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2016年 07月 29日

黒川温泉のクロヒカゲ「モドキ」

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今回のブログタイトルは「黒川温泉のクロヒカゲモドキ」になる予定だった
リピーターリーダーの方はすでにご存じのはずだが、私の一つのテーマである「日本の蝶」撮影種が現在249種まで来ておりクロヒカゲモドキが撮影できれば念願の250種達成なのだ
そして今年の夏(九州から東海までが梅雨明けとなった7月18日)われわれ夫婦は熊本の黒川温泉へ出かけた
もちろん観光旅行が主目的なのだが、黒川温泉は九州のクロヒカゲモドキ産地として有名なところ、昔の採集案内書には詳細なポイントが載っていてかなりの確率で撮影可能と期待していた
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蝶に詳しい方はご承知なのだがクロヒカゲモドキはジャノメチョウ科(亜科)の蝶でススキなどを食草としクヌギやコナラなどの林の近くに棲息する
昼間は木の幹やススキの藪の中でじっとしていて夕方に活動する(オスはテリトリーを張る)
探索はススキの藪を叩いての追い出しが主体で、夕方はテリトリーを張る蝶を見つけるのが探すポイントになる
現地へついてすぐ古い採集案内を頼りに歩き回ってみたが、案内書の情報は20世紀のもので地図に書かれたクヌギ林は新しい道路などが出来てすでに消滅していることが判った
第1日目は周辺の探索で条件のよさそうなクヌギ林とススキの原を探したが出会いはなく、ホテルも初めてのところなので夕方早めにチェックインし温泉と食事と酒を楽しんだ
2日目は昼間はあまり期待できそうもないので大分の九重高原や熊本の別のポイントまで足を延ばし、夕方までに黒川温泉に戻ってクロヒカゲモドキの活動を待機する作戦をとった
ところがその日に限って5時ごろから雨が降り出し雷を伴う夕立となった
そして3日目、今回は2泊3日の旅行のため夕方は飛行機に乗らなければならない
おまけに朝から雨(天気予報は晴れだが山沿いは雨だった)、それでも朝からクヌギ林に入りススキを叩いて回った
結果として撮影できた蝶が次のクロヒカゲである

クロヒカゲ
クロヒカゲは東京周辺でも見られる普通の蝶、クロヒカゲモドキのほうは今でも山梨・長野などに棲息しているがここ数年急速に数を減らした絶滅危惧Ⅱ類の蝶である
外見はよく似ているがクロヒカゲモドキは前翅裏面の蛇の目が3個で3個目(1番下)が大きいという特徴がある(前翅中室の暗色短条もモドキは1本クロヒカゲは2本だ)
旅行3日目の朝、雨の中で見つけた蝶はすべてクロヒカゲモドキによく似たクロヒカゲだった
(関東で見るクロヒカゲとはどことなく印象が違うのだが、識別のポイントはどう見てもクロヒカゲそのものなのだ)
残念ながら今年も日本の蝶撮影種は249種のまま推移しそうである
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ジャノメチョウ
同じジャノメチョウの仲間でもクロヒカゲやヒカゲチョウは日陰好みなのに本家ジャノメチョウは明るい草原を好み高原の花にも集まって来る
今年も山梨と熊本でクロヒカゲモドキを探したが、どこへ行ってもススキの原から飛び出してくるのはクロヒカゲモドキではなく、このジャノメチョウだった(どちらもススキ類を食草とするので当然といえば当然)
ジャノメチョウのほうが少し大型で色も飛び方も微妙に異なり一瞬で識別が可能なのだが、毎回ドキッとさせられる
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サトキマダラヒカゲ
クロヒカゲモドキ探索でもう一つ紛らわしいのがキマダラヒカゲ
こちらはクヌギなどの木の幹の周辺を飛び回るので、ドキッとするのはススキの原ではなくクヌギ林の探索中である
もともとキマダラヒカゲ(昔はサトキマダラヒカゲとヤマキマダラヒカゲの区別はなかった)は都内で普通に見られた蝶で、ある意味昆虫少年にも馬鹿にされていた
食草はススキではなくタケ・ササの類である
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ヒメウラナミジャノメ
こちらも普通種の蛇の目
10年くらい前までは東京近郊でもいやになるほど数がいたがここのところ急減しているようだ
こちらの食草はクロヒカゲモドキと同じススキやチヂミザサなので雑木林の衰退が影響しているのだろうか
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ホソバセセリ
翅裏の黒縁付き白斑がチャームポイントのセセリチョウ
60年前の昆虫少年時代は縁がなく、リタイア後蝶の写真を始めて山梨で初めて出会った
もともと数が多い種類ではないのにここ数年は出会いが多く加速度的に写真が増えている
明るい草原には見られず森林に接したやや日当たりの悪い場所に棲息するセセリなのだが、その生息環境や食草、出現時期がクロヒカゲモドキと一致するのがその原因、つまりクロヒカゲモドキに挑戦する度にホソバセセリの写真が増えるということになる
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ギンイチモンジセセリ
食草は同じススキ系なのにこちらは明るい草原を好むタイプ
昔は典型的な高原の蝶だったが今では東京近郊の河川敷などにも増えて広く親しまれているようだ
黒川温泉周辺は明るいススキの原が多かったのに出会ったのは3日間で1回だけだった
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クロシジミ
黒川温泉観光旅行の最大の収穫はクロシジミとの再会だろうか
この蝶は長野県や山梨県の草原でも見られるが絶滅危惧Ⅰ類の希少種である
クヌギ林やススキの原に多いのだが直接これらの植物を食べるのではなく、これらに寄生するアリマキの露に依存しさらにクロオオアリにも依存する変わった習性のため絶滅が懸念される蝶なのだ
シジミチョウとしては大型で、ススキの上に見つけた時は一瞬クロヒカゲモドキかと思ったほどである
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ベニシジミ
この蝶も普通種
というより子供のころからなじんだ都会の蝶である
それでも食草であるスイバなどが消えてしまい東京の郊外でもあまり出会いがなくなってきている
わざわざ九州まで出かけて見る蝶ではないがファインダー越しに見るオレンジと黒のデザインの素晴らしさを見直してしまった
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トラフシジミ
ヒメジョオンではトラフシジミが吸蜜していた
翅はかなり傷んでいて今シーズンのタイガーズを象徴するようだった
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コミスジ
2日目の夕方と3日目の朝の雨以外は熊本は晴天に恵まれた
クロヒカゲモドキ探索のため駐車場に停めたレンタカーにはコミスジが遊んでいた
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カラスアゲハ
アゲハ類はクサギの花で吸蜜するカラスアゲハを一度見かけただけで、今回の旅行は蝶に関してはいまいちの結果に終わったようだ
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ミヤマアカネ
山梨の探索で多く見かけたミヤマアカネが九州にもいた
九州のミヤマアカネは成熟個体で縁紋がすでに赤くなっていた(未成熟のものは縁紋が白い)
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ハグロトンボ
黒川温泉の渓流は筑後川の源流に当たる
数は多くなかったが渓流に近いクヌギ林にはハグロトンボが飛んでいた
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ヤマトシリアゲ
シリアゲムシの仲間は昆虫類の中でもシリアゲムシ目を形成する変わり者集団である
現地で何回か見かけたので写真を撮影したが種名まではわからなかった
帰宅後の検討ではヤマトシリアゲという普通のシリアゲムシのようだ
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カラスウリ
林縁でカラスウリの花を見つけた
植物は全くの独学自己流だが10年もやっているとカラスウリの花ぐらいは一目でわかるようになる
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ノコギリソウ
クロヒカゲモドキを探した草原にはノコギリソウが多数咲いていた
