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還暦からのネイチャーフォト

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2020年 06月 28日

自粛解除でフィールドへ1(池の平)

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6月上旬から中旬はステイホームに徹し、基本的に東京の自宅で過ごした
再度群馬の山荘へ向かったのは県境を跨ぐ移動自粛が解除された6月19日である
移動日は雨だったが、翌日から土曜・日曜と好天に恵まれ久しぶりにフィールド散策を楽しむことができた
多数の群馬ナンバーの中で練馬ナンバーは目立ちにくいとは思うのだが、どうしても「他県ナンバー」は気が引けて、これまではじっとしている他なかったのである
20日の土曜日に歩いたのは「池の平」、群馬と長野の県境にある地蔵峠から車で5分くらいのポイントだが行政的には長野県の東御市に帰属するフィールドだ
中心は木道が走る湿原で周囲の山を巡る遊歩道がある
快晴であればはるか北アルプスの山々を望むことができるのだが、梅雨時で遠くには雲がかかっていた
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ビンズイ
観察した鳥はビンズイ
下界が見下ろせる高い木の上で長い間囀り続けていた
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レンゲツツジ
レンゲツツジを撮影したのは地蔵峠の群馬県側
ここはレンゲツツジの名所で、少し早いかと思っていたが自粛明けの週末のため、観光客があふれていた
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キンポウゲ
レンゲツツジが咲く牧草地の周辺にはキンポウゲが咲き乱れていた
ごく平凡な野草だがここ数年日本のフィールドで見ていないような気がする(昨年のカナダ・ニューファンドランド島では至る所に咲いていたが)
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ニワゼキショウ
レンゲツツジの群落がある草原に紫の花が咲いていた
色や全体の形からニワゼキショウで間違いないと思うのだが、見慣れているものと少し花のデザインが異なるような気がする
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シロバナノヘビイチゴ
ここからは湿原の周囲を巡る遊歩道の植物が登場する
数が多かったのがこのシロバナノヘビイチゴ
外見は食用のイチゴに良く似た植物で果実も食べられるというが「ヘビイチゴ」という名前のせいで食べたことはない
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ミヤマニガイチゴ
前項のシロバナノヘビイチゴはオランダイチゴ属で草本、一方こちらは木本でキイチゴ属になる
分布域としてはこちらのほうが標高が高い地域に見られる
遊歩道周辺には両方のイチゴが見られたが、こちらのニガイチゴのほうは花弁が皺くちゃなので個性的だ
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オオヤマフスマ
ハコベも山地性のものが多い
この5弁花はオオヤマフスマだと思う
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ミヤマハコベ
こちらのミヤマハコベも5弁なのだが深く切れ込んでいるので10弁花のように見える
ちなみにハコベという漢字は繁縷と書くのだが、書けないのはもちろん突然出会っても読めないと思う
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カラマツソウ
カラマツソウも咲き始めていた
白い糸のように見えるのは花弁ではなく花糸(雄蕊)だという
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スズラン
見ての通りスズラン
特に説明する必要もないが、あえていうとすれば昔はユリ科だったのに今はキジカクシ科スズラン属になってしまった(もともと蘭の仲間ではない)
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ツマトリソウ
こちらは初夏の花、遊歩道の至るところでこの白い花が見られた
ツマトリソウの言葉の意味は「褄取」で花びらの縁が赤く彩られることに由来する
フィールドで見るツマトリソウは純白のものが多いのだが、この日最初に見つけた個体は美しいピンクの褄が確認できた
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マイヅルソウ
マイヅルソウはツマトリソウより少し花期が早いと思い込んでいたが、こちらも咲き始めで林下に群落が見られた
花の一つ一つは非常に小さいのだが数がまとまるので花としての存在感がある
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ゴゼンタチバナ
こちらも亜高山帯の初夏の花
花弁のように見える白い部分は総苞で中心部の粒粒のように見えるところが花である
葉も輪生に見えるが対生で3対(6枚)にそろうと花をつけるようだ
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ツバメオモト
こちらはどちらかというと春の花
深山に咲く傾向があり、夏の登山シーズンには花が終わってしまっていることが多い
今回の散策では薄暗い針葉樹林の中で1株を見つけただけだった
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イワカガミ
オオイワカガミという花や葉が大きい別種があるのでなんとなくコイワカガミと呼ぶが、正式な植物名はイワカガミのようだ
この時期の山道は白い花が多いのでピンクの鮮やかさは目立つ(特に群落が素晴らしい)
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コタチツボスミレ
スミレのシーズンは終わったようだった
見かけたスミレは1輪だけ、小ぶりなタチツボスミレだった
図鑑にもよるが、コタチツボスミレという種類があり、葉の基部が深い心形にならないという
葉の特徴が該当するのでコタチツボスミレということにしておく
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ヒオウギアヤメ
日当たりの良い草原スペースにアヤメが見られた
外花被片に綾目があり基部が白黄色なのでヒオウギアヤメのようだ
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ハクサンチドリ
ピンク色のハクサンチドリも見つけた
数が多くないので、山でこの花を見つけるといつも高揚感を覚える
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グンナイフウロ
花柱が突出し花弁が反り返る個性的な花、フウロソウの仲間である
亜種レベルの違いかもしれないがグンナイフウロとタカネグンナイフウロの2種があり、写真はピンクが濃いのでグンナイフウロのほうだと思っている
(生育地の標高ではどちらがあってもおかしくないようだ)
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コケモモ
割とポピュラーな高山植物
ただネーミングのコケモモはわかりにくい(一体どこが苔でどこが桃なのか)
葉を見てわかるようにツツジ科で、ワヒゲやアカモノなど似た形状の花も多い
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オンタデ
砂礫地に若いタデ科の植物があった
オンタデ(雌花序)だと思う
夏山の植物のイメージが強いが花は一部開き始めていた
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ミヤマハタザオ
同じ砂礫地にミヤマハタザオも咲いていた
オレンジ色の美しいクモマツマキチョウの食草になる(このあたりにクモマツマキチョウは生息しないが)
今年はクモマツマキチョウの写真を撮りに行きたかったのだがコロナのせいで機会を失してしまった
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コマクサ
ご存じコマクサ
夏山の象徴のようなコマクサだが、今年は登山客も制限されるようだ
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ミヤマハンショウヅル
砂礫地と小灌木のある草地の境界部分でミヤマハンショウヅルが咲いているのを見つけた
近似種であるハンショウヅルや北海道のクロハンショウヅルは撮影済みだが、今までミヤマハンショウヅルとの出会いがなかった
クロユリに似た印象もあるがこちらはキンポウゲ科である
写真もきれいに撮れたのでタイトルバックにも使ってしまった
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by mustachio | 2020-06-28 17:00 | 生態写真 | Comments(0)


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