還暦からのネイチャーフォト

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2018年 07月 21日

悲願達成「クロヒカゲモドキ」

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2018年7月20日が「クロヒモ記念日」になった
「クロヒモ」は「クロヒカゲモドキ」という蝶の略称である
マイブログリピーターの方はご存じなのだが、15年間この蝶を探し求めてやっとお目にかかれたのがこの蝶なのだ

私の開設しているホームページの一つに「還暦からの日本の蝶250種(旧タイトル230種)」というのがある(下記リンク参照)

自分で撮影した日本の蝶の写真をまとめたものだが、掲載種(日本で撮影した「日本の蝶」)が249種しかなく何とか名実ともに250種にしたいと思いながら2年が過ぎてしまっていた
課題として残っていた蝶がこの「クロヒカゲモドキ」である
ひと昔前までは普通種の蝶でわりと簡単に見ることができたのだが、ここ10年で絶滅危惧種になり関東ではほとんど見られなくなってしまった
15年前に蝶の写真を始めた頃はあまり意識しなかったのだが、撮影した蝶が200種を超えるころから何とかクロヒカゲモドキを撮りたいと思うようになった
発生時期が7月中旬から8月上旬なので、ここ5年はこの時期に韮崎など山梨県のポイントに毎年何回も通った
一昨年などはこの蝶の撮影のため九州の黒川温泉まで足を延ばしたが不本意な結果に終わっている
今年も北杜市の明野町へ出かけたが空振りで、今回は心機一転栃木県の某ポイントに出かけてみることにした

それが7月20日 猛暑が続く中、家内と二人山道を歩いてやっと念願のクロヒカゲモドキに出会ったのである
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ブログのマナー上、場所は明確にできないし、写真のGPSデータも消してあるが、この場所には捕虫網を持ったクロヒモ狙いの採集者が数名来ていた
採集者にとっては有名なポイントのようだ
フィールドで出会う採集者はほとんどが高齢者なのでそのうち消えてなくなるとは思うが、希少種の蝶が絶滅しないよう切に願う次第である

クロヒカゲモドキ
栃木県のこのポイントに関しては複数の情報源から情報を得ていたので棲息は間違いないと確信していた(時期的には7月下旬がベストなのだが今年は季節の進展が早めなので多少の不安はあった)
家内と二人太陽の照り付ける林道を歩いてみたが、出てくるのはジャノメチョウばかり
めげずに根気よく探しているうちにジャノメチョウより色が薄く少し小型の蝶が崖の近くを飛んでいるのを見つけた
遠くからではわからないのだが望遠レンズで前翅裏面の「蛇の目」を確認すると三つの紋の下側が最大になっている(そこがクロヒカゲなど他の蝶との最大の相違点なのだ)
葉陰で条件は厳しかったが望遠レンズで何とか撮影し「達成感」に浸った
その後、林道でジャノメチョウの集団吸汁を見つけたが、なんとその集団の中にクロヒカゲモドキが混じっているのも見つけた
クロヒカゲやヒカゲチョウによく似ているが、蛇の目紋がはっきりしていて、メリハリのあるデザインであることを今回初めて認識した

クロヒカゲモドキは夕方遅い時刻に活動することは十分承知していたが、生憎空が真っ黒になり雷も鳴り出したので当日は3時前には撤退した
それでもホームページ「日本の蝶250種」に載せる写真は十分撮影できたので近いうちに改定することとしたい
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今回号のブログについては「クロヒカゲモドキ撮影成功」のご報告だけで用が済むのだが、慣例もあり、蛇足を承知で当日の撮影記録をレポートしておく

ジャノメチョウ
フィールドで数が多かったのはジャノメチョウ
山梨のフィールドでもジャノメチョウが多く、一瞬ドキッとするのだが、現実にはこちらのほうがだいぶ黒いのですぐに識別はできる
ただ両種が獣糞で吸什していたところでは、クロヒカゲモドキに気が付かず危うく見逃してしまうところだった
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なおクロヒカゲモドキ近似種の(というより本家の)クロヒカゲは、当日全く姿を見せなかった

