還暦からのネイチャーフォト

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2015年 07月 25日

原生花園の花・鳥・虫たち

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晴天連続3日目の7月12日、午後に時間の余裕ができたので内陸の丸瀬布からオホーツク海岸まで往復することにした
北海道の高速道路新設は現在進行形で丸瀬布からオホーツクの紋別までの道路を建設中だが、一般道は結構時間がかかる
まず紋別の先にあるオムサロ原生花園をめざし、帰りにコムケ湖、シブノツナイ湖に寄って夕食までには丸瀬布に戻ってきた
「原生花園」という名前は観光的には普通名詞になっているものの学術的な定義ではないらしい
主にオホーツク海岸に点在する「海岸草原」を原生花園と称しているようだが、なかなかのネーミングである
日曜日の午後だったが人手はほとんどなくノビタキやノゴマなどと楽しい時を過ごすことができた

アオアシナガハナムグリ
今回のブログは昆虫からスタートする
北海道2015シリーズを蝶からスタートしたので蝶以外の昆虫の出る幕を失ってしまった
甲虫の専門家の方からご指摘を受ける前にコメントしておくが写真は旭岳温泉で撮影したもので原生花園で撮ったものではない
アオアシナガハナムグリは山地性の甲虫である
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ヤツボシハナカミキリ
ハナカミキリは似たような形状のものが多く同定には苦労させられる
頼りにする甲虫図鑑は昭和30年発行のものと昭和59年発行のものしかなく悪戦苦闘だ
自分自身も後期高齢者目前で、これからは身近な昆虫などを対象にしていくことになりそうなので蝶以外の昆虫も勉強していくこととしたい
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アカスジカメムシ
こちらはオムサロ原生花園で撮影したカメムシ
特徴のあるデザインなので撮影時に名前はわかっていた
カメムシの図鑑は市販されているのだが値段がべらぼうに高く手が出せないでいる
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チャバネアオカメムシ
カメムシの図鑑がないので孫の小学生用昆虫図鑑で探し、インターネットでチェックをした
個人的にはカメムシは好きな昆虫なのに、インターネットではほとんどが農作物の害虫扱いである
臭いはともかくとして色彩的には変化が多く、かわいい昆虫だと思うが
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ハマナス
昆虫はこれくらいにして「原生花園」のご主人様である花(植物)に移ろう
イメージ的にオホーツクの花はハマナス
オムサロでもハマナスは満開だった
ハマナスはナスの仲間ではなくバラ科の植物である  語源は浜梨がなまったものらしい
ハマナスといえばストレートに「網走番外地」の歌詞が浮かんでくるのは世代のせいだろうか
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エゾオオヤマハコベ
前にこの花に出会った時、すぐに名前がわからなかった
ナデシコ科のハコベの仲間であることは推定できるのだが植物図鑑に該当する写真がみつからない
ローカルな花のガイドブックなどでやっとエゾオオヤマハコベにたどり着いた
ハコベ(ミミナグサ)の仲間は花弁が裂けて5枚より多くなることがあるが、これだけ花弁が多く見えるような花は珍しい
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エゾノシシウド
セリ科の植物は似たようなものが多く識別が難しい
植物図鑑によるとシシウドは北海道には分布しないとのことなので、この植物はオオカサモチと推定していたが、他のガイドブックにエゾノシシウドという種類があることが分かった
いかにもシシウドのイメージが強いので今回はエゾノシシウドと認定することにする
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エゾカワラマツバ
エゾシリーズの続きなのでエゾをつけたが要するにカワラマツバである
本来カワラマツバの花は白いのでエゾカワラマツバとして区別するのが適切かもしれない
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センダイハギ
センダイハギは原生花園の主力商品だ
草原をまっ黄色に染めるほど数が多いのだが今回は時期が早かったようで、やっと1、2株を見つけることができた程度だった
2週間後にはオムサロ原生花園もイメージチェンジだと思う
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エゾカワラナデシコ
帰りに立ち寄ったシブノツナイ湖の草原にたくさんのカワラナデシコが咲いていた
長野県などで見るカワラナデシコと比べて花弁の切れ目が深く髭のような印象である
帰宅してから図鑑をチェックするとカワラナデシコは北海道に分布しないという
外見は高山植物のタカネナデシコそっくりなので北海道では高山植物が海岸にも生育するのかなとも思ったが、いろいろ調べるとエゾカワラナデシコという種類があることが分かった
タカネナデシコとの分類学的な位置関係は不明である
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ハマエンドウ
ハマエンドウは全国区の花
