還暦からのネイチャーフォト

mustachio.exblog.jp
ブログトップ | ログイン

<   2017年 08月 ( 7 )   > この月の画像一覧


2017年 08月 29日

群馬吾妻/8月の花

b0144049_13495864.jpg

8月も余すところ後二日、9月も目前に迫ってきた
9月1日から海外遠征の予定があるので「8月の花」ブログアップも8月中に終わらせておかなければならない
まさに夏休みの宿題を抱えた小学生の心境で今パソコンに向かっている

8月10日前後に群馬県で撮影した画像のうち「昆虫編」は終わったので、残るは「植物編」
小学生の自由研究のつもりで写真を整理しておきたい、ということで掲載順は学術的に科別とした
特に珍しい植物もないので、宿題(群馬吾妻地方の8月の花)程度の出来上がりと思って見ていただきたい

キク科アキノキリンソウ
8月になると標高の高い所では秋の花が咲き始める
数は少ないが所々でアキノキリンソウが咲いていた
b0144049_13502701.jpg

キク科オグルマ
野反湖の湖岸の湿地にオグルマが咲いていた
この場所でこの花を見るのは初めてである
半月ほど後になると周辺にマルバダケブキが咲きあたりが黄色く染まるのだが、こちらはまだ開花の気配がなかった
b0144049_13504162.jpg

b0144049_13530388.jpg

キク科コウゾリナ
この花は花期が長く春から秋まで咲き続ける
茎にも蕾にも剛毛が生えていてわかりやすい
b0144049_14195836.jpg
キク科コウリンカ
舌状花が不揃いに垂れ下がって咲くので一目でわかる花
花弁の色は黄色より濃い橙色である
7月に池の平で撮影したが8月はバラギ湖周辺で見つけた
キク科の中でもいわゆる菊に近い植物かと思っていたがキオンやハンゴンソウの仲間だという
b0144049_14222778.jpg
キク科キオン
そのキオンは晩夏から初秋の花だがバラギ湖の湖岸でそろそろ咲き始めていた
タイトルバックの写真もキオンである
b0144049_14372935.jpg
キク科ハコネギク
こちらは野反湖周辺のハコネギク
実をいうとこれから秋にかけて咲く白い菊は似たような種類が多く苦手なのだ
ただ野反湖では看板表示ではっきりハコネギクと特定されているため無条件でハコネギクと信じている
b0144049_14224823.jpg
b0144049_14230552.jpg
キク科アラゲハンゴンソウ
最初はキクイモだと思い込んでいたが中心部(筒状花)が黒紫色で葉が細いことからアラゲハンゴンソウのようだ
いずれにしても北アメリカ原産の外来種で園芸用として入国し野生化したことは間違いない
なかなか美しい植物で初秋の高原とのマッチングも悪くないようだ
b0144049_14380792.jpg
b0144049_14383666.jpg
キク科ノハラアザミ
アザミは識別が難しい
近似種のノアザミは春に咲く花で普通8月には咲かないので一応ノハラアザミと判断しているが、高地では8月でもノアザミが咲くという
手持ちの図鑑には7月末に同じ野反湖で撮影した同じようなノアザミの写真が載っていたりするので、ノアザミの可能性もある
b0144049_15103773.jpg
キク科オニアザミ
こちらは花が下を向いており総苞にクモ毛もあるので間違いなくオニアザミだ
頭頂部の花はもう終わっていて下のほうに花が残っていた
b0144049_15105755.jpg
キク科ヤマハハコ
ヤマハハコは初秋(8~9月)の花
7月では中央の黄色い部分が見えず単に白い塊で、8月に入るとヤマハハコらしくなってくる
b0144049_15112402.jpg
キク科ヨツバヒヨドリ
ヨツバヒヨドリも8月から咲き始める
ヒヨドリバナの仲間の花にはアサギマダラを引き付ける香りがあって蝶が集まって来る
今年も、花より蝶の撮影を楽しむことができた
b0144049_15485589.jpg
キク科ヒヨドリバナ
前項のヨツバヒヨドリは写真を見ていただくとわかるように葉が4枚、輪生している
それに対してヒヨドリバナのほうは葉が対生なので識別は容易といわれるが、実情は輪生や対生が中途半端なケースが多くフィールドでは迷うことが多い
個人的な感覚では花がピンクがかっているのがヨツバでヒヨドリバナは純白が多いと思っているが、違うだろうか
b0144049_15492421.jpg
キク科メタカラコウ
花の写真を撮るときはまず花弁が綺麗にそろっている花を探す
ところがこのメタカラコウは変わり者で舌状花が1~3枚、不特定に垂れ下がるだけなので常に乱れた状態なのだ
まあ、それが個性といえないこともないので、そこを楽しむこととしている
b0144049_15495441.jpg
キキョウ科キキョウ
キキョウというと「秋の花」のイメージがあるが実際は7~8月に咲く夏の花だ
今年は見かけなかったが7月に山梨県へクロヒカゲモドキを探しに行くと必ずキキョウの花に出会った
群馬の吾妻地方はキキョウが多く桔梗ヶ原などという地名も残っているが、今年は1輪見つけただけだった
b0144049_16093753.jpg
キキョウ科ツリガネニンジン
高山に行けば珍しい沙参に会うこともあるかと思うが、群馬周辺の山ではこの手の植物はまずツリガネニンジンと思って間違いない
茎に対して花が輪生状につくので面白いのだが、写真写りの良い株に出会うことはめったにない
b0144049_16100892.jpg
b0144049_16103951.jpg
キキョウ科ソバナ
ツリガネニンジンより花が大きく、紫色が濃いので目立つ花である
道路脇の崖面など何故か目の高さより上の位置に花があることが多いような気がする
ツリガネニンジンより明らかに写真写りが良い
b0144049_16111346.jpg
b0144049_16114465.jpg
マツムシソウ科マツムシソウ
山の花ではあるがけして高山の花ではないので毎年必ず見ることができる
8月中旬では咲き始めで初々しい姿を見せてくれた
花は薄紫一色かと思い込んでいたが、意外と黄緑の部分が多くカラーセンスの良さを再認識した
b0144049_16474564.jpg
オミナエシ科オミナエシ
こちらは秋の花の定番
遠くから見るとただの黄色い花の塊だが、アップで見ると丸い蕾と開花した5弁の花が混在していてなかなか面白い
b0144049_16480789.jpg
b0144049_16482379.jpg
オミナエシ科オトコエシ
漢字で書くと美しいオミナエシは女郎花、地味なオトコエシは男郎花になる
なんとなく男女差別を感じて納得がいかないが、女性がメインのほうが世の中がうまくいくと思っておこう
b0144049_16484102.jpg
アカネ科カワラマツバ
花の塊がごちゃごちゃとあるのでわかりにくいが個々の花は十字状の4弁花である
カワラマツバという名前の割には乾燥した草原を好むようだ
b0144049_17111588.jpg
ゴマノハグサ科トモエシオガマ
野反湖周辺を歩いていて1輪だけトモエシオガマを見つけた
この花はシオガマギクの1変種で花のつき方が巴状になるのが特徴である
乗鞍など高地では群生が見られるが野反湖で見るのは初めてだと思う
b0144049_17113068.jpg
シソ科ヒメシロネ
階段状に対生する葉の付け根部分に白い花が固まって咲く個性的な植物だ
見つけたのはバラギ湖畔の湿地
白い花の下唇に赤いアクセントがあって近似種のコシロネと区別できる
b0144049_17343119.jpg
サクラソウ科クサレダマ
嬬恋村のバラギ湖には30年以上前から通っている
昔はボート小屋のスピーカーから常時歌謡曲を流しているローカルな湖だったがとにかく植物が豊富だった
今はオートキャンプ場などができてしまって見る影もないがそれでも昔からのクサレダマは健在だった
b0144049_17345894.jpg
b0144049_17352052.jpg
セリ科シシウド
セリ科の植物も同定が難しいのだが、このシシウドだけは太く大きくたくましいのでなんとなく区別できる
特に美しい花ではないのに好きな夏の花の一つだ
b0144049_17504070.jpg
アカバナ科アカバナ
4弁花で花の中央に白く丸い球のような花柱が目立つ
この花もバラギ湖の湿地エリアに多い
b0144049_17511369.jpg
アカバナ科ヤナギラン
英語でFire Weedと呼ばれるグローバルな花、ユーラシア・アメリカと広く北半球に分布する
山岳地帯に群生することが多く夏山をバックにすると美しいが、ヤナギランが咲きだすと山はすぐ秋に入る
b0144049_17513287.jpg
オトギリソウ科オトギリソウ
個人的なイメージではオトギリソウは登山道の花  それも陽が照り付ける尾根道の礫地に多いような気がする
そういえば今年は天候不順のせいで高山を歩く機会がなかった
b0144049_18124444.jpg