2日目に訪れたタデ原の観察センターの表示ではアソノコギリソウと説明されていたが普通のノコギリソウとどこが違うのかは定かではない
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オカトラノオ
オカトラノオはこの季節の花である
黒川温泉のオカトラノオはオカトラノオらしく咲いていたのでオカトラノオらしく撮影した
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キバナノカワラマツバ
こちらもこの季節の花で榛名湖に咲いていた花が九州でも咲いていた
花らしくない花なので「咲いていた」というイメージではないが
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クサフジ
クサフジはマメ科ソラマメ属の植物
酒のつまみとして大好物のソラマメの仲間なので親しみを感じる
同じ仲間にツルフジバカマがあるので写真を撮るときは葉が見えるように写す必要があるのだ
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コマツナギ
山梨で多く見かけたコマツナギが九州にもあった
ただこの植物を食草とするミヤマシジミは九州には生息しない
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カワラナデシコ
黒川温泉の草原で一番目立った花はカワラナデシコだった
ススキの原にピンクのナデシコは色彩的にインパクトがある
ナデシコといえばあと数日でリオオリンピックが始まるようだ
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ママコナ
数は多くなかったが草原にはもう1種ピンクの花があった
花の中に白い米粒(のようなもの)を持つママコナである
今までに見たのは比較的高い山の登山道だった記憶があるのだが、黒川温泉では草原に普通に生えていた
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タデ原湿原の植物
旅行の2日目九重のタデ原湿原へ遊びに行った
熊本県と大分県で県が異なるため観光面での連携はよくないようだが、黒川温泉とは車で1時間の距離である
この湿原はラムサール条約指定で木道が完備しており美しい湿原だった
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ホオアカ
ラムサール条約は水鳥の生息地として国際的に重要な湿地を指定するものだと思うが水鳥の姿は全く見られなかった
湿原の中央の遠い位置に本州では最近なかなか見られなくなったホオアカが囀っていた
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ハンカイソウ
湿原で目立ったのがマルバダケブキによく似たハンカイソウ(樊噲草)
見たことがない花だと思ったら静岡以西の本州と九州にしか生育していないらしい
マルバダケブキとは葉の形がまるで違うのが興味深かった
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ヤマアワ
花穂が粟に似て山地に多いので山粟というらしい
イネ科の植物は(花はあるが)華がないので植物図鑑にもネグレクトされることが多く同定に苦労させられる
(今回は管理センターに写真と名前が表示されていた)
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チダケサシ
東京近郊にも多いチダケサシだが、関東のチダケサシは薄茶色に近いものが多いのに九州のチダケサシはピンク色をしていて華やかである
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クサレダマ
「腐れ玉」ではなく「草連玉」
マイフィールドの群馬県バラギ湖にも多いのですぐ識別できる
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キスゲ
今年は6月から7月にかけてニッコウキスゲをよく見たがこの植物は本州中部地方以北でしか見られない
九州でこれに近いのが色が少し淡いキスゲである
ドライブしていて時々見かけるのだがキスゲはいつも花を閉じて萎れている
タデ原湿原でどうにか咲き残っているのを撮影したが、図鑑によればキスゲの花は夕方咲いて翌朝しぼむ1日花だという
風情はあるが、観光資源としてのパワーはニッコウキスゲに大差をつけられそうだ
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ヒメユリ
オレンジのユリといえばオニユリ、コオニユリ、クルマユリなどを思い浮かべる
名前はポピュラーなのに花のイメージがすぐに浮かばないのはヒメユリが希少で見る機会が少ないからのようだ
タデ原湿原のヒメユリはコオニユリなどより赤が鮮烈で非常に印象的だった
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ノアザミ
アザミの仲間は種類が多く識別が難しい
普通種でもノアザミとノハラアザミの識別など今でも理解できていない
九州でありがたいのはノハラアザミが生育していないこと、普通のアザミはたいていノアザミなのだ
管理センターでも「ノアザミ」と名前が表示されていた
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ノハナショウブ
ここのところ見る機会が多かったのでノハナショウブはすぐ識別できるようになった
花弁に綾目がなく中央に黄色い筋があるのがノハナショウブである
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ヒゴタイ
今回九州遠征の植物編の目玉は何と言ってもこのヒゴタイ
タデ原湿原で紫色のミラーボールをしっかり撮影することが出来た
ヒゴタイは日本では九州地方などの限られた場所にしか残っていない大陸系植物で日本が大陸とつながっていたことを証明する貴重な存在だという
ちなみに熊本にあるので肥後タイかと思っていたら名前も大陸系で平江帯と書くようだ
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2016年の九州遠征記は以上
地震後3ヶ月を経過しても阿蘇周辺は倒壊した家や屋根にブルーシートを乗せた家が多く見られた
数年前オオウラギンヒョウモンを撮影したポイントは交通遮断でアクセス不能になっていた