とはいっても全国的に「自然の海岸」が激減しており、この花を見ることは結構難しくなってきている
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クサフジ
クサフジは海岸草原に限定されるわけではなく普通の草原の植物である
個人的に海岸のイメージが強いのはカバイロシジミという蝶の食草であるからで、数年前に湧別のクサフジでオスのカバイロシジミを撮影し、今回は小樽のクサフジでメスを撮影した
どちらも海岸草原だが、それだけ内陸の草原が減少しているということなのだろうか
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ホザキシモツケ
シモツケには草本のシモツケソウと木本のシモツケがある
いずれもピンク色の花穂だが雲のように横に広がる傾向があり写真のように円筒状や円錐状にはならない
ということからこの花はホザキシモツケと推定するが、ホザキシモツケは日光戦場ヶ原など高原の植物で北海道の海岸とはなじまないようにも思う
名前はともかくなかなか美しい花ではある
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エゾゼンテイカ
本州中部の高原と北海道の海岸草原はなじまないと書いたが、現実にはゼンテイカ(ニッコウキスゲ)のように共通する植物もある
数は多くなかったが7月の原生花園にはキスゲが咲いていた
分類上はゼンテイカとエゾゼンテイカを別種とする案が趨勢のようだが見た目は全く変わらない
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エゾスカシユリ
オムサロ原生花園にはスカシユリもあった
こちらも本州のスカシユリとは区分してエゾスカシユリというらしい
エゾスカシユリのほうが花柄の白い綿毛が多いといった相違点があるようだ
葉と葉の間が抜けた剽軽なイメージはどちらも同じである
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ウミネコとオオセグロカモメ
以上で植物編は終わり  続いて野鳥編だ
ブログでは何回も触れているようにわが夫婦はともにネイチャーフォトグラファーなのだが、家内のほうが鳥メイン、私が虫メインと多少のずれがある
今回の北海道旅行もキタアカシジミ撮影を目玉にした企画だったのでバランス上、野鳥撮影の機会を作らなければならない
大雪山旭岳では成果がなかったので原生花園は野鳥がメインテーマになった
ちなみにウミネコとオオセグロカモメは小樽の海岸で片手間に撮影したもの
脚が黄色いほうがウミネコ、ピンクのほうがオオセグロである
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ハシブトガラ
もう一つ原生花園に行く前に撮影した鳥が旭岳温泉のハシブトガラ
コガラによく似た鳥でハシブトガラは本州にはいないが、北海道では両種が混生する
写真では差異がわかりにくいが鳥屋さんは鳴き声で両種を区別できる
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ウグイス
ここから先はすべて原生花園の鳥
北海道には夏鳥になるがウグイスもいる
ハマナスの茂みから顔を出した瞬間にシャッターを切ったのでピントがいまいちだった
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コムクドリ
シブノツナイ湖にはコムクドリがいた
嘴の色が薄くまだ幼鳥のようである
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ベニマシコ
ベニマシコは冬鳥として関東近郊では撮影するチャンスが多い
北海道ではそのベニマシコが夏鳥になるのだが、夏羽は冬羽より赤みが強く美しい
オムサロ原生花園では夏羽のベニマシコを狙ったのだが残念ながら至近距離に現れてくれず、証拠写真程度の飛翔しか撮れなかった
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ノビタキ
ノビタキは本州でも北海道でも夏鳥である
群馬の嬬恋高原あたりでは昔たくさんのノビタキがいたのだがキャベツへの農薬散布が原因なのか最近は全く見かけなくなってしまった
北海道にはまだ数が多く、かわいい姿を堪能することができた
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オオジュリン
留鳥(漂鳥)として北海道や東北北部で繁殖する
冬は本州中部以南で越冬し関東でも見られるが冬羽は普通のホオジロに似て特徴がない
ところが夏羽のオオジュリン(オス)は頭が真っ黒になり個性的なデザインとなる
原生花園はまさにオオジュリンの聖地でエゾノシシウドなどに止まって囀る姿はアマチュアカメラマンの写欲を刺激する
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ノゴマ
ノゴマは冬は日本より南で越冬する旅鳥だが北海道では繁殖する
今まで北海道で何回も撮影しているが、何回見てもノゴマの真紅の喉は魅惑的である
こちらはシシウドがらみで撮影するチャンスがあり雰囲気のある写真が撮れたが、最後の写真は原生花園ではなく最初にキタアカシジミを撮ったカシワの樹上のノゴマである
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by mustachio | 2015-07-25 16:41 | Comments(0)
2015年 07月 24日

