2019年 08月 30日
キンポウゲ科オダマキ属ヤマオダマキ バラギ湖でも湯ノ丸でも山道脇に見られる 上品なイメージがあり見つけるとレンズを向けることが多いが、何故か下から覗く写真が多くなるのは男の本能によるものだろうか シキンカラマツのシキンは漢字で紫錦 花が鮮やかな赤紫(ピンク)で花糸の黄色と対比して非常に美しい 美しい花は盗掘ですぐ消滅してしまうがバラギ湖周辺では少し数が増えているような気がする キャンプサイトのすぐ脇に咲いていた われわれ夫婦は嬬恋村のバラギ湖でクサレダマに出会い名前を覚えた 40年くらい前の話である 当時湖畔に村営のキャンプサイトがあったが釣り客以外にほとんど客がおらず、貸しボート屋のスピーカーから一日中歌謡曲が流れていた アクセスが悪く人が来ないので周辺には野草が咲き乱れ「自然の宝庫」であった ちなみにクサレダマはつい「腐れ玉」の文字を連想するが「草レダマ」である 昔ほどではないが湖の奥の湿地帯には今でもクサレダマが残っている 赤紫のいかにもシソ科らしい植物で目にする機会は多い 実はわが山荘の庭にも花が見られるのだが今年はお盆の時期には花が終わっていた 写真は山荘より標高が500mほど高いバラギ湖での撮影である 対生につく2枚の葉の付け根に小さな白い唇形花をつけるのがシロネの仲間 シロネ、ヒメシロネ、コシロネとあるが葉が細長いのでヒメシロネではないかと思っている 湿地を好む植物のようで撮影はバラギ湖畔 トウバナは塔花だと思う 立ち上がった茎に何段かにわたって輪生状にぐるりと唇形花をつけるシソ科の植物だ 萼が緑色で花が白い(淡紫色)のがイヌトウバナである 同じトウバナ属で構造は前種とよく似ている こちらは花がピンク色で萼が紅紫色ということで色彩的な印象は全く異なる 小さな花だが遠くからも目に付きやすい植物だ 嬬恋村の花というタイトルには適合しないがガマズミが実になっていたので撮影した トライしたことはないのだがガマズミの実はもう少し熟すとおいしいのだという まだまだ暑い8月だが、秋が始まっている マツムシソウは当然マツムシソウ科だと思い込んでいたが最近の植物図鑑ではスイカズラ科だという 知らないうちにマツムシソウ科とオミナエシ科がスイカズラ科に吸収合併されたようだ スイカズラはつる性植物、前出のガマズミなどは完全な木本でどう繋がるのかはさっぱりわからない そういえば先月のカナダ旅行で再三出会いがあったリンネソウは昔からスイカズラ科だった それはさておき、湯ノ丸高原で新鮮なマツムシソウに出会えてほっとしている それほど珍しい花ではないが、高原の夏には欠かせないシンボルフラワーなのだ シシウドのような大型のセリ科植物は世界中で見られ、カナダのニューファンドランド島でも何回も出会いがった が、シシウドという名前の狭義のシシウドは日本の特産種だという 似たような種が多いので写真のシシウドが厳密な意味でのシシウドかどうかは定かではない ミゾソバはミズヒキやイヌタデ(アカマンマ)と同じイヌタデ属の植物である 湿地に群生することが多く美しい被写体になるのだが、バラギ湖では花の数が少なく、とりあえずアップを撮影しただけになった シーズン的な盛りは9月以降だろうか イタドリは林道の脇などでよく見かける 高さが1mを超え大きく茂るので木本と思っていたが多年草で樹木図鑑ではなく野草図鑑に載っている 子供のころから馴染みのある花 70年前の話になるので正確ではないが、確か都会地の道路脇に普通に見られたような気がする 最近ではめったに出会いがなく今回はバラギ湖の遊歩道脇でこのブルーの花を撮影した 近似種ではシマツユクサというのがあり沖縄の西表島で出会ったことがある 自分の得意とするフィールドではツリフネソウとキツリフネの両方が見られるところが多いのだが、キツリフネのほうは渓流沿いなどに生える山地性で、ツリフネソウのほうは山野の湿地に生える平地性だという 