by mustachio | 2016-07-29 23:29 | Comments(0)
2016年 07月 24日

オオムラサキと遊ぶ(2016韮崎)

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7月15日、まだ梅雨明け前で東京は雨だったが、家内と韮崎方面へ出かけた
恒例の年中行事でこの時期に一度は「国蝶」のオオムラサキを見に山梨へ出かけることにしている
もう一つの目的が唯一未撮影の蝶クロヒカゲモドキを探索することなのだが、こちらは相変わらずの「空振り三振」に終わった

オオムラサキ
昔は東京の郊外でも普通に見られたオオムラサキも今は探しに行かなければ会うのは難しい
それでも山梨の韮崎周辺では自然の中に舞うオオムラサキを見ることが出来る(数年前まではうるさいほど群舞していたが、最近は激減してしまった)
そして今回、昔クロヒカゲモドキがいたという林道を歩いていると突然オオムラサキのオスが飛んで来てズボンの太もものあたりに止まって汗を吸い始めた
100ミリマクロレンズ付きのカメラを持っていたので早速撮影するが、いくらカメラを近づけても動ずることなくズボンの汗を吸い続けている
人工的なケージの中ならともかく、まったくの自然の中の来客だったので、30分ほど楽しい時を過ごさせていただいた
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キタテハ
当日撮影した昆虫などをアップしていくが、最初は同じタテハチョウ科のキタテハ
遠くの葉陰にいた交尾個体を450ミリの長い玉で撮影した
キタテハは秋には数が多く目立つのだが、夏型(秋型のように翅端の切れ込みが深くないので別種のような感じがする)は見る機会が少ない
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ウラギンスジヒョウモン
この蝶は少年時代(60年前になるが)高尾山周辺にたくさん飛んでいた
といっても小学生の子供には縁がなく、中学に入って捕虫網を手に「昆虫採集」に出かけなければ出会えないワングレード上の蝶ではあった
そのウラギンスジも最近急速に数が減り、長野県あたりでもあまり見かけなくなってしまったという
今回出会った個体も表面に露出せず草陰にじっと隠れていた
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コミスジ
韮崎周辺はミスジチョウやオオミスジ、ホシミスジなどミスジ系の蝶が多い場所だが、今回は平凡なコミスジにしか出あわなかった
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ヒメウラナミジャノメ
この蝶も昔からどこにでもいる普通種だが、今回は1度しか出てこなかった
普通種も出てこないのに食草が共通する絶滅危惧Ⅱ類のクロヒカゲモドキが出てくるわけがないと、何となく自分を納得させる結果になってしまった
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ジャノメチョウ
そのクロヒカゲモドキ、活動時間は夕方がメインで昼間は草薮の中や木の幹に止まってじっとしているので、林道わきのススキをたたきながら探すのが一般的である
ところが生息していそうな場所で飛び出してくるのは決まってこのジャノメチョウなので、毎回イライラする
大きさも少し大きいし黒っぽく飛び方も特徴があるのですぐに確認はできるが、毎回となるとはずれ籤のジャノメチョウが憎らしくなってくる
ジャノメチョウは明るい草原で花に集まっているほうが似合うと思うのだが
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アゲハ
林道脇のへクソカズラでアゲハが吸蜜していた
夏型のアゲハは図体もでかいが、全体的に黒っぽい印象だ
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ミズイロオナガシジミ
久しぶりにミズイロオナガシジミを見つけた
個人的な印象ではシーズンになると群舞するイメージなのだが、ここ数年出会うときは単独個体つまり「おひとり様」である
雑木林が消滅しかかっている現状では近い将来絶滅危惧種になってしまうかもしれない
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ベニシジミ
ベニシジミは昔からそれほど減っていないように思う
農地周辺に多い蝶なので耕作面積が減っていくこれからはどうなるのだろうか
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ダイミョウセセリ
タイミングが合ったのだろうかこの日はダイミョウセセリが多かった
この蝶は色使いが地味だが、顔に表情があり正面からのアップが面白い
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ホソバセセリ
ホソバセセリは発生の地域・環境・時期がクロヒカゲモドキと重なる
ここのところ毎年7月中旬ごろ韮崎周辺に通っているのでホソバセセリの写真がやたら増えてしまった
希少種ではないが昔から数はあまり多くない蝶なのにこの日はあちこちで見かけた
翅裏の黒縁のある白斑がチャームポイントなので翅を閉じた側面の写真が多いが、今回改めて翅表はチャバネセセリ系によく似ていることを認識した
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ナツアカネ
蝶を探す林道周辺には赤とんぼが多かった
1頭ごとにチェックしたわけではないので何とも言えないが撮った写真をみるかぎりナツアカネが多くアキアカネは見当たらなかった
アキアカネはもっと標高の高いところに集結しているのだろうか
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ノシメトンボ
赤とんぼの中には翅が全面的に透明ではなく翅に斑を持つものがいる
ノシメトンボはその一つで翅の先端に赤茶色に近い黒斑がある
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ミヤマアカネ
ミヤマアカネも翅に黒斑がある
こちらの班は先端から少し入ったところで帯状になっている
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マユタテアカネ
胸部側面の黒斑がナツアカネやアキアカネとは異なる赤とんぼがいた
帰宅後調べてみるとマユタテアカネのようだ
顔の正面の白い部分に眉のような黒点が二つある
現場では意識していなかったので正面からの写真は撮りそこなってしまった
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オオシオカラトンボ
薄暗い林道の水たまりで麦わらトンボのような腹部の黄色いトンボが産卵していた
翅のつけ根に黒斑が確認できるのでシオカラトンボではなくオオシオカラトンボのメスだ
別の場所ではオスも撮影できた(写真ではわかりにくいがオスの腹部はシオカラトンボ同様、青白色だ)
最近では普通のシオカラトンボもほとんど見かけなくなってしまった
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ヤブヤンマ
別の水たまりでは大型のヤンマが産卵していた
こちらは飛翔産卵ではなく、止まって地面に産み付けているように見える
腹部の後半が黄色いのでヤブヤンマと確認できた
(おそらく初対面のヤンマだと思う)
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コクワガタ
クヌギの幹にはコクワガタがいた
クワガタの中では割とポピュラーな種類で子供でも結構捕まえることが出来る入門編だ
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カナブン
子供の頃東京世田谷の下北沢に住んでいたが近所のお寺の山には普通にカナブンがいた(カブトムシやクワガタムシを撮るためには多少遠征が必要だったが)