ツリフネソウ科キツリフネ
ツリフネソウ類も夏の後半に咲きだす8月の花
どちらかというと池や川など水に近いところに生える
色違いのツリフネソウと形態はよく似ているが尻尾(距)は単純にぶら下がるだけだ
b0144049_18131593.jpg
ツリフネソウ科ツリフネソウ
こちらが本家ツリフネソウ
色はピンク色で花の奥が黄色い
生育する環境も大きさも花や葉の形状も(花の色以外は)よく似ているし、両者が並んで咲いていることも多い
(ツリフネソウのほうは尻尾(距)の先が丸くなっている)
b0144049_18134509.jpg
フウロソウ科ハクサンフウロ
フウロソウの代表種のようなハクサンフウロ
野反湖でも湯ノ丸高原でも至る所に咲いている8月の花だ
b0144049_21063017.jpg
b0144049_21064919.jpg
フウロソウ科ゲンノショウコ
今回整理するまでゲンノショウコがフウロソウ科であることを意識していなかった
ハクサンフウロなどのフウロソウは群生することが多いが、ゲンノショウコは孤独に咲いていてまったく雰囲気が違う
ところが花の写真を比べてみると雄蕊が紫色で花弁委に紫の筋が入るなど兄弟のようにそっくりなのだ
ただゲンノショウコの花の色は白(東日本)か赤紫(西日本)のどちらかで中間のピンク色はあまり見ないような気がする
b0144049_21082245.jpg
マメ科ヌスビトハギ
どこにでもある花だが小さくて目立たないのであまり意識することがない
特に写真にするのが難しく良い写真が撮れたことがない
b0144049_21214499.jpg
マメ科クサフジ
逆にこちらのクサフジは紫色の花が草原の緑に映えてよく目立つ
したがって撮影機会も多いのだがいつもごちゃごちゃした写真になってしまう
今回は特徴のある葉にピントを合わせて撮ってみた
b0144049_21220277.jpg
マメ科シャジクソウ
シャジクソウは湯ノ丸高原で撮影した
高峰高原など浅間山周辺はシャジクソウが多いところだが、今回は1か所で見ただけだった
b0144049_21223484.jpg
バラ科イワキンバイ
堂々とタイトルをつけたがこの花がイワキンバイかどうかちょっと自信がない
いろいろな図鑑を調べた結果、花の形などがよく似ているというだけで、「山地の岩場に生える」という条件にマッチしないからである
撮影は湯ノ丸高原の参道脇  バラ科植物であることは間違いないと思うのだが
b0144049_21382390.jpg
バラ科キンミズヒキ
ミズヒキという植物があるが花は赤くタデ科に属する
キンミズヒキも花穂の形状はよく似ているが、花が黄色でバラ科だ
さすがにバラ科の植物だけあって個々の花の形状は立派な5弁花である
b0144049_21384064.jpg
バラ科シモツケ
木本のシモツケと草本のシモツケソウがあるが花の色もよく似ていてどちらもバラ科である
野反湖のキャンプ場に群生していた
b0144049_21390086.jpg
バラ科ワレモコウ
前項のシモツケなどもそうだがバラ科の植物には変わった形の花が多い
いわゆる薔薇の花とは似ても似つかない植物がバラ科を名乗っているのが愉快である
ワレモコウも集合花で、花弁がなく赤茶色の花弁のように見えるのは萼片だそうだ
b0144049_21392547.jpg
ユキノシタ科チダケサシ
ススキなどが生える草原に多いチダケサシ
花がクリーム色のものとピンク色のものがあるが、ピンク系のほうがチダケサシらしいと思う
b0144049_22421178.jpg
ナデシコ科センジュガンピ
一見してナデシコの白化種かと思うが独立種
ガンピは中国原産の植物の名、千手は日光の千手ヶ浜のことでこの植物が発見されたのが千手ヶ浜なのだそうだ
群生せず孤独に咲いていることが多いが、いろいろなところで見かける花である
b0144049_22424658.jpg
ナデシコ科フシグロセンノウ
この花も8月の花
群生とまではいかないが何株もまとまって咲いていることが多い
木の陰など暗いところにこのオレンジ色があると遠くからでも目に入るインパクトのある花だ
b0144049_22430133.jpg
b0144049_22431968.jpg
タデ科イブキトラノオ
野反湖はこのイブキトラノオが多いところなので期待して出かけたのだがたった1株を見つけただけだった
過去の記録を見てみると7月が花期のようで8月中旬では遅すぎたようだ
b0144049_23034067.jpg
ラン科ネジバナ
ネジバナという花は東京近郊でも見られる普通の花
どちらかというと春の花で8月の花のイメージはない
ただ夏の野反湖へ行くと毎年必ず出会う不思議な花だ
b0144049_23040312.jpg
ユリ科ノギラン
撮影した時はネバリノギランかと思っていたがどうもノギランのようだ
色が枯れた花のように見えるが満開の状態らしい
b0144049_23042008.jpg
b0144049_23043936.jpg
ユリ科コバギボウシ
ギボウシの仲間もよく似たものが多く撮影時にチェックしておかないと後でわからなくなる
(写真は葉や花が小さいコバギボウシだ)
夏の花だが先端にアキアカネが止まっていると秋を感じる
b0144049_23260308.jpg
b0144049_23263239.jpg
ユリ科コオニユリ
科別に整理したので最後の花はコオニユリになった
このオレンジの花は野反湖にも湯ノ丸高原にも多数咲いていた
花がよく似ているクルマユリは今年の群馬吾妻では見つけられなかった
b0144049_23265507.jpg
b0144049_23271798.jpg
b0144049_23273935.jpg



by mustachio | 2017-08-29 14:00 | Comments(0)
2017年 08月 26日

群馬吾妻/8月の虫

b0144049_14331599.jpg
今年の8月はどちらかというと天候不順で雨が多かった
群馬の山荘で夏を過ごすのは例年のことなのだが、今年は4日から15日まで2週間近くの長期滞在となった
その間、家内と二人のんびりできたのならよかったのだが最初の5日間は孫を一人預かり、その後息子(孫の父親)が1泊したりしてバタバタの連続だった
それでも2、3回はフィールドを歩いたので撮影した写真は整理しておきたい