嬬恋村ではバラギ湖畔に両種が見られる 形がそっくりでも色が違うと全く印象が変わる ツリフネソウはピンク色なのでなんとなく女性らしいイメージがある 植物学的な相違点はキツリフネの距が巻いていないのにツリフネソウのほうは距が一巻きしている点だ 河原撫子という地域限定的な名前がついているが山野に普通に見られる撫子である 他にナデシコという植物はないのでただのナデシコに改名したほうが判りやすいような気がする 湯ノ丸高原の湿地に何本か花をつけていたが、最近のナデシコジャパンのようにあまり精彩が感じられなかった 花の真ん中に緑の球(蒴果)を持つ変った形状の花 この花が咲いている場所を他に知らないので毎年バラギ湖畔でこの花に出会うことを楽しみにしている 今年は少しタイミングが遅かったようで盛りが過ぎていたが、何とか間に合ったようでほっとしている このオレンジ色の花はいろいろなところで出会う 色彩的に明視度が高いのか遠くからでもすぐ目に入るような気がする バラギ湖畔では定番で他の場所で出会いがなかった年もここに来れば必ず咲いているといえるほど存在が安定している このフシグロセンノウと前のナンバンハコベが同じナデシコ科マンテマ属であることは今年初めて気が付いた次第だ キンミズヒキも8月の花 あちこちで見られるのだが今年はアウトドアへ出かけていないのでこの日が初見である シモツケソウはもう少し花期が早いので今年の初見ではない どこで見たのか思い出すのに苦労したが、6月の村上だった(北海道にはシモツケソウが分布しないし7月は国内ではフィールドに出ていない) 群馬では、この時期ではすこしピークを過ぎたようだった この花もバラギ湖では毎年見かける 当初ダイコンソウだと思っていたが、花弁の間に先が尖った萼片が見えるのでミツモトソウと確信している バラ科ワレモコウ属ワレモコウ ワレモコウの写真は結構難しい 被写体が単調なので構図で絵を作ることが多いからだ 自分と同じような蝶屋さん(蝶愛好家)ならワレモコウを食草とするゴマシジミを配するといい写真が撮れるのだが バラギ湖周辺にはハクサンフウロが見られないがゲンノショウコは必ず見られる 群馬県は東日本なので白花のゲンノショウコだ 白花といっても薄いピンクで赤紫の筋がアクセントになって可愛い 山荘周辺でハクサンフウロが見られるのは湯ノ丸高原と野反湖だ 湯ノ丸のキャンプサイトに近い湿原では一時ハクサンフウロの数が減って心配したが今年はだいぶ数が増えたようで安心した クララというのは目がクラクラするほど苦みがあるからだそうで、西洋人の女性の名前ではない 湯ノ丸の道路脇で見つけたが盛りは過ぎたイメージだ クララを食草とするオオルリシジミは絶滅が危惧されたが、地域でクララを保護する活動が行われ最近では復活を遂げているようだ 湯ノ丸高原から高峰高原にかけてシャジクソウが多い 名前を覚えたのは40年前になるが形態的に判りやすい名前なので今でも正確に思い出すことができる クサフジも群馬県では普通種だと思う 近似種にツルフジバカマがあり花がクサフジより少し大きく色が紅紫色なのだが最近は全く見ていない 両者の識別ポイントは小葉の数でツルフジバカマは10~16個、クサフジは18~24個というので毎回チェックしてみるのだが出会うのはいつもクサフジだ イメージとしては夏の草原に生える植物 大昔、草原で蝶を追いかけた頃を想起させる懐かしい植物だが、最近は草原が消滅し、チダケサシを目にする機会もほとんどなくなってしまった この時期オレンジのユリは目立つ 野反湖だとよく似たクルマユリも混在するが湯ノ丸高原ではすべてコオニユリのようだ 半日で60種の花を見た嬬恋村ツアーはコオニユリが締めくくりになった
by mustachio
| 2019-08-30 15:00
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