最近ではカナブンを見る機会がほとんどなくオオムラサキと同程度の頻度でしか出会うことがない
ちなみにカナブンの仲間はカナブン、アオカナブンとクロカナブンがいる  他に八重山諸島のチャイロカナブンというのがいるのだが、子供の頃は日本ではなかったので知る由もなかった
2枚目の写真はアオカナブンだと思うが、カナブンに中に同じような色の個体がいて、腹部の構造を確認しないと正確な同定が出来ない
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シラホシハナムグリ
同じコガネムシ科の甲虫でも樹液に集まらず花に集まる仲間もいる
ハナムグリの仲間がそれで種類はかなり多い
写真はシラホシハナムグリと推定しているが、よく似た仲間にシロテンハナムグリがいて判定が難しい
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ヒラタシデムシ
他にも甲虫を見つけた
地面をのそのそ歩いていたのでシデムシの仲間と見当がついたが現場では名前が判らなかった
後で図鑑をチェックするとヒラタシデムシ、カブトムシやカミキリムシのようになかなか締まった体型の甲虫である
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イナゴ
直翅目の昆虫は図鑑がないので正確なコメントではないがイナゴだと思う
イナゴは田圃以外の場所でも見られるのでTPPの影響で生息数が減少することは考えにくい
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ウスバカゲロウ
薄馬鹿下郎ではなく薄羽蜻蛉
林道をふらふら飛んでいる事が多いが、ご存じ蟻地獄の成虫である
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オオスズメバチ
クヌギや樫の樹液にはオオスズメバチも来ていた
さすがにアップを撮影する気にはならず遠くから望遠レンズでの撮影となった
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キキョウ
当日は昆虫と植物主体の撮影となった
ここからは野草の写真である
トップバッターはキキョウ、昨年も一昨年もクロヒカゲモドキを探しに行ってキキョウを撮影している
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ヒヨドリバナ
見た瞬間はオミナエシの仲間のオトコエシかと思ったが、よく見るとヒヨドリバナだった
どちらも秋の花で山ではもう秋が始まっている
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イタチササゲ
花の色が淡黄色からオレンジ色に変色していくマメ科の植物
初めて出会う花ではないのだが現場では名前が思い出せなかった
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イヌコウジュ
植物図鑑でこの花を見つけるのに大変な苦労をした
というか、まだ正確な名前がわからないので「種名不詳」とするべきかもしれない
ただ花の形や咲き方がイヌコウジュにぴったりで(花の色は普通ピンク色なのだが)シロバナイヌコウジュもあるというコメントもWEBで見つけたので一応イヌコウジュ(シソ科)と判断した
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コマツナギ
ちょっとハギに似た感じのマメ科の植物
ミヤマシジミの食草なのでしっかり覚えている
コマツナギの近似種にタヌキコマツナギというのがあって、何年か前西表島でこのタヌキコマツナギを目安に国内最小種のタイワンヒメシジミというシジミチョウを探したことを思い出した
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オカトラノオ
純白の花を密集した形で穂状につけるのでその形を虎の尾に見立てたというがあまりピンとこない
この時期数多く見かけるのだが、この日は形の良い穂状のものが見つからなかった
(サクラソウ科の植物で個々の花もアップに耐えられる程度に美しい)
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キンミズヒキ
キンミズヒキも咲き始めていた(7月には咲き始めるのだがどちらかというと秋の花だ)
この花は見た目と名前が一致するわかりやすい植物だ(ネーミングが優れているということである)
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ウツボグサ
6月から何回かブログに登場しているので説明は省略する
ただこの写真がどこかのご当地キャラとして着ぐるみやマスクに使えそうなイメージなので掲載した
枯れた花が抜け落ちた跡なのだろうか二つの黒い目が印象的だった
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クサノオウ
15年ほど前植物写真を撮り始めたころは「草の王」だと思い込んでいた
葉や茎を折ると黄色い汁が出るので「草の黄」が正しいらしい
いずれにしても春の花でキキョウなどと同じ時期に咲いているのはしっくりこない
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ヘクソカズラ
屁糞蔓というのはすごい名前だと思う
下ネタ好きの小生など一度覚えたら認知症になっても忘れないような気がする
結構昆虫を集める能力があるようで、前出のアゲハはヘクソカズラで吸蜜していた
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ママコノシリヌグイ
植物の名前といえばこちらもすごい
とにかく無数に生えた下向きの棘で継子の尻を拭うというのだからDVのイメージそのものだ
花はピンク色で可愛く名前とのミスマッチが面白い
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イタドリ
あまり美しくないので滅多に写真は撮らないが普通に見られる植物である
最近まで知らなかったがイタドリの若い状態がスカンポでこちらは食用になる
「土手のスカンポジャワ更紗~」という童謡が歌える人はかなりの年配者だろう
この歌の最後の歌詞は「夏が来た来たドレミファソ」と記憶している
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ヒルガオ
直径が5cmほどの大きな花だったのでヒルガオで良いと思う
帰宅後図鑑を調べたところヒルガオのほかにコヒルガオがあり花柄の部分が異なる(コヒルガオは花柄が縮れる)そうだ
写真撮影のときは花柄まで抑えておく必要があるようだ
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ヨウシュヤマゴボウ
昔から馴染のある植物で名前もすぐわかる
ただ花は魅力的ではなく実のほうが目立つ
今回の写真も奥の方に花が写っているがピントは完全に実のほうに行ってしまっている
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オオバギボウシ
この花も7月をイメージさせる
名前の由来は蕾(花穂の先端部分)が欄干の頭に付く擬宝珠に似ているからといわれるが、このあたりは納得できていない
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ヤブカンゾウ
ニッコウキスゲの里山版がこのヤブカンゾウではないだろうか
八重咲ではないノカンゾウのほうがもっとニッコウキスゲに似ているが最近はヤブカンゾウだけが目につきノカンゾウを目にしなくなった
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アップした写真の数は結構多くなってしまった
クロヒカゲモドキとの出会いはなかったが、ネイチャーフォトグラファーとしては1日を有効に過ごしたといって良いと思う