大雪山系の植物(北海道2015)

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小樽の海岸で無事キタアカシジミ(個人的には246種目の「日本の蝶」)が撮影できたので、後は夏の北海道を満喫する自由気ままな旅である(といってもホテルだけはすべて予約済みなので基本的にはスケジュール通りの旅なのだが)
小樽の次は大雪山系の旭岳へ向かう
家内の希望を入れてここではギンザンマシコなどの高山鳥と高山植物を狙う  過去に何回も探索しているので旭岳では高山蝶が期待できないことは十分承知しているため、こちらは長い望遠レンズを持たずマクロレンズとワイドズームで高山植物の撮影に集中した
(家内は望遠でギンザンマシコを狙っていたが今回は運に恵まれず「見ただけ」だったようだ)

チングルマ
7月11日の旭岳は快晴  これだけきれいに晴れたこの山は過去に記憶がない
山頂を目指したわけではないが、ロープウエイ山頂駅周辺の散策路はチングルマが満開だった
昨年も乗鞍でチングルマを見ているが、山腹に一面に広がったチングルマの群落は何年かぶりである
4枚目の写真は同じ日ロープウエイ下の旭岳温泉で撮影したチングルマの実  チングルマ(稚児車)の名前の由来である
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エゾノツガザクラ
大雪山系でチングルマと勢力的に拮抗するのがエゾノツガザクラ
現在の自民党と民社党の議席数くらいの勢力差はあるが、山をバックのピンクの絨毯も非常に美しい
この両種は生息域を完全に分離するわけではなく、最初のチングルマの写真のように同じ場所に両種が仲良く咲いていることもあってなかなか微笑ましい
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イソツツジ
木本系で目立つ双璧はイソツツジとキバナシャクナゲ
どちらも花が白いので遠目には区別がつきにくいが、こちらの花は総状花序  長い雄蕊が目立つかわいい花の集合体である
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キバナシャクナゲ
考えてみればシャクナゲも同じツツジ科の木本で、遠目にイソツツジに似ているのは当然である
イソツツジのほうは個々の花が少し小さいので、シャクナゲのほうがゴージャスな感じがする
シャクナゲにはハクサンシャクナゲとキバナシャクナゲがあり、一般的にはハクサンシャクナゲが亜高山帯に、キバナシャクナゲが高山帯に咲くといわれる
つまりキバナのほうが標高が高いぶん、格が高いような気がする
北海道の山はそれほど標高が高いわけでもないが、緯度が高いだけにキバナシャクナゲを見ると高山にいる実感がわいてくるものだ
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エゾコザクラ
密生するほど数は多くなかったがところどころにサクラソウがあった
北海道の桜草は普通エゾコザクラである
本州のハクサンコザクラによく似ているが感じとして背丈が低くその割に頭でっかち(花が大きい)のような感じがする
ちなみに2年前のアポイ岳で見たエゾオオサクラソウは大型で花茎に毛が生える全く違うイメージの花だった
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メアカンキンバイ
メアカンキンバイも北海道の花
花弁と花弁の間が透けていて一見老人の歯を連想させる
近似種のミヤマキンバイなどの花も同じような傾向があるがメアカンキンバイほど強烈な個性はない
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ミツバオウレン
一応高山植物の部類だろうと思うが割と普通種であちこちの山で見かける
全体に小さく、密には群生しないので目立たない花だが、旭岳では比較的数が多く、まとまって咲いている場所もあった
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ミヤマリンドウ
ばらばらに2、3株程度だけだったが、ミヤマリンドウを見つけた
ハルリンドウやフデリンドウと同じくらいのリンドウで、澄んだブルーが美しかった
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イブキトラノオ
上記のミヤマリンドウまでが大雪山系旭岳の山頂周辺で撮影した高山植物
以下は山麓の旭岳温泉周辺で撮影した北海道の花である
もちろん北海道限定種ばかりでなく普通の花も多いが、夏の北海道の記録として整理しておきたい
イブキトラノオは高山でも見かける植物だが今回は普通の山麓で見かけた
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ゴゼンタチバナ
関東近郊の植物としては6月に亜高山帯の花として登場する
北海道にはエゾゴゼンタチバナという花の中心の黄色い部分(正確にはここが花の集合で白い部分は総苞片)が真っ黒の近似種が生育するのだが、根室、釧路地方の地域限定である
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マイヅルソウ
続いての登場はマイヅルソウ
ゴゼンタチバナ、ツマトリソウと合わせ「6月の白い花」の常連トリオである
今回ツマトリソウも撮影したが特に面白くもないので割愛した
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ツバメオモト
上記常連トリオと同じく6月に咲く白い花だが、ツバメオモトは数が少なく有難味がある
北海道では然別湖畔に多いが以前7月に訪ねた時、全部の株の花が咲き終わっていて失望したことがある
旭岳温泉では大半が咲き終わっていたが、一部残っている花があり何とか撮影することができた
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オオバタケシマラン
タケシマランの仲間はユリ科でアマドコロやナルコユリなどに近い植物である
大きな葉の下に小さな花がぶら下がっているので見つけるのは難しい
旭岳温泉周辺の林道でたまたまこの花を見つけ撮影することができた
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オニシモツケ
何の変哲もない普通の植物であまり写真の被写体にはならない
ある意味で夏の北海道を象徴する植物で、北海道の道路を走っているといやというほど道路わきにこの花が咲いている
林道脇にも咲いていることが多く、丸瀬布の林道では結構蝶が集まって吸蜜しているのでけして嫌いな花ではない
ただ写真はろくに撮っておらず、つまらない写真をアップすることになってしまった
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トリアシショウマとヤマブキショウマ

どちらも北海道限定ではなく関東近郊でも普通に見られる
ただ両者の区別がわかりにくい
トリアシショウマはユキノシタ科、ヤマブキショウマはバラ科なのに大きさも花(花穂)の形も葉の形もよく似ている
個人的な感覚で花穂が円錐状のほうがトリアシ、円柱上のほうがヤマブキと思っているのだが、正確な識別方法が知りたい
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コウゾリナ
茎や葉に髭のような毛が生えているので剃刀菜
夏の北海道では割とよく見かけるキク科の花だ
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ブタナ
こちらも北海道の道路脇に群生することが多いキク科植物
タンポポに似ているが茎が長い
もともと日本の植物ではなくヨーロッパ原産の帰化植物である
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コウリンタンポポ
こちらも帰化植物で本州では見かけないのに北海道ではあちこちに咲いている
濃いオレンジ色は草原でも目立つので、最初の北海道訪問時の印象は強烈だったがすっかりなじんでしまった
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シラタマソウ
この花は普通の植物図鑑にはあまり出てこない
形状からわかるようにマンテマの仲間で、南アルプスに分布するタカネマンテマによく似ている
過去の北海道では何回か見かけているのに「白いマンテマ」という認識しかなかったが、ある時シラタマソウという名前が判明した
こちらも帰化植物である
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クルマユリ
この花の写真は花だけでなく葉の部分まで写しこむことがポイントだと思う
よく似たユリにコオニユリがあるが、こちらは葉が車状についていない
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チシマフウロ
高山植物だが北海道では平地にも見られる
近似種にグンナイフウロがあり識別が難しいが、グンナイフウロは花弁が反り返る傾向にあるのに写真の花弁は椀型であるためチシマフウロと推定している
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ミヤマキンポウゲ
フィナーレを飾るラストの花はミヤマキンポウゲ
旭岳温泉周辺の湿地や林道に咲いていた
キンポウゲは英名バターカップといわれるように光沢があり濃い黄色の美しい花で、特にこのミヤマキンポウゲは花が大きくゴージャスなイメージの花である
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by mustachio | 2015-07-24 11:50 | Comments(0)
2015年 07月 17日

