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還暦からのネイチャーフォト

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2012年 12月 02日

ニュージーランドの鳥(3)

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鳥編VOL.3は水辺の鳥
ニュージーランドは島国なので海や川など水鳥が多い 種類によっては海にも川にも出没するものもいて、海辺の鳥、水辺の鳥と分けるのは科学的ではないが、一応シギチドリ、カモ、サギなどを主体とした水鳥を整理してみた
小鳥の部がニュージーランド最小のミドリイワサザイで終わったので、水鳥は小型の千鳥からスタートしたい

ハシマガリチドリ(WRY BILL)
タイトルの写真や次の写真を見て「何か変だ」と思われる方が多いと思う
生育異常の奇形個体ではないかと見過ごしてしまうかもしれないが、実はこのチドリはすべての個体のクチバシが右に曲がっている世界でも他に例のない鳥なのだ
確かに水鳥の中にはクチバシが上に反ったものや下に反ったものがいるが、一律に右側へねじれている鳥を見るのは初めての経験である
事前に説明を受け南アルプス山麓の河原でこの鳥を探し、運良く何羽かの個体に出会うことができた
カゲロウなど水生昆虫の幼虫などを常食としているようで、頭を右へ回して餌をほじくりだす不思議な鳥は、2時間ほど観察しても飽きることがなかった
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チャオビチドリ(BANDED DOTTEREL)
ハシマガリチドリがグレイベースのモノトーンだったのに対し、チャオビチドリは茶色が入るので色彩的には日本にいる各種チドリに雰囲気が近い
こちらの方が数は多く何箇所かで見かけた
(もう1種のニュージーランドチドリは北島の固有種で今回はお目にかかれなかった)
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クロビタイアジサシ(BLACK-FRONTED TERN)
アジサシは一般的には海に多いのだが、淡水で漁をする種類もいる
ニュージーランドにはシロビタイアジサシとクロビタイアジサシがいてシロのほうは海の鳥、クロのほうは山岳地方の湖や川の鳥と棲み分けている
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ニュージーランドスズガモ(NEW ZEALAND SCAUP)
ニュージーランド固有種の潜水性の鴨で水のきれいな湖にしか棲息しないという
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マミジロカルガモ(GREY DUCK)
マガモのメスによく似ているが黒い過眼線はいかにもカルガモらしい
オーストラリアやインドネシアにも分布する割と普通種のようだが、遠い距離の個体しか見られなかった
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ハイイロコガモ(GREY TEAL)
ネイティブだがオーストラリアとの共通種 数も多い
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クロアカツクシガモ(PARADISE SHELDUCK)
日本で見られるツクシガモやアカツクシガモもカラフルなカモだが、ニュージーランド固有種のこのカモも美しい
特にメスの白い頭は遠くからでも目立つ
割と数が多いようでいろいろな場所で観察することができた
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カンムリカイツブリ(AUTRALASIAN CRESTED GREBE)
カイツブリの仲間では大型のカンムリカイツブリがいた
日本にいるカンムリカイツブリはユーラシアからオーストラリアまで分布するので同じ種類だと思う
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オオソリハシシギ(BAR-TAILED GODWIT)
オオソリハシシギは北半球と南半球を移動するグローバルな渡り鳥だ(春から秋までそれぞれの半球に滞在するが繁殖は北極海周辺である)
ニュージーランドでは結構数が多く、群れを形成していた
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オーストラリアセイタカシギ(PIED STILT)
セイタカシギも北半球(温帯)と南半球の間で渡りをするため日本でもよく見られるが、ニュージーランドのものとは亜種のレベルの違いがあるようで、見た目の印象が少し違う
こちらのセイタカシギは首の後ろだけが黒く、それ以外の胸より上は純白で清楚な印象だった
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クロセイタカシギ(BLACK STILT)
さあ次は世界的な希少種クロセイタカシギ
数千年前にオーストラリアから渡ったセイタカシギが進化したものといわれ、成鳥は真っ黒でもちろんセイタカシギとは種を別にする
現在の棲息数は70羽程度といわれており、人工飼育など懸命な保護活動が続けられている
現地で最初に見たのハシマガリチドリを観察した河原
3枚目の写真にバードウォッチンググループが写っているが、彼らの真上を超希少種のクロセイタカシギが飛んでいるのに全く気が付いていない(4枚目は部分拡大写真だが脚に保護観察用の緑色のリングを付けているのがわかる)
1枚目2枚目の写真は別個体だが幼鳥で真っ黒ではない(セイタカシギとは明らかに模様が異なるが)
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ニュージーランドクイナ(WEKA)
こちらも数が少ない固有種のクイナ
哺乳類のいない頃に勢力を張っていた飛べない鳥のひとつ イタチなど天敵が増えて数が激減してしまったようだ
たまたまミルフォードサウンドの駐車場に出てきてくれてアップで撮ることができた
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オーストラリアヘラサギ(ROYAL SPOONBILL)
東南アジアに分布するヘラサギやクロツラヘラサギとは別種
コロニーを海(ボート)から観察したが、距離が遠くアップは撮影できなかった
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カオジロサギ(WHITE-FACED HERON)
今回のツアーで初めて出会ったサギ
アオサギに雰囲気が似ているが名前のように顔が白い  オーストラリアから来た種のようだが、今ではニュージーランドのほうが数が多いという
最後の昼寝するオットセイとのツーショットはのんびりした雰囲気があって好きな写真だ
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by mustachio | 2012-12-02 11:52 | Comments(3)
Commented at 2020-01-10 17:44 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by 子どもの未来社 at 2020-01-15 14:22 x
こんにちは。先日ご連絡したのですが届いておりませんか?
出版社で子どもの未来社と申します。鳥のお写真をお借りしたいので、ご連絡お待ちしています。HPの問い合わせから入れます。お手数ですがよろしくお願いいたします。
Commented at 2020-01-17 09:41
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。


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