還暦からのネイチャーフォト

mustachio.exblog.jp
ブログトップ | ログイン
2014年 08月 12日

蝶ヶ岳2014・植物編

b0144049_20561926.jpg

若ければあまり問題にならないと思うが、年をとって来ると登山時の重量負荷を強く意識することになる
とにかく1100メートルを一気に登る蝶ヶ岳では慎重に撮影機材を選択しなければならない
高山植物など花を撮影する時の私のカメラセットはキャノンEOS1DmarkⅡと100ミリマクロと決めているのだが、メインターゲットがタカネヒカゲなので、近寄れない場合を考えると100ミリでは不足である
そこでペンタックスK5と400ミリ望遠をメインとし、サブレンズは18~270ズームを持って登ることとした
キャノン1Dセットに比べるとペンタックスは軽いのが最大の魅力である
少し前までキャノンの色合いに比べるとペンタックスの色彩表現には若干不満があったが、K5が出てからはあまり差異を意識しなくなった

山の花の写真は大きく分けると中腹の花と山頂・尾根筋の花に二分される
尾根筋に出るまではとにかく登ることに集中しているので写真撮影は二の次になってしまう(撮影を口実に休憩することもあるのだが)
上にあがってからは余裕が出て良い写真が撮れるような気がする

下から順番通りの掲載というわけではないのだが、モミジカラマツくらいまでが尾根筋に到達する前の花、アオノツガザクラ以降が山頂付近の花と思っていただいて良いと思う

カニコウモリ
出発点の徳沢付近に多いのがカニコウモリ   というか徳沢に着くまでの林道にも多い
上高地には近似種のコウモリソウも多くこちらは形状から名前の由来が納得できるが、カニコウモリという名前はどうもピンと来ない
b0144049_21453199.jpg
b0144049_21455730.jpg


ハリブキ
名前という点ではこの植物はわかりやすい   葉を見れば「これは針蕗だ」とすぐ分かる
花のほうは極めて地味で目立たないのだが、表面に針が生えた葉は迫力がある
b0144049_21514850.jpg


キヌガサソウ
新穂高でも撮影したがこの花は標高の高いところで見かける
ただどちらかというと暗い谷筋に多いようで尾根筋で見かけることはない
b0144049_2202454.jpg


ギンリョウソウ
こちらも林床の植物でお花畑や岩礫地で見る植物ではない
蝶ヶ岳(長塀尾根)のギンリョウソウは背が高く純白で雪の女王のように美しかった
b0144049_2244951.jpg


ゴゼンタチバナ
登山道の常連
今年もいろいろな山道でゴゼンタチバナに出会った
b0144049_22174197.jpg
b0144049_22174977.jpg


ミツバオウレン
数は多いのだが花が小さく写真は撮りにくい
茎が細くひょろひょろと伸びるので根元の葉との関連がうまく写せないのだ
掲載した写真は完ぺきに近い出来である
b0144049_22241599.jpg


ツマトリソウ
高山植物ではあるが1,000から2,000メートルくらいの山に多いような気がする
輪生する葉の先に6弁の白い花をつける  と思っていたら蝶ヶ岳のツマトリソウは7弁だった
b0144049_22342647.jpg
b0144049_22345997.jpg


ヒメイチゲ
ツマトリソウに大きさが似ているので見逃しそうになったがヒメイチゲを見つけた
アズマイチゲの仲間である
こちらは間違いなく5弁で清楚な雰囲気がある
b0144049_22402383.jpg


マイヅルソウ
こちらも新穂高との共通種
というよりか深山といわれる場所の普通種
写真にしにくい花なのだが何回も撮っているうちに雰囲気が写せるようになった
b0144049_2245474.jpg


オオバタケシマラン
花が目立たないので今まで意識したことがなかったが、タケシマランの仲間を見つけた
葉が茎を抱いているのでタケシマランではなく、オオバタケシマランのようだ
b0144049_2250243.jpg
b0144049_22503650.jpg


ミドリユキザサ
長塀山の付近にユキザサが多かった
花は開花直前というタイミングだったが、もともと小さくて目立たない花なので咲いてもあまり変わりはない
葉の形状からミドリユキザサと見たが、どうだろうか
b0144049_230351.jpg


エンレイソウ
季節的にはエンレイソウは春の花
この時期はもう実になっているのが普通だが、標高のせいかここでは花を咲かせていた
b0144049_2323029.jpg


ベニバナイチゴ
尾根筋に着くまでの林下の植物はほとんどが白い花だった
バラ科のイチゴの仲間も白い花が多いのだが、例外的にこの花は色が濃く見た目は紅花というより黒花といった方がいいようだった
b0144049_2395665.jpg


スイカズラ
平地でも見られるスイカズラが標高2000メートル以上の高地に咲いていた
登山道で見かけると高山植物の雰囲気を感じさせる
b0144049_23192689.jpg
b0144049_23183653.jpg


モミジカラマツ
長塀山近辺で見かけたカラマツソウは新穂高にも咲いていたモミジカラマツだった
カラマツソウの仲間内では格が高いのかもしれない
b0144049_2322583.jpg

b0144049_23233536.jpg


アオノツガザクラ
下から登って尾根筋に到達するといわゆる高山植物の世界になる
ツガザクラの仲間は種類が多いのだが、今年はアオノツガザクラしか見ていない
この種が最大勢力ということなのだろうか
b0144049_1025298.jpg


コケモモ
アオノツガザクラとセットのように登場するのがコケモモ
場所にもよると思うがこの2種がツツジ科高山植物の最大普通種といってよいと思う
コケモモは花もよいが真っ赤な実も魅力がある
b0144049_1029935.jpg


