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2014年 12月 07日

秋の八重山蝶探索(蝶編1)

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今回の八重山探索はタイトルの通り「蝶探索」が主目的だったのでここからが本題である
八重山地方(石垣島・西表島)への渡航は4年ぶり、石垣には新空港も完成してだいぶ様子が変わっていた
しかも時期は11月後半、南西諸島といっても蝶の最盛期は過ぎているが、逆に今までチャンスがなかった蝶との出会いがあり、晴天には恵まれなかったが予想以上に数多くの蝶との対面を楽しむことができた
撮影地は西表島と石垣島であるが両島共通種が多いので科別に整理していくことにしたい

アオスジアゲハ
トップはアゲハチョウ科のアオスジアゲハ
本土ではアオスジアゲハのシーズンは終わってしまっているが、八重山では元気に飛び回っている
いつも思うのだが南国のアオスジアゲハは青筋が太く鮮明に感じる
なお今回の遠征ではミカドアゲハは確認できなかった
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クロアゲハ
西表の林道でも石垣の公園でもクロアゲハは多かった
ただ、ほとんどが破損個体
沖縄方面にアゲハ類の撮影に行くのは11月は向いていない
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ベニモンアゲハ
ベニモンアゲハやシロオビアゲハは南西諸島ではごく普通のアゲハだと思っていたが、今回はシロオビアゲハ未確認、ベニモンアゲハは2~3頭を確認した程度だった
吸蜜植物のセンダングサは十分あるのに秋の八重山は様子が違うようだ
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ヤエヤマカラスアゲハ
ヤエヤマカラスアゲハの特徴は全体的に緑色が強いこと
本土のカラスアゲハやミヤマカラスアゲハは青緑の印象が強いが、ヤエヤマカラスは後翅上面のみに青い部分があり他の部分は黄色がかった緑色で「青く光るアゲハ」の印象はない
西表でも石垣でも盛りを過ぎた個体ばかりだった
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クロテンシロチョウ
東南アジアに広く分布するシロチョウでインドでもインドネシアでも普通にお目にかかれる
ただ、10年近く前蝶の写真を始めて八重山諸島に足を踏み入れたころは、西表にも石垣にもこの蝶は生息していなかった
国内でこの蝶を撮影するため与那国に遠征したのが5年前、その与那国からの帰り道、石垣島にもクロテンシロチョウがいることを確認した時のことを鮮明に覚えている
今では西表でも石垣でも普通にクロテンシロチョウが見られるようになった
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タイワンキチョウ
秋のせいかどこへ行ってもキチョウが飛んでいた
八重山にはいわゆるキチョウが3種類いてややこしい
数が多いのがこのタイワンキチョウでもともと日本オリジナルではなく東南アジアの蝶だ
写真のように前翅裏面に褐色の大きな斑紋が目立つ
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キタキチョウ/ミナミキチョウ
他の2種はもともと日本のキチョウ
昔は1種だったのがある時期からキタキチョウとミナミキチョウ(キチョウ)に分かれた
ミナミキチョウは九州以北にはいないようだが、沖縄には両種が混生する
とりあえずタイワンキチョウのように前翅裏面上部に大きな」褐色の斑紋があるのをミナミキチョウと見てよいのではないか(厳密には縁毛の色などチェックする必要がある)
その前にキタキチョウ/ミナミキチョウとタイワンキチョウでは明確な差があり、前翅裏面上部の小さな斑点の数が異なるので写真からでも区分可能である
次の写真はいずれもタイワンキチョウではなく前がキタ、後がミナミと考えている
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クロボシセセリ
名前のイメージが悪いのであまり好きにはなれないが、わかりやすいセセリである
こほかのセセリはみんな白い斑点なのにこのセセリだけは斑点が黒い
夏の八重山に多い蝶だと思っていたが、秋の八重山でもあちこちで見られた
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クロセセリ
ダイミョウセセリに雰囲気の似た黒いセセリ
似たようなセセリが八重山地方には他にもいてオオシロモンセセリ、コウトウシロシタセセリなどが該当する
こちらの2種は後翅に大きな白斑があり、本土のダイミョウセセリは後翅外縁に白斑または白帯が見られるが、クロセセリの後翅はこげ茶一色である
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チャバネセセリ
チャバネセセリは全国区のセセリ蝶
本土ではイチモンジセセリ、オオチャバネセセリ、ミヤマセセリなど似たような種類がいるが、みんな白斑が大きく並び方も異なるので容易に識別できる
南西諸島ではヒメイチモンジセセリ、ユウレイセセリなど別の類似種がいるので苦労が多い  小さな斑点が弧状に並ぶのは本種とトガリチャバネセセリで、そこから先は翅型の差等に頼ることになる
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トガリチャバネセセリ
こちらがそのトガリチャバネセセリ
前翅の先が少し尖っているように見えるが絶対的なものではなく判定が難しい
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ユウレイセセリ
昔、専門家が同定不能で幽霊みたいな扱いをしたためかわいそうな名前を付けられてしまった蝶
別に見た目が幽霊というわけではない
個人的には後翅裏面のはっきりした白点3個が識別ポイントと理解している
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ヒメイチモンジセセリ
イチモンジセセリが全国区の蝶なのにヒメイチモンジセセリは南国(奄美以南)の限定種だ
ユウレイセセリに似た蝶だが後翅表面に白斑があり、後翅裏面の白斑は直線的に並ぶので識別できる
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ネッタイアカセセリ
本土のキマダラセセリそっくりの蝶
生息域がはっきり分かれていてネッタイアカセセリのほうは南西諸島限定種なので識別に苦労することはないが、そうでなければ頭痛の種が増えていたように思う
このセセリは第一回の石垣訪問の時に撮影しているため、八重山の蝶という印象が強い
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by mustachio | 2014-12-07 15:33 | Comments(0)


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