今回は遠出をしておらず北は野反湖、南は湯ノ丸高原までと群馬県の吾妻地方限定の記録で、昆虫編と野草編の2本立てで整理していくことにする
最初は昆虫編だ


アキアカネ
言い訳からスタートするようで恐縮だが、今年の夏は(クロヒカゲモドキ探索を除いて)目的を持った撮影行には出かけなかった
したがって撮った写真も「自然スケッチ」程度のものでインパクトのあるものが全くない
まずは平凡なアキアカネから始める
アキアカネは暑い夏には高地に移動するので群馬には数が多い
b0144049_15081995.jpg
b0144049_15083356.jpg
ベニカミキリ
何気なく撮った写真なので胸部の上面が写っておらず断定できないのだが、翅が無地で赤いことからベニカミキリでいいと思う
比較的よく見かけるハナカミキリだ
b0144049_15084656.jpg
マルガタハナカミキリ
ハナカミキリは種類が多くとても名前を覚えきれない
薄茶色の翅に黒い斑紋のあるカミキリでマルガタハナカミキリというのだそうだ
(マルガタは丸型ではなく丸肩らしい)
ヒヨドリやアザミの上で恋に没頭している姿が目に付いた
b0144049_15085617.jpg
b0144049_15090650.jpg
マメコガネ
こちらはアメリカで農作物に被害を与える Japanese Beetle として悪名高いマメコガネ
植物の種類にこだわらず何でも食べる大食漢で、集団がたむろする葉は丸裸になりかかっている
b0144049_16361829.jpg
b0144049_16362981.jpg
ウスオビシロエダシャク
ここからは鱗翅目
といっても蛾の仲間は図鑑がないと名前がわからないものが多い
この白い蛾は昼行性のようでヒヨドリの花で一心不乱に吸蜜していた
b0144049_16390928.jpg
b0144049_16392103.jpg
トンボエダシャク
エダシャクの仲間は昼行性の蛾が多いようだ(そういえば今年の春は九州の甑島でキオビエダシャクをいやというほど見た)
比較的よく見るのが後翅下端がオレンジ色のヒョウモンエダシャクで、写真の蛾もそうかと思っていたが、図鑑をチェックするとトンボエダシャクのようだ
b0144049_16393777.jpg
オオゴマダラエダシャク
こちらもよく似ているので識別が難しい
翅の模様が微妙に違い、オオゴマダラエダシャクのようだ
蛾は蝶よりも1桁種類が多いので余命が限られるわれわれにとって全部覚えるのは不可能だが、少しずつ頭に入れていくことにしたい
b0144049_16395376.jpg
ベニヒカゲ
ここからは得意分野、図鑑がなくても名前がわかる「蝶編」になる
「8月の蝶」といえばベニヒカゲやゴマシジミ、キベリタテハなどが頭に浮かぶ
ほとんどの蝶は7月以前から活動しているが8月にならないと姿を見せない蝶もいるのだ
群馬吾妻地方では野反湖や湯ノ丸高原(池の平湿原)にベニヒカゲが多いが登場は8月10日前後
今年も8月10日に野反湖で姿を確認した
ベニヒカゲは人の汗に惹かれることが多く、家内のザックのストラップで懸命に吸水していた
b0144049_17261546.jpg
b0144049_17262631.jpg
b0144049_17264521.jpg
ヒメウラナミジャノメ
撮影したのは定例フィールドのバラギ湖だが、この蝶は生息域が広く東京でも割と普通に見ることができる
チヂミザサとかススキとか食草になる植物が多様だからなのだろうか
b0144049_17311796.jpg
b0144049_17313727.jpg
クロヒカゲ
クロヒカゲモドキではなく普通のクロヒカゲ(私の知る限り吾妻地方にはクロヒカゲモドキはいないのだと思う)
クロヒカゲは山の登山口周辺の林内に多いように思う
b0144049_17315027.jpg
ジャノメチョウ
こちらは陽性で日影よりも太陽光を好む蛇の目蝶の仲間
今年の8月は陽光が少なく気温も低かったのでジャノメチョウをほとんど見かけなかった
b0144049_17320190.jpg
ヒメキマダラヒカゲ
逆に今年数が多かったのがこのヒメキマダラヒカゲ
野反湖でも湯ノ丸高原でもノリウツギやシシウドなど白い花に群がっていた
(キマダラヒカゲのほうは8月には1頭も見ていない)
b0144049_18090728.jpg
b0144049_18091972.jpg
b0144049_18094049.jpg
アカタテハ
ノリウツギにはアカタテハも来ていた
アカタテハやヒメアカタテハは秋になると急激に見る機会が増えるような気がするが、8月は涼しいところに避暑に来ているようだ
b0144049_22201542.jpg
エルタテハ
エルタテハは標高の高いところに住む山の蝶
平地にもいるヒオドシチョウによく似ていてフィールドでは一瞬迷うことがあるが、後翅の縁を見てブルーの縁取りがあればヒオドシ、なければエルタテハだ
2枚目の写真は後翅が破損しているのでわかりにくいが、微かにブルーの痕跡が見えるのでヒオドシかもしれない
b0144049_22203171.jpg
b0144049_22204414.jpg
シータテハ
実をいうとこちらのシータテハもエルタテハによく似ている
全体的に細身で外縁の切れ込みが深いので慣れてくると形状の違いで識別はできる
後翅裏面の文字サインであるシー(c)とエル(L)はよく似ているのでわかりにくい
b0144049_22210742.jpg
b0144049_22212160.jpg
ヒョウモンチョウ
今頃の図鑑などには載っていないが「ヒョウモンチョウ類は夏眠する」という定説が昔はあった
少なくとも手元にある昭和時代の「原色日本蝶類図鑑(保育社)」にはそのような記述が多数ある
つまり8月はヒョウモン類が一時的に姿を見せなくなるというのだが、少なくとも群馬吾妻地方では8月でも多数のヒョウモン類が活動していた
最も数が多かったのはやや小型の「ヒョウモンチョウ」でいろいろな花で盛んに吸蜜していた
b0144049_22444178.jpg
b0144049_22450468.jpg
b0144049_22451420.jpg
b0144049_22454670.jpg
ミドリヒョウモン
蝶の撮影に没頭していた5~10年位前は長野県や群馬県のフィールドでは必ずミドリヒョウモンに出会った
今年は夏の長野方面には出向いていないせいかミドリヒョウモンは初見のような気がする
ミドリヒョウモンが減少したのかこちらが出不精になったのかはさておき「新鮮な出会い」だった
b0144049_11144296.jpg
b0144049_11145985.jpg
ウラギンスジヒョウモン
こちらもヒョウモン類の代表のように数が多い種、というと少し語弊があるかもしれない
少なくとも60年前、捕虫網を持って歩いた景信山など裏高尾方面ではこの蝶の数が一番多かった
全般的に蝶の数が減ってきているので後10年もすれば絶滅危惧指定になるかもしれない
b0144049_11151955.jpg
b0144049_11153337.jpg
b0144049_11154688.jpg
ウラギンヒョウモン
この蝶も数が減ってきているが、今年はなぜか何度も出会っている
近似種のギンボシヒョウモンのほうが数が多いと思っていたが、8月の群馬吾妻地方では一度も出会いがなかった
b0144049_11333626.jpg
b0144049_11335187.jpg
キアゲハ
キアゲハの飛翔がピタリと止まって、いい写真が撮れたのだが残念ながら尾状突起が2本とも欠落している(他の部分には破損が見られないのでどういう状況で尾状突起だけがとれたのか想像がつかない)
もともと数が多い蝶ではないが久しぶりに会った気がする
b0144049_11452369.jpg
キタキチョウ
昔はただのキチョウでよかったが今はミナミキチョウとキタキチョウがスプリットされたのでややこしくなった(といっても関東近郊ではミナミキチョウがいないので元キチョウはキタキチョウと割り切ってしまえばよい)
そのキチョウも最近めっきり数が少なくなった
b0144049_11453425.jpg
ツバメシジミ
ヒメシジミの多いバラギ湖で見つけたのでヒメシジミと思い込んでレンズを向けたが、そのブルーの蝶には尾状突起があった
このフィールドでは見たことがないツバメシジミである
8月10日過ぎだったがヒメシジミは見かけなかった
b0144049_11454628.jpg
オオチャバネセセリ
もともとオオチャバネセセリは野反湖周辺に多いのだが今年は特に数が多かった
湯ノ丸高原周辺でもオオチャバネセセリが多く、コチャバネセセリやイチモンジセセリはほとんど見かけなかった
b0144049_13352363.jpg
b0144049_13353652.jpg
b0144049_13354933.jpg
アサギマダラ
今回は特に蝶を探して歩いたわけではなく、カメラ散歩でたまたま撮った蝶だけなので特に珍しい蝶は登場していない
一応、絵になるのはこのアサギマダラくらいだろうか
野反湖の湖畔の林の中にヒヨドリバナが咲き乱れるポイントがありアサギマダラが乱舞していた
広角系のレンズで近接撮影をしながら、彼らと楽しい時間を過ごすことができた
b0144049_13402745.jpg
b0144049_13404546.jpg
b0144049_13410598.jpg
b0144049_13412178.jpg
b0144049_13413650.jpg




by mustachio | 2017-08-26 15:00 | Comments(0)
2017年 08月 20日

掛川花鳥園の鳥たちvol.3

b0144049_11394749.jpg
掛川花鳥園はセンターに巨大なケージがあり、そこにインコやエボシドリなどが自由に飛び回って客のほうもこれらの鳥たちに規定の餌(有料だが)を与えることができるシステムになっている
写真を撮る側はフェンス越しに鳥を見るのではなく、ストレートに対面できるので、バックに人工物が入らないように注意すれば結構雰囲気のある写真を撮ることができる
冒頭のエミューは屋外、ヘビクイワシは屋外の檻の中での撮影であるが、他はすべてケージ内で撮影した鳥たちである