by mustachio | 2016-07-24 12:19 | Comments(2)
2016年 07月 16日

2016夏到来(昆虫編)

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「2016夏到来(植物編)」の続編の「昆虫編」
撮影ポイントは榛名湖、長野原の山荘、野反湖と当然のことながら植物編と同一である

ジョウザンミドリシジミ
昆虫編の目玉はやはりジョウザンミドリシジミである
わが山荘のすぐ近くにジョウザンミドリシジミのポイントがある
毎年7月上旬にはこの蝶を見に山荘へ出かけるのがリタイア後の年中行事だ
昔は(この山荘も築40年の歴史があるので30~40年前になるが)このポイントにはシーズンになるとジョウザンミドリシジミが乱舞していた
今では数が激減してしまって細々と生き残ってはいるが毎年発生があるかどうか心配している
今年は何とか発生が確認できたのでほっとしているが後何年継続できるだろうか
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シロホシヒメゾウムシ
ジョウザンミドリシジミが最大の関心テーマだったので冒頭に記載したが、後は時系列的に写真をアップすることにしたい
まずは往路に立ち寄った榛名湖畔の昆虫となる
榛名湖ではカシワ林のハヤシミドリシジミなどを期待したが少し早すぎたようでゼフィルスは全く姿を見せなかった
写真はマイナーなゾウムシからでヒメジョオンの上にいるのはシロホシヒメゾウムシである
胸と翅にあるオレンジの班がポイントだが「白星」は全体に広がる小さな(星のような)白点から来ているようだ
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ヒメシロコブゾウムシ
小さな昆虫だが写真をじっくり見ていただきたい
ゾウムシの名前の通り、この虫は白い象を彷彿とさせる可愛い虫だ
もともと虫好きなので当たり前かもしれないが小さな虫のアップに野生動物を撮影した時と同じ感動を覚える
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ヨモギハムシ
ハムシの仲間は似たような種類が多く同定が難しい
あまり個性がない虫だがヨモギハムシと推定した
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アカヒゲヒラタコメツキ
コメツキムシの仲間も種類が多く日本には300種類がいるという
図鑑と首っ引きで写真はアカヒゲヒラタコメツキという結論に到達した
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アカヘリサシガメ
子供のころから昆虫少年ではあったので昆虫の図鑑はかなり持っているのだが「蝶」「蛾」「トンボ」「甲虫」限定で他の昆虫については孫の持っている子供向けの昆虫図鑑くらいしかない
それでも最近はインターネットが強力な助っ人でカメムシなどの半翅目も同定ができるようになってきている
このサシガメは赤と黒の2色使いでなかなか魅力的だ
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エゾアオカメムシ
蝶のように動きの多い昆虫は見つけやすいが多くの昆虫は動き回らずじっとしているので葉の上に止まっているのを見つけて撮影することになる
アオカメムシも似たような仲間が多いがネットで調べるとこのアオカメムシはエゾアオカメムシのようだ
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ヒナバッタ
バッタなどの直翅目も手持ちの図鑑がない
ただそれほど種類が多くないしポピュラーなものが多いので子供用の図鑑でも結構事が足りる
写真のバッタはヒナバッタのようだ
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ヒメシジミ
榛名湖畔で撮影した昆虫のラストはご存じヒメシジミ(同定に図鑑は不要である)
このエリアは昔からヒメシジミとヒョウモンチョウが多いところなのだが、ヒョウモンチョウのほうは数が減ってしまって今年は(視認はしたが)写真が撮れなかった
3枚目の写真はシャッターを押した瞬間にヒメキマダラセセリと思われる蝶がレンズの前を横切っていて面白い絵になった
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ルリシジミ
ここからは撮影場所が変わって野反湖周辺になる
最初の蝶はルリシジミ
産卵行動のように見える対象植物はオオイタドリではないかと思う
この蝶はマメ科、ミズキ科、タデ科、バラ科、シソ科など種々雑多な植物を食樹とするところが面白い
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ヤマトスジグロシロチョウ
周辺に飛ぶ白い蝶はスジグロシロチョウではなくヤマトスジグロシロチョウのようだった
ヤマトスジグロシロチョウはエゾスジグロシロチョウからスプリット(分離独立)されたもので識別はかなり難しい
後ろの写真2枚は求愛行動中のものだ
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コチャバネセセリ
7月の群馬県ではどこへ行っても出会う蝶である
翅を拡げるとオオチャバネセセリやチャバネセセリと同じようなデザインなのだが、翅の裏面は黒い筋が鮮明でスジグロチャバネセセリやヘリグロチャバネセセリに近い印象となる
花にも集まるし獣糞や地面で吸水することも多くこの蝶を見ると夏到来を意識することになる
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ヤマキマダラヒカゲ
山道でキマダラヒカゲを見つけた
サトキマダラヒカゲではなくヤマキマダラヒカゲらしい
この蝶は翅の表面を撮影するのが結構難しい
今回は表面・裏面を撮影することが出来たので同定がしやすかった
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イカリモンガ
昆虫に詳しくない方から蝶と蛾の違いについて質問されることがある
一般的には「昼間活動して花に集まるのは蝶」といえるのだが例外はいくらでもある
例外の典型例がこのイカリモンガでこの蛾は昼間活動し花に集まって吸蜜する
普通の方は写真を見て蛾ではなく蝶だと思われるのではないだろうか
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キンモンガ
ここからはフィールドではなくわが山荘で撮影した写真になる
夏になると夜は灯火にいろいろな昆虫が集まって来る
つまり家にいて昆虫写真が撮れるのだ(暗いのでストロボは必要だが)
最初の写真はキンモンガ、この蛾はすぐ前のイカリモンガと同じように昼間も活動するのだが、山荘の窓辺にも飛来してきた
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オビカレハ
オビカレハという蛾は理科の教科書で何回も出会ったような記憶があるが、蛾は得意分野ではないのでイメージははっきりしていなかった
今回図鑑をチェックすることでこれがオビカレハかと納得した
とにかく蛾は蝶よりも一桁種類数が多いので勉強がたいへんである
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フタヤマエダシャク
蛾の同定に関しては保育社の「原色日本蛾類図鑑」を持っているので一応日本の蛾については識別可能のはずなのだが、何分素人なので苦労させられる
写真と図鑑を照らし合わせながらようやくこの名前にたどり着いた
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クロテンヒメシロシャク
名前は「黒い点がある小さな白い尺蛾」という意味、尺蛾は尺取虫が成虫になったものと考えればよい
上下ある蛾の図鑑を全数チェックして平凡な白い蛾の名前がわかった
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コガタツバメエダシャク
今回山荘の窓辺に集まる蛾は小型のものが多く白い蛾か茶色い蛾のどちらかだった
初めて勉強したのだが、ツバメエダシャクの仲間は純白で後翅にゼフィルスに似た黒とオレンジの斑紋があり
なかなか魅力的であることが判った
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ヒメツバメエダシャク
まさに間違い探しのクイズのようだが前掲のコガタツバメエダシャクとそっくりの蛾である
相違点は後翅の帯の形状で、図鑑がなければ両者の判定は難しい(2枚の写真をじっくり見比べていただきたい)
ちなみに姫も小型も小さいという意味で、どちらも大きさは変わらなかった
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トラフツバメエダシャク
同じツバメエダシャクの仲間なのだが、こちらは前の2種と違って個性が出ている
黒い帯も後翅末端のオレンジと黒の斑紋も鮮明でインパクトがあった
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ツマキシロナミシャク
正確ではないがこの蛾は昼間飛び回っている蛾ではないかと思う
蝶については卒業間近なので少しずつ蛾の勉強も始めていきたい
(灯火撮影は体力がいらないので後期高齢者になっても継続可能である)
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同定未了の蛾5種
蝶に関しては約250種の名前とイメージが頭に入っているが、蛾に関しては全くの素人である
山荘で暮らすと夜になればいろいろな蛾が訪問してくれるが小型で地味なものが多く識別ができない
原色日本蛾類図鑑には2200種程度の標本写真があるのだが、生きた蛾はたいてい翅を閉じていて展翅された標本写真とはストレートに比較ができない
そんな訳で撮影はしたものの同定が終わっていない写真が5枚残ってしまった
作業を放棄したわけではなく今後も暇があれば図鑑とにらめっこを続けることはやぶさかではないが、写真の蛾の種名をご教示いただける親切な方がいらっしゃるようならご厚意に甘えることとしたい
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カバイロビロウドコガネ
山荘の明かりに集まるのは蛾ばかりではない
甲虫類も飛来してくるのでこれから少しずつ勉強して知識の輪を広げていきたいと思っている
とりあえず写真のコガネムシはカバイロビロウドと推定している
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クロタマゾウムシ
口吻が長く下に向かって湾曲しているのがゾウムシの仲間、日本では50種類程度と数が多い
灯火に集まってきたゾウムシはクロタマゾウムシだった
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エゾハルゼミ
セミの仲間も結構光に集まって来るようだ
写真のエゾハルゼミは夏休みに入るころには見られなくなってしまうので今までにじっくり見たことがなかった(鳴き声がうるさいので存在感はあるのだが)
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ミヤマクワガタ
山荘の夜間7月場所横綱は何といってもこのミヤマクワガタである
少年たちには人気があるのでオスのミヤマクワガタの流通価格は結構な金額になるようだが、そのミヤマクワガタがゲストとして遊びに来てくれたのだ
この夜は横綱を相手にグラスを傾けることになった
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by mustachio | 2016-07-16 22:46 | Comments(0)
2016年 07月 11日