キタアカシジミを探しに(2015北海道の蝶)

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久しぶりに夏の北海道へ家内と二人で出かけた
バードウォッチングツアーではなく個人旅行である(航空運賃はマイル利用の貧乏旅行だが)
旅行の最大の目的はキタアカシジミ(カシワアカシジミ)、日本のゼフィルス(ミドリシジミの仲間)としては25種目、つまり最も最近に種として認定された蝶の撮影である

詳細については次のカシワアカシジミの項でコメントするが、この蝶の撮影だけで個人旅行を計画するのはもったいないのでこの時期の北海道を楽しむ旅行計画が必要である
キタアカシジミの撮影地は小樽の海岸に絞り、後は家内の希望を入れて大雪山系の旭岳(高山植物とギンザンマシコ)、丸瀬布の林道、オホーツク海沿いの原生花園(ノゴマやオオジュリンなど夏鳥)を回り最終的に帯広空港から東京へ戻るルートである
合計4日間の行程は最初の3日は快晴、最後の日だけが小雨で十勝ヶ丘公園のゼフィルス狙いは不調に追わったが全般的には楽しいドライブ旅行であった(走行1000キロ)

カシワアカシジミ
この蝶は二通りの呼び名がある
最近の図鑑ではカシワアカシジミが使われているようなのでこちらを採用するが、個人的にはキタアカシジミのほうがイメージにあっていてブログのタイトルはキタアカシジミを使った
ミズナラ系を食樹とする普通のアカシジミそっくりの蝶で見分けは難しいが、カシワアカシジミのほうは食樹が柏であることが決定的な差である
北海道や東北北部の柏林に棲息するが飛び地として広島県の一部にも生息するため、ネーミングとしてはキタではなくカシワのほうに落ち着いたようである

日本のゼフィルスは全部で25種、未撮影として残っていたのがヒサマツミドリシジミとカシワアカシジミ
6月にヒサマツの写真が撮れたので、個人的にもこの蝶が25番目のゼフィルスになっていた
過去に十勝地方の柏林を何回も探したが出会いはなく、今年は小樽海岸の柏林を探索することにした
現地へ行ってみると柏の林はたくさんあるのだが、いずれも広大な林で樹高が高くどこに蝶がいるのか見当がつかない
活動時間は午後3時前後ということなのでとにかく歩き回り、海岸寄りの比較的背の低い柏の樹冠にアカシジミが絡んでいるのを見つけることができた
といってもほとんど止まることがなく1枚目の写真のように遠距離からの飛翔写真しか撮れない
それでも粘りに粘って何とか柏の葉に止まるシーンと下草に下りたシーンを望遠で捉えることができた
(この蝶は午後4時を過ぎると活動を停止し姿を消してしまう)