エミュー
エミューは柵の中ではあるがオープンスペースで集団生活をしていた
危害を加えるようなことはないと思うが、われわれより図体がでかいので近づいてアップをとるのには勇気がいる
エミューは子供のころから動物園で見ているが(65年前上野動物園には象や猛獣は全くいなかったが何故かエミューがいた)、野生のエミューはまだ見たことがない
b0144049_11401081.jpg
b0144049_11402404.jpg


b0144049_11403733.jpg
ヘビクイワシ
ヘビクイワシは10年前ケニアの草原で出会っている(前号と重なるがもう一度リンクを貼る)

英語ではセクレタリーバードというがこのセクレタリーは秘書ではなく長官とか大臣といった意味で、見るからに威厳のある顔をしている
掛川花鳥園のセクレタリーバードは檻の中にいたが、相変わらず厳しい顔つきでこちらを威嚇していた
b0144049_11405682.jpg
b0144049_11411450.jpg
ヒメハヤブサ
名前の通り非常に小さいハヤブサ
一応猛禽類なのだと思うが普通の小鳥より小さく、とても「狩り」などができそうもない華奢な鳥だ
亜種が異なるかもしれないがフィリピンでフィリピンヒメハヤブサを写しているのでリンクを貼っておく

b0144049_15062910.jpg
チゴハヤブサ
こちらは顔つきからして立派な猛禽である
ただここ(掛川花鳥園)には他に猛禽類(鷲鷹)が見られなかった
小鳥と一緒では飼いにくいのだろうか
b0144049_15065507.jpg
b0144049_15071444.jpg
イワシャコ
シャコという鳥は日本にいないのであまりなじみがないが、ヤマドリやキジに近い鳥だと思えばよいだろう
もともとはユーラシア大陸の中央部高地に生息するアジアの鳥なのだが、狩猟に適したターゲットのようで世界各地に移入されアメリカやニュージーランドなどにも定着しているという
掛川花鳥園では人ごみの中を地面(コンクリート床)の上の餌を求めてチョコチョコ歩き回っていた
b0144049_16193019.jpg
b0144049_16200729.jpg
キンケイ
こちらもチベットなどアジア高地の鳥、シャコよりはキジに近い
金や赤をふんだんに使った派手な色遣いは驚嘆に値する
派手な割には慎重な(臆病な)性格で、自然の中で見つけるのは非常に難しいといわれるが、逆に飼育は容易なようで昔から動物園には多かった
フィールドでこんな美しい鳥の写真が撮れればいいなと思いながら、至近距離で撮影した
b0144049_16205515.jpg
b0144049_16212904.jpg
ハイイロコクジャク
キンケイに比べると極端に地味な鳥だがレンズを通してみると非常に美しい
江戸時代の画家伊藤若冲の細密画を見るようで感動してしまった
周辺の人ごみの中で、クジャクのようにオスがディスプレイをしてメスに誘っていた

アジア南部の鳥で、こちらは何回も南アジアへ通っているのに、フィールドでお目にかかったことはない
b0144049_16535780.jpg
b0144049_16542276.jpg
b0144049_16544923.jpg
クジャクバト
クジャクといえば花鳥園にはクジャクのように尾羽が発達した白いハトがいた
残念ながらナチュラルな生物ではなく、カワラバトを改良した人工品種のようだ
b0144049_16573698.jpg
b0144049_16581717.jpg
オウギバト
一方こちらのハトは全く自然のままのハトでインドネシアのパプア州とパプアニューギニア地方に生息している
御覧のように頭の飾り羽がクジャクの羽のようでゴージャスな雰囲気が満ちている
実は近々西パプアを訪ねる計画があり、フィールドでこのオウギバトに会いたいとひそかに期待している次第だ
b0144049_16592807.jpg
b0144049_17000645.jpg
b0144049_17005295.jpg
ツキノワテリムク
ケージの中には派手な色彩のムクドリ類がいた
実はこのツキノワテリムクには10年前アフリカのケニアで出会っている(ヘビクイワシの項の貼付リンク参照)
というか、アフリカではごく普通の鳥で森やサバンナではなく市街地に生息している
つまりケニアでは飽きるほど見ている鳥なのだが、ケージの中では数が少なく地味で目立たなかった
b0144049_14334763.jpg
キンムネオナガテリムク
一方こちらのキンムネオナガテリムクは数が多くケージの中で幅をきかせていた
尾が長く色彩も派手な魅力的な鳥でエチオピアやケニアなどアフリカに生息するらしい
来年にはタンザニア訪問の計画もあり現地で出会えたらいいなと思っている
b0144049_14335910.jpg
b0144049_14341086.jpg
b0144049_14342562.jpg
キムネチュウハシ
チュウハシという名前は初めて聞いたが要するに小さいオオハシということのようだ
プラスチックの箱に座っているのでリアリティに欠けるが、よく見るとカラフルで美しい鳥だった
原産地はオオハシ類と同様南米のようだが日本にはペット用として輸入されいろいろなところで飼育されているらしい
b0144049_15073737.jpg
オニオオハシ
こちらはいかにもオオハシらしいオオハシ
とにかく嘴が頭の数倍も大きい
ところで、同じようにくちばしのでかい鳥を南米など新大陸ではオオハシといい、旧大陸のアジアではサイチョウという
別々の進化の過程で「巨大な嘴」という同一の結果に達したのだろうか?
b0144049_15075563.jpg
b0144049_15081336.jpg
オオハナインコ
生物の中にはオスとメスで全く色彩形状が異なる種類も多いが、これだけオスとメスの色彩が極端に違う生物は珍しい
1枚目のオスは緑色でくちばしは黄色、2枚目のメスは女性らしく赤と青・紫の組み合わせでくちばしは黒い
ニューギニアからオーストラリア北部に生息するインコだという
b0144049_15315747.jpg
b0144049_15322309.jpg
コガネメキシコインコ
ケージの中で圧倒的に幅を利かせていたのがこのインコ
黄色ベースで色彩が派手なうえに数が多くギャーギャー鳴きながら集団で飛び回っている
野生のインコは集団で飛び回るものが多いが、広いケージの中でインコたちは野生を取り戻しているのだろう
2枚目の写真のインコは家内の頭にとまっている
b0144049_15484938.jpg
b0144049_15490862.jpg
b0144049_15492929.jpg
キソデボウシインコ
南米のアマゾン流域に生息するインコ
日本にはペット用として入ってきているようだ
b0144049_15494809.jpg
ホオミドリアカオウロコインコ
原産地はボリビア~ブラジル
日本には飼い鳥として入ってきて養殖にも成功し数が増えているらしい
b0144049_15482226.jpg
ハイイロエボシドリ
掛川花鳥園についてはフクロウなどいろいろな鳥が見られるくらいの予備知識で入園したが、予想以上に楽しむことができた
特にエボシドリ5種に出会うことができたのは望外の幸せと思っている
エボシドリはアフリカ特産の鳥で烏帽子状の冠羽を持つことが特徴である
最初は最も地味なハイイロエボシドリだ
b0144049_17263918.jpg
b0144049_17265683.jpg
b0144049_17271642.jpg
オウカンエボシドリ
全体的には黒い鳥(胴はオリーブグリーン)で派手さはないが頭の烏帽子ははっきり確認できる
黒、赤、白の色彩バランスも現代的だ
b0144049_17345695.jpg
b0144049_17351264.jpg
ニシムラサキエボシドリ
体は黒く見えるが実際は濃紺で光に当たると青紫に光る
ナイジェリアやカメルーンなどアフリカ中西部に生息するので「西紫」というらしい
嘴が赤と黄色で顔のデザインは派手だ
b0144049_17441300.jpg
b0144049_17443002.jpg
リビングストンエボシドリ
リビングストンといえば子供のころあこがれた偉大な探検家
その名前を頭に戴くこのエボシドリは光栄だと思う
いかにもエボシドリらしい姿の鳥でMy Favorite Birdの一つになった
b0144049_17514302.jpg
b0144049_17520616.jpg
b0144049_17522434.jpg
ギニアエボシドリ
前項のリビングストンエボシドリにそっくりなのがこちらのギニアエボシドリ
最大の識別ポイントは冠羽の先端で、リビングストンのほうは白い部分があるがギニアは冠羽全体が同色である
背中(羽)の色もリビングストンは青緑が入り、ギニアのほうは赤褐色が入っているのだが、とにかく首から上は同じオリーブ色で見わけがつきにくい
一度野生の姿を見てみたいが名前のようにギニアなどアフリカ西部の鳥なのでフィールドで会うのは無理かもしれない
b0144049_18111788.jpg
b0144049_18113090.jpg
b0144049_18114424.jpg
b0144049_18120051.jpg
以上で「掛川花鳥園の鳥たち」を終わります
飼育した鳥たちばかりでネイチャーフォトとしては邪道ですが「番外編」としてご了承ください







by mustachio | 2017-08-20 15:00 | Comments(0)
2017年 08月 19日

掛川花鳥園の鳥たちvol.2

b0144049_14173054.jpg
掛川花鳥園にはフクロウだけでなく水鳥も多かった
オープンの場所で飼育されているのはペンギンや白鳥、カモ、ガン、ペリカンなどである
ペンギンは別として水鳥はおそらく羽根を処理して逃げ出さないように工夫されているようだ
ケージの中にはシギやトキなど水辺の鳥も歩き回っていた