コミスジ
他のタテハ系はコミスジくらい
ホシミスジは見ていない
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キチョウ(キタキチョウ)
猛暑のせいかキチョウはもっぱら吸水中だった
熱中症対策だろうか
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ツバメシジミ
シジミはツバメシジミ
この蝶の撮影は野鳥撮影用の長いレンズでは難しく、マクロレンズが威力を発揮する
オスのライトブルーが非常に鮮明で美しい
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ヒメキマダラセセリ
ススキが多い林道だったのでセセリ類も飛んでいた
まず撮影したのがヒメキマダラセセリのメス
しばらく見ていなかったような気がする
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ホソバセセリ
クロヒカゲモドキと相性がいいのか悪いのか、ここ10年くらいクロヒカゲモドキを探しに行って振られるパターンが何回もあったが、その時必ずこのホソバセセリには出会っている
生息環境と発生時期がピッタリなのだろう
クロヒカゲモドキは完全な絶滅危惧種になってしまったが、ホソバセセリはいたって健在である
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ヒグラシ
周囲ではヒグラシが鳴き始めていた
子供のころカナカナゼミとして親しんだあのヒグラシである
林道の脇にたまたま止まっていたセミをヒグラシと思い込んで撮影したが、考えてみるとヒグラシとハルゼミ系のセミはよく似ている
発生の季節も生息域もずれているので「識別」など意識してこなかったが、フィールドと時期に寄って両者が混在する可能性があるので、もう一度識別の勉強の必要性を感じた
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オオシオカラトンボ
ごく普通のシオカラトンボはここ数年見たことがないのに、またオオシオカラトンボに出会った
子供のころシオカラトンボやムギワラトンボ(シオカラのメス)は都会の住宅地の庭で普通に見られたのだが、下水が暗渠になった今では生息環境が消滅してしまったのではないだろうか(地方都市でもトンボを見る機会は少ない)
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アキアカネ
夏の暑さを避けて集団移動するせいだろうか、このアキアカネはそれほど数が減っていないように思う
(写真を撮るフィールドが赤トンボの避暑地になっているせいだろうか)
今回のフィールドでも赤トンボは皆(確認した限り)アキアカネだった
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イタドリの葉に見慣れない蜂がいた
顔の部分が黄白色の長い毛で覆われている
いろいろ調べてみたが手持ちの資料では該当種が見つからなかった
ネットの発達した現在でも「類似画像」の検索は難しい
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ブチヒゲカメムシ
モウズイカの花に今まで見たことがないカメムシがいた
カメムシは美しい種類も多く好きな昆虫なので見つければ写真を撮るようにしている
農業従事者からは目の敵にされる害虫で立派なカメムシ図鑑も発行されているが価格が高いので手に入らない
インターネットで調べた結果、名前はブチヒゲカメムシと判明した
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イタドリ
植物に関しても目ぼしいものはなかった
川に沿ったフィールドなのでイタドリが花盛りだった
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ナワシロイチゴ
正確な分類名ではなく「野イチゴの仲間」程度のタイトルである
実の部分をクローズアップした植物図鑑が手元にないので写真から種名を判断することは非常に難しい
野イチゴの仲間は似たような種類が多すぎるのだ
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ネジバナ
ネジバナはラン科の植物
日の当たる草地などによく見かける全国区の花
花序がねじれているのが特徴で花の色も美しく見つけるとレンズを向けることが多い
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イケマ
こちらは夏の花
個人的な思い入れでは「キバネセセリという大型のセセリチョウが集まる花」というイメージが強い
もう一つ、個々の花が良く見ると人間の顔のように見えるのが興味深い
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ビロードモウズイカ
この栃木の林道には「見たことがあるけれど名前が思い出せない植物」があった
齢のせいで固有名詞が浮かんで来ないことはよくあるので、何とかその場で思い出すよう努力している
現地でも試行錯誤して何とか「モウズイカ」という名前を思いついたが、確証がないまま写真を撮った
帰って調べてみると図鑑の索引に載っていない
何種類かの植物図鑑を片っ端から探して何とか「ビロードモウズイカ」にたどり着いた
帰化植物なので掲載していない図鑑も多いが、タワー状の個性的な植物である

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by mustachio | 2018-07-21 23:00 | Comments(0)
2018年 07月 17日

オオムラサキ三昧2018明野

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7月12日
中央道を韮崎まで走って毎年我が家恒例のオオムラサキ見物に出かけた
(ここ5年くらい春のギフチョウツアーと夏のオオムラサキツアーは欠かしたことがないと思う)
韮崎(正確には韮崎市ではなく北杜市明野町)に出かけるのはオオムラサキ見物のほかにクロヒカゲモドキの探索もあるのだが、7月中旬はクロヒカゲモドキにはちょっと早すぎるようだ
昨年は樹液を出している木が少なくオオムラサキもわずかしか見られなかったが、今年はあちこちで樹液に群がる自然のオオムラサキを観察することができた
タイミング的には今年は発生が早かったようで翅の傷んだ個体が多く、写真の出来はいまいちだが多数のオオムラサキが元気でいる姿を確認できたことで満足している
(クロヒカゲモドキのほうは全く気配がなく、今年は下旬以降別の地域の探索を計画している)
ちなみに昨年同時期の韮崎ツアーのレポートは次のとおりである

