2015年 02月 15日
ネイチャーフォト撮影用の望遠レンズを今年になって新調した 今までのレンズはキャノンの100ミリマクロとペンタックスの400ミリ望遠だったが、400ミリのほうは購入して20年近くなる旧型でメーカーではとっくに製造中止というまさに骨董品だった ペンタックスの利点はボディもレンズも軽量であること、手振れ防止機能がレンズ側ではなくボディ側にあることで、ボディが新しければ古いレンズが有効活用できる 蝶をメインに撮影していると距離によって100ミリクラスと400ミリクラスの使い分けが必要で、常時2台のカメラを持って歩くことになるが、後期高齢者目前になるとさすがに2台の望遠レンズ付きカメラは負担になる いつも同行する家内はキャノンの100~400ミリズームを使っているが、今までのレンズは最短撮影距離が2m程度で野鳥向きではあっても昆虫の近接撮影には向かなかった 昨年末に発売された100~400ミリズームはこの点が改善され1mでも撮影が可能になったので、今年から常用カメラ(レンズ)はキャノンの100~400に絞ることにしたのはこのような背景によるものである 野鳥の撮影に当たっては今まで骨董品のレンズを多用しMFに頼っていたので、ピント面で家内の写真に見劣りするものが多かったが今年からは言い訳が利かなくなる 蝶のいない2月の野鳥撮影も我が家では恒例になっているが、今回も二人で栃木(井頭公園)群馬(多々良沼)へ出かけた アオサギ 遠い距離の枝の上にアオサギがいた 新レンズは(三脚や一脚を使わない)手持ちでAF撮影が簡単にできるのでカメラの機動性、速射性は優れている タイトルバックのオオタカの飛翔写真などには抜群のメリットがあるのだがアオサギのようにじっとしている被写体の撮影には絵が雑になってしまうような気もする カワウ 井頭公園にはカワウが多かった 人間にとっては2月は冬の真っただ中だが、野鳥にとってはもう春の繁殖シーズンに入る 同じカワウでも若鳥は平凡な黒褐色なのに成鳥は繁殖期の婚姻色に変わっている 1枚目と3枚目が成鳥だが頭のロマンスグレーがちょい悪おやじ風でかっこいい(目の下の赤斑もチャームポイントだ) カイツブリ カイツブリはまだ黄褐色の冬羽 ただ嘴基部の黄白色斑は目立ってきている (岸からの距離が遠く写真としては400ミリでも苦しかった) ミコアイサ 2年前の井頭公園はこのミコアイサの数が多く、それも岸に近い位置にいたのでよい写真が撮れている 今回はミコアイサ(パンダガモ)とわかる程度の写真しか取れなかった オシドリ ここの池で初めてオシドリを見た 例年渡りの途中で立ち寄るのだが1日くらいしか滞在しないという 今年はどういうわけか長逗留(撮影日で5日目)になっているらしい オシドリも距離が遠く、撮影はリアコンバーターと三脚が必要のようだ(今回は準備していなかった) ヨシガモ ヨシガモも池の中央にいて近寄ってくれない 頭のデザインがユニークで特に緑色の部分が光に当たるとミドリシジミのように美しく輝く 三列風切の長い飾り羽ももう少しきれいに撮りたかったが、距離が遠いのであきらめた オカヨシガモ さらに距離が遠かったのがこのオカヨシガモ 地味だがデザイン的に渋く魅力的な鴨だ 今回は尾(下尾筒)が黒いのが確認できる程度の写真しか撮れなかった ヒドリガモ 鴨の中には人間をあまり警戒しない種類もいる ヒドリガモなどは岸の近くまで来てくれるのでアップが撮影しやすい オスメスのツーショットもしっかり撮れ、オスの三列風切のデザイン(白縁の黒い羽根)もよくわかる マガモ マガモもエサの関係からか岸に近いところに多い グローバルな普通種なので意識して写真を撮ることはあまりないが順光だとオスの頭部の緑色は美しい この頭部は光線の加減で緑ではなく黒紫色に見えることがあるのだが写真ではなかなかうまく表現できない (紫が出ずに真っ黒に写る) コガモ マガモと同様、広く世界に分布する普通種の鴨 緑の部分はマガモのように光沢をもたないので地味なイメージが強い(デザイン的にはヨシガモにも似ていると思う) カルガモ ご存知の留鳥カルガモ 喧嘩をして相手を溺れさせようとしているように見えるシーンだが、実はカルガモカップルの交尾写真だ オスが背中に乗るとメスは水中に沈んでしまい、しばらく水没したまま行為が続く オナガガモ 鴨の中で最も人に慣れているのがこのオナガガモ 人間が与えるエサに我も我もと集まってくる 井頭公園ではそれほど数が多くはなかったが、群馬の多々良沼には数百羽が集まっていた カワセミ 野鳥写真の人気者カワセミが池の上に張り出した枝にいた カワセミの胸のオレンジは枯葉の中にいると立派な保護色になっていて見つけにくい 魚を見つけて一瞬で飛び降りると魚をくわえて同じ枝に戻ってきた(飛び込む瞬間もシャッターを切ったのだがさすがに速すぎて新しいレンズのフォーカスは追従しなかった) 魚を飲み込むのも一瞬であとは涼しい顔をしていた シジュウカラ 近くの木の幹に飛んできたシジュウカラに一瞬シャッターを押した 完全逆光でオートフォーカスだったが結構ピントが合ってディテールが出ている コゲラ こちらのコゲラは距離が遠かったせいかピントが悪い 野鳥に限らずネイチャーフォトは「近い被写体」が絶対条件だと思う ジョウビタキ ジョウビタキはほどほどの距離まで寄ってくれるので良いポートレートが撮れる ポーズがいつも変わらず平凡な写真になってしまうのが難点だが ベニマシコ 今年の冬は軽井沢に行っていないので赤い鳥に出会うチャンスがなかった 井頭公園の林の中で餌を探す自然のままのベニマシコを見つけ時間をかけて撮影した 顔が赤いから「猿子」なのだが、一杯飲んで目の周りを赤く染めたような様子がかわいい オオタカ 午後から北関東道・東北道経由で多々良沼へ移動した 2年ぶりの訪問だったが以前コハクチョウ等を集めていたポイントは公園整備工事中で、ハクチョウは沼の西端に集まっていた 現地には10人ほどのカメラマンが望遠レンズの砲列を作っていて、コハクチョウ狙いかと思っていたら猛禽の出現を待っているらしい 我々が到着した直後、オオタカの若鳥が突然現れてコハクチョウに襲い掛かったが、狩りの下手な幼鳥のようで獲物に脅かされてすごすごと手ぶらで帰って行った たまたま白鳥にピントを合わせていたので手持ちで一瞬に押したシャッターがまあまあの画像を拾ってくれた次第である コハクチョウ 多々良沼の白鳥はコハクチョウだ 草原でエサを採るシーンもなかなか美しいが、やはり白鳥は飛翔形が絵になるようだ ツルシギ 白鳥の群れの中に小さな脚の赤いシギがエサを採っていた 家内の意見では脚の赤いのはツルシギかアカアシシギなのだが、冬は南洋諸島にいても関東にはいないはずだという 帰宅してから調べてみて、ツルシギのほうがアカアシシギより渡り(北上)が早いようなのと嘴の色からツルシギと認定することになった (それでも2月のツルシギやアカアシシギはあまり例がないらしい) ツグミ・セグロセキレイ・ハクセキレイ 芝生の上ではツグミやセキレイ類がエサを探していた ところでセグロセキレイとハクセキレイの識別はお分かりだろうか? 顔が白いのがハクセキレイということは何となく理解しているが、正確に説明することが自分にはまだできない ヒバリ 沼の干潟部分にスズメに似た鳥を見つけた おそらくタヒバリの仲間だろうと思って撮影したが、帰宅後図鑑を確認してみるとただのヒバリだった ヒバリは畑や草原にいるという先入観があるので、干潟にいたりすると感が狂ってしまう ミヤマガラス 今回最後の鳥はカラス といってもハシブトガラスやハシボソガラスのような普通のカラスではない 英名もCROWではなくROOK ヨーロッパからアジアにかけて生息するカラスで日本には冬鳥として渡ってくる 嘴が細く尖っていて黒ではなく灰色なので識別できる 多々良沼の公園に群れをつくっていた #
by mustachio
| 2015-02-15 11:21
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