ケープペンギン
入口を入るとすぐ出迎えてくれたのがケープペンギンだった
オーストラリアやニュージーランド、ガラパゴスなどで野生のペンギンを見ているが、キレイな写真が撮れているのは何といっても南アフリカ・サイモンズタウンのケープペンギンである
ブログにリンクを貼っておくがこの町には自然状態での保護地域があり野生のペンギンが市街地を歩いていた

花鳥園のケープペンギンは暑さのため水中で遊んでいる個体が多かった
b0144049_14180590.jpg
b0144049_14182875.jpg
アカハシコガモ
ペンギンプールの隣にはカモプールがあり、何種類かのカモが泳いでいた
嘴の赤いこのカモはケープペンギンと同様南アフリカのカモで英名も Cape Teal という
世界最小のカモ(体長30cm)ということで愛玩用としても人気があるらしい
b0144049_14424862.jpg
b0144049_14430791.jpg
クレステッドダック
園内の表示はクレステッドダックとあった
資料をチェックしてみると英名 Crested Duck にはカンムリガモというちゃんとした和名があるのに何故和名表示をしないのかは不明だ
このカモは頭部に大きなカンムリがあるのが特徴のようだが、看板表示に「当園のクレステッドダックにはカンムリがありません」とあった
b0144049_14432929.jpg
b0144049_14442615.jpg
クビワコガモ
こちらも小型のカモ
前項のクレステッドダックと同じ南米のカモで初対面である
背中のオレンジ(赤茶色)が派手で目立つ
首の黒いリングも可愛い
b0144049_15120886.jpg
b0144049_15122657.jpg
コールダック
園内の看板表示ではコールダック
野生種では該当種がないので人工的なカモ、どうもアヒルを愛玩用に小型化した改良種のようだ
b0144049_15124965.jpg
ツクシガモ
カモプールの中では大型のカモ
こちらは名前のように九州でよく見られる日本のカモ(分布域は広くユーラシア大陸全般)
近くなのでオレンジのくちばしの上のこぶ状突起がはっきり確認できる
b0144049_15380451.jpg
b0144049_15383484.jpg
コクチョウ
日本でも野生化したコクチョウを見ることがあるので珍しい鳥ではないが、基本的にはオーストラリアの鳥だ
オーストラリアのタスマニアやニュージーランドの自然の中で見るコクチョウは美しい
b0144049_15390886.jpg
コブハクチョウ
園内の池に白鳥が泳いでいた
夏なのでオオハクチョウやコハクチョウがいるわけはなく、渡りをしないコブハクチョウだ
もともと日本のコブハクチョウは外国からの移入種が野生化したものである
b0144049_15394275.jpg
サカツラガン
サカツラガンは6年半ぶりの再会である
前回の出会いは国内、群馬県の多々良沼へ撮影に行き良い条件で撮影することができた(ブログ参照)

本来、冬鳥なのに暑い中、白鳥の池の岸を歩き回っていた
b0144049_16232313.jpg
b0144049_16234358.jpg
インドガン
サカツラガンと同じところにインドガンもいた
こちらは3年前インド(アッサム)のカジランガ国立公園で出会っている

現地のインドガンは群れを構成していて迫力があったが、掛川花鳥園のインドガンは孤独の修行僧のようで一抹の寂しさが感じられた
b0144049_16450753.jpg
b0144049_16452855.jpg
アフリカレンカク
掛川花鳥園には中でインコやエボシドリが自由に飛び回る大きなケージがある
中央部分にいろいろな種類のスイレンが植えられた巨大な人工池があり、スイレンの上をアフリカレンカクが歩き回っている
普通のレンカク(アジアレンカク)は迷鳥として関東地方に来たこともあるが、アフリカレンカクは初対面と思い込んでいたら実は以前ケニアで写真を撮っていた(同行の家内に指摘された)
10年前で、こちらも当時は野鳥の素人だったので覚えていないのは当然かもしれない
b0144049_17072907.jpg
b0144049_17074523.jpg
クロエリセイタカシギ
セイタカシギは結構数が増えて東京近郊でも簡単に見られる(オーストラリアのオーストラリアセイタカシギは亜種とされる)
こちらのクロエリセイタカシギは南米原産の別種で全く初対面である(と、思い込んでいたが念のためチェックしてみるとガラパゴスにいたセイタカシギはクロエリだった)
黒い頭の目の上あたりに白斑があるのがチャーミングだ
b0144049_17081168.jpg
b0144049_17082623.jpg
b0144049_17084349.jpg
クロツラヘラサギ
世界的に希少種となっているクロツラヘラサギがいた
自分にとって初対面ではなく、10年以上前には沖縄本島で見ているらしいのだが、当時は野鳥に関心が薄かったのか記憶がない
(昨年見たオーストラリアヘラサギは同じような顔をしていた)
b0144049_17092714.jpg
ムギワラトキ
胸に麦藁のような毛のあるこちらのトキにはオーストラリアのダーウィンで出会っている
去年のことなのでしっかり記憶に残っている
念のためにブログにリンクを貼っておく(ムギワラトキが登場するのは最後のほうだが)


b0144049_18144806.jpg
クロトキ
クロトキはアジアの鳥
迷鳥として日本にも来ることがある
全体的には白いのだが頭と尾が黒いのでクロトキと呼ばれる
b0144049_18484999.jpg
シロトキ
こちらは顔と足が真っ赤で全体が白いシロトキ
北米南部から南米北部に生息するアメリカの鳥で野生のシロトキにはまだ出会ったことはない
(家内に確認したところシロトキはコスタリカで見ているという  野鳥観察はリタイア後に始めたので記憶力がついていかない)
b0144049_18491887.jpg
b0144049_18493749.jpg
ショウジョウトキ
シロトキは羽が白いがこちらのショウジョウトキは羽まで赤い(嘴は黒い)
生息地も同じ南米でシロトキとショウジョウトキは同種とする見解もあるようだ
b0144049_18500622.jpg
b0144049_18502306.jpg
ハシビロコウ
長時間じっと動かずにいる鳥として有名なハシビロコウは掛川花鳥園の目玉商品のようだが、この日は小屋の奥のほうで後ろを向いたまま動かなかった
「引きこもり」のハシビロコウだがそれもご愛敬だ
b0144049_21144119.jpg
クラハシコウ
ちょうど10年前になるがアフリカのケニアで野生のクラハシコウを見たときはショックだった
とにかく頭部の構造が角ばったプラスチック細工のようで、その色彩の組み合わせが鮮やかなこと
名前も知らず予備知識も全くなかったので衝撃は大きかったが無事に写真撮影をすることはできた
(ケニア探訪時のブログを参照いただきたい)

掛川掛川花鳥園では10年ぶりの再会だったが、心なしかやつれた感じが否めなかった
ちなみにクラハシコウとは嘴の上に鞍のような付属物があるコウノトリという意味である
b0144049_21151656.jpg
b0144049_21154241.jpg
オオフラミンゴ
フラミンゴといえばアフリカ・ケニアと思ったが、ケニアのナクル湖で見たフラミンゴの大群はコフラミンゴのほうだった(オオフラミンゴも少しはいた)
以前野生のオオフラミンゴをしっかり見たのはガラパゴス諸島である
フラミンゴはピンク色で美しいのだが目つきが悪いのが難点だ
b0144049_22144764.jpg
b0144049_22151850.jpg
コシベニペリカン
オオフラミンゴはケージの中にいたが同じピンクのペリカンは外の池で暮らしていた
タイトルバックの3羽のペリカンのうち前の2羽がコシベニペリカンである
このペリカンは全くの初対面だった
b0144049_22203030.jpg
b0144049_22210778.jpg
モモイロペリカン
もう一方のモモイロペリカンのほうはポピュラーな鳥で海外では見る機会も多く動物園にも多い
実はこのペリカン、琉球列島で迷鳥としての記録が数例あり「日本の鳥」としてカウントされている
コシベニペリカンとの相違はお判りと思うが、こちらは目の周囲の裸出部までピンク色である
b0144049_22214467.jpg
b0144049_22222394.jpg





by mustachio | 2017-08-19 15:00 | Comments(0)
2017年 08月 16日

掛川花鳥園の鳥たちvol.1

b0144049_17305219.jpg
ここ数年、毎年8月に箱根で行われるゴルフ会があり家内と二人で参加する
その後箱根か熱海などに一泊し観光して帰って来るのが定例になっているが、今年は東名を(逆走ではなく)逆方向に走り掛川まで行ってきた