ウサギギク
高山で見る菊というとこのウサギギクが思い浮かぶ
何年か前、霧で何も見えない立山で見たウサギギクが何故か頭に残っている
蝶ヶ岳のウサギギクは躍動感のある元気なキクだった
b0144049_10353943.jpg


クモマニガナ
あまり意識をせず路傍のニガナにレンズを向けたが高地のニガナなのでタカネニガナかクモマニガナということらしい
葉のつき方などもっとしっかり確認(撮影)しておくべきだったと反省している
b0144049_1041534.jpg


エゾシオガマ
シオガマも高山植物の代表種
黄色いエゾシオガマは今年初見だった
同じ黄色いシオガマでキバナシオガマという花があるが、こちらは北海道の大雪山に行かないと見られない
b0144049_10492617.jpg


ヨツバシオガマ
こちらは乗鞍にたくさん咲いていたヨツバシオガマ
ピンクの群落は美しいが、遠見にはコイワカガミなどと紛らわしい
b0144049_10523867.jpg


オオバキスミレ
路傍に黄色いスミレを見つけた  オオバキスミレらしい
よく考えてみると高山で見るスミレは黄色いスミレばかりで、いわゆる紫色のスミレは標高の高いところでは見た記憶がない
花の色と棲息環境に生物学的な相関関係があるのだろうか
b0144049_11122848.jpg
b0144049_11122516.jpg


オヤマソバ
高山の砂礫地、岩礫地にはオンタデ、ウラジロタデなどタデ科の植物が多い
蝶ヶ岳の蓼は茎が赤いのでオヤマソバのようだ
「蓼」と「蕎麦」はあまり接点がないように思うが、食用のソバは立派なタデ科植物である
b0144049_11265444.jpg
b0144049_11272913.jpg


クルマユリ
長塀山まで登り切り、後は尾根筋というところに小さな池がある(妖精の池とかよばれているらしい)
周辺には高山植物があり、クルマユリもまとまって咲いている
蝶ヶ岳のルートは昨年に続き2回目なので勝手がわかっており、このポイントではゆっくり休憩をとった
b0144049_11372132.jpg
b0144049_11371714.jpg


コイワカガミ
感覚的にはイワカガミ類は春の花  夏の山では花が終わっていることが多い
ところが夏でも雪渓の残るような高山では、下界の夏が春になる
コイワカガミは雪渓周辺で元気に咲いている
b0144049_114642100.jpg
b0144049_11471152.jpg


ミヤマキンポウゲ
高山には似たような黄色い花が多い
もともとキンポウゲという花はウマノアシガタというごく普通の植物の別名で、その高山バージョンがミヤマキンポウゲだと思う
1週間前の乗鞍ではミヤマキンポウゲを見なかったが蝶ヶ岳登山道では群落が見られた
b0144049_1153598.jpg
b0144049_1154082.jpg


ミヤマダイコンソウ
ミヤマダイコンソウの特徴は葉の形と大きさ
花はミヤマキンバイとよく似ている
蝶ヶ岳周辺ではほとんど見られなかったがタカネヒカゲを長時間待機したポイントに一株だけ咲いていた
b0144049_11582355.jpg


ミヤマキンバイ
専門のマニアの人たちは昆虫や植物の名前を短縮して呼ぶことが多い
ミヤマキンバイは「ミヤキン」であるが、ミヤマキンポウゲも「ミヤキン」で紛らわしい
蝶ヶ岳ルートではキンポウゲのミヤキンが圧倒的な勢力を誇っており、ミヤマキンバイのミヤキンはほとんど見つからなかった
b0144049_126406.jpg


シナノキンバイ
信濃金梅
ミヤマキンポウゲと同じキンポウゲ科の花だが一回り大きくインパクトがある
どこででも見られるような花ではないのだが、長塀山~蝶ヶ岳間には数が多く、昨年同様華やかな雰囲気であった
b0144049_12184236.jpg
b0144049_1218359.jpg
b0144049_1219680.jpg


テガタチドリ
登山道わきの草原部分に見られる
個人的な印象だがハクサンチドリより大きく華やかな印象で、好きな高山植物の一つである
(蝶ヶ岳では見られないが、テガタチドリで吸蜜するミヤマシロチョウなど絵になるシーンだ)
b0144049_12263296.jpg


ハクサンチドリ
ネームバリューはテガタチドリより高いようだが、あまり目立たない
先が尖る個々の花のアップが美しいと思うのだが、時期のせいかあまり整った花が見当たらなかった
b0144049_12304896.jpg


ムカゴトラノオ
高山の草原帯によく見られる花
花というより穂の印象が強く、穂(花序)の下のほうにムカゴ(珠芽)をつける
b0144049_12364946.jpg


ハクサンイチゲ
乗鞍のように群落とまではいかなかったが雪渓の周辺にハクサンイチゲが見られた
大型バスでアクセスできるハクサンイチゲより、連続4時間の労役の後で出会うハクサンイチゲのほうがはるかに神々しく感じられる
b0144049_12424371.jpg


ハクサンフウロ
ルート上ハクサンフウロはほとんど見られなかった
たまたま見つけたフウロは形が良く、写真としては良いものになった
b0144049_12464712.jpg


チシマギキョウ
蝶ヶ岳山頂付近の圧巻はチシマギキョウ
チシマギキョウとイワギキョウは良く似た花だが、花に髭が生えているのでチシマギキョウのほうだと思う
昨年の登山でも出会った場所に、今年も元気な姿が見られた
b0144049_1256939.jpg
b0144049_1256227.jpg
b0144049_12563542.jpg


by mustachio | 2014-08-12 21:30 | Comments(0)


<< 上高地と高山蝶      蝶ヶ岳2014 >>