北海道限定の蝶は多いが、このカシワ(キタ)アカシジミで全種撮影達成である
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オオミドリシジミ
カシワアカシジミの時間帯は午後なので午前中は小樽水源地の林道を歩いた
北海道の蝶探索を始めた10年前、ここで美しいアイノミドリシジミを撮影したので期待していたが、残念ながらゼフィルスはオオミドリシジミだけであった
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カラスシジミ
丸瀬布の林道でオニシモツケに吸蜜するカラスシジミを見つけた
日本では全国的に本種とミヤマカラスシジミの2種が生息するが、北海道では道南部を除きミヤマカラスがいない(関東近郊ではミヤマカラスばかりでカラスシジミは滅多に出会いことがない)
個人的なイメージではカラスシジミは北海道の蝶である
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カバイロシジミ
このシジミは北海道限定種
クサフジなどマメ科植物を食草とする草原性の蝶で北海道全道に分布するはずだが、最近では草原が減ってしまって完全な希少種になってしまった
数年前にサロマ湖周辺で翅表がブルーのオスの写真撮影に成功しているので、今回の旅行では念頭になかったのだが、カシワアカシジミを探した小樽の海岸でこの蝶に再会した
今回はメスだったが、翅表は完全なこげ茶色ではなく薄いブルーの鱗粉が見えてなかなか美しかった
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エゾシロチョウ
こちらも北海道特産種
本州では高山蝶として人気の高いミヤマシロチョウの近似種なのだが、何しろ数がやたら多いのであまり人気がない
以前、札幌の大通公園で撮影したこともあるように北海道では完全な普通種で、今回は丸瀬布の林道でアザミに群がる多数のエゾシロチョウに出会った
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オオモンシロチョウ
北海道には普通のモンシロチョウ以外に外来種のオオモンシロチョウがいる
最初の発見は1995年というから20年前、アブラナ科作物の害虫として警戒されていたが、結局定着してしまったようだ
モンシロチョウより大型で前翅の先が尖っているのが特徴
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エゾスジグロシロチョウ
昔はエゾスジグロシロチョウという名前の蝶が関東近郊にもいたのだが、ある時期に種がスプリットされ、エゾスジグロシロチョウとヤマトスジグロシロチョウに分かれた
その時からエゾスジグロシロチョウは北海道の東部(道南以外)限定種となったわけである
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アカマダラ
北海道にはアカマダラという小型のタテハチョウがいる
関東でも普通に見られるサカハチチョウにそっくりな蝶で、一回り小さく動きは敏捷である
フィールドで見れば大きさの違いが判るので簡単に識別できるが、写真では大きさを表せないので判定は結構難しい
写真の2,3枚目は夏型だが、前翅の先端まで白帯がつながっているのでアカマダラであることが確認できる
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サカハチチョウ
その紛らわしいサカハチチョウがこちら
特に春型なので識別が難しい
写真を撮った本人には大きさの違いが分かっているので判定できるのだが
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シータテハ
林道のタテハはシータテハだった
よく似たキタテハのほうは北海道では南部にしか生息しない
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クジャクチョウ
本州の山岳地帯ではおなじみのクジャクチョウ
今まで意識しなったが、この蝶は東日本限定のようだ
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コヒオドシ
コヒオドシも日本では中部山岳と北海道にしか生息しない
特に本州の中部山岳では高山蝶として珍重されるが北海道に来ると普通種である
丸瀬布の林道のアザミでは多数のコヒオドシが吸蜜していた
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ミスジチョウ
林道にはミスジチョウもいた
この蝶は全国区だが、一回り大きいオオミスジは北海道は南部を除いて生息しない
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ホソバヒョウモン
北海道固有のヒョウモン蝶としてはカラフトヒョウモン、ホソバヒョウモン、アサヒヒョウモン(高山蝶)がいる
カラフトヒョウモンのほうが生息域が広く発生時期は少し早い
今回の探索ではカラフトヒョウモンが全く見られずホソバヒョウモンばかりであった
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ミドリヒョウモン
他のヒョウモン蝶は本州との共通種である
本州と同じようにミドリヒョウモンは数が多く至る所で見られた
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メスグロヒョウモン
こちらも本州との共通種なのだが、普段見ているメスグロヒョウモン(オス)と少し印象が異なる
前翅表面の黒い模様が墨を溶かしたようににじんでいて別種の印象だ
個体差なのか地域変異なのかは不明である
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ギンボシヒョウモン
ギンボシヒョウモンは夏の北海道では普通の蝶
今回の旅行ではなぜかチャンスがなく見かけたのは1回だけであった
然別湖など北海道の中央部分に立ち寄らなかったせいだろうか
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ヤマキマダラヒカゲ
旅行の最終日に足寄の里見ヶ丘公園に立ち寄った
あいにく悪天候だったのであまり蝶はいなかったがキマダラヒカゲは飛んでいた
標高が高い場所ではなかったがサトキマダラヒカゲではなくヤマキマダラヒカゲのほうだった
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クロヒカゲ
もう1種のジャノメチョウ類は普通のクロヒカゲ
そういえば北海道にはシロオビヒメヒカゲというジャノメチョウがたくさんいるのだが、今回は全く出会いがなかった
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オオチャバネセセリ
基本的に北海道のセセリは本州と共通である
オオチャバネセセリは北海道の大きなフキの葉の上で元気よく飛び回っていた
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コチャバネセセリ
オオチャバネが元気ならコチャバネも元気
こちらも地上で吸水したり花で吸蜜したりで忙しく飛び回っていた
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キバネセセリ
キバネセセリとの出会いは小樽水源地の林道
10年近く前北海道定山渓で多数のキバネセセリに出会ったのを思い出したが、今回は一度しか出会いがなかった
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コキマダラセセリ
この蝶の仲間は他にヒメキマダラセセリやアカセセリがいて紛らわしいのだが、幸いなことに北海道には他の2種がいない
安心して種名を表示することができる
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カラフトセセリ
オレンジ色の小型のセセリはコキマダラセセリと思い込んでいたので撮影時にはまったく意識をしていなかった(撮影地:足寄)
帰宅してから写真をチェックして見るとどうもおかしい  翅表の黒色の性標がやけに細い
はたと気が付いたのが外来種のカラフトセセリだった
この蝶は数年前に北海道の北のほう(滝上)までわざわざ撮影に行った当時の希少種だったが、その後勢力範囲を徐々に拡大しているらしい
もともと牧草に紛れ込んで日本に入り込んだ蝶だが、もう北海道の蝶になりきってしまったようだ
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ヒメウスバシロチョウ
いつもはトップに来ることが多いアゲハチョウグループが最後になってしまった
ヒメウスバシロチョウは小樽水源地の林道で撮影
時期的にはピークを過ぎているようで受胎嚢が確認できる
ヒメウスバシロチョウのメスは体毛があまりないのでエゾシロチョウと紛らわしい
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ミヤマカラスアゲハ
過去の何回かの夏の北海道ではミヤマカラスアゲハがやたら多い印象があったが、今回はほとんど見かけなかった
どちらかというと汚損個体が多かったのでピークを過ぎていたのだろうか
あるいは春型と夏型の端境期だったせいかもしれない
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by mustachio | 2015-07-17 11:11 | Comments(0)
2015年 07月 03日