掛川には「掛川花鳥園」という多くの鳥を飼っている個人経営の動物園があり、特にフクロウの種類が多いので「鳥好き」の間では有名らしい
最近はフクロウカフェなどが流行っているようだが、園内にはフクロウに触ることができるコーナーもあり「同じ乗り」というかこちらのほうが先駆者のようだ

ネイチャーフォトグラファを自負する自分にとって飼っている鳥を撮影しブログに載せるのには抵抗があるが、こちらが檻に入ってストレートに撮影できる場所が多いので海外のバードウオッチングツアー気分で撮影を楽しむことができた

自然環境の下での撮影でないのをお断りしたうえで「フクロウ編」「水辺の鳥編」「その他の鳥編」の3部構成でご紹介したい

アフリカワシミミズク
フクロウの中にミミズクと呼ばれるグループがある
その中で特に大型のものがワシミミズク(英語では Eagle Owl)だ
最初に登場するのがアフリカワシミミズク、南アフリカに生息するようだが、以前南アフリカへ出かけたときはお目にかかっていない
猫のイメージのかわいいフクロウだった
b0144049_18135577.jpg
b0144049_18142165.jpg
ベンガルワシミミズク
続いてベンガルワシミミズク、名前のようにベンガル湾に近いインドやパキスタンに生息するワシミミズクだ
こちらのほうが目がオレンジ色で鋭く迫力を感じるが見た目よりおとなしいらしい
園内のフクロウ飛行ショーに出演するのもベンガルワシミミズクが多いという
b0144049_18144213.jpg
b0144049_18151398.jpg
b0144049_18153993.jpg
マレーウオミミズク
どこかでお会いした顔だと思い、調べてみたらこの鳥はボルネオで撮影していた
ミミズクの羽角(耳)が顔の真横に伸びているのが印象的だった
(ボルネオ探鳥のブログへリンクを貼っておく)

ネズミなどの哺乳類ではなく魚を獲るフクロウである
b0144049_20010354.jpg
b0144049_20015759.jpg
ニュージーランドアオバズク
こちらはニュージーランドのフクロウ
フクロウ類は眼球が動かないので頭全体が270度回転すると理解していたが、写真の個体は横目でこちらをにらんでいた
b0144049_20022738.jpg
アフリカオオコノハズク
白い顔の左右に黒い縦の線があるデザインは個性的だ
北部アフリカのサバンナに生息するフクロウだがペットとしても人気があるという
b0144049_20025554.jpg
インドオオコノハズク
こちらはインド系のオオコノハズク
アフリカのオオコノハズクよりは日本のオオコノハズクに近いイメージである
b0144049_20045077.jpg
b0144049_20054863.jpg
ウサギフクロウ
見た通り長い耳(羽角)を持つのでウサギフクロウ
フクロウの中ではミミズクの仲間だが、ウサギミミズクではイメージが重なるのであえてフクロウにしたのだろうか
顔つきはウサギのように穏やかなのだが威嚇する表情は迫力があった
b0144049_14191860.jpg
b0144049_14193758.jpg
b0144049_14195716.jpg
スズメフクロウ
体長16~17cmの小型フクロウ
ロシアなどユーラシア大陸の針葉樹林帯に生息する
以前北欧で出会ったことがあり、今年のロシア沿海州遠征で再会を期待したのだがこの時は出会いはなかった
b0144049_14373787.jpg
アフリカヒナフクロウ
ヒナフクロウ属という分類があるがこれは南米のフクロウが主体でこちらのヒナフクロウはフクロウ属に分類されるようだ
アフリカ北部のサバンナに生息し、昆虫食だという
b0144049_14380118.jpg
b0144049_14383454.jpg
モリフクロウ
ヨーロッパに普通に生息するフクロウなので世界のフクロウとしては基本種なのだろう
日本のフクロウ(ただのフクロウ)に近い種類でよく似ている
英名 Tawny Owl のTawnyは黄褐色のという意味で、日本のフクロウより少し小さく褐色味が強い
b0144049_14391767.jpg
b0144049_14394253.jpg
チャコモリフクロウ
こちらは南米の森林に住むモリフクロウ
比較的最近までアカアシモリフクロウ(Rufous-legged Owl) と呼ばれていて改名したばかりのようだ
(フクロウの図鑑などには「昔の名前で出ています」)
b0144049_14400574.jpg
b0144049_14403096.jpg
メンフクロウ
特異な顔をしているが世界中に分布するグローバルアウルである
英名 Barn Owl というように納屋などに住みネズミを捕るので人々の生活になじんでいる
(個人的にはカナダで目撃しているが写真は撮れていない)
顔面の構造がパラボラアンテナのようになっていて顔にぶつかった音を集め耳に届ける仕組みができているため、完全な暗黒でも獲物を捕らえることができるという
b0144049_16355918.jpg
b0144049_16362057.jpg
b0144049_16363808.jpg
オオフクロウ
東南アジアやインドの平地に住むフクロウ
名前はオオフクロウだがそれほど大きいわけではない
全体に茶色だが目の周りと口ひげの部分が黒く眉毛が真っ白で個性的な顔立ちである
b0144049_16540759.jpg
b0144049_16543629.jpg
オナガフクロウ
5年前、家内と友人と3人でイギリスのバードウオッチングツアーに参加しフィンランド、ノルウエーの北部を探鳥した
この時に何回も登場しわれわれを楽しませてくれたのがこのオナガフクロウである
(その時のブログにまずリンクを貼っておく)

このフクロウは昼間でも狩りをするようで獲物のネズミを咥えたシーンが印象的だった
b0144049_17450433.jpg
b0144049_17452344.jpg
カラフトフクロウ
もう1種、懐かしい顔に再会した
5年前のブログにも登場するカラフトフクロウである
顔全体が丸くバウムクーヘンのように同心円の斑があって愛くるしい
b0144049_17524734.jpg
b0144049_17530582.jpg
シロフクロウ
ハリーポッターシリーズに登場するシロフクロウ
このシロフクロウを見るためわざわざカナダのバンクーバーまで遠征した(ブログ参照)

カナダでは純白の個体が撮影できていないが掛川では至近距離で撮影することができた
b0144049_18074369.jpg
b0144049_18080102.jpg
b0144049_18081728.jpg
フクロウ
フクロウ編の最後はフクロウ(普通の日本のフクロウ)にした
野生の鳥類をペットとして買うのにはいろいろ制約があるようで、フクロウショーのようなエキジビションに登場するのは外国産フクロウばかりのようだ
フクロウはペットとして可愛がる対象ではなく、自然のなかで出会うものだと思う
b0144049_18162021.jpg







by mustachio | 2017-08-16 18:00 | Comments(0)
2017年 08月 11日

池の平湿原散策(後編)


b0144049_12232053.jpg

タイトルの通り「後編」、前回の続きである
池の平周辺は植物の種類が多くブログ1篇に収めるのが苦しかったので前・後編の2部構成とした
後編で取り上げるのは夏の盛りの花(秋の花)と昆虫・鳥などである