オオムラサキ
オオムラサキの発生数は年に寄ってかなりの波があるような気がする
数年前にはオオムラサキの群の中で一日過ごしたような記憶もあるが、昨年は2、3頭しか出会いがなく多少心配をしていた
今年は個体数が多く樹液を出す木も増えたようでひとまず安心してよいのではと思っている
時期的にはメスも発生していて「最盛期」のようだったが、7月初旬の集中豪雨のためか翅が破損している個体が多かった
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ジャノメチョウ
高原などいるところにはいるジャノメチョウだが韮崎のフィールドにはそれほど数が多いわけではない
ただクロヒカゲモドキを期待してススキを叩くと飛び出してくるのでこの時期必ず出会う蝶ではある
太陽光を好む行動力のある蝶だと思うが、最近の暑さで日中は葉陰で休んでいるようだ
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コミスジ
このエリアではよくホシミスジに出会うのだが今回見たのは普通種のコミスジだけであった
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ツバメシジミ
周辺にヤマハギやコマツナギなどのマメ科植物があるせいか毎年ツバメシジミに出会う
今年はメスが産卵中だった
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ヘリグロチャバネセセリ
久しぶりにヘリグロチャバネセセリに出会った
スジグロチャバネセセリとヘリグロチャバネセセリはよく似ているがヘリグロのほうが若干発生時期が早い
後翅の縁の毛が白いのがヘリグロの特徴のようだ
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ホソバセセリ
こちらは定番のホソバセセリ
かなりレアな種類なのに何故定番かというと、7月にクロヒカゲモドキを探しに行って必ず出会うセセリチョウだからだ
そしてホソバセセリが出る時はクロヒカゲモドキは出ない
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蛾3種
蝶を撮影するついでに蛾も撮影した
1番目と2番目はススキのたたき出しから飛び出したもの
3番目はオオムラサキの吸汁ポイントで撮影したものだ
ところが名前がわからない 蛾の図鑑が手元にないのだ 蛾の図鑑は東京の自宅ではなく群馬の山荘に置いてある