2016夏到来(植物編)

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6月の花シリーズから「野草」主体のブログが続き変わり映えがしないがご容赦いただきたい
7月に入ってからしばらく群馬の山荘で暮らした
出かける途中に榛名湖周辺を歩き、山荘滞在中はフィールドにしている野反湖周辺を散策したので撮影対象は野草と昆虫がほとんどだった
(この時期は求愛も子育ても一段落で野鳥たちはあまり姿を見せない)

榛名湖周辺の自然
榛名湖周辺の雑木林は昔からゼフィルスの多産地だったのだが、ここのところほとんど姿が見えない
植物もニッコウキスゲが点在する程度で魅力的な花がなく、そのせいかウィークデーの夕方には人影も見られなかった

ニッコウキスゲ/ユリ科
「7月の花」というと少しオーバーになるが、この時期高原で目立つ花の一つであることは間違いない
ここ数年野生鹿による食害で壊滅状態の名所もあるようだが、それでもあちこちの草原にしぶとく残って「花好き」の目を楽しませてくれている(人工的なユリ園で見るユリより野生の中のユリははるかに美しいと思う)
一つだけ気になるのがアリマキ、写真でお分かりのように花の周辺の茎にはアリマキがべったりくっついている
自然現象なので野草に殺虫剤の使用などは問題外だが、「花好き虫嫌い」の方には花を遠くから見ていただくしか対応策がないのだろうか
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ヒメジョオン/キク科
草原の至る所に咲いているのがこのヒメジョオン、漢字で書くと姫女苑でヒメジオンではない
(近似種のハルジオンは春紫苑で紛らわしい)
ハルジオンもヒメジョオンも外来種だが定着してからの歴史が長いので各地で勢力をふるっている
チョウなどの昆虫が結構吸蜜に集まるので個人的にはけして嫌いな植物ではない
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ノイバラ/バラ科
イバラとは野生のバラのこと
つまりノイバラは野薔薇と同義語である
昆虫などを追って草原に入るとノイバラの棘に引っかかって苦労するが、花はまさに野薔薇でなかなか美しい
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シモツケ/バラ科
コデマリ、ユキヤナギなどバラ科のシモツケの仲間はほとんどが純白の花を咲かせるが、本家本元のシモツケだけはピンク色というか派手な濃紅色の花を咲かせる
この時期目立つ花である
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キバナノカワラマツバ/アカネ科
あまり目立たない地味な植物なので植物図鑑などでは省略されていることもある
写真はまだ蕾の状態で花(4弁花)はこれからなのだが、小さな花で咲いても植物全体の雰囲気は変わらない
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キバナノヤマオダマキ/キンポウゲ科
ヤマオダマキも7月に多く、場所によっては道路脇に群生していることもある
榛名湖ではたった1株がひっそりと咲いていたのでついレンズを向けてしまった
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カラマツソウ/キンポウゲ科
こちらもキンポウゲ科
花の姿がカラマツの葉に似ていることから名前が付いたようだが、確かに糸のように細い花弁を持つ花は他に思いつかない
線香花火のような繊細な雰囲気のある植物である
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ミヤマタムラソウ/シソ科
茎の周りに輪状に花を付けるシソ科の植物なのでてっきりハッカ(またはヤマハッカ)だろうと思って注目していなかった
帰宅後に図鑑をチェックして見てどうもハッカとは違うようだと気が付いた(現地で花をつぶして臭いを嗅いでみればハッカかどうかはすぐわかったのだが)
ミヤマタムラソウが載っている図鑑がほとんどなく苦労したが、最後にこの植物名に行き当たった
アキノタムラソウに近い種類のようである
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山荘の植物

ウツボグサ/シソ科
ウツボグサもこのシーズン普通に見られる植物
今回は榛名湖でも野反湖でも見かけなかったので、山荘の入り口にあるウツボグサを撮影した
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ギンリョウソウ/イチヤクソウ科
昨年も2、3株見つけているのでびっくり仰天というほどのことはなかったが、山荘の庭にギンリョウソウの小群落があった
葉緑素を持たない腐生植物で山道を歩くとたまに見かけることはあるが普通群落は作らない
それがわが庭に何十株も見られたので感動はあった
完全な純白だと「仙女のような美しさ」と表現できるのだが、わが庭のギンリョウソウは一部に枯れたような茶色い部分があって残念ながら写真写りはよくなかった
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野反湖周辺の自然
山荘から1時間以内で行ける野反湖はマイフィールドの一つ
ニッコウキスゲの季節には毎年出かけている
過去のデータを見てみると昨年は6月下旬、一昨年は7月中旬に出かけており、今年はその中間のタイミングだったが、ベストシーズンは7月中旬が正解のように感じられた

