミニカーを見つけたときは苦笑してしまった
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ブログのこの号はフィリピン旅行記のイントロダクションです
フィリピンの鳥、蝶、野草などの写真を現在整理中で、掲載まで一週間程度かかるかもしれませんがご期待ください

by mustachio | 2015-04-12 11:29 | Comments(1)