そんなわけで山荘に出かけるまで名称不明のまま写真だけ掲載することになるが、ご容赦いただきたい

その後検討の結果、上から順にキマダラツバメエダシャク、マイマイガ、オニベニシタバと推定した

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エゾハルゼミ
子供のころからセミの種類については知り尽くしているつもりだがハルゼミ類には弱い
エゾハルゼミで間違いないと思うが95%くらいしか自信がない
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スジクワガタ
楢系の木の幹で小型のクワガタを見つけた
よく見かけるコクワガタよりさらに小さい
年代物の甲虫図鑑(昭和30年発行)から「スジクワガタ」の名前を見つけ出した
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ムモンベニカミキリ
オカトラノオの花に赤いハナカミキリがいた
胸部が黒いのでムモンベニカミキリと推定している
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サキグロムシヒキ
同定に若干不確定要素があるのだがムシヒキアブの仲間であることは間違いない
ムシヒキアブは漢字で「虫引虻」、つまり他の昆虫を狩る獰猛な昆虫である
写真の虻は「狩りをしながら交尾」という離れ業をやってのけるツワモノだ
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イタチササゲ
ここからは植物編
毎年同じ場所へ通っていると植物の顔ぶれも重なって来る
このイタチササゲ(イタチに似た色のササゲ豆)もすっかり名前を覚えてしまった
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クマシデ
実に特徴のある木本の植物
ビールの原料であるホップのような実、とまでは思い出すのだが、現地では名前が浮かんで来なかった
四手のように実が垂れ下がる「クマシデ」の名前は帰宅後図鑑をチェックするまで思い出せなかった(来年は大丈夫だろうと思う)
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オオバジャノヒゲ
大葉蛇の髭
地味な植物だ(秋に成る青い実のほうがインパクトがある)
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オカトラノオ
ここからは平凡な植物が続く
オカトラノオはこの季節の花であちこちに咲いていたが、虎の尾状態の穂が垂れ下がった様子が撮影できなかった
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タケニグサ
植物は子供のころはあまり関心がなかったが仕事現役のころ(フィルム写真の時代)自己流で勉強した
タケニグサなども20年前に覚えた名前で今でもしっかり覚えている
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ヒヨドリバナ
どちらかというと秋の花かもしれないがヒヨドリバナが咲き始めていた
遠くから見るとただの白い塊だが、アップで見ると繊細な美しい花だと思う
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タカトウダイ
フィールドではすぐトウダイグサ科の植物とわかったが正確な名前は図鑑に頼らざるを得ない
調べてみるとどうもタカトウダイのようだ
ちなみに自分のホームページ(日本野草図鑑)を調べてみたらトウダイグサ科はノウルシとハクサンタイゲキしか載っていなかった
(今度のシーズンオフで整備していきたい)
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ツユクサ
昔は都会でも普通に見られたツユクサだが今ではもう無理だと思う
鮮烈なブルーに久しぶりにお目にかかったような気がする
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キツネノボタン
金平糖のような実をつけるキツネノボタン
こちらもしばらく見ていない野生の花だ
類似種にケキツネノボタンというのがあり茎に毛が生えているが、キツネノボタンは茎がすっきりしている
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クサノオウ
花の色は同じだがこちらはケシ科の4弁花
分布域が広いせいかこの花はあちこちで出会う機会が多い
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キツリフネ
あまり湿った場所ではなかったがキツリフネが咲いていた
明野のフィールドではあまり見かけたことがない
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ノアザミ
アザミ類はどちらかというと秋の花で夏から秋がシーズンである
が、例外もあってノアザミは春から夏にかけて咲く
昨年はこの時期、山梨の高原でノアザミを見ているが、今年は明野でもノアザミが咲いていた
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ナワシロイチゴ
イチゴの仲間は似たような種類が多く同定が難しい
特に実になってしまうとお手上げとなる
それでも葉の形状などからナワシロイチゴと推定している
イチゴは花よりも実のほうに人を引き付ける派手さがある
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フジカンゾウ
何年か前、明野のフィールドで見ているのだが、同じ場所でこの可憐なピンクの花に再会した(いろいろ記録を調べてみると4年ぶりのようだ)
名前も思い出せなかったのでまず葉の形状を記録しその後で花を撮影して、帰宅後図鑑をチェックした
名前は「藤甘草」、花が藤に葉が甘草に似ているから付いた名前だという
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ヘクソカズラ
「屁糞蔓」という超個性的な名前なのでこの花はすぐにわかる
前に何回も同じ場所で出会っているが今年も健在だった
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ヤブカンゾウ
毎年この時期に出会う常連
「妖艶」という形容詞がピッタリのイメージだ
八重の花弁の内側の部分は雄蕊が進化したものだというから凄い
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キキョウ
キキョウもオオムラサキを見に行くと必ず出会う花
秋の七草なのだが実際は7~8月に咲く夏の花である
今年は咲き始めたばかりの初々しさが残っていた
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by mustachio | 2018-07-17 11:00 | Comments(0)
2018年 07月 01日

短かった梅雨2018

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今日から7月
関東地方では「梅雨明け」が宣言され夏に入った

6月はタイで撮影した蝶の写真の整理などがあり、なんということなく終わってしまったのだ
年のせいかあるいは腰痛のせいか(海外などの長期的な旅行は別として)ふらっと出かけるチャンスが減ってきている

