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還暦からのネイチャーフォト

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2012年 07月 16日

北極圏の春(2)

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今回の旅行目的はバードウォッチングということは出発前からはっきりしていた
季節は5月~6月のベストシーズンなのだが、行き先が何分、北極圏
つまり蝶はもちろん花も期待できないだろうとマクロレンズは携行品から外した
結果はというと、蝶を見たのは南部のフィールドで2種 花のほうは結構高山植物のような花を観察したが、さすがに蝶は飛んでこなかった

GREEN HAIRSTREAK
フィンランドで出会った蝶は実質的にこの蝶1種だけ(キベリタテハは昨年の越冬蝶)
フクロウを撮影している現場に何回も飛んできて強い印象が残っている
写真で見るようにシジミチョウで日本の蝶でいえば大きさといい、形といいいコツバメがぴったり
コツバメの翅裏を光沢のある緑に置き換えたような蝶で、コツバメと同じように太陽光に垂直になるよう翅を横倒しにする習性もある
鳥のガイドに聞いてみたがもちろん名前はわからない
ただ後で都会に戻った時に本屋でフィンランド語の昆虫図鑑を見つけ、名前がCallophrys Rubiであることが判明した
さらに帰国後インターネットで調べるとイギリスにも棲息するGreen Hairstreakという蝶であることも確認できた
Hairstreakというのはゼフィルス類の英名なのでまさに「ミドリシジミ」なのだが、個人的には「ミドリコツバメ」がぴったりのように思う
インターネットによるとオスは翅表もグリーンのようだが開翅は確認できなかった ただ飛翔時はきらきらと緑の点滅が見られ、生涯忘れることのできない蝶になった
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キベリタテハ
見かけた蝶のもう一つはキベリタテハ
見たところ日本のキベリタテハそのもので、時期的に越冬蝶の生き残りと思う
同行の英国人に「この蝶は日本にもいて縁が黄色いタテハという名前である」と説明しかけたが、タテハという英語が思い出せない
帰国してからいろいろ調べて見たが英語にはタテハという概念がないようで、今でもサスペンデッドになっている
ちなみにキベリタテハの英訳は White-bordered でいいようだ
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リュウキンカ
さすがは森と湖の国だ 到る所でリュウキンカを見かけた
フィンランドの国花に指定してもいいように思う
図鑑を正確にチェックしていないのだが、リュウキンカというより、エゾノリュウキンカに近いかもしれない
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タンポポ
写真のようにちょっと変わったタンポポがあった
他にタンポポらしい普通のタンポポも見かけたが、総苞の反りかえったセイヨウタンポポだった
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フキ
町の公園などでフキを見かけたが花が赤紫だった 日本のフキとは明らかに違う
味のほうはわからない
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ツルカノコソウ
日本ではほとんど見かけないが、この花はツルカノコソウだと思う
ヨーロッパの野草図鑑がないので正確なことはわからない
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ミヤマカタバミ
森の中でミヤマカタバミを見つけた
日本と同じ花を外国で見つけるとホッとした気持ちになる
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スミレ
季節的にはスミレが多いのではないかと予測していたが、見たのはこのスミレだけ
日本には該当種が見つからないような花だった
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ツクシ
植物学的にはツクシでなくてスギナが正しいのかもしれない
とにかくあちこちでツクシを見かけた
興味を持ったのは袴の部分に緑の葉があるツクシがかなりあったこと  写真のように日本と同じツクシもあるのだが、緑の部分を持つツクシはインパクトがある
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蘭の1種
フィンランドのクーサモ近辺の山で見つけた花
おそらく蘭の種類だと思うが資料がないので名前もわからない
ピンクとグリーンの色彩バランスが印象的だった
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イワウメ
ノルウェーの海岸で日本の高山植物であるイワウメを見つけた
標高の低いところで高山植物を見つけるのは、北海道と同じである
二つ目の写真は赤いイワウメのようだが、日本のイワウメはこんなに赤い部分があっただろうか
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ベニバナミネズオウ
ミネズオウもノルウェーの海岸にあった
日本のベニバナミネズオウと同一種のようだ
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マンテマの仲間
この花に該当する日本の花はない(と思う)
花の形状からマンテマの仲間と推定するが詳細は分からない
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サクラソウの仲間
ピンクの小さな花の群落
サクラソウというよりシバザクラに近いかもしれない
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マメ科の花
日本にはぴったりの花が見つからない
ナントカエンドウというマメ科の名前があるのだと思うが
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ユリワサビ
この花は日本のユリワサビと同じだと思う
ヨーロッパと日本は共通種も多い
ウミガラスやニシツノメドリが群生する島にたくさん咲いていた
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白い4弁の花
一見バラ科の花のようだが5弁でなく4弁である
名前が知りたいのだが、日本の植物図鑑では該当種が見つからない
インターネットで海外の植物の名前を調べる手段はないのだろうか
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キスミレ
フィンランドではスミレを1種しか見なかったが、ノルウェーでキスミレを見た
日本のものと葉の形が違うが、オオバキスミレよりはキスミレに近い
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イワベンケイ
イワベンケイは日本では北海道の宗谷の海岸で見ている
ノルウェーでこの特徴ある植物を見つけた時は、少し感動した
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ミヤマヤナギ
正確な名前はわからないのだがこの種類の柳は到る所で見かけた
時期的には初夏の上高地といった雰囲気であった
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by mustachio | 2012-07-16 17:24 | Comments(0)


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