6月の蝶2015

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「6月の花」に引き続いて「6月の蝶」
6月に撮影した蝶の写真のまとめである
6月、7月は蝶の発生の最盛期、つまりハイシーズンなのだが、最近はあまり蝶の撮影にアウトドアへ出かけなくなった
蝶以外の野鳥撮影などに出かけるせいもあるが、まず日本の蝶のほとんどの種類を撮りつくしてしまい未撮影種が極端に少なくなったことが原因である
それでも今年の6月は数少ない未撮影種のヒサマツミドリシジミに挑戦し一応の成果を上げたのでご報告させていただく

ヒサマツミドリシジミ
最初にアップする写真がぼろぼろの蝶の写真で恐縮であるが、それなりのわけはある
1年前のブログを参照していただけばよいのだが、昨年は6月23日に富山県の神通川周辺にヒサマツミドリシジミを撮影に出かけ空振りに終わっている
フィールドのピンポイント情報もなく山勘を頼りに出かけたため当然と言えば当然だったので、今年は少し詳細な情報を入手し昨年より早い6月17日に富山県へ遠征した
現場はかなり有名なポイントのようで先行者が2名、写真屋さんとネット屋さんである
人数が多ければ見つけやすいのが当然でまず写真の損傷個体を見つけ撮影する(小さくて動きが素早い蝶なので家内と二人だけでは見つけられなかったかもしれない)
この蝶は後翅裏面の白線(白帯)がW型ではなく、単純なV型というのが最大の特徴で損傷個体でもヒサマツミドリであることが十分確認できる
その写真が自分にとっての初めてのヒサマツ、わが「日本産蝶類245種目」の初ポートレートなので記念としてアップさせていただいた次第だ
この蝶は習性としてテリトリーを張るのが午後3時以降なので、当日は現場で新鮮な個体が現れるのを待ったが、あいにくその時間帯から雲が多くなり条件は厳しくなってしまった
それでもワンチャンスを生かして何とかきれいな個体の写真も撮ることができたのでご覧いただきたい
V字白帯以外の特徴は長い尾状突起と前翅の尖った先端などである
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エゾミドリシジミ
ヒサマツミドリシジミを撮影したフィールドの近くにはエゾミドリシジミがいた
この蝶とジョウザンミドリシジミは外見がよく似ているがジョウザンミドリシジミは早朝活動型
エゾミドリシジミのほうは午後にテリトリーを張る
後翅裏面の橙紋がべったりと連続するのが特徴で、ジョウザンミドリのほうは橙紋の中央部がアーチ形に欠ける
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アカシジミ
同じフィールドにいたもう1種のゼフィルスがこのアカシジミ
翅の一部に損傷があるので真面目に撮影はしなかった
アカシジミは武蔵村山など東京の郊外にもいて、何年か前までは毎年撮影に通ったものだったが、今年は全く出かけていない
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ジョウザンミドリシジミ
タイトルバックの写真もそうなのだが、こちらが早朝活動型のジョウザンミドリシジミ
撮影地は全く異なる福島県の磐梯山麓だ(撮影日は6月30日)
福島県いわき市に用事があり家内と車で出かけたので磐越道で郡山を抜け会津まで足を延ばした
ゼフィルスで有名な磐梯山だったのでもう少し種類が多いかと思っていたが、こちらはジョウザンミドリシジミだけだった
それでも結構数は多く、昼ごろまでこの蝶の撮影を楽しむことができた
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ヒメシジミ
ヒメシジミも6月から7月にかけて発生する蝶
後翅裏面の外縁に沿ってオレンジのベルトを持つシジミチョウはアサマシジミ、ミヤマシジミ、ヒメシジミの3種がいるがこのヒメシジミが普通種で、オレンジベルトを見たらまずヒメシジミと思って間違いない(オオルリシジミやジョウザンシジミにもオレンジの連続紋があるがこれらはもっと希少種である)
6月末に歩いた会津にもヒメシジミがやたら多かった
図鑑では準絶滅危惧種になっているがヒメシジミは絶滅とは程遠い蝶だと思っている
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キマダラルリツバメ
キマダラルリツバメは昨年会津方面へ遠征し撮影している
この蝶の最大の特徴は尾状突起が4本(片側に2本ずつ)あることだが、昨年撮影した個体は1本が欠けていて尾状突起が3本であった
今年いわきから会津へ向かった理由はそのリベンジだったのだが、去年撮影した現場に行ってみると周囲が荒れてしまって面影が全くない(土地を管理する地主さんにご不幸でもあったのかもしれない)
止むを得ず他のポイントへ転戦し今年も出会うことはできたのだが、今年は発生が1週間以上早いようで、昨年撮影した個体よりも損傷が激しい個体ばかりだった
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タテハチョウ3種
6月は上記以外に積極的な蝶探しをしていないので大した写真はない
コミスジ、ヒオドシチョウ、テングチョウと普通種ばかりでインパクトは全くない
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コジャノメ
ヒサマツミドリシジミのフィールドで撮影したコジャノメ
もしかするとヒメジャノメかもしれないが、翅表の写真だけでは断定が難しい
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サトキマダラヒカゲ
こちらは群馬の野反湖で撮影した
1枚目の写真は動体ブレが目立つが一応翅表の状態が確認できるので残してある
キマダラヒカゲはサトとヤマの区別が難しいが、写真の蝶は撮影場所が標高1500m近くあるのに山ではなく里のように思える
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スジグロシロチョウ
スジグロシロチョウは野反湖と神通川周辺で撮影したもの
ごく普通のシロチョウである
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モンキチョウ
モンキチョウの求愛飛翔は野反湖での撮影
オートフォーカスでは追い切れないので固定焦点で撮影したが結果オーライだった
2頭はもちろんオスとメスでノーマルな組み合わせであるが、なぜか追いかけているほうがメスであったのが強く印象に残っている
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オオミズアオ
最後の写真はオオミズアオ
もちろん蝶ではなく蛾である  乗鞍高原を散策中、ホテルの壁に張り付いているのを見つけた
このような野生の蛾は割と普通に出会うものだが、どこに行けば必ずいるというものでもない
今まで3回ぐらい野生のオオミズアオと出会っているがすべて偶然の出会いによるものだった
犬も歩けば棒に当たるというわけでもないが、とにかくフィールドに出て歩き回ることがネイチャーフォト撮影の必須条件であることに間違いはない
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以上で2015年前半のネイチャーフォトは終わり
蝶や花は7月が最盛期なのでこれからも精進していきたい

