還暦からのネイチャーフォト

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2018年 10月 01日

「平成」最後の夏・マイフィールド植物編

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暦は10月に入ってしまったが、ようやく夏の写真を整理する時間ができたので「記録用」としてブログアップしたい
今年の夏は「猛暑」だった
さすがに東京の暑さに耐えかねて群馬の山荘に引きこもって過ごした日がほとんどである
といっても滞在したのは8月の最初とお盆前後で、山歩きなど積極的な撮影旅行はしていない(7月の撮影行はすでに披露済みである)
したがって写真は群馬県長野原町や嬬恋村などで散歩ついでに撮影した平凡な植物ばかりだが、年々自然劣化で植物(花)が減っていくようなので「あの頃はまだあんな花が咲いていた」という記録用に写真を残しておく

考えてみれば今年の夏は「平成最後の夏」なのだ

ユウガギク/キク科
スタートは例によって分類順でキク科から
この時期の「キク科」は難題が多い
シラヤマギク、ハコネギク、ユウガギクなど山道には似たような白い菊がたくさんあるからだ
最初の菊はマイフィールドのバラギ湖周辺で撮影したものだが、ハコネギクは分布域が限定的だし、シラヤマギクは花弁のつき方が特徴的なのでとりあえずユウガギクと推定した
平成2年発行の写真図鑑(小冊子)「バラギの里の花たち」に登場する白い菊はこのユウガギクしかない
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シロヨメナ/キク科
薄紫のヨメナを白くしたようなこの花はシロヨメナだと思う
同定のポイントは花より葉の形となるが、白菊は交雑種も多く素人には無理なのかもしれない
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アラゲハンゴンソウ/キク科
帰化植物だが日本の山野に定着し群馬県の山荘周辺にもおおい
よく似たキクイモやオオハンゴンソウも帰化植物だが、アラゲハンゴンソウは花の中心部が黒紫色なので識別は難しくない
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ガンクビソウ/キク科
きれいな花ではないのだが形に特徴があり名前は憶えやすい
要するにキセルの雁首を連想させる個性的な花なのだ
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オオヨモギ/キク科
花が咲く前なのでヨモギかオオヨモギかの判定が難しいが、感覚的にオオヨモギだと思う
子供のころは草餅の材料になるヨモギ(餅草)を摘みに行ったものだが、植物としては地味な部類でブログでも今までに取り上げた記憶がない
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ハンゴンソウ/キク科
ハンゴンソウは7月にも野反湖で見ているが、基本的には8月の花だと思う
バラギ湖周辺ではキオンよりもハンゴンソウのほうが多いようだ
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アキノキリンソウ/キク科
名前はアキノキリンソウだが標高の高いところでは8月のお盆のころが見ごろのような気がする
黄色い花が固まって咲いていると周辺が明るくにぎやかになる
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メタカラコウ/キク科
メタカラコウとオタカラコウは花びらの枚数が異なる
メタカラコウは1~3枚でオタカラコウは5枚以上のようだ
どちらも湿り気のある場所に多いが、感覚的にはメタカラコウのほうが明るいところに咲いている感じがする
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ノコギリソウ/キク科
フィールドでは平凡なヤマハハコかと思って見逃すところだった
葉を見れば一目瞭然なのだが、年を取ると注意力散漫になるのは避けられないのだろうか
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ノハラアザミ/キク科
普通のアザミ
春に咲くノアザミとよく似ているが、さすがに8月ともなると無条件にノハラアザミと認定してよいと思う
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タムラソウ/キク科
刺がないアザミとして知られるタムラソウ
茎がまっすぐ伸びているのでタムラソウで間違いないと思うが、長い間見ていないので多少懐疑的になってきている
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ツリガネニンジン/キキョウ科
秋になると普通に見られるキキョウ科の花
釣鐘型の花の中心から雌蕊が1本突出するのがツリガネニンジン属の特徴である
今回、図鑑をチェックしてこの植物の細い萼片には鋸歯があることを認識したので、次回フィールドで見かけた時は確認したいと思っている
