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2015年 08月 09日

八方尾根高山植物図鑑vol.2

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vol.1がアカネ科で終わりvol.2はゴマノハグサ科でスタートする
ゴマノハグサ科にはシオガマなど目立つものも多いが、コゴメグサやママコナのように小さくて目立たないのにアップに堪えるきれいな花もある
リンドウ科のタカネセンブリなども拡大してみると美しい花の一つだ

ゴマノハグサ科
エゾシオガマ
シオガマの仲間は紅紫色の派手な花が多いがこのエゾシオガマの花は白に近いクリーム色で非常に地味なイメージである
名前の通り北海道に多いが本州の山岳地帯でも普通に見られる
北海道にはキバナシオガマという黄色の派手なシオガマがあるのだが大雪山の白雲岳周辺限定の希少種でまだお目にかかったことはない
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ヨツバシオガマ
個人的な感覚だがシオガマといえばこちらのシオガマを想起することが多い
中部地方から北海道にかけて分布する高山植物の代表種である
アップでこの花の写真を見ると鳥の頭の形をしていてとてもかわいい
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クガイソウ
ゴマノハグサ科の植物はバリエーションが多く全体像がつかみづらい
紫の花穂を構成するこの花やルリトラノオなどがゴマノハグサ科なのだが、白い花穂のオカトラノオなどはサクラソウ科になる
クガイソウは低い山でも結構見られるが、個人的には高山蝶のタカネキマダラセセリやミヤマシロチョウが吸蜜する花のイメージが強い
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ミヤマクワガタ
見つけにくい小さな花だが雄蕊が長く形状的にはユニークである
余談になるが同姓同名の昆虫のほうがメジャーで植物のほうはマイナーな印象だ
鳥のシマアジと魚のシマアジなど世の中にはまぎらわしい同名異種が結構多い
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ミヤマコゴメグサ
登山道の脇に結構数が多いのだが普通の登山客は見過ごしてしまう
それほど小さな花だがよく見てみると色彩のバランスがたいへん素晴らしい
マクロレンズの世界はこういうところが楽しいのだ
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ミヤマママコナ
こちらもマクロレンズの世界
ピンク色の花弁の上に白い飯粒が二つ  だから名前を飯子菜という
ただ山頂を目指す登山客にはわからないファンタジーだ
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シソ科
イブキジャコウソウ
こちらも小さな花なのだが通常小さな群落を形成しピンクの絨毯のように見えるので目立つ植物である
高山限定ではなく北海道では平地でも見られる
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タテヤマウツボグサ
ウツボグサ自体も高原の植物で平地では見られないが、タテヤマウツボグサのほうは完全な高山植物である
タテヤマウツボグサのほうが花のつき方が密で花が大きく紫色も濃いので迫力がある
写真の花の色は薄紫の印象だが実際はもう少し濃いイメージになる
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リンドウ科
イワイチョウ
しばらくこの花に接していなかったので撮影時に花の名前が思い出せなかった
というか近縁のミツガシワによく似たイメージなのでミツガシワかと思って軽く見ていた
ミツガシワのほうは花に白い毛が生えているし今年の春は何回か撮影しているのに気が付かなかったのは歳のせいかもしれない
弁解になるがこの植物は名前のように岩の多い砂礫地に生えるわけではなくミツガシワと同じように湿地に生えるのだ
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ミヤマリンドウ
ミヤマリンドウは北海道の旭岳で出会ったばかり
ちなみにこのリンドウは晴天でないと花を開かず存在に気付かないことが多い
ここのところ山の撮影は天候に恵まれているようだ
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オヤマリンドウ
名前はたった1字しか違わないが大きさは全く異なる
雨天晴天にかかわらずこのリンドウは花を全開することはなくいつも半開きの状態だが花が大きく紫も濃いのですぐわかる
基本的には秋の花で7月に見られたのは不思議といってもよい
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ハッポウタカネセンブリ
現地の看板など説明があるので名前を特定できたが、図鑑などではこの花が出てこない
センブリは花弁が5枚だがこちらは4枚で花の大きさもだいぶ小さい
名前からして八方尾根の固有種(固有亜種)だと思うが、ブルーの美しい花だった
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サクラソウ科
ユキワリソウ
色も形も完全なサクラソウだがサクラソウとかコザクラとかいう名前はつかない 雪割草というオーソドックスでロマンチックな名前がついている
新潟方面では春に咲くオオミスミソウを雪割草と呼ぶがこちらは正式な和名ではない
いずれにしても雪解けの頃、高山では6月に咲く花なのだが、7月末の八方尾根には数多くのユキワリソウが咲き残っていた
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ツツジ科
オオコメツツジ
今年の夏は大雪山系旭岳でイソツツジをたくさん見た
シャクナゲもそうなのだがつつじの仲間は高山に咲くものも多い
八方尾根に咲いていた花はオオコメツツジだったが比較的珍しいものらしい
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ミヤマホツツジ
もう1種のツツジも高山植物だ
花柱が長く伸びた形状が面白く、花の色も赤紫から白へのグラデーションがなかなか美しい
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セリ科
ミヤマシシウド
セリ科の植物は似たようなものが多く同定が難しい
八方尾根ではシシウドの群生が見られたがおそらくミヤマシシウドだと思う(オオカサモチもよく似ていて識別点がよくわからない)
いずれにしても青空をバックにしたシシウド系の写真は季節感と迫力がある
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タカネイブキボウフウ
八方大池の付近、昼飯を食ったあたりに咲いていた
種名は正確ではないが、花柄や側枝の状況から推定した
写真では葉の状況が不明確だがまず間違いないと思う
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ミヤマセンキュウ
葉の形がシダに似ているセリ科植物
葉が写しこまれていないので植物写真としては失敗作だ
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ミヤマトウキ
さらに識別困難なセリ科が続くがこちらは花のそばに種名のある説明看板があったので間違いないと思う
花柄の展開状況が花火のようで面白い
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ミヤマゼンコ
最後のセリ科植物
こちらは特徴のある葉の状況が正確に写っているので間違いなくミヤマゼンコである
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アカバナ科
ヤナギラン
ヤナギランは8月の花
イメージとしてはお盆のころにピークを迎える
八方尾根ではリフト終着駅の小屋の近くでやっと咲き始めたところだった
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トウダイグサ科
ハクサンタイゲキ
タイゲキというのは中国の植物名のようで具体的なイメージは全くわからない
別名のミヤマノウルシのほうがわかりやすく東京近郊の河川敷にも多いノウルシの高山型である
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オトギリソウ科
イワオトギリ
vol.2の最後はオトギリソウ科になった(次のバラ科の植物がやたら多いので区切りとなっただけである)
イワオトギリと非常に近いオトギリソウの仲間にシナノオトギリというのがあって、いろいろな植物図鑑を調べてみるとどちらかしか掲載されていない
どうも葉の縁に黒点が集中するのがシナノオトギリでイワオトギリは葉の全面に黒点があるといった程度の違いしかないらしい
写真では葉の全面に黒点が見えるようなのでイワオトギリとした
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by mustachio | 2015-08-09 15:13 | Comments(0)


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