還暦からのネイチャーフォト

mustachio.exblog.jp
ブログトップ | ログイン
2014年 12月 10日

秋の八重山蝶探索(蝶編2)

b0144049_14101977.jpg

蝶編2はシジミチョウシリーズ

今回八重山訪問最大の目的の一つがタイワンヒメシジミの撮影だった
今年は9月に長崎へ遠征しタイワンツバメシジミを撮影しているが、他の新種撮影はことごとく敗退しているためどうしてもタイワンヒメシジミの写真が撮りたかった
石垣からフェリーで西表の大浜港へ到着しレンタカーを借りると早速農道で食草タヌキコマツナギの探索を始めた
結果はタイワンヒメシジミの項に譲るが、今回の八重山遠征はシジミチョウに関してはついていたように思う
ただ一つ残念だったのはシロモンクロシジミとの出会いがなかったこと  西表の林道で出会った方に撮影場所についての情報までいただいたのに見つけられなかった
この蝶の撮影は次回八重山訪問の楽しみを残しておくことになった

タイワンヒメシジミ
この蝶の食草が赤い花をつけるコマツナギで蝶は食草から離れずに生活することは前から承知していた
前回西表を探索した4年前もこの赤い花を探してある地域を車で走り回ったのだが、この時は季節が合わなかったせいか花を見つけることができなかった
今回は花の写真も準備し、家内と二人農道のわきをくまなく探したところ、花のほうは何とか見つけることができたがいくら探しても蝶はいない
夕方近く、別の場所でもタヌキコマツナギを見つけ車の中で休んでいるとやぶの中に非常に小さなチラチラ動く飛翔体を見つけた
止まったのを確認して近寄ってみると間違いなくタイワンヒメシジミである
100ミリマクロを取り出し慎重にやぶの中の想像以上に小さなこの蝶にフォーカスを合わせた
このポイントには翌日何回も寄ってみたが蝶は姿を現さず、撮影は全くのワンチャンスであった
b0144049_1443761.jpg

b0144049_14431766.jpg
b0144049_1443295.jpg
b0144049_14434438.jpg


タイワンクロボシシジミ
こちらも名前に台湾を冠するシジミチョウだが、南西諸島では普通種である
西表に最初に訪れた時からなじんだ蝶で珍しくはないが再開するとやはりうれしい
同じようにモノトーンのシジミチョウにリュウキュウウラボシシジミやヒメウラボシシジミがいて翅裏が白いシジミチョウを見つけるともしやと期待するのだが、たいていはこのタイワンクロボシである
b0144049_1457661.jpg
b0144049_14571919.jpg


オジロシジミ

このオジロシジミには久しぶりに出会った
外来種でここ数年爆発的に数を増やしたクロマダラソテツシジミというソテツを食草とする蝶がいるが、オジロシジミはこのクロマダラソテツシジミによく似ている
外来種のクロマダラソテツシジミ(普通、略してクマソという)は10年前にはおそらく南西諸島に入り込んでいなかったはずで両者の識別に苦労はなかったのだが、4、5年前から八重山はクマソの天下になり、オジロシジミは影が薄くなってしまっていた
そして不思議なことに今回の八重山ではそのクマソとの出会いがまったくなかったのである
図鑑では周年発生となっているが以前にも4月初旬の寒い時期にはクマソが見られないという経験もあり、発生サイクルの谷間のせいかもしれない
b0144049_151468.jpg

b0144049_15141720.jpg


ヒメシルビアシジミ

シルビアシジミはヤマトシジミによく似た蝶で識別のポイントは後翅裏面上端の黒点の配置の違い(シルビアは2番目の黒点が前方にずれ、ヤマトは後方にずれる)である
リタイア後蝶の写真を始めてから10年になるがその頃ヒメシルビアシジミという蝶は存在しなかった
つまり南西諸島に住むヒメシルビアシジミと本土にいるシルビアシジミは同一種でどちらもシルビアシジミと呼ばれていた
分家のほうのヒメシルビアシジミは初めて沖縄に蝶の写真を撮りに来た時から撮影できているのに本家のシルビアシジミの写真がなかなか撮れなかった時期もある
b0144049_15304682.jpg
b0144049_15305487.jpg


ホリイコシジミ
八重山にはヤマトシジミによく似た小型の蝶が多い
このホリイコシジミはヤマトシジミより若干小型で冒頭のタイワンヒメシジミと大きさはあまり変わらない
こちらの識別ポイントは後翅裏面でなく、前翅裏面  上端外縁に黒点が二つ確認できればホリイコシジミである
b0144049_15415520.jpg
b0144049_15421316.jpg
b0144049_15422573.jpg
b0144049_15423967.jpg


ヤマトシジミ
我が家の庭にもチラチラ飛んでいる全国的普通種
従って八重山地方にもヤマトシジミは普通にいる
特に南国のヤマトシジミは型が小さく、裏面の斑紋はあまり鮮明でないので紛らわしい
最初のころは南西諸島に来るとヤマトシジミに似た蝶は必ずレンズを向けていたが、最近では落ち着いて対応できるようになった
b0144049_15494081.jpg

b0144049_15495117.jpg


ウラナミシジミ
最近では目にする機会が減ったが関東でも普通に見られる蝶
といっても南国の蝶で成虫越冬できる地域は太平洋沿岸の温暖なところに限定され、毎年世代交代をしながら北上してくるので関東で見かけるのは圧倒的に多い
沖縄や宮古島など数が多いのだが、今回の探索では一度しか姿を見せなかった
b0144049_15582240.jpg


シロウラナミシジミ
表面が青白色の美しいウラナミシジミ
西表のある漁港近くにポイントがあり、そこへ行けばたいてい出会うことができる
食草のハナシュクシャ(ショウガ科の植物)の花が咲く頃がベストシーズンのように思うが、今回は花がほとんど終わっていたのにシロウラナミシジミは飛んでいた
b0144049_16201492.jpg
b0144049_16202468.jpg


ウスアオオナガウラナミシジミ
外見的には大きさも模様もシロウラナミシジミによく似た蝶だが、こちらの食草はショウガ科でなく、ウラナミシジミ系にはオーソドックスなマメ科植物である
出会ったのは西表の林道
写真撮影時は図鑑を携帯していなかったので自信がなかったが、後で確認して大喜びした
後翅裏面上端の二つの黒点がこの種のポイントで、図鑑でそれが確認できたからである
あまり期待していなかった(自分にとっての)新種との遭遇は筆舌に尽くしがたいものがある
(この時点で撮影済みの日本の蝶は243種となった)
b0144049_1634565.jpg
b0144049_16351189.jpg


ルリウラナミシジミ
シジミチョウシリーズのラストはルリウラナミシジミ
(残念ながら今回はアマミウラナミシジミとヒメウラナミシジミは撮影できなかった)
このルリウラナミシジミは海岸から林道まで西表の至る所にいて撮影した枚数は大変な数になる
(フィルム撮影の時代だったら大変な出費だと思う)
この蝶は翅裏より表のほうが格段に美しい オスはムラサキシジミのように光沢のある青紫、メスは淡青色で飛ぶとキラキラと輝く
ただ小さい上に非常に動きが速いので飛んでいる個体はカメラで追い切れず3枚目のぼけた写真が精いっぱいであった
b0144049_164996.jpg
b0144049_16492170.jpg
b0144049_16493452.jpg
b0144049_16494426.jpg
b0144049_16495632.jpg


by mustachio | 2014-12-10 14:24 | Comments(0)


<< 秋の八重山蝶探索(蝶編3)      秋の八重山蝶探索(蝶編1) >>