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クガイソウ/ゴマノハグサ科
クガイソウは7月から咲き始めるので8月中旬には盛りを過ぎてしまう
(個々の花は花穂の下から咲くのでトップの部分にはまだ残っているが)
葉が4,5枚ずつ輪生して階層を作るので「九階草」になる
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クルマバナ/シソ科
階層といえばこちらのクルマバナは花が輪生して階層を構成する
(写真ではその階層がわかりにくいのが残念だが)
なお2枚目の写真は同じシソ科のイヌトウバナの可能性があり検討中だ
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ウツボグサ/シソ科
このウツボグサも夏の花
濃い紫色の花が遠くからでも目立つ
矢を運ぶ筒を靭(ウツボ)といい、花がその靭に似ているといわれるが、あまりイメージが湧かない
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ヒメシロネ/シソ科
葉も花も個性的な植物だが地味なイメージで目立たない
マイフィールドの一つバラギ湖の湿原部分で見かける
今年はそのバラギ湖に熊が出現したため立ち入り規制が厳しく、自然観察の機会が著しく制限された
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イケマ/ガガイモ科
イケマの花は構造が面白い
花冠が二重構造になっていて白い花に見えるところが副花冠で、反り返った萼のように見える緑色の部分が花冠なのだそうだ
以前ブログで紹介した記憶があるが、個々の花が人間の顔のように見えるところも興味深い
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クサレダマ/サクラソウ科
湿原など夏の水辺に咲く可憐な花
嬬恋村のバラギ湖は山荘から近いので30年以上前から通っているが、昔はあたり一面黄色く見えるほどクサレダマが群生していたころがあった
今は数えるほどしか花が見つからない
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シラネセンキュウ/セリ科
セリ科の植物は苦手である
似たようなものが多いのに種類数が多い
こちらも学者ではないので大型のものはシシウド、中型のものはシラネセンキュウで済ませてしまうこともあるが、どちらも数が多いのでそれほど間違っていないと思っている
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アカバナ/アカバナ科
花が小さいので目立たないが、白い棍棒状の柱頭とピンクの花弁との色彩バランスが美しい
こちらも湿地に多い植物だ
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ヤナギラン/アカバナ科
同じアカバナ科で花がピンク色だがヤナギランは自己主張が強い
群生する傾向もあり、夏の山岳道路やスキー場などで見かけるピンクの塊は遠くからよく目立つ
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ツリフネソウ/ツリフネソウ科
ツリフネソウとキツリフネは夏の普通種
多少湿り気のある場所なら道路脇などで普通に見かける
フィールド散策時には必ず何枚か写真を撮る花の一つだ
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ゲンノショウコ/フウロソウ科
山道の脇に見かける
茎と葉に「下痢止め」の効果があり、すぐ効くので「現の証拠」というが試したことはない
西日本では花が濃いピンク色で東日本では白色が多いといわれるが、紫の雄蕊との対比もあり個人的には白いほうが美しいと思っている
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ハクサンフウロ/フウロソウ科
フウロソウ科の代表種ハクサンフウロ
山岳地域にはどこにでもある花で、決して白山周辺の限定種ではない
昔は「タクサンフウロ」と馬鹿にしていたものだが、鹿の食害のせいか最近では数が激減して心配している
今回撮影した湯ノ丸高原でも数が少なかった
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クサフジとツルフジバカマ/マメ科
この2種の識別は難しい
クサフジは小葉が18~24枚でツルフジバカマは10~16枚と図鑑に解説があるが、フィールドではのんびり小葉の数を数えるほど暇ではない
1枚目は直感的にクサフジなのだが、2枚目はなんとなくツルフジバカマのようにも見える
ツルフジバカマは秋に多いようなのでこれからは注意して見ていきたい
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シャジクソウ/マメ科
葉が車軸のように輪生するマメ科の植物
浅間山周辺では普通に見られるので意識していないが、日本では中部山岳地域と北海道限定のようである
8月後半のモンゴル遠征でも出会った花だ