かといってブログ「還暦からのネイチャーフォト」は続けていくつもりなので、これといった写真はないのだが、6月の自然観察記録を整理しておくこととしたい

嵐山・都幾川散策
6月8日
天気が良かったので家内と二人、車で埼玉の嵐山方面へ出かけた
目的地は「オオムラサキの里」周辺、時期的にオオムラサキには早いの承知だったが、ジャコウアゲハやゴマダラチョウなどは期待できるかと思っていた
が、どちらも空振りだった
この方面はリタイア後何回か通ったが10年近くご無沙汰している
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オオイヌノフグリ
一応目に留まった野草を整理しておくが、まずごく普通種のオオイヌノフグリ
この花は2,3月の寒いころから咲き始めて夏でも咲いている
(この時期は背丈がだいぶ伸びてたくましくなっているが)
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カワヂシャ
オオイヌノフグリと同じゴマノハグサ科クワガタソウ属の植物
といっても現地では名前が思い出せなかった
チシャはレタスに近い野菜の名前だがこのカワヂシャは葉の形が似ているだけで、全く別の植物である
自分のホームページで過去のデータを調べてみたら15年前に同じところでこのカワヂシャを撮影していた
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ムシトリナデシコ
個人の思い入れとしては「夏の花」
イメージ的には千曲川の河川敷で見た記憶が多い
この花はヨーロッパ原産の帰化植物で日本には観賞用として移入されたという
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ゲンノショウコ
ゲンノショウコを見つけた
少し違和感があるのは花が赤いこと
この花は赤と白の2色があり西日本では赤(濃いピンク)、東日本では白(薄紫)とはっきりした傾向があるのだが埼玉県のゲンノショウコは赤のほうだった
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ヒルガオ
こちらもイメージ的に夏の花
特にオオムラサキのシーズンに出会いが多いような気がする
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ドクダミ
こちらは間違いなく6月の花 わが家の庭にも顔を見せてくれる
花の構造は花弁がなく雄蕊と雌蕊で構成され、4枚の白片は苞である
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ワルナスビ
この花も6月のにおいがする(花期は6~9月)
外来種の雑草だが存在感がありフィールドで目立つ
名前はワルだがあまり悪そうな印象はない
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セリバヒエンソウ
キンポウゲ科オオヒエンソウ属
この植物も外来種で明治時代に中国から渡来したという
わが家の庭にも自生し関東では普通に見られる植物なのに、ほとんどの植物図鑑に記載されていない
分布域が東京周辺に限定されていることが原因のようだ
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ニワゼキショウ
こちらも外来種で帰化したのは明治時代のようだ
分布域が日本全土にわたるので普通の図鑑には間違いなく載っている
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トウバナ
シソ科トウバナ科の植物
最初は同じ科のクルマバナかと思ったが、図鑑を調べてみるとクルマバナの開花期は8~9月で、6月初旬に咲くことはないようだ
花のピンクも少し薄いのでクルマバナではなくトウバナだと判定した
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ミゾソバ
ミゾソバも本来の開花期は8~10月なので同様の疑問はあるがこちらは間違いなくミゾソバである
(類似植物にママコノシリヌグイがあるが茎にはミゾソバよりしっかりした刺が下向きに生える)
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モンシロチョウ
日本の蝶の代表種であるモンシロチョウ
そのモンシロチョウに会う機会が最近著しく減っている(スジグロシロチョウのほうは結構元気なのだが)
原因は「農薬」だと思う
モンシロチョウといえばキャベツだが、群馬県嬬恋村の広大なキャベツ畑には全くモンシロチョウがいない
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スジグロシロチョウ
こちらは翅脈が黒いスジグロ蝶の仲間
前翅外中央の黒斑が上下の脈に接しているのでスジグロシロチョウだ
(昔は分類されていなかったヤマトスジグロシロチョウなどがいるので紛らわしい)
食草としてショカッサイ(いわゆるハナダイコン)などを好むので繁殖しやすいのか関東では数が増えていると思う
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ヤマトシジミ
名前からすればこちらのほうが日本の蝶の代表種かもしれない
普段はあまりレンズを向けないが、蝶の出が悪い時は撮影もする
一応食草のカタバミがらみのショットだ
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ベニシジミ
6月は春型から夏型への切り替え時期に当たるのだろうか
ベニシジミは春型の翅表が明るいタイプだったが翅はだいぶ傷んでいた
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ウラナミアカシジミ
「季節の蝶」はこのウラナミアカシジミ
個人の思いとしては「埼玉県の蝶」だ
蝶の写真を始めた頃狭山方面でよく出会った
この蝶はここへ行けば必ず会えるというポイントがないが、逆に5,6月に雑木林を探してみるとどこかで会える蝶なのだ
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イチモンジセセリ
逆にこの蝶の季節は8月下旬から9月
春から秋にかけて3~4回の世代交代をするので6月にいてもおかしくないのだが、あまりこの時期に見た記憶がない
9月ごろは数が増えて群をなしたりするので「秋」を感じさせる蝶なのだ
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オオヒラタシデムシ
森の中の道で見つけたのがオオヒラタシデムシ
シデムシは動物の死体や糞などを食べる「森の掃除屋」である
掃除屋さんなので会見は地味だが、よく見ると鎧を着た中世の騎士のように精悍なイメージがある
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ハグロトンボ
子供のころから「オハグロ」として慣れ親しんだトンボ
動作は鈍いトンボなのだが、人の気配に敏感で100ミリのマクロレンズではアップの撮影が難しい
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オオシオカラトンボ
シオカラトンボは65年前、東京都区内でも普通にいて子供たちの遊び相手だった
こちらのオオシオカラトンボはやや大型で翅の先端に黒色斑が見られる
周辺の田園地区には生息していたはずだが、子供のころこのオオシオカラトンボにあった記憶はない
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ダビドサナエ
都幾川地区の川の流れの近くでサナエトンボを見つけた
サナエトンボまではフィールドでわかるのだが、トンボに関しては知識が少ないので正確な名前がわからない
帰って図鑑をチェックしてどうも「ダビドサナエ」らしいと推測している
(上面からだけでなく側面の写真まで撮らないと正確な判定はできない)
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地蔵峠(群馬県・長野県)
6月22日
群馬の山荘から地蔵峠へ出かけた
地蔵峠は群馬と長野の県境にあり、北が太平洋側で南が日本海側という一見南北が逆転したような配置の分水嶺である
最初からここへ向かったわけではなく、山荘から30分のバラギ湖周辺に出かけたのだが「クマ出没」で遊歩道が立ち入り禁止
さらに30分ほど車を勧め地蔵峠へ向かったという次第だ