ワレモコウ
ワレモコウは感覚的に秋の花だ
小さな花の集合体であるがその花にも花弁がなく、赤茶色の花弁に見える部分は萼片である
この植物はゴマシジミという蝶の食草で5~6年前まではゴマシジミ撮影のためワレモコウを探して歩いたものだ
b0144049_12322721.jpg

b0144049_12325764.jpg

イタドリ
どこでも見られるような平凡な植物であるが、山の上で見るとなかなか雰囲気があり「絵」になる植物でもある
b0144049_12330870.jpg

b0144049_12331897.jpg

ホツツジ
ツツジ科の落葉低木
酸性の山地を好むようで草津など温泉地周辺には多い
筒状の花から花柱が飛び出した状態が可愛い
(写真のホツツジは花柱が反り返っているのでミヤマホツツジのようだ)
b0144049_12343277.jpg

b0144049_12344184.jpg

カラマツソウ
カラマツソウが咲き始めていた
キンポウゲ科の植物には花弁がないものが多いが、カラマツソウも例外ではなく白い糸のように見えるのは雄蕊である
b0144049_14132836.jpg
コキンレイカ
オミナエシ科オミナエシ属の植物でハクサンオミナエシともいう
秋の花というよりは7~8月に咲く夏の花なのだが、オミナエシが秋のイメージなので秋を感じさせる花だ
b0144049_14135787.jpg
b0144049_14140992.jpg
b0144049_14142007.jpg
アキノキリンソウ
名前の通り秋に咲くキク科の花
別名アワダチソウというが外来種のセイタカアワダチソウより穂は密集しているように思う
山でこの花を見かけると秋の到来を感じることになる
b0144049_14143006.jpg
マルバダケブキ
マルバダケブキも一部花が咲き始めたものが見られた
マイフィールドとしている野反湖では8月のお盆過ぎになると湖畔にこのオレンジ色が目立つようになる
池の平は少し標高が高いせいかシーズンは先行しているようだ
b0144049_14451853.jpg
b0144049_14455182.jpg
コウリンカ
漢字で書けば紅輪花
マルバダケブキと同じキク科の花で雰囲気はよく似ているが、花弁が細いので繊細な感じがする
オレンジはこちらのほうが濃い
b0144049_14460886.jpg
b0144049_14461711.jpg
ツリガネニンジン
キキョウ科の植物はツリガネニンジンくらいしか見られなかった
反り返ったような細い萼片が目立つ
まだ秋には早いのだろうか
b0144049_15390195.jpg
b0144049_15400019.jpg
マツムシソウ
こちらも秋の高原を代表する花
といっても山の花なので8月から咲き始める
個人イメージとしては晩夏の花だ
b0144049_15401537.jpg
ヤナギラン
こちらも晩夏の象徴
ヤナギランが咲き始めると夏休みの終わりを意識するのは昔からだ
池の平では7月末なのにもうピンク色のヤナギランが咲き始めていた
b0144049_15402910.jpg
b0144049_15403811.jpg
b0144049_15404788.jpg
アキアカネ
夏の山には赤トンボが多い
赤トンボにはいろいろな種類がいるのだが、普通はナツアカネかアキアカネである
ナツアカネとアキアカネの識別は胸部の黒い線でこの線が途中で切れているのがナツアカネだ
フィールドでは細かいところまで気にしないが一、応横位置の胸の写真だけは押さえておくと後で判別に苦労することがない
b0144049_09264721.jpg
b0144049_09271573.jpg
カタキハナカミキリ
シシウドの花にはハナカミキリが集まっている
肩の部分に黄色いところがありカタキハナカミキリのようだ
b0144049_09281962.jpg
キシタギンモンウワバ
イブキジャコウソウには昼行性の蛾が吸蜜していた
蛾は種類数が多くとても覚えきれないが昼間の蛾は少しずつ覚えるようにしている
この蛾は「黄下銀紋上羽」だと思う
b0144049_09282721.jpg
b0144049_09283394.jpg
スジグロシロチョウ
この日のコースはもともと蝶が多いところではない
8月中旬になるとベニヒカゲが登場してにぎやかになるのだが7月下旬では未発生である
シロチョウ類も普通のスジグロを1度見ただけだった
b0144049_10030883.jpg
オオチャバネセセリ
本来なら平地にもいるはずのオオチャバネセセリだが最近は数が減っている
それでも山岳地帯ではまだ生き残っているようだ
b0144049_10033709.jpg
コチャバネセセリ
コチャバネはオオチャバネより数が多い
この蝶も7月下旬ごろ集中的に発生するのだがすぐ姿を消してしまう
b0144049_10034695.jpg
b0144049_10035796.jpg
クロヒカゲ
クロヒカゲは低地から高地まで分布域が広い
今年もクロヒカゲモドキが未撮影に終わったので、前翅裏面の輪状紋は念のためチェックしてみるが普通のクロヒカゲばかりだった
クロヒカゲモドキは高地に生息しないと思う
b0144049_10040985.jpg
b0144049_10041541.jpg
ジャノメチョウ
クロヒカゲが林の中など薄暗いところに多いのに対し、ジャノメチョウは明るいところに多い
今回は一度見かけただけであった
b0144049_10042638.jpg
ヒメアカタテハ
イブキジャコウソウで吸蜜していたタテハはヒメアカタテハ
このタテハは飛翔能力が高く行動範囲が広い
アキアカネと同じように夏場は高地に移動して涼をとるのだろうか
b0144049_11323928.jpg
b0144049_11330801.jpg
コヒョウモン
ヒョウモン類は数が多かったが種類は多くなかった
小型のほうはコヒョウモン
実をいうとこのコヒョウモンとヒョウモンチョウは非常によく似ていて識別が難しい
前翅内縁近くの中央黒斑の位置の違いなどフィールドではなかなか確認できるものではない
b0144049_11332347.jpg
b0144049_11333238.jpg
b0144049_11334209.jpg
ギンボシヒョウモン
大型のヒョウモン類はギンボシヒョウモンだった
この蝶もウラギンヒョウモンによく似ていて生息地も共通なので識別しにくい
もっとも後翅裏面前縁の銀白斑の数が異なるので、裏面が確認できればフィールドでも識別可能である
当日はウラギンヒョウモンは出てこなかったと思う
b0144049_11335476.jpg
b0144049_11340562.jpg
b0144049_11341655.jpg
ルリビタキ
散策レポートのトリ(最後)は鳥になった
登山路の途中で見つけたのはルリビタキ
150~450の望遠レンズ付きカメラを持っていたので落ち着いて撮影することができた
家内の意見ではオスの若鳥だということだ
b0144049_12105567.jpg
b0144049_12115479.jpg
b0144049_12122628.jpg




by mustachio | 2017-08-11 12:00 | Comments(2)
2017年 08月 08日

池の平湿原散策(前編)


b0144049_19575121.jpg

「池の平」という地名はいろいろなところにあるが、われわれ夫婦がフィールドとしている池の平は群馬県と長野県の県境付近にある
浅間山と湯の丸山を結ぶ線が両県の県境で、その中間あたりにある高峰高原の西側が池の平湿原で正確にいうと長野県東御市に所属するようだ
群馬の山荘から1時間の距離にあり標高2000m近い地点にある湿原だが、亜高山~高山植物が多く見られるため、年に1,2回は湿原を囲む山々を散策する
(余談になるがこのあたりでは群馬県が北側、長野県が南側になる 北の群馬の川は関東を経て太平洋に向かい、南の長野の川が新潟を経由して日本海に流れるのが面白い)
今年(2017年)は7月27日に周辺を歩いた
わずか2時間程度のトレッキングだったが(亜)高山植物を数多く観察することができたので整理しておきたい


ネバリノギラン
植物の分類整理は科別に整理するのが基本なのだが、今回は見た目だけで適当に並べていくことにさせていただく(しいて言えば茶~黄緑~白~黄色~紫~ピンクといった色順だ)
今回はもっとも地味な植物がネバリノギラン
3000m級の高山でも見られる立派な高山植物だが低い山でも結構出会いがある
きれいな花が咲くわけでもないのに過去に撮影した写真は多い
b0144049_20392454.jpg

b0144049_20483985.jpg

タカネアオヤギソウ
黄緑色の花を多数つける高山植物なのだが、花の色と葉の色が同じなので極めて地味な印象しかない
花弁の数が6枚なのでユリ科の植物であることは推定がつく
b0144049_20491792.jpg

シュロソウ
前項のタカネアオヤギソウの色違いがこのシュロソウ、図鑑によってはタカネシュロソウとしているものもある
形状はタカネアオヤギソウそっくりだが花の色が暗紫褐色で派手さは全く感じられない
b0144049_20493037.jpg
マイヅルソウ
池の平周辺にはマイヅルソウが多い
ただ花期が6~7月のため、花はもう終わってしまっていた
写真は実の状態であるがこの実が秋になると真っ赤になって目立つようになる
b0144049_21343423.jpg
ヤマハハコ
ヤマハハコはまだ蕾の状態だった
基本的に花期が8~9月の花なので当たり前なのだが、花が開いてもあまり変わり映えはしない
b0144049_21351900.jpg