by mustachio | 2015-07-03 17:32 | Comments(0)
2015年 07月 02日

6月の花2015

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気が付いたら7月  2015年はもう半分終わってしまった
6月は前半にモンゴル遠征があったこともあり、ほとんど国内のフィールドへ足を運ばなかった
草津の山荘には1回、それも富山遠征のベースキャンプとして短期間滞在しただけである

それでもフィールド日記(還暦からのネイチャーフォト)は季節感がセールスポイント、とりあえず6月の記録を「6月の花」「6月の蝶」の2部作でまとめておきたい
花(植物)のほうは草津山荘から出かけた野反湖がメイン、一部補充の形で富山の帰りに寄った乗鞍高原の花がサブとなる

レンゲツツジ
レンゲツツジは6月の花
草津山荘近辺では湯の丸山やバラギ湖などレンゲツツジが売り物のフィールドがあるが今年は野反湖へ出かけた
6月15日は曇りのウィークデイだったため観光客は高齢者が大多数だったが、レンゲツツジは満開
写真処理の問題もあるかもしれないが、野反湖のレンゲツツジはオレンジよりさらに赤みが強く、周囲の緑との対比が鮮烈だった
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ベニサラサドウダン
木本の花ではサラサドウダンが印象的だった
若い花(蕾)はピンク色で、成熟すると深いローズ色になる
レンゲツツジのオレンジよりはるかに味わいがあり、大人の魅力を感じた
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タニウツギ
負けずに濃いピンクで迫ってくるのがタニウツギ
とにかく6月の木の花は迫力がある
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ウコンウツギ
ウツギでは色違いのウコンウツギ
派手さはないがこちらのほうがいかにもウツギのイメージである
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ニッコウキスゲ
野反湖はレンゲツツジよりニッコウキスゲのほうで名が売れている
そのニッコウキスゲはこれからというタイミングで、見つけた株は1株、まさに今朝咲いたばかりというところであった
もう7月に入ったので今頃は湖の周囲が黄色く染まっていると思う
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ハナニガナ
数は少なかったが遊歩道の脇にニガナが咲いていた
ただのニガナではなく花弁数の多いハナニガナのほうだった
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ミツバツチグリ
ニッコウキスゲの季節の前に野反湖の周辺を黄色く染めていた花はミツバツチグリだった
どちらかというと春に咲くバラ科の花だが、なぜかあちこちにまとまって群落をつくっていて意外な感じだった
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ヤマガラシ
ヤマガラシも黄色いアブラナ科の花で群落を形成することが多いが、少しタイミングが早いのか数は多くなかった
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キンポウゲ
種類が多いキンポウゲ科の花の代表のような花
別名ウマノアシガタ、英名は確かバターカップだったと思う
高山で群落を見ることもあるが、野反湖では数本を確認した程度であまり目立たなかった
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ムラサキサギゴケ
どこでも普通に見られるゴマノハグサ科の植物
なのだが、この名前が思い出せなかった
色や花の形がシソ科のカキドオシに似ているので図鑑ではシソ科を探したが見当たらない
人の名前と違って生物の種名は形態を現すことが多いので、比較的簡単に名前を思い出せるのだが、ムラサキサギゴケはなかなか思い出せなかった(苔でもないのにサギゴケというのはおかしい)
歳をとると普段使わない固有名詞が思い出せないことが多くなる
対策は「弛まぬ復習」あるのみということか
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オオタチツボスミレ
野反湖周辺のスミレはオオタチツボが多かった
日本海側に多いスミレというが、確かに野反湖の水は日本海側へ流れる
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ハクサンフウロ
どちらかというと7月の花
ニッコウキスゲの頃に黄色に対抗して湖畔の一部をピンク色に染める
当日花をつけていたのは数株程度
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イワカガミ
同じピンク系でもイワカガミは最盛期だった
この花は花柄や萼までが赤いので全体が華やかに見える
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オニアザミ
こちらも咲き始めのオニアザミ
というよりもまだ蕾の状態だが、満開でもあまり形は変わらない
とにかく大きくて苞の部分に粘着性の糸が出るのが特徴である
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コバイケイソウ
コバイケイソウは蕾だった
この花の蕾の状態は今まであまり見た記憶がないが、何となくトウモロコシの皮をむいた姿を思い出した
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カラマツソウ
カラマツソウも基本的に夏の花
純白の花だが蕾にはピンク色が残っていて初々しさを感じる
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ツマトリソウ
遊歩道も草原から林の下へ入っていくと小さな白い花が目立つようになる
代表的な白い花がこのツマトリソウだ
花弁の縁に薄紅色の褄取があるのでこの名前があるといわれるが、実際に褄取(縁取り)など見たことがない