ハナニガナとシロバナニガナ/キク科
鳥や昆虫は種名と亜種名を分類レべルとしてはっきり区分するが、植物はよくわからない
このハナニガナとシロバナニガナも別種なのか同一種なのか判然としないケースだ
とにかく同じような場所に並んで咲いていて花の色だけは明らかに異なる
母種であるニガナは花弁が5弁なので判りやすいが種のレベルでは同一種なのかもしれない
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ブタナ/キク科
帰化植物
花の形はタンポポのようだが茎が長くひょろっとしている
どこでも見られる植物ではないが咲いているところには数がまとまって咲いている
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ウスユキソウ/キク科
ウスユキソウも立派なキク科植物
まだ少し時期が早いようで咲き始めだった
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オニアザミ/キク科
野反湖周辺のアザミ類は普通のノハラアザミとこのばかでかいオニアザミ
シーズン的にはこれからの花でほとんどが蕾だった
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ヨツバヒヨドリ/キク科
ヒヨドリの仲間はイメージ的には8月の花
ヤナギランやマルバダケブキと同時期に咲く花だと思うが、花期は長いので早いものは蕾がピンク色に染まり
開花準備は完了状態だった
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コンロンソウ/アブラナ科
野反湖へ流れ込む沢筋には湿地性の植物が多い
コンロンソウもその一つでこの時期、純白の十字花を咲かせている
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ハクサンフウロ/フウロソウ科
ハクサンフウロはある程度の標高がある高原では普通の花
個人的にはタクサンフウロなどと冗談を飛ばすが、ピンク色で見て楽しくなる花だ
野反湖周辺でも7月にタクサン見られるのだが今年は幾分数が少ないように感じられた
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ミヤマニガイチゴ/バラ科
イチゴの仲間は花が同じような形をしていて結構識別が難しい
写真のイチゴは葉の形が特徴的なのでミヤマニガイチゴと推定している
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シモツケソウ/バラ科
本ブログの最初のほうに榛名湖周辺で見たシモツケを載せているが、シモツケは木本でシモツケソウは草本である
花をアップで撮影すると後で草本だったか木本だったかわからなくなることがある(年齢のせいで記憶力に少し自信がなくなってきているがこの写真は草本のほうだったと思う)
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ウラジロヨウラク/ツツジ科
ピンク色で釣鐘型の花を付けた木本植物
撮影時はこの植物をサラサドウダンだと思い込んでいたが、帰宅後に樹木の図鑑を検討してみるとどうもウラジロヨウラクのようだ
根拠は「花の形が少し長細い」といった程度で、葉の形状なども両者よく似ていて紛らわしい
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ニシキウツギ/スイカズラ科
花の色が淡黄白色から紅色まで変化するので「錦空木」だと思っていたが図鑑を見ると錦ではなく二色が正しいようだ
3枚目の写真など同一の房に赤と白の花があってまさに二色ウツギである
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ベニバナイチヤクソウ/イチヤクソウ科
ポツンと1本だけあった植物で花が咲く前の蕾状態のため断定できないがベニバナイチヤクソウだと思う
過去の自分の経験ではこの花は群生することが多く見わけも簡単だと思っていたが、広い草原に一輪だけとなるとちょっと自信がなくなる
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チダケサシ/ユキノシタ科
高山だけではなく平地でも見られる普通の植物
同じ仲間のトリアシショウマに似ていて紛らわしいところがある
チダケサシもトリアシショウマも学名の頭にAstilbeが付き、園芸植物アスチルベの仲間だ
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カラマツソウ/キンポウゲ科
本ブログの榛名湖の部分にも前回の6月の花にもカラマツソウが登場している
野反湖は標高が高いのでこちらはミヤマカラマツかもしれない
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イブキトラノオ/タデ科
普通「虎の尾」と呼ばれるオカトラノオはサクラソウ科の植物だが、このイブキトラノオはタデ科で全く素性が異なる
野反湖周辺にはこのイブキトラノオが多く群生して風に揺れる様はなかなか見事である
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オオバミゾホオズキ/ゴマノハグサ科
高山植物に該当するかどうかは微妙だが、少なくとも亜高山帯の植物である
(個人的には栂池の湿地帯に多かった印象が強い)
いずれにしてもナス科のホオズキとは全く別種で、余計な話だがいかにも日本的な印象のホオズキは外来種(アジア原産)である
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センジュガンピ/ナデシコ科
この花がナデシコ科であることは一目瞭然である
名前の方も個性的で一度覚えると忘れないがセンジュの由来は日光の千手ヶ浜からのようである
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ノハナショウブ/アヤメ科
アヤメの仲間のうちカキツバタとノハナショウブは花に綾目(網目)がない
高地で見られるのはカキツバタではなくノハナショウブのほうで花弁の中央の斑紋が黄色い
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ネバリノギラン/ユリ科
亜高山帯では割と普通に見られる地味な植物
前号の「6月の花」でも那須岳で撮影している
植物好きな登山者は誰でも知っているのだが、植物に詳しくない方から山で名前を聞かれてネバリノギランと答えると感心されることが多い
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ニッコウキスゲ/ユリ科
ブログのこの号はニッコウキスゲでスタートしてニッコウキスゲで終わる
最後のニッコウキスゲは野反湖で撮影したもので野反湖は昔からニッコウキスゲの群生地として有名な場所だ
どういうわけかこのあたりには野生の鹿が出没しないようで周辺には鹿よけのフェンスもなく、花も多い
といいながら一面が黄色く染まったように見えたかつての(20年前の)面影はなくちょっと寂しい
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by mustachio | 2016-07-11 15:21 | Comments(0)