ウスユキソウ
ウスユキソウのほうは満開だった
ただ白い花のように見える部分は白色の綿毛が生えた苞葉で花(頭花)自体は地味で小さい
b0144049_21354839.jpg

b0144049_21355759.jpg
イブキトラノオ
個人的なイメージとしてはこの花は野反湖の花、8月に野反湖に行くといくらでも見ることができる
池の平では駐車場付近だけに咲いていたが人為的なものかどうかは不明である
b0144049_16302242.jpg
シシウド
セリ科の植物は同定が難しいが、この花は見事な散形花序を構成しており、典型的なシシウドだと思う
b0144049_16310961.jpg

チダケサシ
この時期円錐状の総状花序を構成する白い花が目立つようになる
フィールドで適当に写真を撮って後で識別するとチダケサシ、トリアシショウマ、ヤマブキショウマなどがよく似ていて困ってしまうことが多い
(トリアシショウマはユキノシタ科、ヤマブキショウマはバラ科と科も違うのに識別できないのは非常に情けない)
この写真の判定も直感的なものである
b0144049_16312229.jpg
ヤマブキショウマ
撮影した時はトリアシショウマだと思っていたがよく検討してみるとヤマブキショウマのようだ
(トリアシショウマは花序を構成する個々の茎が細く直線的なように思える)
同定のためにしっかり葉を撮影しておくべきだったと反省している
b0144049_16314061.jpg

b0144049_16315548.jpg
イチヤクソウ
イチヤクソウはベニバナイチヤクソウではなく普通のイチヤクソウだった
念のために葉の形状チェックしたがジンヨウイチヤクソウでもなかった
白いイチヤクソウを見るのは久しぶりだと思う
b0144049_17500070.jpg

b0144049_17503986.jpg
オオヤマフスマ
この白い花はハコベの仲間
現地ではそこまでわかったが名前まで思い出せなかった
知っているはずの名前が出てこないのは悔しいが、齢のせいだと半分あきらめている
b0144049_17505494.jpg
ニガナ/シロバナニガナ
ニガナは花が黄色いのと白いのが混在していた
ニガナとシロバナニガナである
植物の名前は種のレベルと亜種のレベルの区分がわかりにくい(図鑑によって表示が違うことが多い)
b0144049_17510187.jpg

b0144049_17510764.jpg
カワラマツバ
薄黄色の小花が円錐花序を構成するカワラマツバ
細い葉が輪生状につくのが特徴である
b0144049_20511216.jpg
クモキリソウ
この植物はランの仲間のクモキリソウだと思う
色彩は単調だが花の形が個性的で面白い
b0144049_20514692.jpg

ヤマオダマキ
ヤマオダマキには花の色が紫褐色のものと淡黄色のものがあり、黄色いほうをキバナノヤマオダマキとすることも多い
個人の経験では写真のように黄色いヤマオダマキが圧倒的に多く、紫褐色のヤマオダマキは年に一度くらいしか出会いがないような気がする
b0144049_20515897.jpg

オトギリソウ
それほど数が多いわけではないが夏山の登山道ではどこでも見られるように思う
今回は時期が早かったせいか咲き始めたばかりで写真写りは良くなかった
b0144049_20521918.jpg

ニッコウキスゲ
最近、鹿の食害で数が激減しているニッコウキスゲ
池の平周辺にはニホンカモシカはいるのだが鹿はいないようで、植物の食害はあまりないようだ
ただ昔からニッコウキスゲが多いエリアでもない
b0144049_20522961.jpg

ヤマホタルブクロ
ヤマホタルブクロとホタルブクロの識別ポイントは萼裂片の間に副裂片があるかどうか
こちらは副裂片(付属物)がないヤマホタルブクロのほうだ
これも個人的な印象なのだが、見かけるのはヤマホタルブクロばかりで、最近ただのホタルブクロを見ていないような気がする
b0144049_21565334.jpg

ウツボグサ
歩いた場所が標高2000m近い場所だったので高山植物のタテヤマウツボグサではないかと思ったが、チェックしてみると普通のウツボグサのようだ
タテヤマウツボグサは花穂が短く花の色はもっと濃い紫色である
b0144049_21574157.jpg

クガイソウ
クガイソウは高原の植物
葉の輪生が何層にもなるので九階草と呼ばれるが、花もアップで見ると筒状の花から2本の雄蕊が飛び出していて個性的である
この花に集まる昆虫も多い
b0144049_21575049.jpg

b0144049_21575968.jpg

b0144049_21580721.jpg

ノハナショウブ
今回のブログタイトルは池の平湿原散策としたが、実は湿原周囲の山道トレッキングがメインで湿原の動植物はほとんど撮影できていない
湿原の植物らしい植物といえばこのノハナショウブくらいだろうか
今年はアヤメやヒオウギアヤメとの出会いが多かったが、ノハナショウブは初めてかもしれない
b0144049_17300218.jpg

ミヤマクワガタ
ミヤマクワガタといえば大型のクワガタムシが頭に浮かぶが、植物のミヤマクワガタも希少価値のある高山植物である
図鑑によると北アルプス型と南アルプス型では花の色が違うそうで、池の平周辺のミヤマクワガタは北アルプス型の薄い青紫である
b0144049_17303667.jpg

b0144049_17304583.jpg

b0144049_17305450.jpg

シモツケソウとシモツケ
同じバラ科のシモツケソウとシモツケは花の形も色もよく似ているので遠くから見ただけでは区別がつかない
基本的な違いはシモツケソウが草本でシモツケが木本であるため、載っている図鑑も異なることがありややこしい
識別のポイントは葉の形状で草本のシモツケソウのほうは羽状複葉(大型の紅葉の葉のイメージ)、木本のシモツケは普通の葉である
写真は1枚目がシモツケソウ、2枚目がシモツケである
b0144049_17311522.jpg

b0144049_17313085.jpg

ノアザミ
周辺のアザミは普通のアザミだった
普通のアザミというとノハラアザミかノアザミなのだが両者はよく似ていて、ノハラアザミのほうは春早くから咲きノアザミのほうは夏から秋に咲く
夏のアザミは識別に苦労するがこのエリアでははっきり看板の表示があるのでノアザミで間違いないと思っている
b0144049_17314060.jpg

b0144049_17314892.jpg
コマクサ
もう終わったかと思っていたコマクサが残っていた
今年は何回もお目にかかっているのであまり写真は撮らなかったが、何度見ても美しい花であることには間違いない
b0144049_20220002.jpg

イブキジャコウソウ
浅間山から湯の丸山へかけての山にはこのイブキジャコウソウが多い
写真ではわかりにくいがこの植物は草本ではなく木本なのだ
この花の色は高山ではピンクが濃く低山では淡いらしいが、個人的にはこのくらいのピンクが好みである
b0144049_20223101.jpg

b0144049_20224287.jpg
テガタチドリ
この日歩いたコースにはテガタチドリが多かった
このテガタチドリとハクサンチドリはラン科の高山植物の双璧だと思っているが、標高が低いせいかハクサンチドリは全く見かけなかった
b0144049_20225589.jpg
b0144049_20230504.jpg
シャジクソウ
マメ科のこの植物は日本では長野、群馬、宮城、北海道でしか見られない高山植物なのだが、湯の丸山から高峰高原にかけてのエリアでは普通に見られるのであまり写真を撮ることがない
花はレンゲのようで葉が輪生するのが特徴である
b0144049_20231891.jpg
グンナイフウロ
花の柱頭が飛び出しているフウロソウがグンナイフウロ
グンナイは山梨県東部の地名郡内に由来するようだ
浅間山周辺にはこの花が多い
b0144049_20234299.jpg
b0144049_20235321.jpg
ハクサンフウロ
もう一つのフウロソウはハクサンフウロ
種名由来の白山限定ではなく長野にも群馬にも普通に見られる
7月下旬は花がピークのようであちこちでピンクの群落が見られた
b0144049_20240281.jpg
b0144049_20241129.jpg
タカネナデシコ
「前編」の最後はタカネナデシコとなった
見た目は普通のナデシコに似ているがタカネナデシコは花弁が糸のように細かく裂けるのが特徴である
b0144049_20242671.jpg
b0144049_20244160.jpg





by mustachio | 2017-08-08 20:00 | Comments(0)