それよりもこの花は花弁が7枚構成であることのほうが特徴的だ
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ヒメイチゲ
こちらも林床に咲く白い小さな花だが数は至って少ない
群生することはなく、一人静かに咲いている花である
(この花を撮影した時は無条件にヒメイチゲだと思い込んでいた 後になって写真と図鑑を見比べてみると少しイメージが違う ヒメイチゲなら花に近い位置に総包葉が写っているはずなのにそれがない いろいろな図鑑をチェックして見たが他に該当する花が見つからないので取り合えずヒメイチゲのままにさせていただくが、間違いであればぜひご指摘いただきたい)
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マイヅルソウ
ネイチャーフォトとしての花の写真は結構制約を受ける
色彩や造形だけの美しさで写真を撮ると前項のように種の同定に支障が生じることになる
マイヅルソウは名前が葉の形に由来するので、花をアップで撮るときも葉が写りこむように工夫しなければならない
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ギンリョウソウ
その点、このギンリョウソウは種の同定を意識することなく写真で造形美を追及することができる
この個体はまだ若くモデルとしては未熟だった
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ズダヤクシュ
喘息薬種と書く
ズダというのは喘息の(長野地方の)方言で、この植物が喘息に効くそうだ
普通写真の対象にはならないが、無視すると名前を忘れてしまうのでシャッターを押すことにしている
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ニョイスミレ
花が小さいスミレで湿ったところに多い
葉の形が仏具の如意棒の先に似ているからニョイスミレだというが、如意棒がどんな形かイメージがわかない
別名をツボスミレともいう
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ヒロハコンロンソウ
こちらも渓流沿いなど湿ったところに咲く花
アブラナ科のタネツケバナの仲間で典型的な十字花植物である
漢字は崑崙草と書くが中国原産かどうかは不明
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クワガタソウ
続いて渓流沿いに多い花をもう一つ
ゴマノハグサ科の花でオオイヌノフグリに近い種類
花の色は白が基調で薄紫の筋が入るところが可愛い
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シャク
湿り気のある林縁などに生えるセリ科の植物
若葉は山菜として食べられるという
セリ科の花は写真にしにくいと思い込んでいたが、シャクの花は割と大きく花弁の大きさが不ぞろいで変化に富むことに気が付いた
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サンカヨウ
イメージとしては夏の高山で出会う花
野反湖の渓流沿いに咲いているのを見つけた
色彩的にはシンプルだが写真写りの良い素晴らしいモデルである
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オオバミゾホオズキ
こちらも標高の高い湿地に多いように思う(個人的には白馬の栂池に多い花のイメージがある)
サンカヨウの近くに咲いていたが標高がそれほど高くないので開花が早いのだろうか
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シラネアオイ
野反湖から少し山を登ったところにシラネアオイの群落がある
ただ自然の群生地ではなくある程度人工的な移植が行われているのであまり興味はない
駐車場の近くに一株咲いていたので写真を撮るには撮ったが、この花はもっと高い山の自然の中で見たい花だ
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ミツガシワ
乗鞍高原を散策したのは6月18日である
「6月の蝶」のところで説明するが6月17日に富山県まで出かけ、帰りは神岡、安房トンネル、松本経由で高速を使わずに草津山荘まで帰った
天候が良ければ蝶の撮影が楽しめたのだがあいにくの梅雨空で、途中乗鞍高原に立ち寄ったが収穫はなかった
ミツガシワは5月に白馬で何回か出会った花だが、乗鞍高原では6月に花が残っていた
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アマドコロ
アマドコロとナルコユリはよく似た植物
アマドコロのほうが茎の断面が角ばっていて葉は広い
正直、撮影時に十分なチェックをしなかったが間違いないと思う
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ゴゼンタチバナ
ゴゼンタチバナはツマトリソウやマイヅルソウと同時期に咲く白い花
野反湖では見なかったが乗鞍高原にはゴゼンタチバナがあった
6月では時期尚早なのかもしれない
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ラショウモンカズラ
こちらは春の花なので季節外れかもしれないが、毛むくじゃらな羅生門の鬼の腕(ラショウモンカズラの名前の由来)を見つけた
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ベニバナイチヤクソウ
深山の樹林下に生える美しいピンクの花
この花が林床に群生しているところは息をのむ美しさである
乗鞍高原ではわずか2~3輪だったが、暗い樹林の中でピンクが際立っていた
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レンゲツツジ
振出しに戻るというわけではないが、乗鞍高原でもレンゲツツジが満開だった
「6月の花」の締めくくりとして再登場ということにした
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by mustachio | 2015-07-02 21:24 | Comments(0)