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ヤマハギ/マメ科
秋になるとあちこちに萩の花が咲く
いろいろ種類が多いのかと思って木本の図鑑をチェックしたが、だいたいヤマハギとみてよさそうだった
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ミツモトソウ/バラ科
漢字で書くと「水源草」が当てはまるようだ
山地の渓流に生える植物で数は少ないがバラギ湖に注ぎ込む渓流のそばで見られる
今年は熊出現による立ち入り規制で見るチャンスは1度だけしかなかった
バラ科でキジムシロやミツバツチグリに近い仲間のようだ
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キンミズヒキ/バラ科
バラ科といえばこのキンミズヒキもバラ科
花が赤いミズヒキのほうはタデ科であるが、花の黄色いキンミズヒキはバラ科なのだ
良く見れば花の形状は全く異なり、キンミズヒキの花はまっとうな5弁花である
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ワレモコウ/バラ科
ワレモコウもバラ科
個々の花は赤い萼片と白い雄蕊で構成され花弁はない
花は先端から咲き始め、写真では下(根元に近いほう)に花が残っている
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カラマツソウ/キンポウゲ科
花の形が細いカラマツの葉に似ているのでカラマツソウ
純白で繊細なイメージの花ではある
よく似た種類にモミジカラマツがあるが、こちらは葉の形状が全く違うのでわかりやすい
ミヤマカラマツも似ているが分布域の標高が高い
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シキンカラマツ/キンポウゲ科
同じカラマツソウの仲間でも全く印象が異なるのがこのシキンカラマツ
比較的レアな植物のようでバラギ湖の湿原地域の藪の中で見つけた時はラッキーと思った
とにかく花びらがピンク色(紫)、雄蕊が黄色(金)とゴージャスな色使いで「紫金」の名にふさわしい美しい花だった
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キバナノヤマオダマキ/キンポウゲ科
ヤマオダマキは比較的ポピュラーな植物で普通の登山道の脇などでもよく見かける
全体(萼片)が赤紫色で中央部(花弁)が黄色というのが普通のヤマオダマキだが、萼片も花弁も黄白色のタイプがあり、キバナノヤマオダマキとして区別されるようだ
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ボタンヅル/キンポウゲ科
この植物は嬬恋村の一般道の脇に咲いているのを見つけて撮影した
白い花の塊は遠くからでも目立つが、近くに寄って葉の形状を見ないとボタンヅルかセンニンソウかがわからない
写真の植物は葉が3出葉で鋸歯があるのでボタンヅルである
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フシグロセンノウ/ナデシコ科
漢字では節黒仙翁  仙翁は仙翁寺というお寺の名前が由来のようだ
この植物はそれほど数が多いわけではないのだが、目立つのでいろいろなところで見かける(どちらかというと林の中の暗いところに多い)
マイフィールドのバラギ湖周辺にも昔から見られ、数は減っていない
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ナンバンハコベ/ナデシコ科
この植物とは5年前の夏にバラギ湖の湖岸で出会った
それまでに30年近く前から通っていて存在に気が付かなかったから不思議である
地味で目立たないのだが花の形がエクセントリックで一度見たら忘れられない植物で、5年前からは毎年確認している
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ミゾソバ/タデ科
ごく普通に湿地に見られる植物
花が小さいので気合を入れて写真を撮ることはほとんどない
よく似た植物にママコノシリヌグイがあるので、次回からは茎の棘の部分などディテールのわかる写真を撮りたいと反省している
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コオニユリ/ユリ科
湯ノ丸高原で撮影
この花も年々少なくなっていく花の一つだ
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ススキ/イネ科
植物を分類順に並べると最終バッターは地味なイネ科になることが多い
夏の花の最後に「秋の花」が登場したが、まだ若々しいススキだった
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by mustachio | 2018-10-01 18:00 | Comments(0)


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