地蔵峠はレンゲツツジの群生地として有名な場所
ウィークデイにもかかわらず駐車場もリフトも超満員 ただし90%は高齢者という異常状態だった
一方ここはミヤマシロチョウなど高山蝶観察コースの出発点でもある
発生は7月中旬でまだ早かったが周囲にはすでに採集禁止の看板が整備されていた
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レンゲツツジ
今年は季節の進行が速く、タイミング的には1週間遅かったように思う
レンゲツツジはピークを過ぎたものが多く、人ごみの中で写真の被写体になるような花を探すのに苦労させられた
(それでもタイトルバックに使用した写真などかなりのレベルと自己満足している)
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オオヤマフスマ
地蔵峠(湯の丸山山麓)にはレンゲツツジ以外ほとんど花がなかった
ちょうど春の花と夏の花の端境期かもしれない
見つけたのはオオヤマフスマ
遠くからでは目に入らぬほど小さく、近寄ってやっとわかるほどの地味な花だ
この花はアップで撮影する他はないようだ
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シロバナヘビイチゴ
高原のスキー場で見つけたもう一つの花がシロバナヘビイチゴ
普通種で特に美しいということもないが、花が少ない時は心を込めて撮影したくなるものだ
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キンポウゲ
キャンプ場付近も探索してみたが湿原地域も含めて収穫なし
一面に咲いていたのはキンポウゲ(ウマノアシガタ)だけであった
湿原地域にはハクサンフウロなどが多いのだが時期的に少し早かったのだと思う
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ヒオウギアヤメ
地蔵峠周辺はアヤメも多い地域なのだがこちらもシーズンが終わった感じ
夏のゲレンデの片隅に何本かが残っていた
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ベニバナイチヤクソウ
いろいろ歩き回ってやっと見つけたのが1株のベニバナイチヤクソウ
木陰の目立たないところにひっそりと咲いていたが、アクセスが難しい場所で単調な写真しか撮れなかった
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テングチョウ
蝶に関しては最初から期待していなかった
もともとこの時期はこの地域ではシーズン前なのだ
標高の低い地域では今年の世代が発生しているテングチョウもここでは越冬個体のようだ
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ヒオドシチョウ
同様にヒオドシチョウも新鮮な個体ではない
この地域ではよく似たエルタテハも見られるが今年はまだのようだった
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ヤマキマダラヒカゲ
キマダラヒカゲ類は成虫越冬をしないので新鮮な今年の個体である
翅の付け根の斑紋の配置からヤマキマダラヒカゲと判断した
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ヒメウラナミジャノメ
東京近郊など低地で多く見られるヒメウラナミジャノメがここにもいた
この蝶は(寒冷地でも)1年で2回は世代交代するはずである
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モンキチョウ
このあたりでは定番のモンキチョウ
少ない花を探して元気に飛び回っていた
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コチャバネセセリ
俳句の季語にコチャバネセセリがあるかどうかは知らないが、この蝶は間違いなく「7月の蝶」だ
群馬県北西部では7月になると一斉に発生し花に集まる
6月に見るのはちょっと意外だったが、今年は季節の進行が2週間早いのである意味当然なのだろう
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フタスジチョウ
うれしかったのはこのフタスジチョウとの出会い
日光や浅間山系などいるところには集中している蝶だが、そういう場所はけして多くない
この地蔵峠で見つけたのは初めてだと思う
牧場の牛糞で吸汁する姿など今回はじっくり観察することができた
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by mustachio | 2018-07-01 18:00 | Comments(0)